スミレの香水は、粉っぽく古典的な印象を持たれがちです。この1本はその位置から動かそうとしています。公式が挙げている原料を並べると、狙いが見えてきます。
スミレという原料の事情
スミレの花からは、香料をほとんど採れません。
採油の効率が悪すぎて、産業として成立しないためです。
| 採るもの | 使われ方 |
|---|---|
| スミレの花 | 香料としてはほぼ使われない |
| スミレの葉 | 青く濃い香り。使われる |
| 合成香料(イオノン類) | 花の印象を作る主力 |
つまり、スミレの香水の「花の部分」はほとんどが合成香料で作られています。
これは手抜きではなく、そうしないと作れないという事情です。
ル ラボは2006年にニューヨークで始まったブランドです。注文を受けてから店頭で調合し、そのラベルに日付と名前を入れる。この売り方そのものがブランドの中身になっています。
何を合わせているか
公式の説明では、希少なホワイトヴァイオレットが中心です。
| 原料 | 役割 |
|---|---|
| ホワイトヴァイオレット | 主役。透明感のあるスミレ |
| グリーンフローラル | 青さと生気 |
| 白茶 | 乾いた葉の落ち着き |
| シダーウッド | 乾いた木で輪郭を作る |
| ガイアックウッド(少量) | わずかな煙 |
白茶が入っているのが効いています。お茶の乾いた渋みが、花の甘さを抑える。
さらにシダーとガイアックで木の要素を足しているので、古典的なスミレの粉っぽさから距離があります。
名前についている数字は、配合されている原料の数だと公式は説明しています。サンタル33なら33種類。数が多いほど良いという意味ではなく、その香りを作るのに何種類を要したかという記録です。
香りの流れ
時間の変化
- 最初:グリーンな青さと透明なスミレ
- 1〜3時間:白茶と木の乾いた印象が中心に
- 3時間以降:木とわずかな煙が肌に残る
全体を通して静かな香りです。
強く主張する場面がないので、香水をつけていると気づかれにくい。
その代わり、近い距離でははっきり分かる個性があります。
向いている人
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 静かで知的な香りが好き | ◎ |
| 職場で使える1本が欲しい | ◎ |
| 甘い香りは避けたい | ◎ |
| 存在感を出したい | △ |
| 柑橘の爽やかさが好み | △ |
甘さがほとんどないので、甘い香りが苦手な人にも向きます。
逆に、はっきり香ってほしいならリス41やジャスミン17のほうが合う。
スミレは中性的な素材で、性別を問わず使えます。
場面と服装
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 職場 | ◎ |
| 日常 | ◎ |
| 春秋 | ◎ |
| 夜の外出 | ○ |
| 真夏 | △ |
気温が高いと、青さが強く出ることがあります。
合わせやすい服
- 白いシャツ
- グレーや紺のきれいめ
- 薄手のニット
- 上質な綿
落ち着いた服装と合います。派手な柄物には静かすぎるかもしれません。
短所
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 主張が弱い | 中 |
| 価格が高い | 大 |
| スミレは好みが分かれる | 中 |
| 取扱店舗が少ない | 中 |
50mLで32,230円。香水としてはかなり高い部類です。
スミレの香りは、化粧品を思わせると感じる人がいます。ここは好みが割れる。
静かな香りなので、「せっかく高いのに香らない」と感じる可能性もあります。
スミレの香りが持つ位置
スミレは、香水の歴史で長く使われてきた素材です。
19世紀から20世紀初頭にかけて流行し、その後は古典的な印象を持たれるようになりました。
| 時代 | 扱われ方 |
|---|---|
| 19世紀 | 上品な女性の香りとして流行 |
| 20世紀半ば | 化粧品の香りとして定着 |
| 現在 | 古典的・レトロな印象 |
「おばあちゃんの化粧品のようだ」という感想が出るのは、この歴史が背景にあります。
現代の香水は、そこから距離を取るために木やお茶を合わせることが多い。
この1本もその方向です。スミレを使いながら、古典的な印象を避けています。
同ブランドの他の香りとの位置関係
| 香り | 方向 | 強さ |
|---|---|---|
| ヴァイオレット30 | 静かな花と木 | 弱め |
| ジャスミン17 | 濃い白い花 | 強い |
| リス41 | 圧倒的な白い花 | 強い |
| ローズ31 | 中性的な薔薇 | 中 |
| ベルガモット22 | 柑橘 | 中 |
花の系統の中では最も静かな1本です。
花の香りを試したいが強いのは避けたい、という人の入り口になります。
買い方
日本では直営店と公式オンライン、一部の百貨店で買えます。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 15mL | 14,300円 |
| 50mL | 32,230円 |
| 100mL | 47,190円 |
15mLがあるのがこのブランドの良いところです。3万円を出す前に、1万4千円台で試せます。
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 直営店・公式 | 定価 | ラベルに名入れができる |
| 百貨店の取扱店 | 定価 | 店舗が限られる |
| 通販の並行輸入 | 上下する | 保管状態が分からない |
通販に出ているものには並行輸入品が混ざります。香水は熱と光で劣化するので、輸送と保管の条件が読めない点は許容が要ります。
15mLがあるので、まずそこから試すのが現実的です。
静かな香りは、店頭の短い時間では判断しにくい。実際に1日つけてみないと分かりません。
店頭で試せない香りもあります。少量から肌で試す方法を持っておくと、3万円を払う前に判断できます。
あわせて読みたい
- 定番から試すならル ラボ サンタル33もどうぞ。
まとめ
スミレの花からは香料がほぼ採れません。花の印象は合成香料で作られています。
白茶とシダーで甘さを抑えた、静かで乾いた構成です。
職場で使いやすい反面、存在感を求める人には物足りません。
15mLで14,300円。まずそこから試すのが現実的です。
※本記事はプロモーションを含みます









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