棚の奥から冬物を出す時期になると、いつもこの瓶に手が伸びます。エルメス エルメッセンス アンブル ナルギレは、蜜のような甘さと焼いた胡麻の香ばしさが同じ強さで香る香水でした。結論から言うと、厚手の服を着る数か月にだけ照準が合った一本です。僕の腕での香り方、四月に棚へ戻している理由、買う前に引っかかった二つの弱点まで書いていきます。
この記事でわかること
- 僕の腕で実際にどう香って、どのくらい保つのか
- 公式ページに載っている素材と、そこから僕が受け取ったもの
- 十一月に出して四月に戻す、季節の出入りの話
- 買う前に知っておきたい二つの弱点

HERMES エルメッセンス アンブル ナルギレ オードトワレ 100mL
参考価格 42,020円前後
蜂蜜のように甘く官能的なアンバーの香りを、男女問わず楽しみたい人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:エルメッセンス アンブル ナルギレ は「厚手の服の季節にだけ出す甘い一本」
使い込んだうえでの結論は、季節を選ぶ代わりに、その季節の中では代えがきかない、というものです。一年じゅう回す香りではありません。コート、ウール、タートルネック。そういう素材を着ている数か月に、これほど噛み合う甘さはなかなかありませんでした。
理由は甘さの質にあります。砂糖菓子のような軽い甘さではなく、蜜がとろりと落ちていくような、密度のある甘さなんです。そこに焼いた胡麻の香ばしさが混ざるので、甘いのに一本調子になりません。寒い日に着ている服の内側が、そのまま匂いになったような感じ、と言えば近いでしょうか。
僕の場合、瓶を棚から出すのは十一月の初めです。朝の空気が冷たくなって、上着を一枚足した日。そこから三月いっぱいは毎週のように使い、四月の半ばに箱へ戻します。戻す理由は単純で、気温が上がると甘さが自分の鼻に近すぎるから。同じ量を吹いているのに、四月の暖かい日には重たく感じるようになります。
だから結論はさっきのままです。厚手の服の季節にだけ出す、甘くて香ばしい一本。使える月が半分しかない代わりに、その半分の満足度がとても高い香水でした。
Ryo
これは香水というより、寒い日に着る一枚の内側にしみついた匂いです。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
エルメス エルメッセンス アンブル ナルギレ の基本情報
買う前にどうしても確かめたかったのは三つでした。小さい瓶があるのか、濃度は何なのか、そして万が一合わなかったときに返せるのか。この三つが分かるまで、僕は決済ボタンを押せませんでした。答えを下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | エルメス |
| 香水名 | エルメッセンス アンブル ナルギレ |
| 主な素材 | 調香師のアンバー、ローストセサミシード |
| 濃度 | オードトワレ |
| 容量 | 100mL(ほかに200mLのリフィル) |
| 剤形 | スプレー |
| 価格 | 42,020円(税込・公式) |
| 買う前に | 返品・交換は承っておりません(公式ページ記載) |
数字で見ると、100mLで42,020円ですから1mLあたり420円ほどになります。ここを「高い」と読むか、一回に使う量から考えて納得するかは人によるところ。いずれにしても、小さいサイズという入口が用意されていないのは事実として押さえておきたいところ。展開されているのは100mLと、200mLのリフィルだけです。
もうひとつ、返品と交換ができない点も、買う前に飲み込んでおく必要があります。合わなかったときの逃げ道がありません。だから僕は、買う前に直営のカウンターで肌にのせてから決めました。オードトワレという表記ですが、薄いという印象は受けませんでした。なお公式の説明文には「男女を問わずお使いいただけるエルメッセンスです」とあります。実際、性別で線を引くような香りではないと感じています。
HERMES エルメッセンス アンブル ナルギレ オードトワレ 100mL
参考価格 42,020円前後
蜂蜜のように甘く官能的なアンバーの香りを、男女問わず楽しみたい人向け。
香りをつくっている素材
素材の名前はふたつだけです。調香師のアンバーと、ローストセサミシード。そして説明文の頭には、東方の文化を想わせる素材「琥珀」にインスパイアされた、という一文が置かれています。この三つがいっしょに香っていると僕は受け取りました。以下は僕の腕で嗅いだときの感じ方で、メーカーの説明にある話ではありません。
調香師のアンバー ── 蜜が温まったときの、粘りのある甘さ
腕にのせて顔を近づけたとき、体積を持って感じられるのがこの甘さです。蜂蜜を思わせる、というより蜜が温まっているときの匂いに近いです。粘りがあって、空気に散るより肌の上にとどまってくれるのが特徴でした。
気温が低いと香水は開きにくいものですが、これは冷えた玄関先でもちゃんと分かる濃さがありました。厚手の服を着る季節に僕の手が伸びるのは、この甘さが理由です。
ローストセサミシード:炒った胡麻の焦げがそのまま来ます
フライパンから立つ湯気を吸い込んだときと、鼻に来る場所が同じでした。焦げているのに苦くはなくて、香ばしさだけが鼻に残ります。僕の腕では、甘さも香ばしさも同じくらいの濃さで届きました。どちらか一方だけを追いかけて嗅ぎ分けようとしても、うまくいきません。
この香ばしさがなかったら、たぶん僕はここまで惚れ込んでいません。甘いだけの香りだと三十分で飽きてしまうのですが、焦げの匂いが混ざると鼻が飽きないんです。ごま油を垂らした料理の香りに近い、と言うと身も蓋もありませんが、実際そこまで遠くありません。
琥珀:素材ではなく、公式が置いた言葉です
琥珀そのものが瓶に入っているわけではありません。発想のもとだと、公式の説明文にはっきり書いてあります。ただ、この一語を頭に入れてから嗅ぐと腑に落ちるものがありました。琥珀色の、少し曇った、温度の高い匂い。透明感とは逆の方向にある香りなんです。
説明文には「揺らめく紫煙に甘い陶酔感が広がっていく」という調香師の言葉も引かれています。煙そのものが強く出るわけではないのですが、甘さと香ばしさが混ざった空気の質感は、確かに煙という言葉が近いと感じました。
正直な注意点
半年しか使わない一本なりの不満も、先に書いておきます。どちらも致命傷ではありませんが、買ってから気づくと落ち込むやつです。
ひとつめは、使える季節が短いこと。さっき書いたとおり、僕の場合は十一月から四月までしか出番がありません。年の半分は箱の中で眠っています。この価格の瓶を半年寝かせておく感覚に耐えられるかどうかは、正直なところ人を選びます。
ふたつめは、試す入口がないことです。展開が100mLと200mLのリフィルだけなので、いきなり大きい瓶を買うことになります。そのうえ返品も交換もできません。直営で肌にのせてから決めるか、そうでなければ相当な覚悟が要ります。
注意
① 暖かい時期は重い。甘さの密度が高く、気温が上がると自分の鼻に近すぎる
② 小さいサイズがない。展開が100mLと200mLのリフィルだけで、返品・交換もできない
合う人・合わない人
甘い香りに抵抗がない人なら、外すことはほとんどないと思います。石けんのような清潔感を香水に求めている人には、どうやっても噛み合いません。向いている方向がまるきり違うからです。
もうひとつの基準は服です。ウールやツイード、革のような厚みのある素材を着る人ほど相性がよくなりました。逆に、一年じゅう軽い服で過ごしている人だと、香りだけが浮いてしまう場面が出てきます。
こんな人に合う
- ✓ 甘い香りが好きで、冬の服装が多い人
- ✓ 一本を長く使い、季節ごとに使い分けたい人
合わないかも
- × 通年で一本だけを回したい人
使う場所と時間

具体的に書きます。僕がこれをいちばん気持ちよく着られたのは、十二月の日曜、昼過ぎの美術館でした。ウールのコートにタートルネック、館内は暖房が効いていて、コートを腕にかけた瞬間、自分の首元からふわっと立ってきました。あの一瞬のために使っている節があります。
年末に実家へ帰る新幹線の中も好きです。ただし量には気をつけていて、密閉された空間なら首の後ろに一吹きだけ。二吹きすると自分でも濃いと感じます。逆に屋外で人と会う日は、二吹きしても遠慮なく着られました。
STEP 1|0〜30分
いちばん濃い時間帯
すれ違った人にも届く距離
STEP 2|〜3時間
肩から上に落ち着く
向かい合って話しても圧がない
STEP 3|それ以降
肌と襟のまわりだけ
僕の腕で体感5〜6時間
使う場面
| 仕事・オフィス | △ | オードトワレでも甘さが濃いので一吹きに留めたい |
| 夜デート | ◎ | 上着を脱いだ瞬間の立ち方がいちばん良い |
| 休日 | ○ | 厚手のニットを着る日ならよく馴染む |
| 真夏 | × | 十一月から四月までの香りだと割り切っている |
保管で中身は変わる
夏と冬で置き場所を変えるかどうか。これは変えています。使っている冬のあいだは寝室のチェストの上、使わない夏のあいだは箱に戻して引き出しの奥。半年ごとに引っ越しをさせているようなものです。
理由は単純で、この瓶は半年間まったく動きません。毎日使う香水なら多少雑に置いても中身が回転しますが、この瓶は違うんです。動かない半年をどこで過ごさせるかで、次の冬に開けた一吹き目の印象がだいぶ違います。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 使わない半年をここで過ごすと、開けたときに液の色が濃くなっている |
| 浴室・洗面所 | × | 100mLの瓶は重くて置きっぱなしにしがちで、湯気を毎日浴びることになる |
| 暖房の近く | × | 冬に使う香りだけに暖房の効いた部屋へ置きがちで、そこがいちばん危ない |
| 使わない半年の置き場 | ○ | 箱に戻して引き出しの奥へ入れ、次の十一月まで触らない |
口コミの読み方
「それ、お菓子屋さんの匂いがする」と姉に言われたことがあります。褒められているのか判断がつかなかったのですが、方向としては当たっていると思いました。甘すぎるという声は、たしかにその通りです。ただ、砂糖そのものの甘さとは少し離れていて、焼けた胡麻の匂いが混ざります。口に入れたくなる種類の甘さかというと、そこは違うところ。ここを分けずに「甘い香水」で括ってしまうと、実物と印象がずれます。
価格についても言われます。100mLで42,020円という数字だけを見れば、ためらって当然でしょう。ただ僕の使い方だと一日一吹きで、しかも半年しか使わないので、瓶はなかなか減りません。一回あたりでどう見るかという話に落ち着きます。
季節を選ぶ、という指摘には反論しません。僕自身が四月に棚へ戻しているくらいですから、通年で使える香りだと言うほうが嘘になります。
口コミの読み方
| 甘すぎる | 甘いのは本当。ただ焼けた胡麻が混ざるので、砂糖菓子のような甘さとは方向が違う | |
| 高すぎる | 100mLで42,020円。使うのが半年だけなので一回あたりの見方をするしかない | |
| 季節を選ぶ | その通りで、僕も四月には棚へ戻している |
まとめ
エルメス エルメッセンス アンブル ナルギレは、蜜の甘さと焼いた胡麻の香ばしさが同じ強さで香る香水でした。厚手の服を着る数か月にだけ照準が合っていて、その季節の中では代えのきかない一本になっています。
弱点は二つ。使える月が半分しかないことと、100mLと200mLのリフィルしか展開がなく、返品も交換もできないこと。ここを飲み込めるなら、冬のたびに棚から出す楽しみが手に入ります。買うなら公式か直営が入口です。
この記事のまとめ
- 蜜の甘さと焼いた胡麻の香ばしさが同じ強さで香る
- 十一月に出して四月に戻す、季節を区切って使う一本
- 100mLと200mLのリフィルのみ、返品・交換は不可
エルメスの香水はほかにも動きがあります。いま何が並んでいるか、ブランド名から一覧で確かめてみてください。
HERMES エルメッセンス アンブル ナルギレ オードトワレ 100mL
参考価格 42,020円前後
蜂蜜のように甘く官能的なアンバーの香りを、男女問わず楽しみたい人向け。
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