黒ニットが安く見えるのは素材のせい、メンズの正解は3着

メンズのニット

黒ニットが安く見えるのは、値段のせいではありません。同じ黒でも、上等に見えるものと妙に貧相に見えるものがあって、その差はほぼ素材で決まっている。僕が服に累計2,000万円ほど使ってきて、いちばん再現性が高いと感じている法則がこれです。

黒は光の反射がそのまま出る色です。表面から毛羽が立てば、その毛羽に光が当たって全体がグレーに濁って見える。化繊が混ざっていれば、繊維の表面で光が跳ねてテカる。この2つが、黒ニットを安く見せる原因のほぼすべてでした。逆に言えば、毛羽が立たず、テカらない黒を選べば、黒は一番きれいに決まる色になります。

この記事では3着に絞ります。毎年買い替える前提の無印良品、きれいめの中心に置くグランサッソ、ジャケットの下でも成立する1枚としてのジョン スメドレー。順に理由と、それぞれの弱点まで書いていきます。

この記事を書いた人

men's house 運営者

30代前半メンズ、都内在住。大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業と、現在3社目です。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものを発信しています。

洋服には累計で2,000万円ほど、いまも年間300万円くらい使っています。綺麗め・大人シンプルが軸ですが、着るものの幅は広いほうです。スーツは既製もオーダーも実際に買って比べましたし、「高いものが正解だった買い物」も「値段ほど差がなかった買い物」も、同じくらい経験してきました。

だからこのブログでは、値段ではなく、どこを見れば外さないかを書いています。手元にないものは「レビュー」とは書かず、条件で振り分ける形にしています。

YouTubeでは日常Vlogをメインに発信しています

目次

黒ニットは、ウール100%で目の詰まった編み地を選べばきれいに決まる

まず答えから。黒を選ぶときに見るのは混率編み地の目の細かさ、この2つだけで足ります。デザインやブランドより先にここを見る。ウール100%で編み目が詰まっているものは、着たときに黒が黒のまま出ます。

理由は単純です。編み目が粗いと、繊維の端が表面から立ちやすい。立った毛羽は光を乱反射して、黒を灰色っぽく曇らせます。目が詰まった編み地は繊維が寝ているので、表面が平らなまま。黒が沈んで見えて、そのぶん高そうに見えます。

もう一つがテカり。ポリエステルやアクリルが混ざると、繊維の表面が硬くて滑らかなので、光が入らずに跳ね返る。黒でこれが起きると一発で安く見えます。値段の問題ではなく、混率の問題です。

ただし、この2つを同時に満たせるとは限りません。予算を5,000円台に置くなら、目の細かさのほうは妥協して、まずウールが主になっているものを選ぶ。テカりを消すだけでも黒の見え方は変わります。今回の3着も、上の2着は目の細かさまで取りにいったもの、無印良品は素材で踏みとどまる枠として並べました。位置づけを先に整理しておきます。

商品価格の目安編み地・素材向いている人
無印良品 紳士 洗えるウールミドルゲージクルーネックセーター約5,000円ミドルゲージ/ウール・洗える表示黒ニットを消耗品として毎年買い替えたい人
GRAN SASSO 12ゲージ メリノウール クルーネックニット 55167/14290約29,700円12ゲージ/バージンウール100%黒をきれいめに着たい人。1枚でもジャケットのインでも使う人
JOHN SMEDLEY KERSHAW(カーショウ)クルーネック MODERN FIT約25,410円30ゲージ/メリノウールジャケットの下でも成立する黒を1枚だけ持ちたい人
価格は執筆時点の目安です。正規取扱と並行輸入で差が大きく、販売店や在庫状況で上下します。

素材表示のどこを見ればいいか

店頭でも通販でも、判断の入口は素材表示です。難しいことは要りません。まずウールの比率を見て、次に混ざっているものの名前を見る。この2手で、黒ニットの見え方はだいたい予測できます。

ウール100%、あるいはメリノウール100%と書かれていれば、テカりの心配はほとんどありません。カシミヤやアルパカが混ざるものは、毛足が長いぶん表面がふわりと起きます。暖かさは出ますが、黒では毛羽が光を散らしやすい。きれいめに寄せたいなら、毛足の短いメリノのほうが素直です。

避けたいのはアクリルやポリエステルが主体のもの。安く暖かい素材ではあるものの、黒で使うと表面の跳ね返りが出ます。ごく少量の混紡なら形崩れを防ぐための配合であることも多いので、そこは目くじらを立てなくていい。表示の先頭に化繊が来ていたら黒では選ばない、というのが僕の線引きです。

綿100%の黒ニットも一定数あります。テカりは出ませんが、洗うたびに色が抜けて灰色に寄る。黒を黒のまま保ちたいなら、やはり毛のほうが有利でしょう。

安く見える黒ニットに共通していること

毛羽が立つと、黒はグレーに濁る

黒ニットを一年着て「なんだか色が抜けた」と感じることがあります。あれは色が抜けたのではなく、表面が荒れて光を散らしているだけ。とくに脇の下、袖の内側、鞄が当たる肩まわりから先に荒れます。黒はこの荒れがいちばん目立つ色です。

無印良品の紳士 洗えるウールミドルゲージクルーネックセーターは、テカらない黒を5,000円前後で押さえる枠として置いています。ミドルゲージなので目の細かさでは上の2着に及びませんが、化繊混のテカる黒ニットと比べれば表面は落ち着いている。洗える表示があるので、汗をかく季節でも家で回せます。黒ニットを消耗品として毎年入れ替えるなら、ここが下限の基準になります。

弱点も明確です。ミドルゲージで編み目に厚みがあるぶん、ジャケットの下に入れると胸元が膨らみます。黒は摩擦であたった部分の毛玉が最も目立つ色なので、着倒せば1シーズンで表面が荒れる。首まわりも伸びやすい。長く持たせる服ではなく、毎年入れ替える前提で買うべき1着です。そう割り切れば、価格に対する働きは十分すぎます。

無印良品 紳士 洗えるウールミドルゲージクルーネックセーター

無印良品 紳士 洗えるウールミドルゲージクルーネックセーター

参考価格 5,000円前後

予算重視。黒ニットを消耗品として毎年買い替えたい人

ニットを着た男性(1)

毛羽を抑えるには、着る前の対策も効きます。摩擦が集中するのは、鞄のストラップが当たる肩と、腕を組んだときにこすれる脇。リュックを毎日背負う人は、目の細かい黒ほど肩だけ先に荒れます。僕は黒ニットを着る日はトートか手持ちの鞄に替えていて、これだけで一年後の表面がまるで違いました。

テカりは、化繊が混ざっている合図

店頭で黒ニットを見るときは、必ず照明の下で角度を変えてください。生地を斜めから見て、白っぽい線が走ったらテカりが出ています。屋外の日差しでも同じ。この状態のものは、どんなにシルエットが良くても着た瞬間に安く見えます。

グランサッソの12ゲージ メリノウール クルーネックニット 55167/14290は、その逆側の答えになる1着です。バージンウール100%の12ゲージで、化繊混のような跳ね返りが出ない。黒が沈んで見えるので、Tシャツの上に1枚で着てもジャケットのインに入れても、生地だけで格が上がります。品番が固定された定番で毎年出ているのも、探しやすくて助かる点でしょう。

ただしサイズは慎重に。イタリア規格の44〜54表記で、肩幅も身幅も細く作られています。日本人の体型だと1〜2サイズ上げないと合わないことが多く、通販ではここでの外しが一番起きやすい。ウール100%なので洗濯表示は購入前に必ず確認を。色とサイズによっては欠品していることもあります。手持ちの服の実寸を測ってから、肩幅と身幅で照合するのが確実です。

GRAN SASSO 12ゲージ メリノウール クルーネックニット 55167/14290

GRAN SASSO 12ゲージ メリノウール クルーネックニット 55167/14290

参考価格 29,700円前後

本命。黒をきれいめに着たい人。ジャケットのインにも1枚でも使う中心の1着

首の形で、黒ニットの用途は変わる

同じ黒でも、クルーネックとVネックでは使える場面が違います。クルーネックは1枚で着たときに首元が締まって見えるぶん、Tシャツを下に着ても輪郭が崩れません。Vネックはシャツの衿を出す前提の形で、下に何も着ないと胸元が寂しく見える。1枚目に買うなら、迷わずクルーネックだと思っています。

黒はとくに、首元の作りが印象を左右します。首が広く開いた黒ニットは、肌との明暗差が強く出て顔だけが浮く。詰まった首なら、その差が首元の一線に収まるので落ち着いて見えます。今回挙げた3着をどれもクルーネックで揃えたのは、そういう理由です。

もう一つ、袖と裾のリブも見てほしい。ここが緩いと、着るたびに袖が落ちて手の甲にかかります。黒は影が濃いので、たるんだ袖口は実際より重く見える。試着のときは腕を上げ下げして、袖口が戻るかを確かめると失敗しません。

ジャケットの下でも成立する黒を、1枚だけ持つなら

黒ニットを何枚も持つ必要はありません。きちんとした場でも通る1枚があれば、あとは消耗品で足りる。その1枚に選ぶなら、ジョン スメドレーの KERSHAW です。30ゲージのメリノで目が詰まっているぶん毛羽が立たず、光り方も上品なところで止まる。フィットはMODERN FITと明示されていて、細すぎません。

薄手なのでジャケットのラペルを押し上げず、首元もすっきり収まります。厚みのあるニットをジャケットの下に入れると、それだけで胸元が膨らんで肩が丸く見える。この差はスーツを既製もオーダーも買って比べてきた身として、はっきり感じてきたところです。黒はとくに輪郭が出る色なので、薄さが効きます。

一方で、値段は2万5千円を超えます。30ゲージゆえに単体では真冬に寒く、体のラインも素直に出る。黒は色落ちを避けたいので、洗い方にも気を使うことになります。扱いは軽くありません。それと、この手のブランドは通販モールで正規取扱店の品と並行輸入品、さらに中古が同じ棚に並びます。価格差が大きいときは状態や保証の差であることが多いので、買う店は選んでください。黒を置いている店はそう多くないため、サイズが合う在庫を見つけたら決め時だと考えたほうがいい。

JOHN SMEDLEY KERSHAW(カーショウ)クルーネック MODERN FIT

JOHN SMEDLEY KERSHAW(カーショウ)クルーネック MODERN FIT

参考価格 25,410円前後

長く使う上位。黒ニットを「ジャケットの下でも成立する服」として1枚だけ持ちたい人

1枚で着る日と、インに入れる日で使い分ける

黒ニットを2枚以上持つなら、役割を分けたほうが効率がいい。1枚で着る日は、多少厚みがあっても構いません。むしろ厚みがあるほうが体の線を拾わず、胸から腹にかけてがすっきり見えます。ミドルゲージの無印良品や12ゲージのグランサッソが強いのはこの場面。

逆にジャケットやコートのインに入れる日は、薄さがすべてです。厚いニットを下に入れると胸元が膨らみ、ジャケットのラペルが浮いて肩まで丸く見える。ここは薄手一択で、30ゲージが仕事をします。同じ黒ニットでも、この2つは別の道具だと考えたほうが買い物を間違えません。

揃えるなら、ジャケットのインに入れる薄手を1枚、1枚で着る中心として12ゲージを1枚、そして汗をかく日や近所に出る日のために家で洗えるミドルゲージを1枚。この3つの役割が、そのまま今回の3着に対応します。全部を一度に揃える必要はなくて、いま足りていない役割から順に埋めていけば十分でしょう。

順番に迷ったら、いちばん出番の多い場面から埋めるのが早い。仕事でジャケットを着るなら薄手が先、私服中心で1枚着が多いなら12ゲージが先、黒ニット自体が初めてなら5,000円の枠から入って、自分がどれだけ着るかを測ってから上に足していく。実際に着る回数が読めないうちに高い1枚から入ると、役割が空いたまま2枚目を買うことになります。

サイズと買う場所で外さないために

黒は体のラインが出る色です。サイズを外すと、素材が良くても安く見えます。とくに身幅が余ると胴回りに横皺が出て、その皺の影が黒だと目立つ。イタリアのブランドは細く、英国のブランドは肩が小さめ、と傾向はありますが、最後は実寸で照合するしかありません。

通販で黒ニットを買う前に

  • 手持ちで一番しっくりくるニットを平置きで測る(肩幅・身幅・着丈・袖丈)
  • 商品ページの実寸と照合する。サイズ表記ではなく数字で見る
  • 正規取扱・並行輸入・中古が混在する。価格差の理由を出品者表記で確認する
  • 黒は写真だと質感が飛ぶので、拡大画像で編み目が見えるかを確かめる

黒ニットに合わせるボトムの考え方

黒ニットは上半身が締まって見えるので、下は少しゆとりのあるほうが釣り合います。上下ともに細く絞ると、シルエットが縦に細長くなって痩せて見えるというより、単に窮屈に見える。僕はテーパードのスラックスか、少し落ち感のある黒以外のパンツを合わせることが多い。

黒のパンツと合わせるなら、素材を変えるのが鉄則です。ウールの黒ニットに同じウールの黒パンツだと、境目が消えて全身が一枚の板に見えます。上がウールなら下は綿、あるいは光沢のある生地。同じ黒でも質感が違えば、腰の位置が見えて体が立体に見えます。

靴も同じ考え方で選べます。黒ニットは首元まで色があるぶん、足元まで真っ黒にすると重心が読めなくなる。茶系の革靴や、白いスニーカーで抜くと全体が軽く収まります。ここは季節を問わず使える手で、色数を絞るという意味では夏の安く見えないコーデの組み立てと同じ考え方です。

黒を黒のまま保つ手入れ

黒ニットの寿命を決めるのは、洗い方より着回し方です。同じものを連続で着ると、湿気を含んだまま摩擦がかかって毛玉が一気に増えます。一日着たら二日休ませる。これだけで表面の荒れ方がまるで違ってきます。

保管も吊るさない。ニットは吊るすと自重で伸びて、肩に角が出ます。畳んで重ねる、これが基本。毛玉ができたら引っ張って千切らず、毛玉取り器か専用のブラシで表面をなでるように取ります。引っ張ると繊維ごと抜けて、その部分だけ色が薄く見えるようになる。

ニットを着た男性(2)

洗える表示のものでも、黒は洗うたびに少しずつ色が動きます。裏返してネットに畳んで入れ、水温を上げず、脱水は短く。干すときは陰干しで平らに置く。ウール100%のものは、洗濯表示を確かめたうえで、迷ったらシーズン終わりに専門のクリーニングへ出すほうが結果的に安く付きます。ここまでやれば、5,000円の黒ニットでも一年は黒のままでいてくれます。

黒を軸に組むなら、上に着るものの色数も絞ったほうが効きます。アウターの選び方はピューテリー ハリケーンのサイズ感と防寒性レザージャケットの秋冬コーデでも書いていて、黒ニットはどちらの下でも中心に置ける服です。全身を黒でまとめるなら、香りのような別の要素で印象を作るのも手で、僕はペンハリガン ハルフェティのような重心の低い香りを合わせています。

最後に、買い替えの見極めについて。黒ニットは「毛玉が出たら終わり」ではありません。毛玉は取れます。終わりの合図は、光の下で見たときに全体が均一にグレーへ寄っているとき。部分ではなく面で荒れていたら、手を入れても戻らない。ここまできたら次を買う時期です。安い1着を毎年入れ替える人ほど、この判断は早くていい。

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黒は、素材で差が出る色だと分かれば早い

黒ニットで失敗する人は、デザインや値段から入っています。見るべきは混率と編み目、この2つだけ。ウールが主体で目が詰まっていれば、黒は沈んで見えて、そのまま品良く着られます。

僕自身、黒ニットで一番失敗したのは、素材を見ずにシルエットだけで選んだ数枚でした。着た初日は良く見えても、二回目の冬には表面が荒れて、写真に写るたびに濁って見える。逆に、混率で選んだものは何年経っても黒のままです。値段が理由ではなかった、というのが着比べて出た答えでした。

毎年入れ替えるなら無印良品の洗えるウールミドルゲージクルーネックセーター、きれいめの中心に据えるならグランサッソの55167/14290、ジャケットの下まで一枚で通したいならジョン スメドレー KERSHAW。役割が違うので、いま埋めたい枠で選べば迷いようがありません。買ったあとは連続で着ない、吊るさない。黒はその2つだけで、驚くほど長く黒のままです。

ニットまわりで、先に読んでおくと迷わないもの

※本記事はプロモーションを含みます

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この記事を書いた人

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ...)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

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