11万円の値札を前にして、これが3年で駄目になったらどうしようと手が止まっていませんか。結論から言うと、見るべきは値段ではなく何年使えるかです。同じ11万円でも、5年で買い替えるなら年22,000円、15年持たせられるなら年7,000円台まで下がります。修理の費用と3型の違いが分かれば、自分が何年使う鞄なのかを買う前に決められます。
この記事でわかること
- 防水ファインレザーが雨に強い理由
- 防水革でも起きる経年変化の中身
- 修理の値段と、預けている期間の目安
- プロータ3型の違いと、持ち方から選ぶ1本
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
効いているのは、革の繊維に染み込ませた防水加工です
高い革鞄の値段は、ふつう革そのものと縫製に乗ります。プロータの場合、そこにもう一段、加工の費用が加わっています。使われているのは防水ファインレザーという素材です。3M社製の「スコッチガード保護剤製品」を革の繊維の隅々にまで浸透させ、革の裏面や断面からも水の浸入を防いでいるという作りになっています。
ここは読み飛ばしやすいところですが、革鞄の防水として意味が大きい部分です。表面に膜を張って水を弾かせる方式だと、その膜が革の風合いを殺しますし、擦れた場所から順に効かなくなります。繊維に浸み込ませる方式が採られているのは、革の柔らかさや上質感をキープしたままにするためです。防水と革らしさを両立させるための費用が、この価格に含まれているわけです。
内装はナイロンで、外装は牛革です。ノートPCを入れる背面側のフリーポケットには、内装側に固い芯材、外装側にクッション材が仕込まれていて、内と外の両方から衝撃を和らげる作りになっています。ただし公式は「本製品にはノートPCを完全に保護する機能は付いておりません」とも明記していますので、緩衝材つきのスリーブを併用するほうが安心でしょう。
この加工でもうひとつ押さえておきたいのは、買ったあとから自分では足せない部分だということです。摩耗で防水効果が下がった場合は防水スプレーを使うよう案内されていますが、それは落ちたぶんを補う手当てでした。繊維の隅々まで浸み込ませる工程のほうは、作る段階でしか通せません。11万円のうち一定の額は、後から買い足せないものに払っていると考えると腑に落ちるはずです。
「防水革」でも経年変化は起きます。ただし変わり方が違います
土屋鞄と聞いて、ヌメ革が飴色に焼けていく写真を思い浮かべた方もいると思います。プロータのシリーズでそれを期待すると、少しずれます。このシリーズの経年変化は、色が劇的に変わるタイプではありません。
では何も変わらないのかというと、そうでもありませんでした。公式の注意事項には、使い続けることによる表面や素材の摩耗で防水効果が低減する場合がある、と書かれています。つまりメーカー自身が、表面は確実に変わっていく前提で説明しているわけです。角が丸くなり、握る場所に艶が出て、色が少しずつ抜けていきます。使った人の持ち方が、そのまま形に残っていくタイプの変化だと考えてください。

もうひとつ、買う前に知っておくと気が楽になる記載があります。天然皮革を使っているため、動物がもともと持っていた傷やシワ、血管や毛穴の痕跡、肌目のばらつき、色ムラが現れます。届いた1点にだけ薄いシワが入っていても、それは不良ではなく素材の性質になります。同じ型番でも表情が1点ずつ違うという前提を先に飲み込んでおくと、開封のときにがっかりしません。
そして色が抜けきったときには、補色という手が残されています。ビジネスバッグの補色は40,000〜60,000円が参考価格です。変化を受け入れて使い込み、行き過ぎたら職人の手で戻してもらえます。この往復ができることが、プロータの経年変化を「楽しめる」と言える理由でした。
修理の値段が公開されていることが、一生モノの根拠です
土屋鞄には永久サポートという仕組みがあり、公式は「永久にサポートし続けます」と書いています。ここで大事なのは期間の長さより、何をいくらで直せるのかが金額つきで並んでいることのほうです。壊れたときに「見てみないと分かりません」で終わるブランドとは、買う側の計算のしやすさが違います。
| 修理の内容 | バッグの参考価格 | こんなときに頼む |
|---|---|---|
| 持ち手の交換 | 39,000〜65,000円 | 握る部分の革が伸びて切れかけたとき |
| ファスナーの交換 | 20,000〜45,000円 | 開け閉めが引っかかる、歯が噛み合わなくなったとき |
| 糸ほつれの縫い直し | 6,500〜25,000円 | 縫い目がほどけてきたとき |
| 内装の全交換 | 29,000〜58,000円 | 内側のナイロンが擦り切れたとき |
| 補色 | 40,000〜60,000円 | 角や縁の色が抜けて白っぽくなったとき |
| 引き手の交換(1個) | 5,500〜7,500円 | 引き手だけが折れた、または外れたとき |
流れも公開されていました。フォームから申し込んで受付番号を受け取り、製品を発送するか店舗へ持ち込みます。到着から14日以内に正式な修理内容と料金がメールで案内され、こちらが正式に依頼してから作業が始まる形です。返送は代金引換になります。
かかる時間は内容によってはっきり分かれていました。お預かりの目安は、引き手の交換のような簡単な修理で約2週間、縫製をともなう修理や複数箇所の修理で約3ヶ月、補色で約4ヶ月、修理と補色を両方頼むと約4.5ヶ月です。ここで読み違えやすいのは、この日数があくまで作業そのものにかかる時間だという点になります。手元を離れてから戻ってくるまでには、見積もりの連絡までの最大14日と、往復の輸送日数が上に乗ります。簡単な修理でも、鞄が手元にない期間は1ヶ月前後を見ておくほうが安全でした。通勤鞄を1つしか持たない人は、この期間の代わりをどうするかまで含めて考えてください。
なお、店頭でのブラッシングやオイルケアといった簡単なお手入れは無料で、予約もいりません。買ったあとの窓口が有償修理だけではない、という点は覚えておいて損がないでしょう。
雨の日を基準に選ぶなら、スクエアブリーフが素直です
3型のうち、いちばんフォーマルに寄っているのがスクエアブリーフ(PL3880)です。サイズは縦28.5×横41.0cmで、底マチが10.5cmあります。重さは約980gと、3型の中でもっとも軽い数字でした。取引先を訪問する日が多く、手に提げて持つスタイルを崩したくない人はここが基準になります。
このモデルの強みはマチの厚さにあります。10.5cmは3型で最も厚く、他の2型より2cm深い設計です。A4ファイルを入れたうえで、書類が増えた日や着替えを足したい日にも耐えます。ポケットは外装にファスナーポケットが1つ、内装に面ファスナーポケットが1つ、ファスナーポケットが1つ、フリーポケットが4つという構成でした。内装の正面側は3段のフリーポケットとメッシュ仕様のフリーポケットに分かれていて、小物が沈まないように作られています。
価格は110,000円前後で、3型の中ではもっとも手が届く1本になります。雨に濡れても染みができないのはこのシリーズ全体の性格ですが、手持ちのブリーフでその性格を得られるのは、この型がいちばん素直な入り口でしょう。カラーによっては在庫が少ないものがありますので、色まで決めている方は在庫の状況を先に見ておいてください。
手で提げる日と肩に掛ける日があるなら、2wayスマートブリーフです
同じブリーフでも、ショルダーストラップが付くのが2wayスマートブリーフ(PL3980)になります。サイズは縦29.5×横39.5×底マチ8.5cmで、ショルダーは57.0〜105.0cmまで調整でき、着脱もできます。ハンドルの高さは13.0cmです。価格は115,500円前後になります。
選ぶ理由は、結局のところ持ち方だけになります。新幹線や飛行機での移動が多く、切符や荷物で片手がふさがる時間が長い人には、斜め掛けできる1本のほうが確実に楽です。反対に、ずっと手に提げるのであれば、この型を選ぶ意味は薄くなります。
数字の面で正直に書いておくと、重さは約1,140gで3型の中でもっとも重いモデルでした。スクエアブリーフより160g重く、しかも底マチは8.5cmと2cm薄くなっています。ショルダーの金具と革の面積が増えたぶんだけ重く、そのぶん容量は増えていない形です。荷物の量を優先するならスクエアブリーフ、持ち方の自由度を優先するならこちら、という切り分けになります。
外装はマグネットポケットが1つで、内装は面ファスナーポケット1つ、ファスナーポケット1つ、フリーポケット4つです。ショルダーベルトにはDカンが付いていて、イヤホンケースなどを下げられます。移動中に片手を空けたい場面が週に何度かある人なら、この1本を選ぶ意味があります。
両手を空けて通勤したい人には、スマートバックパックが残ります
スマートバックパック(PL4180)は137,500円前後です。サイズは縦41.0×横30.0×底マチ8.5cm、内容量は14Lと公表されています。重さは約1,030gで、意外にも2wayスマートブリーフより110g軽く仕上がっていました。
このモデルだけ、素材の構成が少し違います。外装は牛革とナイロンの組み合わせで、背面にはナイロンが使われていました。理由は色落ちや耐久性に配慮するためです。背中に当たり続けて汗と擦れを受ける場所だけ素材を変えているわけで、革一枚で通す作りより実際の使用に寄せた判断だと思います。
収納は14インチのノートPCまで対応します。33.0×23.0×2.0cmまでという具体的な寸法が公表されていますので、手元のPCを測ってから決められました。メイン収納の背面側に面ファスナーポケットがあり、内装には中身が見えるメッシュ仕様のファスナーポケットが付きます。外装のファスナーポケットは2つで、うち1つの中には小さなフリーポケットが設けられていました。
リュックという形が向かない場面もあります。フォーマル度を強く求められる訪問では、ブリーフのほうが収まりが良いでしょう。革のリュックまでは要らないけれど両手は空けたい、という方は、エースジーンのビジネスリュックを見たほうが予算と用途が合うかもしれません。
逆に、雨の日も含めて通勤の全部を革1本でまかないたいのであれば、この型で決まります。背面をナイロンに切り替えてまで背負い心地と耐久性を取りにいった設計は、3型の中でここだけでした。
3型を並べると、重さとマチで性格が分かれます
ここまで型ごとに見てきた数字を、ひとつの表にまとめておきます。効いているのは重さとマチ、そして持ち方の3つでした。
| 型番と価格 | サイズと重さ | 向いている持ち方 |
|---|---|---|
| スクエアブリーフ PL3880・110,000円前後 | 縦28.5×横41.0×底マチ10.5cm・約980g | 手に提げる一本。マチが最も厚く、荷物が増える日に強い |
| 2wayスマートブリーフ PL3980・115,500円前後 | 縦29.5×横39.5×底マチ8.5cm・約1,140g | 手持ちと肩掛けの併用。3型で最も重い |
| スマートバックパック PL4180・137,500円前後 | 縦41.0×横30.0×底マチ8.5cm・約1,030g・14L | 両手を空けたい人向け。14インチPCまで対応 |

こうして並べると、いちばん高いモデルがいちばん重いわけではありませんでした。980g・1,140g・1,030gという順で、価格と重さの並びは一致していません。毎日肩や腕にかかるのはこの数字のほうですから、値段だけで上位を選ぶ理由はないと言えます。
3万円台から7万円台の帯まで含めて、他ブランドと比べたうえで決めたい方は次の記事が近いはずです。土屋鞄まで出すかどうかは、一段下を知ってからのほうが納得して決められます。
価格帯から決め直したい方へ
- 10年使えるビジネスバッグのブランド3つ3万・4万・7万の帯で何が入れ替わるのかを、型番を挙げて比べた記事です
同じ「一生モノ」でも、ナイロン主体で軽さを取る道もあります。革以外の選択肢まで見ておきたい方は、PORTERのビジネスバッグのほうが判断材料になるでしょう。
高いのは本体価格だけではありませんでした
いちばん先に伝えておきたいのは、防水が永久ではないことです。公式の注意事項には、使い続けることによる表面や素材の摩耗で防水効果が低減することがある、と書かれています。買ったときの撥水が10年後も同じだと思って選ぶと、期待とずれました。低減したら防水スプレーを使うように案内されていますので、消耗品として付き合う覚悟が要ります。
そのスプレーにも条件が付きます。革はアルコール成分に弱く、色落ちや染み、劣化の原因になる、と公式が注意を出していました。コンビニで買った除菌スプレーをとっさに吹きかけるような使い方は避けてください。成分表記と対象素材を確認してから使うという一手間が、この鞄には最後まで付いて回ります。
修理費の高さも直視しておくべきところです。持ち手の交換が39,000〜65,000円という金額は、110,000円のスクエアブリーフを基準にすると本体の35〜59%にあたります。補色の40,000〜60,000円も似た規模です。永久サポートは無償保証ではなく、あくまで有償の修理窓口が閉じないという意味でした。往復の送料も原則として自己負担になります。
時間の面も軽くありません。縫製をともなう修理は約3ヶ月、補色は約4ヶ月、両方だと約4.5ヶ月です。その間、通勤鞄が1つしかない人は代わりを用意する必要が出てきます。
在庫にも触れておきます。人気の色は表示が日々動きますので、色まで決めている方は買う直前にもう一度確かめてください。天然皮革ゆえの個体差も先に書いたとおりです。傷やシワ、色ムラのない完璧な一枚を求める方には、この素材そのものが向きません。
買ったあとに守ると寿命が変わること
- 濡れたら乾いた布ですぐ拭き取り、陰干しで乾かす
- 除菌スプレーはアルコール成分の有無を確認してから使う
- 高温・多湿・直射日光を避けた風通しの良い場所で保管する
- 店頭のブラッシングとオイルケアは無料。予約もいらない
何年使うかより、直しながら使うかで決まります
土屋鞄のビジネスバッグを買うかどうかは、11万円を出せるかという問いではありませんでした。問われているのは、持ち手が切れたときに39,000〜65,000円を払って直す気があるか、色が抜けたときに4ヶ月預けられるかのほうです。そこに頷ける人にとっては、修理費が公開されていること自体が安心材料になります。
選ぶ順番は単純です。まず持ち方を決めてください。手に提げるならスクエアブリーフ、日によって肩に掛けたいなら2wayスマートブリーフ、両手を空けたいならスマートバックパックになります。そのうえで、荷物が増える日が多いならマチ10.5cmのスクエアブリーフに寄せ、14インチのPCを毎日運ぶならバックパックへ寄せる、という順で絞れます。
10年単位で持つつもりなら、値段の差より、毎日の持ち方が合っているかどうかのほうがはるかに効いてきます。
※本記事はプロモーションを含みます

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