濡れた土の匂いから立ち上がる、甘くないバラです。出だしは地面の湿り気とピンク ペッパーの刺激、中盤で開き始めの一輪が立ち、最後は苔と木に粉っぽい温かさが残ります。バラの甘ったるさが苦手で避けてきた人に向く1本。
レプリカは2012年から続くシリーズで、今も新作が足されています。その最も新しい部類にあたるのがアップ アット ドーン。2025年の年号を持ち、夜明けの庭園を題材にしています。僕はこれを持っていないので、公式が公開している原料と設計から読める話を書きます。
この記事でわかること
- アップ アット ドーンの香りの正体(土から始まるバラ)
- トップからラストまでの移り変わりと、原料が担う役割
- バラの香水が苦手な人にも成立するかどうかの線引き
- 合う季節と場面、30mLと100mLの選び分け
結論:バラを「開き始める瞬間」で捉えた香り
総合評価:4.3 / 5.0 ★★★★★
香調はフローラルウッディー。説明は「夜明けに咲くローズガーデンの香り」です。舞台はイングランドのウィンザー、年号は2025年。
公式の描写は、静寂に包まれた夜明け、霧がかかった庭園、光が差し込んで花開くローズ、という順で進みます。満開のバラ園ではなく開き始める瞬間。時間帯も夜明けで、まだ気温が上がっていない。この設定が香りの温度を決めています。
基本情報:「ウィンザー, 2025」が指すもの
| ブランド | メゾン マルジェラ(レプリカ) |
| 商品名 | レプリカ アップ アット ドーン |
| 容量 / 価格 | 30mL:12,210円 / 100mL:24,970円 |
| 香調 | 最初:ピンク ペッパー、ソイル アコード、エレミ / 中盤:ローズ ハート / 最後:ムスク、パチョリ、モッシー ウッディネス、カシュメラン |
| 系統 | フローラルウッディー(花を木で支える構成) |
| 題材 | 夜明けに咲くローズガーデン。舞台はイングランドのウィンザー、年号は2025年 |
| 表記 | 指しているもの |
|---|---|
| ウィンザー | イングランド南部の町。王室の城と庭園で知られる |
| 2025 | 再現の対象になった年。レプリカでは最新の部類 |
| フローラルウッディー | 花を木で支える構成 |
イングランドの庭園という設定は、バラを扱う上で自然な選択です。ただ、この香りが写しているのは整えられた花壇の華やかさではなく、朝霧に濡れている状態のほう。土の湿り気を含んだバラです。
香りの変化をレビュー:夜明けの土から、昼の苔と木へ
公式が主要な香りとして挙げるのは、ローズ ハート・ピンク ペッパー・モスの3つです。この並びは、そのまま夜明けから昼へ進む時間の流れとして読めます。
| 段階 | 原料 | 役割 |
|---|---|---|
| 最初 | ピンク ペッパー、ソイル アコード、エレミ | スパイスと土。濡れた地面の質感 |
| 中盤 | ローズ ハート | バラそのもの。香りの中心 |
| 最後 | ムスク、パチョリ、モッシー ウッディネス、カシュメラン | 苔と木。肌に残る部分 |

トップ:ソイル アコードがバラより先に立つ
出だしに立つのは、濡れた地面の質感です。ソイル アコード、つまり土が冒頭に置かれていて、この順番を取る香水は多くありません。バラより先に土を嗅がせることで、花瓶のバラではなく地面に生えているバラだと伝えてくる。
そこへピンク ペッパーの刺激と、エレミの少し薬っぽい明るさが重なります。柑橘と胡椒の中間のような表情を持つこの樹脂が、気温の上がりきらない夜明けの空気の冷たさを担っているのでしょう。
ミドル:ローズ ハートは満開ではなく開き始めの一輪
中心はローズ ハート。静寂の夜明け、霧の庭園、光が差して花開くローズという公式の情景と同じ順で、土の奥からバラが立ち上がります。満開の華やかさではなく、開き始めの一輪です。
先に土を通っているぶん甘さは前に出ず、花壇の華やかさより朝霧に濡れた植物の気配が勝ちます。
ラスト:カシュメランの粉っぽく温かい残り香
最後はムスク、パチョリ、モッシー ウッディネス、カシュメランの層です。カシュメランはムスクと木の中間の質感を作る香料で、粉っぽく温かい残り香を出す。花が引いたあとの時間は、この温かさが受け持ちます。
モッシー ウッディネスは特定の原料名ではなく、苔むした木という質感の指定です。冷たい土で始まった香りが、時間とともに温度を上げて終わります。
バラの香水が苦手な人にも成立するか
バラは、香水の中で最も好みが割れる花のひとつです。石鹸や化粧品の匂いを連想させ、古風だと受け取られることもある。
この香りが取っている距離の取り方は、バラの前後を土と苔で挟むというものです。甘さや華やかさを前面に出さず、植物として置く。バラそのものが苦手な人には効きませんが、バラの甘ったるさが苦手なだけの人には別の見え方になるはずです。
生きる場面
| 場面 | 向き | 理由 |
|---|---|---|
| 春から初夏 | ◎ | 設計が指す季節と気温 |
| 朝の外出 | ◎ | 夜明けという時間設定に沿う |
| 職場 | ○ | 華やかさを抑えているので使える |
| 真夏の日中 | △ | 土と苔が汗と混ざると重くなる |
軸になる場面は、春から初夏の朝です。気温が上がりきる前にシャツやジャケットの内側へ仕込んでおくと、夜明けの庭園という設定に素直に沿う。華やかさを抑えているぶん職場でも使えますが、真夏の日中は土と苔が汗と混ざって重くなるので外します。
つけ方の目安
- 1〜2プッシュ。バラは量が増えると急に古風に転ぶ
- 朝につけると設計に沿った印象になる
- 柔軟剤や整髪料の香りとぶつかりやすいので、無香料と合わせる
残念なところ
バラという素材そのものが好みを選びます。ここは設計でどうにかできる部分ではありません。
新しい香りなので、店頭に置いていない店もあります。試す機会を作りにくいという実務的な問題が付いて回ります。
もうひとつ、土と苔を効かせているぶん、明るい華やかさを求める人には地味に映る可能性があります。バラらしいバラを期待すると、違う方向に感じられるかもしれません。
短所を並べましたが、裏返すと向く人ははっきりします。バラの甘ったるさが苦手で避けてきた人、人と同じ香りを持ちたくない人には、この地味さと試しにくさがそのまま利点になる。店頭で会えないぶん、まず30mLで確かめる入り方が現実的です。
レプリカには実在の場所と年を持つメモリーと、空想の情景を扱うファンタジーの2系統があります。アップ アット ドーンはウィンザーという実在の地名を持つメモリー側。場所が具体的なぶん、人に説明しやすい香りでもあります。
容量の選び方
| 容量 | 価格 | 向く人 |
|---|---|---|
| 30mL | 12,210円 | 春だけ使う人・試してみたい人 |
| 100mL | 24,970円 | バラを主軸にする人 |
新しい香りは、時間が経ってから評価が固まる面もあります。まず30mLで一季節ぶん使い、続けるかどうかを判断してから100mLへ移るのが堅実です。1プッシュ0.1mLで300回ぶんなので、春の数か月には十分足ります。
30mLを選ぶもう一つの理由は、春のバラという主題そのものにあります。季節を限定して使う香りは年間の使用回数が読みやすく、翌春にまだ残っている計算が立つ。香りの印象は保管でも変わるので、2年目の春に良い状態で開けられる量に留めるほうが、この香水の使われ方に合っています。
バラは肌の上での出方に個人差が大きい花です。同じ香水でも人によって甘く出たり青く出たりする。新作で店頭のテスターが見つけにくいなら、少量を取り寄せて確かめる方法が現実的になります。
まとめ:バラを避けてきた人の入り口になる1本
アップ アット ドーンは、バラを土と一緒に置いた香りです。ソイル アコードを冒頭に持ってくる構成が、この香りの性格を決めています。
華やかなバラを探している人には向きません。逆に、バラの甘さが苦手で避けてきた人には、試す価値のある方向です。新作ゆえに情報が少ないぶん、少量から確かめるのが確実な入り方になります。
入り口は30mLの12,210円、主軸にするなら100mLの24,970円。1プッシュ0.1mLで300回ぶんあり、つけ方も1〜2プッシュで足ります。春から初夏の朝という軸で使うなら、季節を限定しても翌春まで残る計算が立つ。
舞台はイングランドのウィンザー、年号は2025年。レプリカの中では実在の地名を持つメモリー側にあたるので、どんな香りかを人に説明しやすいのも利点です。バラらしい華やかさを求める人には地味に映りますが、その抑えた作りがそのまま、職場や朝の外出で使える距離感になっています。
取扱の有無と在庫は店によって分かれます。まとめて確認しておくと早い。
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※本記事はプロモーションを含みます

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