デザインで選んだバッグが、床に置いた瞬間に倒れる。小さいことのようで、これが毎日続くと本当に嫌になります。僕は一度これで買い替えました。自立するかどうかは、使い勝手の中でかなり上位に置いていい条件だと思います。
倒れるバッグが奪っているもの
倒れると何が起きるか。中身が出る、口が開いて見える、拾うために屈む。一回あたりは数秒ですが、これが一日3回、年間で700回近く起きます。
打ち合わせ中に足元でバッグが倒れると、視線がそこに集まります。小さな失点ですが、積み重なると印象に残る種類の失点です。
喫茶店で向かいに座った相手のバッグが自立しているかどうかを意識して見たことはないと思います。でも倒れた瞬間だけは記憶に残る。そういう非対称なところが、この条件を軽く見られない理由です。
自立を決めているのは底の作り
自立するかどうかは、素材の硬さではなく底の構造で決まります。底板が入っているか、マチが十分にあるか、底の四隅に鋲があるか。
| 条件 | 目安 | 効き方 |
|---|---|---|
| マチの幅 | 12センチ以上 | 面積が広いほど倒れにくい |
| 底板 | 樹脂か厚紙が入っている | 形が崩れず中身が偏らない |
| 底鋲 | 四隅に4個以上 | 床から浮いて汚れと摩耗を防ぐ |
| 側面の芯 | 薄くても入っている | 中身が少なくても形が保てる |
このうち一番効くのはマチです。マチが8センチ以下だと、底板を入れても荷物の入れ方次第で簡単に倒れます。
底鋲は自立そのものより、底が汚れないことに効きます。駅や屋外に置くことがあるなら、あったほうが確実に長持ちします。
店頭で30秒でできる確認
空の状態で床に置く。これだけです。空で立たないバッグは、荷物が減ったときに必ず倒れます。
通販で買うなら、商品写真の置き方を見てください。自立する商品は、たいてい床に置いた写真が載っています。吊るした写真しかない場合は、自立しない可能性が高いです。
通販で自立を見分ける手がかり
- 床置きの写真がある
- マチの寸法が書いてある
- 底鋲の有無が明記されている
- 「自立」の語が説明にある
レビューを読むときは、写真付きの投稿を優先してください。文章だけの評価より、実物が床に置かれた写真のほうが情報量が多いです。
今のバッグを立たせる方法もある
気に入って買ったバッグが自立しない場合、買い替える前にできることがあります。底のサイズに切った樹脂板を一枚入れる。これで形が保てるようになります。
書類を入れる仕切りを一つ足すのも効きます。中で荷物が片側に寄るのが倒れる原因なので、寄らないようにするだけで変わります。
重いものを底の中央に置くのも有効です。パソコンを片側の壁に立てかけると重心が寄って倒れやすくなるので、中央に寝かせるか、専用の仕切りに入れてください。
ただし、マチが極端に狭いものはどうにもなりません。その場合は素直に用途を変えて、床に置かない日のバッグにするのが早いです。
床に置かないという選択
そもそも床に置きたくない人もいます。その場合はバッグ側で解決せず、机の縁に掛ける小さな金具を持つ方法があります。喫茶店や会議室で使えて、荷物が軽ければかなり実用的です。
ただし重いバッグでは外れる危険があるので、パソコンを入れて掛けるのはやめたほうがいいです。テーブルの天板が厚い場合も挟めないことがあります。
置く場所によって困り方が違う
自立の必要度は、一日のうちどこにバッグを置くかで変わります。電車で膝の上に乗せるだけの人と、訪問先の床に何度も置く人では求められる強度がまるで違う。
| 置く場所 | 倒れたときの困り方 | 自立の必要度 |
|---|---|---|
| 自分の机の横 | 中身が出る程度 | 中くらい |
| 訪問先の足元 | 相手の視線が集まる | 高い |
| 電車の膝の上 | そもそも置かない | 低い |
| 飲食店の椅子の下 | 拾うのに屈む必要がある | 高い |
| 自宅の玄関 | 気にならない | 低い |
訪問と外食が多い人ほど、自立にお金を払う価値があります。逆に、会社と自宅の往復だけで机の横に置くだけなら、多少倒れても実害は小さい。
自分の一日を思い出して、床に置く回数を数えてみてください。三回を超えるなら、自立するものを選んだほうが確実に楽になります。
数えるときは、平日と訪問のある日を分けて考えるのが正確です。週のほとんどが社内で完結する人でも、月に数回の訪問日だけ床置きが集中することがあります。毎日は要らないが訪問日には欲しい、という結論になったら、買い替えず前の節で書いた立たせる工夫で済ませる手もあります。回数と場面、この二つで決めれば選び間違いはほぼ起きません。
万能ではない部分
自立するバッグは、底板とマチの分だけ重くなります。同じ容量なら、自立しないものより200〜400グラムほど重い。軽さを最優先する人にとっては、素直にマイナスです。
それから、形がしっかりしている分だけ畳めません。出張で別のバッグに入れて運ぶ、といった使い方には向きません。
自立にこだわりすぎると、選択肢が箱型に寄ります。柔らかい見た目が好みなら、床に置かない前提で選ぶという割り切りもありです。
満員電車で体に沿わせたいときも、硬い箱型は不利です。自分の通勤路で何が起きているかを思い出してから決めてください。
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読み終えたあとに
自立するかどうかは、デザインより先に確認していい条件です。年700回の小さな手間が消えます。
決め手はマチ12センチ以上と底板。空の状態で立つかどうかで判断できます。
その代わり重くなって畳めません。軽さ優先なら、床に置かない使い方を前提にしてください。
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