アムアージュ エピック|脱いだコートに煙とスパイスが残る

中東の歴史的な宮殿建築

棚から一本だけ選んで出かける日に、いちばん迷わず手が伸びるのがアムアージュのエピック マンでした。結論から言うと、つけている最中よりも、脱いだコートやマフラーからのほうが強く記憶に残る香水です。ここでは香りがどう動いたか、僕の腕での体感の持続、七万円台という値段の飲み込み方、そして買う前に知っておきたい弱点まで書いていきます。

この記事でわかること

この記事でわかること

  • トップからベースまで、香りがどの順番で動くか
  • 僕の腕での体感の持続と、コートやマフラーに残る時間
  • 100mLと50mLで一mLあたりの負担がどう変わるか
  • 真夏と近い距離で困る場面、その避け方
Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL

Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL

参考価格 73,707円前後

煙と樹脂の匂いが好きで、甘い香水に飽きた人向け。

このブログを書いている人

men's house 運営者

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

プロフィールを見る ▶ YOUTUBE

目次

結論:エピックは「脱いだ服のほうが長く香る」一本です

一言でまとめるなら、自分の鼻で追いかけている時間より、服に移ってからの時間のほうが長い一本です。つけた直後の派手さで選ぶ香水ではありません。

そうなるのは、下のほうに残る素材の顔ぶれのせいだと思っています。ウード、サンダルウッド、パチュリ、レザー、それにカストリウム。肌の上よりも繊維に居座るのが得意な材料ばかりで、僕の場合はコートの襟とマフラーの内側が毎回いちばん長く香りました。

去年の冬、一泊の出張から帰った翌朝のことです。スーツケースを開けたら、中に丸めて入れていたマフラーから、つけた日と同じ煙っぽさが出てきました。二日目の朝には自分の腕からはもう分からなくなっていたのに、です。この時差が、僕がこの香水をおもしろいと思っている理由のほとんどを占めています。

だから、つけている自分がずっと満足していたい人には向きません。反対に、あとから思い出す匂いを作りたい人には、これ以上ない働き方をしてくれます。

総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆

香りの良さ ★★★★★
スパイスから樹脂、木と革へ濁らずに落ちていく
色気 ★★★★☆
近い距離でだけ動物っぽい輪郭が出る
万人受け ★★★☆☆
クミンと獣っぽさで好き嫌いがはっきり割れる
持続 ★★★☆☆
肌の上は体感6〜7時間、布に移ると翌日まで

Ryo

自分の腕から消えたころに、脱いだ服のほうから返事が返ってくる香水です。

アムアージュ エピック の基本情報

まず値段の話をさせてください。100mLの実売は73,707円でした。50mLのほうは63,137円です。一mLあたりに直すと、100mLは約737円、50mLは約1,263円になります。小さいボトルを選ぶと、一mLあたりの負担はむしろ重くなるわけです。

数字だけ見れば100mLを選ぶ理由は明快です。ただ、七万円を一度に出すという行為の重さは、割り算では消えません。僕も注文ボタンを押すまでに二週間迷いました。そのあいだに考えたのは、この一本で何回外出できるかということです。一日一プッシュで使うなら、100mLは数年単位で残ります。年数で割れば納得はできますが、財布から出ていく日は一日きりです。ここは正直に受け止めておいたほうがいい部分だと思います。

項目 内容
ブランド アムアージュ
商品名 Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL
剤形 オードパルファム(Eau de Parfum、スプレー式)
香料の濃度 23%(オイル濃度の表記)
熟成 6週間(3週間のマセレーション+3週間のマチュレーション)
香調(トップ) ピンクペッパー、フランキンセンス、クミン、カルダモン、サフラン、メース、ナツメグ、ミルテ
香調(ハート) ゼラニウム、ミルラ
香調(ベース) ウード、サンダルウッド、パチュリ、レザー、フランキンセンス、シダーウッド、ムスク、カストリウム
容量 100mL(50mLも流通)
品番 41011
価格 100mL 73,707円
僕の体感の持続 肌で6〜7時間、服では翌日まで
数字は各商品ページの表記にもとづきます

表で目を引くのは、濃度の欄と熟成の欄です。オードパルファムという表記の下に23%という数字が出ていて、さらに三週間の浸漬と三週間の熟成で計六週間おいてから瓶に入る、と書かれています。この二行は香りの体感とまっすぐつながっていました。一プッシュの量が同じでも、こちらのほうが濃くて崩れにくいんですよね。

香調のほうは、トップに八つ並んでいるのが特徴です。ピンクペッパー、フランキンセンス、クミン、カルダモン、サフラン、メース、ナツメグ、ミルテ。スパイス棚をそのまま持ってきたような並びで、この時点で好みが分かれるのが分かります。

Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL

Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL

参考価格 73,707円前後

煙と樹脂の匂いが好きで、甘い香水に飽きた人向け。

香りの変化

一プッシュしてから翌朝までの記録です。手首につけて、時計を見ながら何度も嗅ぎ直しました。肌質や気温で動きは変わるので、僕の腕での話として読んでください。

STEP 1|0〜30分

ピンクペッパーとサフラン、カルダモン、フランキンセンス

粉っぽいスパイスと煙が同時に立ち上がる

STEP 2|〜3時間

ゼラニウムとミルラ

青い葉と樹脂が入って角が丸くなる

STEP 3|それ以降

ウードとレザー、サンダルウッド、カストリウム

乾いた木と革が肌に張りついて残る

トップ

最初の三十分は、スパイスの引き出しを勢いよく開けたような香りです。ピンクペッパーの乾いた刺激、サフランの苦み、カルダモンの青さが、どれも同じ大きさで鼻に届きます。

同時に、フランキンセンスの煙が下から立ってきます。この煙が入るせいで、料理の匂いには決してなりません。スパイスなのに温かくないというか、少し儀式めいた冷たさがあります。

厄介なのはクミンです。人によっては汗の匂いに感じる材料で、僕も最初の一週間は「これは大丈夫なのか」と何度も自分の腕を嗅ぎました。ただ、十五分ほど待つと粉っぽさが落ち着いて、きれいなスパイスに変わります。買った直後にトップだけで判断すると、ここで手放してしまう人が出そうです。

ミドル

三十分を過ぎたあたりから、香りの高さが下がってきます。表記でいうハートノートにあたる部分で、ここにいるのはゼラニウムとミルラの二つだけです。

材料は少ないのに、この層は仕事量が多いと感じました。ゼラニウムの青くて少し金属的な葉と、ミルラの乾いた樹脂。二つが並んだまま、トップの散らかった感じをいったん整理してくれます。

匂いとしては、木の箱にしまっておいた薬草を出したときの空気に近い。甘さはほとんどありません。僕はこの時間帯をとくに気に入っていて、通勤の電車を降りたころにちょうどここに入ります。

ベース

三時間を過ぎると、ウード、サンダルウッド、パチュリ、レザー、シダーウッド、ムスク、カストリウムが横並びのまま肌に残ります。乾いた木と革と獣っぽさが溶けあって、ひとつの匂いになっていました。トップにいたフランキンセンスがもう一度顔を出すので、煙は最後まで消えません。

ウードは病院的な鋭さではなく、乾いた材木の断面に近い出方でした。レザーも新品の革靴ではなく、何年も使った鞄の内側という感じです。カストリウムが入るぶん、鼻を近づけると動物っぽい影がちらつきます。

肌の上では、僕の腕で六時間から七時間で自分では分からなくなりました。ところが服はまったく別で、シャツの襟は翌日、ウールのコートやマフラーは二日から三日残ります。寝るときに着ていたTシャツが枕に触れていた日は、翌朝の寝室に入った瞬間に気づきました。布に乗ると寿命が変わる、というより別の香水になったような残り方をします。

正直な注意点

買う前に知っておいたほうがいいと思う点を、二つ書きます。どちらも使い込んでから分かったことです。

注意

① 真夏は重くなる。樹脂と木が体温で膨らんで、空気が動かない場所に居座る
② 近い距離で獣っぽさが出る。クミンとカストリウムが肌の温度で前に出る

一つめは季節です。気温が上がると、ベースの木と樹脂が肌の上でむくむく膨らみます。涼しい部屋で嗅いだ印象と、外に出て十分後の印象がまるで違うんです。僕は七月と八月はボトルを棚から出しません。秋から春にかけての香水だと割り切ったほうが、この一本は幸せに使えます。

二つめは距離です。すれ違うくらいの距離なら煙と木しか届きませんが、向かい合って話す距離になるとクミンとカストリウムの獣っぽさが混ざります。これを色気と取るか汗と取るかは、本当に人によります。量の加減で殺せる部分でもあるので、僕は手首の片方に一プッシュだけ、と決めました。二プッシュした日は、帰宅してすぐシャツを洗濯機に入れています。

そしてもう一つ、弱点ではないけれど覚悟が要る点があります。値段です。七万円台という金額は、試してみて合わなかったときに笑って済ませられる額ではありません。香りの傾向がはっきりしている一本なので、なおさら向き不向きが出ます。買うと決めるなら、スパイスと樹脂と革が自分の好みの方向にあるかどうかだけは、先に確かめておいてください。

合う人・合わない人

好みというより、香水に何をさせたいかで分かれる一本だと感じています。

こんな人に合う

  • ✓ 煙と樹脂の匂いが好きで、甘い香水に飽きた人
  • ✓ 服やマフラーに残る匂いを楽しみたい人

合わないかも

  • × 職場で誰にも気づかれずに済ませたい人

合うほうから書きます。まず、フランキンセンスやミルラのような樹脂の匂いに反応する人です。この香水は最初から最後まで煙が抜けないので、そこが好きなら全部が好きになります。

次に向いているのは、残り香そのものを楽しみたい人です。コートの襟、マフラー、ストールに二日残るので、シーズン中は服のほうが香るようになります。僕はこの状態が気に入っていて、冬のあいだはコートを一着だけこの香りに寄せています。

合わないのは、香水を使っている事実を隠したい人です。この一本は薄く広がるのではなく、はっきり匂いとして立ちます。狭い会議室でも、隣の人には確実に届いていました。職場で無色でいたい日は別の一本にしてください。

使う場所と時間

十一月の終わり、その年はじめてウールのコートを出した日曜日のことを書きます。午前中に美術館へ行く予定で、濃紺のニットにグレーのコート、革の手袋という格好でした。出がけに手首へ一プッシュ。この組み合わせが、いまのところ僕の最適解です。

使う場面

仕事・オフィス 狭い会議室では距離が近すぎる
夜デート 向かい合う距離で革と樹脂が生きる
休日 厚手の上着があると化ける
真夏 × 体温で木と樹脂が膨らむ

館内は暖房が入っていて、コートを腕にかけて歩きました。展示室を移動するたび、腕の上のウールから煙と木がふわっと持ち上がります。人がまばらな平日午前のような静かさだったので、誰にも迷惑をかけない距離で自分だけが楽しめました。羊毛は香りを掴んで離さないので、この香水とは相性がいいです。

帰り道に立ち寄ったコーヒーの店では、逆のことが起きました。カウンター席で焙煎機の熱が近く、しかも席と席の間が狭い。座って五分もしないうちに、ベースの木が持ち上がってきたのが自分でも分かりました。温度が高くて空気が動かない場所は、この香水がいちばん苦手にしている条件です。

そこから僕は、場所を二つに分けて考えるようにしています。空気が動くか、上着があるか。屋外、電車での移動、天井の高い建物なら問題ありません。上着を脱いだ状態で人と密着する場所は避けます。時間帯は昼から夜まで通しで使えますが、朝のうちにつけて夕方まで人と会う日が、いちばん気持ちよく着地しました。

服装でいうと、ウール、革、厚手のコットンによく合います。夏物の薄いリネンだと香りのほうが勝ってしまって、服が香りに着られている感じになりました。

保管で中身は変わる

置き場所で香りの出方が変わるのは、どの香水でも同じです。この一本は容量が大きくて手元にある期間が長くなるので、置き場所の影響を受ける時間もそのぶん長くなります。

置き場所と影響

直射日光の当たる窓際 × 光と熱で香りの出方が変わる
浴室・洗面所 × 湯気と温度差がこもる
暖房の近く × 熱が当たり続ける
100mLを開けたまま持ち続ける × 使い切るまでの期間が長く、そのあいだ環境の影響を受ける

僕はクローゼットの中、洋服がかかっている下の段に箱ごと置いています。光が入らず、温度の上下が小さい場所です。箱を捨てなかったのは正解でした。

容量については、買う前に一度考えておく価値があります。一日一プッシュなら100mLは長く持ちますし、一mLあたりの負担も50mLより軽くなります。それでも、手元に置いておく年数が延びるという意味では、条件のいい置き場所を先に決めてから注文したほうが安心です。

口コミの読み方

買う前にいちばん怖かったのは、線香みたいだという感想でした。仏具の匂いを身につけて出歩くことになったらどうしよう、と本気で考えました。

口コミの読み方

線香みたい フランキンセンスとミルラです。三時間で木と革に変わります
高すぎる 一mLあたりでは100mLのほうが軽く、僕は一年使ってまだ半分以上あります
季節を選ぶ その通りです。夏はしまって、秋から春だけで使っています

実際に届いて確かめると、たしかに煙は最初から最後までいます。ただ、線香の匂いを作っているのはフランキンセンスとミルラで、そのまわりにスパイスと木と革が何層も乗っているので、仏壇の前の空気とは別物でした。三時間も経てば、鼻に残るのはウードとレザーのほうです。この感想を書いた人は、たぶんつけた直後の三十分で判断したのだと思います。

高すぎるという声には、半分だけうなずきます。金額そのものは間違いなく高い。ただ、一プッシュで足りて、しかも服に残るので、一日に使う量が少なくて済むんです。一年使ってボトルは半分以上残っています。減りの速さまで含めて考えると、印象は少し変わりました。

季節を選ぶという指摘は、僕もそのとおりだと思います。夏に使おうとして失敗したことは注意点の節に書いたので繰り返しませんが、暑い時期に無理をさせる一本ではありません。三季で使う香水だと最初から決めておくと、評価がぶれずに済みます。

まとめ

この記事のまとめ

  • ピンクペッパーとサフランのスパイスで始まり、ウードとレザーに落ちていく
  • 僕の腕では肌で6〜7時間、コートやマフラーには二日から三日残る
  • 真夏と、上着を脱いで人と密着する場所だけは外す

僕がこの香水を手放さない理由は、香りの良さそのものよりも、あとから返ってくる匂いにあります。クローゼットを開けたとき、脱いだマフラーを畳むとき、旅先で荷物をほどいたとき。自分でつけた覚えのないタイミングで、いちど嗅いだ煙が戻ってきます。

七万円台という数字は、いま読んでいる方にとって軽い金額ではないはずです。僕も軽くはありませんでした。それでも、スパイスと樹脂と革の方向が自分の好みに合っているなら、一本で長く付き合える相手にはなります。逆に、つけた瞬間の華やかさや、誰にでも好かれる無難さを求めているなら、この一本は候補から外していいと思います。

アムアージュは店頭で試せる場所が限られているブランドなので、まずはブランドの名前でどんな香りが並んでいるかを見てみるのが早いです。

Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL

Amouage Epic Man Eau de Parfum 100mL

参考価格 73,707円前後

煙と樹脂の匂いが好きで、甘い香水に飽きた人向け。

※本記事はプロモーションを含みます

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ...)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

コメント

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次