寒くなってきた金曜の夜、コートを羽織る前に胸元へ一吹きだけして家を出ます。そのために棚から手が伸びるのが、ボーフォート ロンドンのアイアン デュークでした。結論から言うと、これは自分がまとうというより、その場の空気を書き換えにいく一本です。腕にのせるとどう香るか。僕の体感でどのくらい持つか。量をしくじった失敗や、似合う服と場面も書きます。
この記事でわかること
- 革と金属と火薬が、いっしょに香ります
- 僕の腕での体感の持続と、一吹きに落ち着くまでの加減
- 買う前に飲み込んでおきたい弱点が二つ
- 似合う服装と場面、それから日本でどこから探すかの考え方
Beaufort London Iron Duke Eau de Parfum 50mL
参考価格 28,600円前後
軍馬と鞍、コニャックが香る革とウードの重厚な一本で存在感を放ちたい人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:アイアン デューク は「空気のほうを書き換える香水」
吹く前に一度手が止まる香水は、僕の棚ではこれだけです。ノズルに指をかけた状態で、今日はどこへ行くのか、部屋は狭いのか、隣に誰が座るのかを先に考えてしまいます。ほかの香水にそこまでの気を遣ったことはありません。革と金属と火薬の匂いが、離れずにいっしょに香るからです。
ブランドが商品ページに置いている日本語の説明文は、英雄の魂を纏う香り、という書き出しで始まります。ウッドとレザーの深み、干し草の野性味、コニャックの気品、金属の輝き、サドルソープの清々しさ。売り文句としては大げさだと思っていたのに、腕にのせたら言い分のほうが正しいと分かりました。英語の原文はもっと直接的で、馬と乗り手の幻を立ち上がらせる、という言い方をしています。厩舎の匂いを知っている人なら、その一行だけで見当がつくはずです。
僕がこれを買ったのは、香水を集めはじめて何年か経ってからでした。柑橘やムスクの無難な一本を先に何本か通ってきたあとだったからこそ、この匂いを面白いと感じられたのだと思います。最初の一本にこれを選んでいたら、半分も減らないうちに棚の奥へ押しやっていたでしょう。実際いまは、寒い季節の夜に予定がある日だけ手が伸びる使い方へ落ち着いています。人に「なんの匂いですか」と聞かれた回数なら、棚のどの瓶よりも多い一本です。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
まとうというより、馬と鞍を一頭ぶん連れて歩く感覚に近い香水です。

ボーフォート ロンドン アイアン デューク の基本情報
ボーフォート ロンドンは、百貨店の香水売り場でよく見かける名前ではありません。アイアン デュークは、いまブランドが Revenants というコレクションの中に置いている一本です。濃度の表記はオードパルファムで、容量は50mL。価格は28,600円です。安い買い物ではないので、僕も何度か店頭で腕に試してから決めました。名前の由来にあたる部分は、ブランドの説明文でウェリントン公爵の勇気と威厳を表現した、と書かれています。戦場と貴族社会を駆け抜けた男の物語を一滴に、という結び方まで含めて、瓶の中身とちゃんと釣り合っている売り文句だと思いました。
日本での正規の入り口は、ノーズショップという輸入代理店です。2024年11月から、このメゾンの国内取り扱いを引き受けています。探すときは、商品名を直接打ち込むより、ボーフォート ロンドンというブランド名から一覧を出したほうが早いはずです。そのうえで、並んだ中からアイアン デュークを見つける。この順番に変えてから、僕は無駄な寄り道をしなくなりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | ボーフォート ロンドン |
| 香水名 | アイアン デューク |
| 濃度 | オードパルファム |
| 容量 | 50mL |
| 50mLの価格 | 28,600円(税込) |
| 香調 | 嗅ぎタバコ/メタル/アルコール/ウード(カンボジア産)/スターアニス/アニマリックノート/サドルソープ/レザー/焼けた木/ガンパウダー/ヘイ/ダークムスク/バーボンウイスキー |
| 日本の正規輸入代理店 | ノーズショップ |
Beaufort London Iron Duke Eau de Parfum 50mL
参考価格 28,600円前後
軍馬と鞍、コニャックが香る革とウードの重厚な一本で存在感を放ちたい人向け。
香りをつくっている素材
腕にのせると、どれかが順番に出てくるのではなく、最初から全部が香ります。革と金属と火薬が強くて、この関係が途中で変わることもありませんでした。体温と量によって、どれが大きく香るかだけが変わります。以下は僕の腕の上での聞こえ方です。嗅ぎタバコとスターアニス、それにアルコールの鋭さが細く香ります。そこに革と金属が重なります。
STEP 1|0〜30分
音量が大きく、同じ部屋にいる人ぜんぶに届きます
ここで量を外すと立て直せません
STEP 2|〜3時間
半径が縮んで、同じテーブルの相手にだけ伝わります
この帯を狙って吹く時間を決めています
STEP 3|それ以降
肌のすぐ近くだけに残ります
シャツに移ったぶんは洗うまで匂いました
レザーとサドルソープ:いちばん強く香る二つ
真ん中に立っているのは革です。ただ、革靴の売り場や、おろしたての鞄の匂いとは方向が違います。汗と埃をしばらく吸ったあとの革、という言い方のほうが近いはずです。アニマリックノートが名前どおり獣の側を担当しているので、上等な革製品というより、生き物の皮膚だった時間のほうが前に出ます。
そこへサドルソープが重なるところが、この香水のうまいところでした。鞍の革を洗うための石けんですから、獣くさい方向へ振り切りかけたところに、洗い場の清潔さが横入りしてきます。汚れたままでは終わらず、かといって清潔なだけにもならない。この綱引きが続いているあいだ、鼻が飽きません。革の香水を何本か持っている人ほど、ここの作りに感心するはずです。
メタルとガンパウダー:鋭さを足す金属と火薬
この一本を人に説明するとき、僕がまず出す言葉が金属です。メタルは冷たい刃物のような、あるいは小銭を握ったあとの手のひらのような匂いで、革の丸さに刃を入れています。これがあるおかげで、革とムスクだけの重たい香水にならずに済んでいるのでしょう。手首に近づけて嗅ぐと、鼻の奥がわずかに冷える感じまであります。
もうひとつの尖りがガンパウダーでした。線香花火を消したあとの煙に近い匂いで、焼けた木の焦げも同じ方向から支えています。名前のとおりの火薬らしさが出るのは吹いた直後で、そのあとは煙のほうだけが残りました。焚き火のあとのジャケットを翌日に着たときの、あの匂いを思い出す人は多いでしょう。ここが好きになれるかどうかで、この香水の評価はほとんど決まります。
ウードとヘイ:いっしょに香るもう二つ
奥で全部を受け止めているのがウードです。カンボジア産と表記されているとおり、薬っぽさよりは甘い樹脂の側へ寄っていて、革と金属が散らばらないように床を張っています。ダークムスクも同じ奥まった場所で働いていて、肌に長く残るのはこの部分でした。翌朝、脱いだシャツを嗅ぐと、金属も火薬も消えていて、この甘さだけがまだ座っています。
ヘイ、つまり干し草の乾いた匂いも忘れられません。これが入っているおかげで、全体が厩舎の空気になります。コニャックとバーボンウイスキーの酒っぽさも奥にいて、革を舐めるような艶を足していました。説明文にある干し草の野性味とコニャックの気品という並びは、腕の上でも本当にその二つが並んで聞こえます。
正直な注意点
いいところだけ並べても買う前の役に立たないので、僕がつまずいた点を二つ出しておきます。ひとつは効きの強さです。オードパルファムの濃さがあるうえに、革も金属も火薬も遠くまで飛ぶ素材なので、二吹きすると自分でも持て余します。買った週に胸元と手首の両方へ吹いて出かけ、狭い居酒屋のテーブルで向かいの人が途中から鼻をこすりはじめたときは、さすがに申し訳なくなりました。それ以来、僕の量は一吹きに固定しています。手首だけ、しかも一回だけ。この加減でようやく、同じテーブルの相手にちょうど届く半径に収まりました。
もうひとつは服に残る強さです。シャツやニットに移ったぶんは、一日置いてもはっきり分かります。洗濯して干したあとでも、襟のあたりに気配が残っていたことがありました。革のジャケットに吹いてしまった日はもっと厄介で、素材どうしが手を組んだのか、一週間近く匂いが抜けませんでした。服には吹かず、肌にだけ置く。これはこの一本にかぎっては、守ったほうがいいと思っています。
注意
① 一吹きの効きが強い。オードパルファムの濃さに加えて革と金属と火薬がよく飛ぶので、二吹きすると狭い場所で持て余します
② 服に残りやすい。シャツやニットに移ると洗ったあとも気配が残り、革製品に吹くと一週間近く抜けません

合う人・合わない人
香水を何本か通ってきて、無難な一本にもう飽きた人には気持ちよくはまります。柑橘やムスクで整えた香りを一通り持っている棚の、三本目や四本目に置く種類だからです。革や煙の匂いをもともと好んでいる人、たとえば革の鞄や焚き火の匂いに反応してしまう人なら、最初の一吹きでうれしくなるはずです。周りと同じ匂いになりたくない、という動機で香水を選んでいる人にも向いています。
逆に、清潔感や石けんっぽさを香水に求めている人は避けたほうが無難です。サドルソープの清潔さは入っていても、それは獣くささを洗っている最中の清潔さであって、洗いあがりの匂いではありません。人と近い距離で長く過ごす仕事の人、香りで自分を目立たせたくない人も、この方向とは噛み合わないでしょう。甘い香りが好きな人にとっても、奥のウードとムスクまでたどり着く前に鼻が離れてしまうかもしれません。
こんな人に合う
- ✓ 無難な香水に飽きて、三本目や四本目を探している人
- ✓ 革の鞄や焚き火の煙の匂いに、もともと反応してしまう人
合わないかも
- × 清潔感や石けんの匂いを香水に求めている人
使う場所と時間
いちばん機嫌よく働いてくれるのは、気温の低い夜でした。照明を落とした店のカウンターや、屋外で待ち合わせをする冬の夕方が、この香りの得意な場所です。服装は、革のブーツやウールのコートのように、素材そのものに厚みがあるものと釣り合いました。ナイロンのシェルジャケットに合わせた日は、香りだけが浮いて聞こえたので、それ以来やめています。
仕事の日に持ち出すのは、正直おすすめしません。会議室のような閉じた部屋では、一吹きでも存在感が残ってしまうからです。どうしても使いたい日は、家を出る三十分前に手首へ吹いて、音量が落ちてから出社する形にしています。真夏はもっと厳しい。汗と革と金属が混ざると、香水というより体臭が濃くなったように感じます。自分でも落ち着きませんでした。
使う場面
| 仕事・オフィス | × | 閉じた部屋では一吹きでも存在感が残り、量で逃げるのが難しい香りです |
| 夜デート | ◎ | 気温の低い夜、近い距離でこそ持ち味が出ます |
| 休日 | ○ | 革やウールのように厚みのある素材と釣り合います |
| 真夏 | × | 汗と混ざると濃くなって、自分でも落ち着きません |
保管で中身は変わる
置き場所は最後のひと吹きに出ます。僕は以前、別の香水を洗面台に出しっぱなしにして、吹いた瞬間の匂いだけ酸っぱくなった経験がありました。それからは箱に戻して、寝室の引き出しにしまう形へ切り替えています。この一本は革と金属と火薬の綱引きで成り立っているので、どこか一辺が痩せると、途端に間の抜けた匂いになってしまう心配があります。
50mLを一吹きずつ使う速さだと、一年では到底なくなりません。手元に置く期間が長いぶん、置き場所の差がそのまま最後まで効いてきます。瓶の見た目が良いので棚に飾りたくなるのですが、ここは我慢のしどころでした。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 光と温度で中身が先に痛みます |
| 浴室・洗面所 | × | 湿気と温度差が同時にかかります |
| 暖房の近く | × | 温まった状態が続くと香りが痩せます |
| 使い切るまで年単位 | 要注意 | 50mLを一吹きずつ使う速さだと保管期間が長く、置き場所の差がそのまま出ます |
口コミの読み方
50mLに28,600円を出す価値があるのか。買う前にいちばん長く引っかかっていたのは、この一点でした。棚の前で二度見送って、三度目にようやくレジへ持っていったくらいです。使ってみた答えを書くと、これは一日に何度も重ね吹きする種類の香りではありませんでした。一吹きで足りてしまうので瓶の減りが遅く、寒い季節の夜に予定がある日だけへ絞ると、一年ではまるで減りません。額の重さは、使う年数のほうへ分散していきました。
次に迷ったのが、強すぎて周りに嫌がられないかという心配です。革と金属と火薬という並びを読んだ時点で、自分の手には余るのではないかと構えていました。ここは半分だけ当たりでした。二吹きすれば実際に持て余しましたし、狭い居酒屋で気まずくなった日もあります。ただ手首に一吹きへ固定してからは、同じテーブルの相手にちょうど届く半径で止まってくれています。量で片のつく心配でした。
三つめは、出番が少ないまま棚で眠るのではないかという不安です。結果から言えば、そのとおりになりました。気温の低い夜にしか手が伸びないので、一年のうち動いている月は限られています。それでも損をしたと感じたことはありません。着る日が決まっている服と同じ扱いにして、その日に必ず頼りになるほうを僕は取りました。
買う前に迷った点
| 50mLに28,600円を出せるか | 一吹きで足りるので減りが遅く、額は使う年数のほうへ分散しました | |
| 強すぎて周りに嫌がられないか | 二吹きは持て余しましたが、手首に一吹きなら同じテーブルの相手で止まります | |
| 寒い季節しか出番が無いのでは | そのとおりでした。着る日が決まっている服と同じ扱いにしています |
まとめ
ボーフォート ロンドン アイアン デュークは、革と金属と火薬がずっといっしょに香る一本でした。量は控えめのほうがいいです。汗と埃を吸った革、刃物のような金属、線香花火のあとの煙。その下をウードとムスクが支えています。閉じた部屋と真夏だけ避けて、手首に一吹きへ固定してしまえば、寒い季節の夜にいちばん頼りになる香水になるはずです。無難な一本に飽きた人ほど、腕にのせてみてほしいと思っています。
この記事のまとめ
- ✓革と金属と火薬が強くて、ウードとムスクもいます
- ✓僕の腕では強く香るのが5〜6時間、肌の近くには翌朝まで残ります
- ✓量は手首に一吹きで固定。閉じた部屋と真夏だけは外すのが無難です
Beaufort London Iron Duke Eau de Parfum 50mL
参考価格 28,600円前後
軍馬と鞍、コニャックが香る革とウードの重厚な一本で存在感を放ちたい人向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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