甘くない、青い柑橘の香りです。出だしはユズとベルガモット、グレープフルーツ。中盤はミモザとグリーンティの柔らかさに移り、3時間を過ぎるとガルバナムとイリスの緑と粉っぽさが肌に残ります。甘い香りが苦手で、春夏に職場でも使える一本を探している人に向きます。
公式の説明に「雨に濡れたコンクリート」という一節があります。香水の説明としては珍しい表現です。何を狙っているのかを構成から読み解きます。
この記事でわかること
- エレミアという名前の由来と、アザートピアズという設定
- 公式が言う「雨に濡れたコンクリート」が指しているもの
- ガルバナムが香り全体にしている仕事
- 50mLで23,870円をどう見るか。買う場所と注意点
結論:柑橘で始まり、緑と粉で終わる甘くない一本
総合評価:4.3 / 5.0 ★★★★☆
この香水の答えは、明るい柑橘を最後まで青いまま連れていくところにあります。トップのユズ・ベルガモット・グレープフルーツはたしかに華やかですが、ベースに置かれたガルバナムがその明るさを緑のほうへ引き戻す。だから3時間を過ぎても甘さに転ばず、粉っぽい静けさが肌に残ります。
主張は控えめで、50mLで23,870円という価格も安くはありません。ただし控えめであることは、職場でも食事の席でも問題にならない距離感の裏返しです。甘い香りが苦手な人、春夏に使える一本を探している人にとっては、この静けさがそのまま長所になります。
イソップ エレミアの基本情報
| ブランド | イソップ(1987年・オーストラリアのメルボルン発) |
| 商品名 | エレミア |
| シリーズ | アザートピアズ(エレミア・カースト・ミラセッティの3本) |
| 容量 / 価格 | 50mL:23,870円 |
| 香調 | トップ:ユズ、ベルガモット、グレープフルーツ / ミドル:ミモザ、グリーンティ、グアヤクウッド / ベース:ガルバナム、イリス、パチュリ |
| 主要香調(公式) | ガルバナム、イリス、ユズ |
| 系統 | 柑橘から緑へ。甘さはほとんどない |
| 題材 | 実在しない場所。ギリシャ語で孤独や荒野を指す語に由来 |
エレミアという名前
ギリシャ語で孤独や荒野を指す語に由来するとされます。
エレミア・カースト・ミラセッティの3本は「アザートピアズ」というシリーズにまとめられています。実在しない場所を題材にした、という共通の設定を持ちます。
実在しない場所を題材にしたシリーズなので、この名前も特定の地名ではありません。
人がいない場所の空気、という抽象的な設定です。
イソップは1987年、オーストラリアのメルボルンで始まったブランドです。植物由来の成分と、簡素な茶色の遮光ボトル。スキンケアから始まり、フレグランスは後から加わりました。
ノート構成
| 段階 | 香調 |
|---|---|
| トップノート | ユズ・ベルガモット・グレープフルーツ |
| ミドルノート | ミモザ・グリーンティ・グアヤクウッド |
| ベースノート | ガルバナム・イリス・パチュリ |

公式は主要香調をガルバナム・イリス・ユズとしています。
トップに柑橘を3つ並べているのが特徴です。
そこから花と茶を経て、後半に緑と粉っぽさが来る構成になっています。
雨に濡れたコンクリートという表現
公式は「すっきりと香るトップノートは、徐々にワックスフラワー、繊細なジャコウ、雨に濡れたコンクリートの香りへと変化する」と説明しています。
この表現が指すもの
- 乾いた場所に雨が当たったときの匂い
- ペトリコールと呼ばれる現象
- 土の中の成分が舞い上がる
- 都市では石やコンクリートの匂いが混ざる
長く晴れた後に雨が降ると独特の匂いがします。
この現象を都市の文脈に置き換えたのが、「雨に濡れたコンクリート」という表現です。
ガルバナムという素材
イランなどに生える植物から採る樹脂です。
この素材の特徴
- 非常に青く鋭い
- 葉と茎を折ったときの匂いに近い
- 少量で全体を変える
- 古典的な香水で多用された
- 扱いが難しい
自然界の緑をそのまま切り取ったような香りで、他に代わりがありません。
この素材がベースにあることで、柑橘の明るさが最後まで青く保たれます。
香りの流れ
時間の変化
- 最初:ユズとベルガモット、グレープフルーツの柑橘
- 1〜3時間:ミモザとグリーンティの柔らかさ
- 3時間以降:ガルバナムとイリスの緑と粉っぽさ
明るく始まって、静かに落ち着きます。
柑橘だけの香水と違って、後半に緑と粉が残るのが特徴です。
当てはまるほうだったなら、こちらです。
どういう人が選ぶのか
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 柑橘が好き | ◎ |
| 緑の香りが好き | ◎ |
| 春夏に使いたい | ◎ |
| 甘い香りが好き | × |
| 職場で使いたい | ◎ |
甘さがほとんどないので、甘い香りが苦手な人にも向きます。
職場でも食事の席でも問題になりません。
場面と服装
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 春夏 | ◎ |
| 職場 | ◎ |
| 日常 | ◎ |
| 食事の席 | ◎ |
| 冬の夜 | △ |
合わせやすい服
- 白いシャツ
- リネン
- 明るい色
- カジュアルからきれいめまで
つけ方の目安
公式は、手首と首すじにつけることを案内しています。
つける場所と出方
- 首すじ:最も強い。体温が高い
- 手首:動くたびに香る
- 胸元:服に阻まれて穏やか
- 腰まわり:下から立ち上がる。最も控えめ
同じ1プッシュでも、場所を変えるだけで印象が変わります。
職場で使いたいなら腰から下、はっきり届けたいなら首すじ。この使い分けで足ります。
短所
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 主張が控えめ | 中 |
| 柑橘は最初だけ | 中 |
| 価格が高い | 大 |
| 冬は物足りない | 中 |
柑橘の明るさは冒頭に集中しています。
そこを長く楽しみたいなら、この構成では物足りない可能性がある。
後半は緑と粉っぽさなので、そこが好きかどうかで評価が決まります。
価格は50mLで23,870円と安くはありませんが、大容量の展開がないぶん迷う要素は少なく、毎日2プッシュでも8か月ほど使い切れる量です。冬に物足りないぶんは、春夏の主役と割り切って季節を絞れば無駄になりません。
ブランドとしての立ち位置
イソップは香水専門のブランドではありません。
| 分野 | 始まり |
|---|---|
| スキンケア | 1987年。ブランドの出発点 |
| ハンド&ボディ | 店舗の洗面台で有名になった |
| フレグランス | 後から加わった |
| ホームケア | ルームスプレーなど |
店舗のハンドウォッシュで名前を知った人が多いはずです。
だから香水も、香水好きよりブランドのファンが手に取ることが多い。
その前提で作られているので、香水として尖りすぎない設計になっています。
サイズが決まったら、あとは買うだけです。
サイズが決まったら、あとは買うだけです。
何mLを選ぶか
この香りは50mLのみで23,870円です。
1プッシュを約0.1mLとすると500回分。毎日2プッシュ使って8か月ほどになります。
開封後1〜3年で香りは変わり始めるので、この容量はちょうど使い切れる量です。
大容量の展開がないぶん、買うか買わないかの判断だけで済みます。
取り扱いのある店
日本では公式オンラインと直営店で買えます。一部の百貨店にも入っています。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 50mL | 23,870円 |
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 直営店・公式 | 定価 | 試してから買える。相談もできる |
| 百貨店の取扱店 | 定価 | 店舗が限られる |
| 通販の並行輸入 | 上下する | 保管状態が読めない |
イソップの直営店は、スタッフに相談しやすい作りになっています。
香りの相談をしてから決められるのは、このブランドの利点です。
通販の並行輸入は、輸送と保管の条件が読めません。定価より極端に安いものは理由を確認してください。
アザートピアズの3本の中では最も軽い方向です。
3本を並べて試すなら、これを最初に嗅ぐと違いが分かりやすい。
実際の価格と在庫は、扱っている店によって変わります。同じものでも取扱の有無が分かれるので、まとめて確認しておくと早い。
店頭で試せない香りもあります。少量から肌で試す方法を持っておくと、3万円を払う前に判断できます。
あわせて読みたい
- 同じシリーズを見るならイソップ カーストもどうぞ。
まとめ:甘くない柑橘を、緑が最後まで支える一本
ギリシャ語で孤独や荒野を指す語に由来し、人のいない場所が題材です。
「雨に濡れたコンクリート」はペトリコールという現象を都市に置き換えた表現です。
ガルバナムがベースにあることで、柑橘の明るさが最後まで青く保たれます。
甘さがなく、職場でも食事の席でも使えます。柑橘は冒頭に集中しています。
50mLで23,870円。1プッシュを約0.1mLとすれば500回分で、毎日2プッシュ使っても8か月ほど持ちます。開封後1〜3年で香りは変わり始めるので、ちょうど使い切れる容量です。
主張は控えめで、柑橘の明るさも冒頭に集中します。華やかさを長く浴びたい人には物足りないかもしれませんが、裏を返せば職場でも食事の席でも気兼ねなく置ける距離感ということ。春夏の一本として選ぶなら、この静かさがそのまま強みになります。
※本記事はプロモーションを含みます

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