アトリエ デ オール イリス フォーヴ 香を焚いた石の部屋に残る粉

ゴールドをあしらった豪華なアンティーク室内

夜、コートを脱いで椅子の背にかけたとき、袖のあたりから乾いた粉と樹脂の匂いがふっと上がってくる。アトリエ デ オールのイリス フォーヴを腕に置いた日は、だいたいこれが起きます。結論から言うと、甘さで押してこない粉っぽい花を探してきた人に、まっすぐ噛み合う一本でした。香りがどう動くのか、僕の腕で何時間もったのか、真夏に棚へ戻した理由まで順に書いていきます。

この記事でわかること

  • ベルガモットとシナモンで始まり、ミルラとシストで終わるまでの動き
  • 僕の腕での持続と、つけ直しを入れている時間帯
  • 27,500円を出して納得できるのはどういう人か
  • 真夏に出番を外した理由と、コートの襟に残った匂いの話

Atelier des Ors Iris Fauve EDP 100mL

参考価格 27,500円前後

アイリスの粉っぽさと革、お香が溶け合う、野性的で温かみのある香りを求める人向け。

このブログを書いている人

men's house 運営者

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

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目次

結論:イリス フォーヴ は「乾いた粉が肌の熱で溶ける」香り

イリス フォーヴが向くのは、アイリスの粉っぽさを着たいのに、化粧品売り場のような匂いになるのが嫌で避けてきた人です。理由は、粉の下にパチョリとベチバーの土っぽさが敷いてあって、粉が上品な方向へ逃げきる前に地面へ引き戻されるからです。腕にのせた印象を言葉にするなら、香を焚いたあとの石の部屋で、床に落ちた灰をそっと払ったときの空気に近いでしょうか。粉だけなら澄ましたよそ行きに、土だけなら無骨になるところを、この二つが最初から最後まで同じ濃さで組み合っています。だからどちらの方向にも倒れません。

僕がこの香水を買ってから半年ほど経ちますが、その間に人から言われたのは三度で、うち二度は「お香みたいな匂い」でした。残りの一度は職場の年上の同僚から「香水というより線香の高いやつ」と言われて、これは笑いながらも当たっていると思っています。ニッチの香水を買うのはこれで七本目になります。買った直後は地味に感じて出番が少なく、二か月ほど棚の奥に置いていました。ところが秋に入って気温が下がってから急に手が伸びるようになって、いまは100mLが五分の一ほど減っています。減り方だけ見れば、僕の棚では速いほうに入ります。

総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆

香りの良さ ★★★★★
アイリスの粉と土っぽさが最初から最後まで同じ濃さで組む
色気 ★★★★☆
ミルラとムスクが乾いた粉を体温の側へ引き寄せる
万人受け ★★★☆☆
お香に寄る鳴り方なので好みがはっきり割れる
持続 ★★★☆☆
僕の腕で体感5〜6時間ほど

Ryo

まとうというより、部屋の空気ごと連れて歩く感覚に近い一本です。

アトリエ デ オール イリス フォーヴ の基本情報

買う前に押さえておきたかったのは、容量と金額、それから国内でどこが扱っているかの三つでした。ブランドが置いている商品説明はフランス語だけで、日本語版も英語版も用意されていません。文面はギリシャ神話の話から始まります。神々の使いであるイリスは、良い知らせだけを運ぶ存在としてヘラに愛されていて、詩人たちは虹をその肩掛けになぞらえた、という筋書きです。読み物としては楽しいのですが、腕にのせた香りはもっと素直でした。

同じ説明文には、この香りが肌を柔らかな薄布のように包み、温かさと洗練を釣り合わせるとも書かれています。スパイスと粉の面が混ざり合い、アイリスの繊細さがアンバー調と動物的なニュアンスに出会う、という表現です。これは腕の上で起きることとほとんど一致していました。容量は100mLで、国内で手に入れるなら27,500円が目安になります。公式では240ユーロで現行品として売られていて、日本のニッチ香水専門店の取扱一覧には、このブランドの他の品はあってもイリス フォーヴは入っていませんでした。ブランドの公式ストアも国内のモールには出ていません。街で同じ香りとすれ違ったことは、半年のあいだ一度もありませんでした。

項目内容
ブランドアトリエ デ オール
香水名イリス フォーヴ
濃度オードパルファム
容量100mL
価格27,500円
香調トップ:ベルガモット、シナモン、アイリス/ミドル:パチョリ、ハイチアンベチバー、シプリオル/ラスト:ミルラ、シスト、ムスク
国内の正規取り扱い確認できず
数字は各商品ページの表記にもとづきます

Atelier des Ors Iris Fauve EDP 100mL

参考価格 27,500円前後

アイリスの粉っぽさと革、お香が溶け合う、野性的で温かみのある香りを求める人向け。

香りの変化

このブランドは香りの層を三段に分けて公表しています。実際に腕の上でも、その三段がきれいに順番待ちをしてくれました。全部がいっしょに香るタイプではありません。時間を追って書いたほうが伝わるはずです。濃さの山と落ち方は肌の温度で動くので、僕の腕で起きたことを先に置いておきます。

STEP 1|0〜30分

トップのベルガモットとシナモンが立ち、アイリスが後ろで待つ

肌から40センチ離れても届く

STEP 2|〜3時間

ミドルのパチョリとベチバー、シプリオルが土の匂いを敷く

届く距離は腕一本ぶんまで縮む

STEP 3|それ以降

ラストのミルラとシスト、ムスクが樹脂と粉だけを残す

抱きしめる距離でようやく分かる

トップ

吹いた直後に出てくるのはベルガモットとシナモン、そしてアイリスです。柑橘の明るさは驚くほど短くて、僕の腕では三分ももちませんでした。シナモンはすぐ引っ込みます。お菓子の甘さではなく、乾いた樹皮を割ったときのぴりっとした感じです。ここが最初の分かれ目でした。シナモンが苦手な人はこの三十分で決めてしまうと思います。アイリスはまだ控えめで、粉っぽさがぼんやり出てくるくらいです。僕はこの待たされる時間がわりと好きで、玄関を出てから駅に着くまでのあいだに、香りが姿を変えていくのを楽しんでいます。

ミドル

三十分を過ぎたあたりから、パチョリとハイチアンベチバー、シプリオルが下から上がってきます。ここでようやく香りの正体が見えました。パチョリは湿った土、ベチバーは乾いた根、シプリオルはその中間にある草の匂いという感じで、三つが重なると雨上がりの畑を歩いているような空気になります。アイリスの粉はこの土の上に浮いていて、直接は触れません。粉と土が触れずに層のまま並んでいるのが、この香水のいちばん面白いところだと思っています。この時間帯がいちばん長く、体感で三時間ほど続きました。人から匂いを指摘されるのも、だいたいこの帯です。

ラスト

三時間を過ぎると、ミルラとシスト、ムスクだけが肌の上に残ります。ミルラは煙の記憶みたいな匂いで、シストは黒くて粘りのある樹脂の匂いです。この二つが重なると、本当に線香に近い方向へ寄っていきます。ムスクはその下で体温に寄せる役をしていて、樹脂だけだと硬くなるところを人の匂いの側へ引っ張ってくれます。僕がこの香水を夜に選ぶのは、この最後の帯が理由でした。ただし届く範囲はかなり狭くなっていて、自分では分からなくなる時間帯でもあります。体感では五時間から六時間ほどで、そこから先は服にだけ残っている状態です。

正直な注意点

いいところだけ並べても買う前の役には立たないので、僕がつまずいた点を先に出しておきます。ひとつめは真夏です。八月の昼に二プッシュして出かけたら、エレベーターの中で自分の首元から樹脂の匂いが立ち上がってきて、降りるまでずっと居心地が悪いままでした。気温が上がるとミルラとシストが素直に膨らみます。それ以来、七月と八月は棚へ戻すことに決めました。秋から春にかけては同じ量で問題なく回せています。

ふたつめは持続です。三段に分かれている香りなのに、思っていたほど長くは残ってくれませんでした。僕の腕では体感五時間から六時間ほどで、夜まで同じ濃さを保ちたい日は夕方に一度足しています。それと、服に残る時間が長い点も先に知っておいたほうがいいです。ウールのコートの襟に触れさせた日は、三日ほど樹脂の匂いが抜けませんでした。いまは肌にだけのせると決めていて、それだけで扱いやすさがずいぶん変わりました。量は一プッシュが基本で、二プッシュが上限です。三プッシュはお香の側へ振り切れてしまいます。

注意

① 真夏は樹脂が膨らむ。気温が上がるとミルラとシストが前に出て距離が近くなりすぎる
② コートの襟に三日残る。ウールに触れさせると洗うまで樹脂の匂いが抜けない

合う人・合わない人

アイリスの粉っぽさを着たいのに、化粧品のような匂いに寄るのが嫌で避けてきた人には、そのまま届く一本です。パチョリとベチバーが粉の下に敷いてあるので、上品な方向へ逃げきりません。お香の匂いが好きな人にも噛み合います。最後のミルラとシストは、はっきりそちら側に寄りました。

逆に、甘い香りや石けんの匂いを想像して買うと、たぶん一度で棚に戻すことになります。ここには甘さがほとんどありません。それと、香りで存在感を出したい人にも向きません。三時間を過ぎると届く範囲がぐっと狭くなります。離れた人にはもう届かない香り方に変わるからです。僕自身、最初の二か月はこの地味さを持て余していました。

こんな人に合う

  • ✓ アイリスの粉っぽさを甘くない形で着たい人
  • ✓ お香や樹脂の匂いに惹かれる人

合わないかも

  • × すれ違いざまに強く気づかせたい人

使う場所と時間

この香水が本領を出すのは、気温が低くて相手との距離が近い時間帯でした。金曜の二十一時、照明を落としたバーのカウンターで隣に座るくらいの距離がちょうどいい。服装はグレーやチャコールのウール、それに黒のタートルネックあたりがよく馴染みます。明るい色や柄物だと香りだけが浮いてしまうので、僕は服の色が沈んでいる日に選ぶようにしました。夏物のシャツとは、正直まったく合いません。

オフィスは量次第です。一プッシュを腰のあたりに落とすなら成立しますが、上半身に置くと会議の距離で樹脂が強く出すぎました。時間帯でいえば夕方から夜が出番です。朝につけると、いちばん濃いミドルの帯が昼の打ち合わせに重なってしまいます。いまは出かける一時間前を目安にして、山を夜へ寄せる使い方に落ち着きました。休日はニットに一プッシュだけ。買い物や食事くらいの距離感なら、この量で十分足ります。

使う場面

仕事・オフィス一プッシュを腰に落とすなら成立する
夜デート暗い照明と近い距離でこそ生きる
休日沈んだ色のニットやコートに素直に乗る
真夏×昼の気温だと樹脂が膨らんで距離が近くなりすぎる

保管で中身は変わる

香水は置き場所で寿命が変わります。僕は以前、別の香水を窓際に置いたまま数か月放置して、軽い部分だけが先に痩せて別物になった経験がありました。イリス フォーヴはトップのベルガモットがもともと三分ももたない香りなので、そこがさらに削られると、シナモンからいきなり始まる香水になってしまいます。だから箱に戻して引き出しにしまう、という一手間を必ず挟むようにしました。

100mLは減るのに時間がかかる容量です。僕のペースだと半年で五分の一ですから、使い切るまで何年もかかる計算になります。置き場所の影響は、そのぶん静かに積み上がっていきます。手の届く棚に出しておきたい気持ちはありましたが、そこは我慢しました。引き出しに戻すだけで、最後のひと吹きまでトップの立ち方が変わりません。地味な話ですが、この金額を払ったなら守る価値のある手間だと思っています。

置き場所と影響

直射日光の当たる窓際×紫外線と温度でトップの柑橘から先に痩せる
浴室・洗面所×湿気と温度差が中身を傷める
暖房の近く×温度が上がる場所に置き続けると樹脂だけが残る
箱から出したまま棚に置く×100mLは使い切るまで長いので影響が積み上がる

口コミの読み方

言われがちなことに、半年使ってきた側から三つだけ答えておきました。読むときは、その人がどの季節に、香りのどの帯を嗅いだのかを想像してみてください。話が噛み合ってくるはずです。トップだけで判断した感想と、ラストまで付き合った感想は、この香水の場合まるで別物になります。

口コミの読み方

地味最初の二か月は僕もそう思っていました。気温が下がると土と樹脂が立って印象が変わる
お香っぽいラストのミルラとシストは確かにその方向です。苦手なら三時間後を試してから決めてほしい
季節を選ぶ真夏の昼だけは向きません。秋から春は量を変えずに回せています

まとめ

アトリエ デ オールのイリス フォーヴは、アイリスの粉っぽさを着たいけれど甘い方向にも化粧品の方向にも行きたくない、という注文にきれいに答えてくれる一本でした。ベルガモットとシナモンが短く挨拶をして、パチョリとベチバー、シプリオルが土を敷き、最後にミルラとシスト、ムスクが樹脂と粉だけを残す。この三段がはっきり分かれているので、時間で表情が変わるのを追いかける楽しみがあります。持続が長くないことと、真夏に樹脂が膨らむことだけは先に飲み込んでおいてください。コートの襟に三日残る点も、肌にだけのせると決めれば片付きます。買った直後は地味だと言って棚の奥に置いていた僕が、いまは秋冬のいちばん手前に並べているくらいには、付き合うほど良くなる香りでした。

この記事のまとめ

  • ✓トップのシナモン、ミドルの土、ラストの樹脂という三段がはっきり分かれる
  • ✓僕の腕での持続は体感五時間から六時間ほどで、夜まで保たせるなら夕方に足す
  • ✓真夏だけ棚へ戻せば、秋から春は一プッシュで回せる

Atelier des Ors Iris Fauve EDP 100mL

参考価格 27,500円前後

アイリスの粉っぽさと革、お香が溶け合う、野性的で温かみのある香りを求める人向け。

※本記事はプロモーションを含みます

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この記事を書いた人

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ...)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

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