青と黄色が混ざったような、風景のあるシトラスです。鋭く青いカシスの芽と、粉っぽく蜂蜜に似た甘さのミモザが同時にあって、そこに奥行きが出る。清潔さや柑橘だけのアクアでは物足りなかった人に向く1本です。
アクアシリーズの中では最も材料が多く、他の3種にはない青さと花を持ちます。公式が出している原料と価格の目安、日本での買い方までまとめました。
この記事でわかること
- アクア セレスティアが他の3種と違う点(ミモザとカシスの芽)
- 公式が公開している原料・種類・容量と、価格の目安
- 正規と並行輸入の差、日本で買える場所
- 買う前に知っておきたい弱いところ
結論:アクア4種で唯一、風景を持っている1本
総合評価:4.0 / 5.0 ★★★★☆
アクア セレスティアを一言で表すなら、青と黄色が同時にある香りです。ベルガモットとムスクという共通の土台に、ミモザとグランディフローラムジャスミンの花、そしてブルゴーニュ産カシスの芽が乗る。公式の分類はシトラスですが、他の3種が清潔さや柑橘へ寄っているのに対して、これだけが風景を持っています。
弱点もはっきりしています。カシスの芽の青さで好みが割れ、清潔な柑橘だけを期待して買うと想像と違う。ただしその青さは、ミモザの粉っぽい甘さと対になって奥行きを作っている部分でもあります。割れるということは、ハマった人には代えがきかないということでもある。3万5千円前後という額なので、店頭で肌に乗せてから決めたい。
メゾン フランシス クルジャン アクア セレスティアの基本情報
| ブランド | メゾン フランシス クルジャン(2009年創業) |
| 商品名 | アクア セレスティア |
| 種類 | オードパルファン |
| 容量 | 35mL / 70mL / 200mL |
| 価格 | 公式のヨーロッパ向け表示で205ユーロ(70mL)。日本の実勢は3万5千円前後 |
| 香調の分類 | シトラス(柑橘)※公式表記 |
| 主な原料 | ミモザ/ムスク/ベルガモット/ブルゴーニュ産カシスの芽/グランディフローラムジャスミン |
| 系統 | 共通の土台に花が2つと芽が1つ。アクアの中では最も装飾が多い構成 |
| 調香師 | フランシス・クルジャン(1995年のジャン ポール ゴルチエ「ル マル」で知られる) |
比べたうえで「これだ」と思ったなら、こちらです。
他のアクアとの違い
公式が公開している内容はこの通りです。
| 公式の表記 | |
|---|---|
| 香調の分類 | シトラス(柑橘) |
| 主な原料 | ミモザ・ムスク・ベルガモット・ブルゴーニュ産カシスの芽・グランディフローラムジャスミン |
| 種類 | オードパルファン |
クルジャンはトップ・ミドル・ベースという分け方で公開していません。香調の分類と主要な原料だけを出す方針です。時間による変化を細かく説明しない代わりに、何でできているかは正確に示す、という考え方だと思います。
香水の紹介記事には、公式と違う原料が書かれていることがあります。他の媒体の記述が写し継がれていたり、古い情報が残っていたりするためです。ここに載せているのは公式が現在公開している内容です。
公式が挙げているのは5つ。ミモザ、ムスク、ベルガモット、ブルゴーニュ産カシスの芽、グランディフローラムジャスミン。
共通の土台(ベルガモットとムスク)に加えて、花が2つと芽が1つ。アクアの中では最も装飾が多い構成です。
カシスの芽というのが独特です。実ではなく芽のほうで、青くて少し猫のような、鋭い匂いを持ちます。香水では緑の質感を作るときに使われる材料です。
ミモザは黄色い小さな花で、粉っぽく蜂蜜に似た甘さを持ちます。カシスの芽の鋭さと対になっていて、この2つが同時にあることで奥行きが出る。
空という名前の通り、青と黄色が混ざったような印象になります。他の3種が清潔さや柑橘に寄っているのに対して、これだけが風景を持っている香りです。
いくらで買えるか
公式が出している容量はこの通りです。
| 容量 | 使いどころ |
|---|---|
| 35mL | 試す・持ち歩く |
| 70mL | 日常の主軸 |
| 200mL | 定番として使い込む |
価格は、公式のヨーロッパ向け表示で205ユーロ(70mL)。日本での実売は、為替と関税、そして正規か並行かで幅が出ます。1つの数字では言い切れないのが実情です。
詰め替え用のレフィルが用意されている香りもあります。本体を買った後の2本目からは、そちらのほうが安くなります。
この調香師の来歴
メゾン フランシス クルジャンは、調香師のフランシス・クルジャンが2009年に立ち上げたブランドです。ニッチ系の中では新しいほうに入ります。
クルジャンはこのブランドを作る前から知られた調香師でした。1995年、25歳のときに手がけたジャン ポール ゴルチエの「ル マル」が世界的に売れて、そこから他社向けの仕事を続けている。他人の名前で売られる香水を作ってきた人が、自分の名前で始めた店という成り立ちです。
2017年にLVMHが過半数の株式を取得しました。資本が入ったことで流通が広がり、日本でも買いやすくなっています。一方で、小さな工房だったころを知る人からは「大きくなりすぎた」という声も出ています。
香りの作り方には一貫した特徴があります。原料の数を絞って、少ない材料をはっきり立たせる。バカラ ルージュ 540が公式には3つの原料しか挙げていないのが象徴的で、複雑さより輪郭で勝負する作りです。
どこにどうつけるか
クルジャンの香りは輪郭がはっきりしているので、少量で足ります。原料を絞って作っているぶん、多くつけるとその少ない材料が全部強く出ることになる。
つける量と場所
- 1〜2プッシュから始める。足りなければ翌日に増やす
- 首すじ・耳の後ろ:人に届きやすい。仕事の場では控えめに
- 手首・肘の内側:動くたびに立ち上がる
- 腰まわり・膝の裏:下から穏やかに上がってくる。量を間違えにくい
香りが弱いと感じたときに足すのは、たいてい間違いです。人は自分の匂いに数分で慣れるので、自分に届かなくなった時点でも周りにはまだ届いています。自分の鼻を基準にしないことが、この価格帯の香水では特に大事になります。
肌が乾いていると持ちが落ちます。無香料のクリームを薄く塗ってからつけると、同じ量でも残り方が変わる。量を増やす前に、こちらを試したほうが安全です。
オードパルファンとオードトワレでは持続が変わります。香料の濃度が違うためで、トワレのほうが軽く、そのぶん短い。同じ香りで両方ある場合、日中の使い方で選び分けるといいと思います。
弱いところも書いておく
まず値段です。3万円を超える買い物になるので、香りが合わなかったときの損失が大きい。この価格帯は「なんとなく良さそう」で買っていい額ではありません。
原料を絞る作り方には裏返しがあります。少ない材料で構成されているぶん、合わない材料が1つあると逃げ場がない。複雑な香水なら他の要素で紛れるところが、ここでは紛れません。
カシスの芽の青さは好みが割れます。清潔な柑橘を期待して買うと、想像と違う可能性がある。
アクアシリーズは4種が店頭に並ぶので、続けて嗅ぐと区別がつかなくなります。日を分けたほうがいい。
買う場所が決まったなら、あとは選ぶだけです。
日本で買える場所
日本では公式ブティックと百貨店で買えます。路面店は表参道と銀座にあり、伊勢丹などの百貨店にも入っている。クリードのように取扱が極端に少ないブランドではありません。
ただし日本の公式サイトは存在しません。かつて使われていたドメインは第三者に売却されていて、今アクセスしても無関係なページに飛びます。検索で出てくる「公式」を名乗るページには注意が要ります。
| 正規(ブティック・百貨店) | 並行輸入 | |
|---|---|---|
| 価格 | 定価 | 1〜3割安いことが多い |
| 保証 | 国内の窓口がある | 販売店ごと |
| 保管 | 管理されている | 経路が読めない |
| 刻印・ギフト包装 | 受けられる | 対象外 |
並行輸入品も多く流通しています。香水は熱と光で変わるので、輸送と保管の経路が読めないことは実質的なリスクです。定価を大きく下回るものには理由があると考えたほうがいい。
嗅がずに買わない
3万5千円前後の買い物です。原料を絞った作りなので、合わない材料が1つあると全体が駄目になる。この構造は、試さずに買うことのリスクを普通の香水より大きくします。
あわせて読みたい
- クルジャンで最初に名前が挙がる1本を知りたいなら、バカラ ルージュ 540の徹底解説もどうぞ。
- 同じブランドのクルジャン グラン ソワールの香りもどうぞ。
まとめ:青さを受け入れられるかで決まる
メゾン フランシス クルジャン アクア セレスティア は3万5千円前後の買い物になります。原料を絞った作りなので、合わない材料が1つあると全体が駄目になります。
分かれ目になるのは、カシスの芽の青さを受け入れられるかどうか。鋭く青い芽と、粉っぽく蜂蜜に似たミモザ。この2つが同時にあるから奥行きが生まれるわけで、青さを削った清潔な柑橘を探しているなら、アクアの他の3種のほうが近い。逆にその青さが刺されば、他で代えのきかない1本になります。
だからこそ、買う前に肌の上で試す順序を崩さないほうがいい。
買う場所も先に決めておきたいところ。日本に公式サイトはなく、かつてのドメインは第三者に渡っています。路面店は表参道と銀座、百貨店では伊勢丹などで扱いがある。並行輸入は1〜3割安いことが多い一方、輸送と保管の経路が読めません。安さの理由まで確かめられるなら選択肢に入りますが、確かめられないなら正規で買ったほうが結局は安く済む。
※本記事はプロモーションを含みます

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