白い花で始まって、菓子の甘さで終わる香りです。トップはジャスミンとオレンジフラワーと桃。中盤でチュベローズや五月のローズが重なり、最後はプラリネの香ばしさとアイリスの粉っぽさに着地します。軽やかな花を想像している人より、濃い白い花と甘い着地を受け止められる人に向く1本です。
比較的新しい花の香りです。爽やかな印象で紹介されることが多いのですが、ベースにプラリネが入っていて、最後は思ったより甘くなります。
この記事でわかること
- 白い花で立ち上がり、ベースのプラリネで香ばしく甘く終わる構成
- 30mL・75mL・250mLの選び分け(250mLは詰め替え用でスプレーが付かない)
- 正規と並行輸入で変わるもの(価格・保証・保管・刻印)
- 香料の濃度が高いぶん、つける量を1〜2プッシュから決める理由
結論:透明感より、密度で選ぶ花の香り
爽やかな花として紹介されることが多い香りですが、原料の並びを見る限り、密度は高いほうに入ります。トップからいきなり白い花で、柑橘やグリーンで助走をつけません。中盤はサンバックジャスミン、チュベローズアブソリュート、そして五月のローズ。白い花の中でも密度の高い側へ、さらに振れていきます。
決め手はベースのプラリネです。焦がした砂糖でナッツを絡めた菓子のことで、アイリスとサンダルウッドと並ぶと粉っぽい甘さになる。だから軽い花を期待して買うと外します。逆に、濃い白い花と香ばしい甘さを求めているなら、価格の理由が分かる1本になります。
総合評価:4.0 / 5.0 ★★★★★
クリード ウィンド フラワーズの基本情報
| ブランド | クリード |
| 商品名 | クリード ウィンド フラワーズ |
| 香調 | トップ:ジャスミン・オレンジフラワー・桃 / ミドル:サンバックジャスミン・チュベローズアブソリュート・五月のローズ / ベース:アイリス・オレンジフラワー・ムスク・サンダルウッド・プラリネ |
| 容量 | 30mL / 75mL / 250mL(250mLは詰め替え用でスプレーなし) |
| 価格帯 | 正規の取扱で3万円台〜6万円台が中心 |
| 日本での取扱 | 2023年8月に新宿伊勢丹で再上陸。国内代理店はインターモード川辺 |
花で始まって菓子で終わる
公式が公開している原料はこの通りです。
| 公式が挙げている原料 | |
|---|---|
| トップ | ジャスミン・オレンジフラワー・桃 |
| ミドル | サンバックジャスミン・チュベローズアブソリュート・五月のローズ |
| ベース | アイリス・オレンジフラワー・ムスク・サンダルウッド・プラリネ |

他の記事と読み比べると原料が違って見えるかもしれません。処方変更に情報が追いついていないだけです。ここに載せたのは公式が今公開している内容になります。
公式は、現代的な女性らしさの強さと優雅さから発想された、人を引きつける花の作品だと説明しています。
トップからいきなり花です。ジャスミン、オレンジフラワー、桃。柑橘やグリーンを挟まずに花で始めるのは珍しい構成で、最初の一嗅ぎで濃さが来ます。
中盤はさらに濃くなります。サンバックジャスミン、チュベローズアブソリュート、五月のローズ。アブソリュートは溶剤で抽出した濃縮物のことで、チュベローズは白い花の中でも特に密度が高い。
ベースにプラリネが入っています。焦がした砂糖でナッツを絡めた菓子のことで、香水に入ると香ばしく甘い層を作ります。アイリスとサンダルウッドと一緒に置かれていて、粉っぽい甘さになる。
つまり花で始まって菓子で終わる香りです。透明感のある香りとして紹介されることがありますが、原料の並びを見る限り、密度は高いほうに入ります。
どの容量を選ぶか
公式が出している容量はこの通りです。
| 容量 | 使いどころ |
|---|---|
| 30mL | 試す・持ち歩く |
| 75mL | 日常の主軸 |
| 250mL | 詰め替え用の大容量 |
大容量は詰め替え用のボトルで、スプレーが付きません。使い続けると決めた香りに移るときの選択肢です。まず1本目を選ぶ段階なら、スプレー付きの容量から。
クリードは日本で買うと高いブランドです。正規の取扱では、容量にもよりますが3万円台から6万円台が中心の帯になります。50mLで4万円前後、100mLで5万円台という見当をしておくと大きくは外れません。香水としては最上位の価格帯で、ニッチ系と呼ばれるブランドの中でも高いほうに入ります。
プレゼントに選ぶ前に
香水を贈り物にするのは、本来かなり難しい選択です。身につけるものの中でも好みの幅が狭く、しかも受け取った側は合わなくても言い出しにくい。
贈る前に確かめておくこと
- 普段どんな香りを使っているか。系統が分かれば外しにくい
- 香水を日常的に使う人か。使わない人に贈ると置物になる
- 職場で香りを制限されていないか。医療や飲食では使えないことがある
- 容量は小さめでいい。30mLでも使い切るには1年以上かかる
クリードを贈り物に選ぶ理由があるとすれば、箱とボトルの作りがしっかりしていることです。正規で買えば刻印を入れられる場合もあり、そこは既製品との差になります。
ただし価格が価格なので、関係によっては相手を困らせます。4万円の香水を受け取ると、返礼を考えさせてしまう。贈る相手との距離を、香りの好み以上に先に考えたほうがいい。
国内で手に入るところ
クリードは2023年8月に新宿伊勢丹で日本へ再上陸しました。国内の代理店はインターモード川辺で、正規品はここを通ったものになります。ただし取扱店はごく限られていて、地方では現物に触れる機会がほとんどありません。
そのため、日本で流通しているクリードの多くは並行輸入品です。個人や業者が海外から仕入れたもので、これ自体は違法ではない。ただ、正規と並行では扱いが変わります。
| 正規(伊勢丹など) | 並行輸入 | |
|---|---|---|
| 価格 | 定価。3〜6万円台 | 2〜4割安いことが多い |
| 保証 | 国内の窓口がある | 販売店ごと |
| 保管 | 管理されている | 経路が読めない |
| 刻印サービス | 受けられる | 対象外 |
価格差は小さくありません。ただし香水は熱と光で変わるので、輸送と保管の経路が読めないことは実質的なリスクです。極端に安いものには理由があると考えたほうがいい。
偽造品も存在します。クリードは世界的に模造の多いブランドで、ボトルの作り込みまで似せたものが出回っています。定価の半額を大きく下回るような値付けは、まず疑ってかかったほうがいい。
失敗しないつけ方
クリードは香料の濃度が高く、少量で足ります。普段どおりの感覚で3プッシュも4プッシュも使うと、確実に多すぎます。
つける量と場所
- 1〜2プッシュから始める。足りなければ次の日に増やす
- 首すじ・耳の後ろ:人に届きやすい。仕事の場では控えめに
- 手首・肘の内側:動くたびに立ち上がる
- 腰まわり・膝の裏:下から穏やかに上がってくる。量を間違えにくい
つけた直後の30分は、自分でも強く感じます。そこで判断せず、1時間後の残り方で量を決めるといい。
香りが弱いと感じたときに足すのは、たいてい間違いです。人は自分の匂いに数分で慣れるので、自分に届かなくなった時点でも周りにはまだ届いています。「弱くなった気がする」で足していくと、外から見た量は倍になっている。自分の鼻を基準にしないことが、この価格帯の香水では特に大事になります。
肌が乾いていると持ちが落ちます。無香料のクリームを薄く塗ってからつけると、同じ量でも残り方が変わる。量を増やす前に、こちらを試したほうが安全です。
弱いところも書いておく
まず値段です。3万円を超える買い物になるので、香りが合わなかったときの損失が大きい。この価格帯は「なんとなく良さそう」で買っていい額ではありません。
試せる場所が限られます。国内の正規取扱は都市部の百貨店が中心で、地方だと現物を嗅がずに買うことになりがちです。香水を嗅がずに買うのは、本来いちばん避けたい買い方になります。
新しい香りなので日本で試せる場所がほとんどありません。情報も少なく、判断材料が集まりにくい。
白い花の濃さとプラリネの甘さが重なるので、軽い香りを想像して買うと外します。
クリードというブランド
クリードは公式の説明によれば1760年にロンドンで始まった家の名前です。もともとは仕立て屋で、手袋に香りを移す仕事から香水へ移っていったとされています。現在まで一族が経営を続けてきたことを掲げていて、そこがこのブランドの語り方の中心になっています。
ただしこの歴史については異論もあります。香水を本格的に作り始めたのは20世紀後半からではないか、という指摘が香水研究の側から出ている。買う前に知っておいて損はない話です。香り自体の質と、掲げている物語は別のものとして見たほうがいい。
作りそのものは評価が定まっています。天然原料の比率が高く、同じ名前の香りでも製造ロットによって微妙に違う。工業製品として完全に均一ではないところを、欠点と取るか個性と取るかで評価が割れます。
先に試す方法がある
4万円前後の買い物です。しかも国内で試せる場所が限られている。この2つが重なると、嗅がずに買って外す確率が上がります。少量から試す手段を持っておくと、失敗したときの損失が桁で変わります。
あわせて読みたい
- クリードで最初に名前が挙がる1本を知りたいなら、クリード アバントゥスの徹底検証もどうぞ。
- 同じブランドのクリード ピュア ホワイト コロンの香りもどうぞ。
まとめ:濃さと甘さを分かって選ぶ1本
クリード ウィンド フラワーズ は4万円前後です。国内で現物に触れる機会が少ないぶん、嗅がずに買う人が多い香りになります。
贈り物にするなら、相手の好みを確かめる手段を先に持っておくほうが確実です。
香りの中身をもう一度だけ並べておきます。トップはジャスミンとオレンジフラワーと桃、中盤はチュベローズと五月のローズ、そしてベースにプラリネ。白い花で立ち上がって、香ばしい甘さで着地する構成でした。透明感のある香りとして紹介されることもありますが、密度は高いほうに入る1本。
買う前に決めておくことは2つ。1つは容量で、まず1本目ならスプレーの付いた30mLか75mLから選ぶ。もう1つは買う場所で、正規と並行輸入では価格だけでなく、保証も保管も刻印の可否も変わります。極端に安いものには理由があると考えて、価格差の中身を見てから決めたい。
※本記事はプロモーションを含みます

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