地震の備えというと、揺れている最中と直後の話に集中しがちです。でも実際の被害には、揺れが収まってから発生する種類のものがあります。通電火災です。
停電したあとに電気が復旧したとき、倒れた電気ストーブや傷ついた配線に電気が流れて出火する。この経路を自動で断つのが感震ブレーカーで、8/19時点の楽天検索では簡易な後付け型が3千円台から、分電盤ごと交換する本格型は2万円台からありました。
何をする装置か
一定以上の揺れを検知すると、自宅のブレーカーを自動で落とす装置です。落ちていれば、電気が復旧しても家に電流は流れません。避難して不在の家で、勝手に守ってくれる数少ない装備がこれです。
「ブレーカーを落としてから避難する」が原則ですが、実際の揺れの直後にそこまで冷静に動けるとは限りません。人の判断に依存しない自動化として意味があります。
タイプの読み分け
| 分電盤タイプ | 分電盤に内蔵。確実性が高いが電気工事が必要 |
| コンセントタイプ | 特定のコンセントだけを遮断する。工事要の型が多い |
| 簡易タイプ | おもりやバネでレバーを落とす後付け。工事不要で安価 |
| 実売 | 簡易型3千円台から/分電盤型2万円台から(8/19時点の楽天検索) |
自分の家で選べるのはどれか
持ち家で分電盤の更新時期が来ているなら、分電盤タイプが最も確実です。パナソニックの「地震あんしんばん」のように感震機能を内蔵した住宅分電盤が普通に流通しています。ただし設置には電気工事士の資格が要るので、購入と施工はセットで考えてください。
賃貸や工事が難しい家では、簡易タイプが現実解です。ブレーカーのレバーにおもり付きの器具を取り付け、揺れでレバーが引き下ろされる仕組み。数千円で今日から設置でき、退去時は外すだけです。
導入前に決めておくこと
設置の前に確認する4点
- 分電盤の位置と型。写真を撮ってから商品を選ぶと失敗しない
- 在宅医療機器や冷蔵の必需品がある家は、遮断のリスクも併せて検討する
- 簡易型は取り付け可能なブレーカー形状が決まっている。適合を確認
- 停電中の照明を別に用意する。ブレーカーが落ちれば家は真っ暗になる
最後の1点は見落とされがちです。感震ブレーカーは「暗くなる」装置でもあるので、足元灯や懐中電灯とセットで運用するのが正しい形になります。
向く家・慎重に考える家
| 住まい | 判定 |
|---|---|
| 木造の戸建て・築年数の古い家 | 本命。通電火災のリスクが高い層 |
| 電気暖房・電気ストーブを使う家 | 本命。倒れた器具への通電を断てる |
| 分電盤更新の予定がある | 内蔵型を選ぶ絶好の機会 |
| 在宅医療機器を使用中 | 主治医と相談。遮断範囲を分けて設計する |
短所も正直に
第一に、全部の電気が止まることです。冷蔵庫も止まりますし、夜なら真っ暗になります。感震ブレーカーは「不在時の火災を防ぐ」ための装置で、在宅中の快適さとは引き換えの関係にあります。
第二に、簡易タイプは適合するブレーカーの形が限られること。取り付けてもレバーが確実に落ちるか、購入前に商品ページの適合表と自宅の分電盤を突き合わせてください。
そして誤作動の可能性もゼロではありません。大きなトラックの通過などで作動する例が語られることもあります。過度に敏感な設置は避け、説明書の設定に従うのが無難です。
停電時の備えとセットで
ブレーカーが落ちた家で必要になるのは、まず灯りです。LEDランタンと懐中電灯があれば、暗闇での不安はかなり抑えられます。
そしてスマホと情報の確保。ポータブル電源と防災ラジオまで揃えば、電気が止まった家でも夜を越せる体制になります。感震ブレーカーは、その体制の「火を出さない」層を担当します。
ブレーカーを落とす習慣も併せて
装置を付けても、手動の作法は覚えておく価値があります。避難で家を出るときはブレーカーを落とす。これは昔から言われてきた基本で、感震ブレーカーはその自動化にすぎません。
分電盤の場所を家族全員が知っているか、暗闇で操作できるか。ここを一度確認しておくと、装置の有無にかかわらず備えとして機能します。分電盤の前に懐中電灯を1本置いておくのも有効です。
停電から復旧するときも同じで、家に戻ったらいきなり全部を通電させず、電気製品のコンセントを抜いてからブレーカーを上げる。この順序が通電火災の予防になります。
簡易型の取り付けと点検
簡易型はブレーカーのレバーにおもりや器具を装着する方式です。取り付け自体は数分で終わりますが、取り付け後に「本当に落ちるか」を確かめる方法が無いのが弱点でもあります。
だからこそ製品選びでは、適合するブレーカーの形状と、メーカーの試験に関する記載を見てください。数千円の商品でも、根拠の書かれている製品とそうでない製品があります。
| 確認項目 | 見るところ |
|---|---|
| 適合 | 自宅のブレーカーの形状・大きさに合うか |
| 作動震度 | どの程度の揺れで動作する設計か |
| 復帰 | 作動後に元に戻せる構造か |
| 耐用 | 樹脂やバネの劣化。数年での点検を想定する |
取り付けたら、写真を撮って家族と共有しておいてください。地震のあとに「落ちているのか、落ちていないのか」を判断する基準になります。
地震後に家へ戻るときの手順
避難先から自宅へ戻るときの作法も、この装備と一体です。まずガスの元栓と電気製品のコンセントを確認し、それからブレーカーを上げる。傾いた家具の下敷きになった配線や、水に浸かった家電がないかを見てから通電させます。
停電が復旧する時刻は選べません。だからこそ、自分が家にいない間に自動で断ってくれる装備の意味があります。人が判断できる時間帯だけを人がやり、それ以外を機械に任せる。防災の自動化はこの発想で組み立てます。
ガスについても同様で、都市ガスのマイコンメーターは大きな揺れで自動的に遮断されます。復帰操作の方法をメーターの表示で確認しておくと、復旧が数時間早くなります。
買い方
簡易型ならネットで買って自分で設置できます。分電盤型は工事が前提なので、電気工事店やリフォームのタイミングで相談してください。自治体によっては設置助成の制度がある地域もあるので、「(自治体名) 感震ブレーカー 補助」で検索してから買うのが順序です。この記事の内容は各メーカーの公表情報と8/19時点の楽天検索によります。
まとめ
防災グッズは「起きたあとに使う物」が大半ですが、感震ブレーカーは避難中の留守宅で働き続けます。数千円の簡易型から始められる、費用対効果のはっきりした住宅設備です。
※本記事はプロモーションを含みます

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