クリード ホワイト アンバーは、陽光を浴びた果実と白い花に、乾いた草の甘さが重なる香りです。立ち上がりは果実と緑の層にジンジャーが差し、中盤はプルメリアやジャスミンの花、終盤はシダーウッドと干し草、そして陽射しの層へ着地します。名前にあるアンバーの甘さを探す人よりも、夏の午後のような温かく乾いた空気をまといたい人に向く一本。
上位ラインに属する香りです。名前にアンバーとありますが、公式が挙げている原料にアンバーは含まれていません。ここを知らないと評価がずれます。
この記事でわかること
- 名前にアンバーが入っていない理由と、公式が挙げている原料
- 干し草と陽射しの層がつくる「夏の午後の空気」の正体
- 日本での買い方。正規と並行輸入で何が変わるか
- 濃度の高い香水で、つける量をどう決めるか
結論:アンバーではなく、果実と乾いた草の香り
この香りの中身は、名前から受ける印象とずれています。公式の原料表にはアンバーもアンブロキサンも無く、果実と花、そして干し草と陽射しの層で組まれている。樹脂の甘さを期待して選ぶと外しますが、果実と花に乾いた草が重なる香りを探していた人には、そのまま当たりになります。
もうひとつは買い方です。国内で現物に触れられる店はごく限られ、価格も3万円台から6万円台。嗅がずに決めると損失の大きい買い物なので、少量から試す手段を先に用意しておくほうが安全です。
総合評価:3.5 / 5.0 ★★★★★
クリード ホワイト アンバーの基本情報
| ブランド | クリード(公式は1760年ロンドンの創業と説明) |
| 商品名 | ホワイト アンバー |
| 位置づけ | 上位ラインに属する香り |
| 容量 | 75mL / 250mL(詰め替え用・スプレー無し) |
| 価格の帯 | 正規の取扱で3万円台から6万円台が中心 |
| 香調(公式) | トップ:果実の層・緑の層・ジンジャー・フリージア・レッドカラント / ミドル:プルメリア・ジャスミン・ローズのエッセンス / ベース:シダーウッド・干し草の層・陽射しの層 |
| 日本での取り扱い | 2023年8月に新宿伊勢丹で再上陸。代理店はインターモード川辺 |
アンバーという名前の意味
公式が公開している原料はこの通りです。
| 公式が挙げている原料 | |
|---|---|
| トップ | 果実の層・緑の層・ジンジャー・フリージア・レッドカラント |
| ミドル | プルメリア・ジャスミン・ローズのエッセンス |
| ベース | シダーウッド・干し草の層・陽射しの層 |

公式と違う原料を挙げている記事を見かけたら、たいていは情報が古い。処方は更新されても記事は更新されないからです。この記事はブランドの現行表記を使いました。
公式は、陽光を浴びた果実と花を巧みに配合し、手つかずの楽園へ感覚を運ぶと説明しています。
原料表を見ると、アンバーもアンブロキサンも入っていません。トップは果実の層、緑の層、ジンジャー、フリージア、レッドカラント。中盤はプルメリア、ジャスミン、ローズのエッセンス。ベースはシダーウッド、干し草の層、陽射しの層。
つまりこの香りは、名前が示すような樹脂の甘さで作られていません。アンバーという語は、ここでは色や温度の比喩として使われていると考えるのが妥当です。
ベースの「干し草の層」と「陽射しの層」が独特です。干し草はクマリンという成分の甘く乾いた匂いで、刈った草を天日で干したときの香りに近い。陽射しの層は、日焼け止めのような温かい印象を作る調合を指します。
この2つが合わさると、夏の午後の空気のような感触になります。楽園という説明は、この土台から来ているのだと思います。
アンバーの香りを探している人には向きません。逆に果実と花、そして乾いた草の香りを探していた人には当たりになります。
いくらで買えるか
公式が出している容量はこの通りです。
| 容量 | 使いどころ |
|---|---|
| 75mL | 日常の主軸 |
| 250mL | 詰め替え用の大容量 |
大容量は詰め替え用のボトルで、スプレーが付きません。使い続けると決めた香りに移るときの選択肢です。まず1本目を選ぶ段階なら、スプレー付きの容量から。
クリードは日本で買うと高いブランドです。正規の取扱では、容量にもよりますが3万円台から6万円台が中心の帯になります。50mLで4万円前後、100mLで5万円台という見当をしておくと大きくは外れません。香水としては最上位の価格帯で、ニッチ系と呼ばれるブランドの中でも高いほうに入ります。
日本での取り扱い
クリードは2023年8月に新宿伊勢丹で日本へ再上陸しました。国内の代理店はインターモード川辺で、正規品はここを通ったものになります。ただし取扱店はごく限られていて、地方では現物に触れる機会がほとんどありません。
そのため、日本で流通しているクリードの多くは並行輸入品です。個人や業者が海外から仕入れたもので、これ自体は違法ではない。ただ、正規と並行では扱いが変わります。
| 正規(伊勢丹など) | 並行輸入 | |
|---|---|---|
| 価格 | 定価。3〜6万円台 | 2〜4割安いことが多い |
| 保証 | 国内の窓口がある | 販売店ごと |
| 保管 | 管理されている | 経路が読めない |
| 刻印サービス | 受けられる | 対象外 |
価格差は小さくありません。ただし香水は熱と光で変わるので、輸送と保管の経路が読めないことは実質的なリスクです。極端に安いものには理由があると考えたほうがいい。
偽造品も存在します。クリードは世界的に模造の多いブランドで、ボトルの作り込みまで似せたものが出回っています。定価の半額を大きく下回るような値付けは、まず疑ってかかったほうがいい。
失敗しないつけ方
クリードは香料の濃度が高く、少量で足ります。普段どおりの感覚で3プッシュも4プッシュも使うと、確実に多すぎます。
つける量と場所
- 1〜2プッシュから始める。足りなければ次の日に増やす
- 首すじ・耳の後ろ:人に届きやすい。仕事の場では控えめに
- 手首・肘の内側:動くたびに立ち上がる
- 腰まわり・膝の裏:下から穏やかに上がってくる。量を間違えにくい
つけた直後の30分は、自分でも強く感じます。そこで判断せず、1時間後の残り方で量を決めるといい。
香りが弱いと感じたときに足すのは、たいてい間違いです。人は自分の匂いに数分で慣れるので、自分に届かなくなった時点でも周りにはまだ届いています。「弱くなった気がする」で足していくと、外から見た量は倍になっている。自分の鼻を基準にしないことが、この価格帯の香水では特に大事になります。
肌が乾いていると持ちが落ちます。無香料のクリームを薄く塗ってからつけると、同じ量でも残り方が変わる。量を増やす前に、こちらを試したほうが安全です。
弱いところも書いておく
まず値段です。3万円を超える買い物になるので、香りが合わなかったときの損失が大きい。この価格帯は「なんとなく良さそう」で買っていい額ではありません。
試せる場所が限られます。国内の正規取扱は都市部の百貨店が中心で、地方だと現物を嗅がずに買うことになりがちです。香水を嗅がずに買うのは、本来いちばん避けたい買い方になります。
名前と中身の印象が食い違うので、名前で選ぶと外します。
上位ラインで価格が高く、公式の容量も75mLからです。試しに小さく買うことができません。
クリードというブランド
クリードは公式の説明によれば1760年にロンドンで始まった家の名前です。もともとは仕立て屋で、手袋に香りを移す仕事から香水へ移っていったとされています。現在まで一族が経営を続けてきたことを掲げていて、そこがこのブランドの語り方の中心になっています。
ただしこの歴史については異論もあります。香水を本格的に作り始めたのは20世紀後半からではないか、という指摘が香水研究の側から出ている。買う前に知っておいて損はない話です。香り自体の質と、掲げている物語は別のものとして見たほうがいい。
作りそのものは評価が定まっています。天然原料の比率が高く、同じ名前の香りでも製造ロットによって微妙に違う。工業製品として完全に均一ではないところを、欠点と取るか個性と取るかで評価が割れます。
先に試す方法がある
6万円前後の買い物です。しかも国内で試せる場所が限られている。この2つが重なると、嗅がずに買って外す確率が上がります。少量から試す手段を持っておくと、失敗したときの損失が桁で変わります。
あわせて読みたい
- クリードで最初に名前が挙がる1本を知りたいなら、クリード アバントゥスの徹底検証もどうぞ。
- 同じブランドのクリード オリジナル ベチバーの香りもどうぞ。
まとめ:名前ではなく、原料で選ぶ一本
クリード ホワイト アンバー は6万円前後です。国内で現物に触れる機会が少ないぶん、嗅がずに買う人が多い香りになります。
値段よりも、試さずに買うことのほうがリスクとしては大きい。順序を逆にしないことです。
中身は公式の原料表の通りで、果実と花に干し草と陽射しの層が重なります。アンバーの甘さを探している人には向きません。逆に、乾いた草の甘さと夏の午後のような温かさを求めていたなら、名前の違和感は気にならなくなるはず。
買うと決めたら、量は1〜2プッシュから。濃度が高いので、自分の鼻で足りないと感じても周りにはまだ届いています。増やす前に、肌の乾きを疑ってみてください。
※本記事はプロモーションを含みます

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