エルメス カルダムスク レビュー|肌の上だけで香らせる1本

シナモンとドライオレンジが入った温かみのある器

「1プッシュしたら、部屋の空気ごと入れ替わってしまった」。そんな失敗をしてから、しばらく香水そのものを敬遠していました。エルメス カルダムスク は、その僕を引き戻した一本です。結論から言うと、これは肌の上だけで香らせる一本。スプレーを持たないオイルという形が、そのまま性格になっています。中身と体感の持続、弱点まで正直に書きます。

この記事でわかること

  • カルダミュスク が結局どんな匂いなのか
  • オイルという形が、香り方をどこまで変えるのか
  • 25mLで62,260円をどう受け止めればいいのか

HERMÈS エッセンス ドゥ パルファム《カルダムスク》 25mL

参考価格 62,260円前後

カルダモンとムスクが溶け合う、肌に直接まとう親密な香りを試したい人向け。

このブログを書いている人

men's house 運営者

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

プロフィールを見る ▶ YOUTUBE

目次

結論:カルダミュスク は「肌の匂いを一段だけ上げる香り」

手持ちの中で、いちばん減りが早いのがこの一本です。理由ははっきりしていて、香水をつけている自覚がほとんど無いまま使えるからだと思います。スパイスの粒立ちと、そのすぐ下にある体温。この二つだけで出来ていて、余計な装飾がありません。

匂いを言葉にするなら、カシミアのセーターの内側に、砕いたスパイスをひとつまみ落としたような感じです。甘くはありません。かといって、香辛料売り場の前に立ったときのような刺さる鋭さも出てきません。肌にのせた直後だけ角が立って、そこから先はずっと体温の側に寄っていきます。

ですから、香りで自己紹介をしたい人には向きません。すれ違った相手が振り返る種類の香りではないからです。届く範囲は、体感で腕一本ぶん。裏を返せば、その内側に入ってきた人にだけ、はっきり伝わります。僕が「それ何ですか」と聞かれたのも、打ち合わせで隣に座った相手からでした。すれ違った誰かからではありません。

肌の匂いを一段だけ上げる。この一文が、僕がこの香水に出せる答えです。

総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆

香りの良さ ★★★★★
スパイスと体温の距離の取り方が上手い
色気 ★★★★☆
近づいた相手にだけ届く親密さ
万人受け ★★★☆☆
スパイスの角で好みが割れます
持続 ★★★☆☆
体感4〜5時間(肌のすぐそばで)

Ryo

つけた自分より、距離を詰めた相手のほうが先に気づく香りです。

エルメス カルダムスク の基本情報

先に表記の話をひとつ。エルメスの現行ページでは、この香りは《カルダムスク》と書かれています。「カルダミュスク」で検索して見つからないときは、綴りを疑ってみてください。区分も「エッセンス ドゥ パルファム」という独自の呼び方で、中身はピュアなパフュームオイルです。コレクション《エルメッセンス》に並ぶ21アイテムのうちの1本にあたり、エルメスの説明文には「デュオのひとつ」という言葉も添えられています。

項目内容
ブランドエルメス
商品名エッセンス ドゥ パルファム《カルダムスク》
品番V107117V0
容量 / 価格25mL:62,260円(税込)
剤形エッセンス ドゥ パルファム(パフュームオイル)
香調カルダモン・ムスク
香りのエモーションウォーム、センシュアル
数字は各商品ページの表記にもとづきます

HERMÈS エッセンス ドゥ パルファム《カルダムスク》 25mL

参考価格 62,260円前後

カルダモンとムスクが溶け合う、肌に直接まとう親密な香りを試したい人向け。

香りをつくっている素材

エルメスが挙げている素材は、ムスクとカルダモンの二つだけです。並べてみると拍子抜けするくらい少ないのですが、実際に肌にのせると、その少なさがそのまま強みになっているのが分かります。ここでは二つの素材に加えて、香り方を決定づけているオイルという形まで、まとめて見ていきます。三つは順を追って現れません。同時に鳴っている構成です。

カルダモン:香りの主役

正面に立っているのはカルダモンです。エルメスの説明文でも「スパイシーなカルダモン」と真っ先に置かれていて、実際、肌にのせた瞬間からはっきり存在感を出します。

このスパイスの良いところは、辛さの方向に転ばないことです。胡椒のように鼻の奥を突いてこないので、朝の狭い電車でも気まずくなりません。表現するなら、薄く挽いた木の皮と、皮を剝いたばかりの青い実の中間くらい。乾いていて、うっすら緑がかった苦みがあります。

ただ、角が立つのは最初だけです。肌に触れてから10分ほどで、スパイスの尖りは体温に吸収されます。ここを短いと感じるか、ちょうどいいと感じるかで、この香水の評価は割れると思います。僕は後者でした。スパイスが立ち続ける香水は食事の席で邪魔になりますが、この一本はその心配がありません。

ムスク:体温をなぞる背景

もうひとつの素材がムスクです。エルメスは「落ち着いたムスク」と書いていて、この落ち着いたという一語が、そのまま実物の性格を言い当てています。

洗濯物のムスクではありません。石けんの清潔さを狙ったムスクでもありません。もっと生々しい方向で、人の肌の匂いを丁寧になぞって、それを少しだけ良くしたような質感です。ムスク単体だと退屈になりがちですが、上にカルダモンが乗ることで、輪郭がはっきり出てきます。

エルメスは「引き出されるセンシュアリティ」という言い方をしています。大げさな表現だと思っていたのですが、使い込んでみるとよく分かりました。この香りが色っぽいのは、香料が色っぽいからではありません。まとった人の体温が、そのまま匂いになって出てくるからです。だから、香りだけを嗅ぐと地味に感じます。人が身につけてはじめて完成する側の香水だと考えてください。

パフュームオイル:素材を薄めない形

三つめは素材の話ではありません。形そのものの話です。この香りが特殊なのは、アルコールで飛ばすスプレーを使わず、肌に直接のせるオイルだからです。

違いが出るのは、つけた瞬間よりも2時間後になります。スプレーの香水なら、最初に大きく広がってから縮んでいくでしょう。オイルは最初から広がりません。肌にのせた場所から、ほとんど動かないままそこに居続けます。僕の腕では、朝8時につけたものが昼過ぎまで残っていました。ただし、残っているのは自分の鼻が届く範囲だけです。向かいの席の相手には、たぶん一度も届いていません。

使い方にもコツが要ります。ボトルの口を手首に一度当てて、反対の手首と合わせて広げる。これだけで十分で、僕は首やシャツには使いません。一度だけ襟元に多めにのせた日があって、脱いだシャツにしっかり匂いが残りました。洗っても2回目までは薄く残っていたので、それ以来は肌だけにしています。1回に使う量がスプレーより明らかに少ないので、25mLという容量は見た目ほど心もとなくありません。

正直な注意点

弱点は二つあります。ひとつは、まわりにほとんど届かないことです。香りの半径が拳ひとつぶんくらいしかないので、「今日は香水をつけている」という手応えが最後まで来ません。人に褒められたくて香水を買う人にとっては、これは決定的な不足になります。僕も最初の2週間は「本当に香っているのか」と不安で、つけ直しの回数が増えていました。慣れたのは1か月ほど経ってからです。

もうひとつは、25mLで62,260円という数字そのものです。スプレーの香水と同じ感覚で手を出すと、あとから数字の重さがのしかかります。しかも先ほど書いたとおり、この香りは自分では手応えを感じにくいタイプです。買った直後こそ満足度が下がりやすい香水だと思っておいてください。逆に、その谷を越えて日常に組み込めたなら、減っていくペースを考えても釣り合いは取れます。

真夏についても触れておきましょう。汗と混ざったとき、カルダモンの乾いた苦みが少し重く出ます。不快になるほどではないものの、涼しさを狙って選ぶ一本ではありません。

注意

① まわりにほとんど届かない。肌に直接のせるオイルなので、香りの半径が拳ひとつぶんくらいしかありません
② 25mLで62,260円。スプレー感覚で手を出すと、手応えの薄さと値段の重さが同時に来ます

合う人・合わない人

いちばん相性がいいのは、香りを自分の身支度の一部として使いたい人です。この香りは、まとった人の体温を少しだけ良く見せる方向に働きます。だから、香水を替えたことに気づかれないまま、印象だけが静かに動くという不思議な使い方ができるでしょう。

距離の近い関係を持っている人にも向いています。腕を取られたとき、肩が触れたとき、ちょうどその瞬間に届く設計だからです。反対に、部屋に入った瞬間から存在を知らせたい人には、まったく足りません。甘さやフルーツの華やかさを求めている人も、一度つけただけで判断がつくと思います。

こんな人に合う

  • ✓ 香水を身支度の一部として静かに使いたい人
  • ✓ 距離の近い相手にだけ伝わればいい人

合わないかも

  • × 部屋に入った瞬間から存在を知らせたい人

使う場所と時間

いちばん強いのは夜です。金曜21時、照明を落としたバーのカウンターで、隣の相手と肩が触れるくらいの距離。その場面のためにあると言っていいほどはまります。服装で言えば、ネイビーやチャコールのニット、あるいは肌に沿う素材のシャツ。厚手のコートで全身を覆ってしまうと、せっかくの香りが外に出てこないので、上着を脱げる場所のほうが向いています。

仕事の場でも問題なく使えます。届く範囲が狭いぶん、会議室で嫌がられる心配がほとんどありません。ただし、香りで印象を作りたいという目的には応えてくれないので、そこは期待しないでください。休日の使い勝手も悪くありません。白いTシャツ一枚の日に肌からうっすら香ると、清潔感というより「体調が良さそうな人」に見えます。真夏だけは、先に書いたとおり少し重く感じるはずです。

使う場面

仕事・オフィス届く範囲が狭いので会議室でも安心
夜デート肩が触れる距離でいちばん力を出します
休日白いTシャツ一枚の日と相性がいい
真夏汗と混ざるとスパイスが重く出ます

STEP 1|0〜30分

いちばん角が立ちます

自分でもはっきり分かる強さ

STEP 2|〜3時間

角が取れて肌の温度と混ざります

近づいた相手にだけ届く範囲に収まります

STEP 3|それ以降

肌のすぐそばにうっすら

袖をまくったときに自分で気づく程度

保管で中身は変わる

オイルという形は、香りの出方にも、傷み方にも表れます。アルコールで薄めていないぶん、熱を受けたときの変化が素直に出ます。僕は最初、洗面台の鏡の裏に入れていて、半年ほどでカルダモンの青い苦みが痩せてきたのを感じました。いまは引き出しの奥に戻しています。

置き場所の基本は、光と温度差から離れた室内です。とくに、口元を肌に直接当てて使う形なので、湿気の多い場所に置きっぱなしにするのは避けたいところ。使い終わったら箱に戻して、暗くて温度の動かない場所へ。それだけで、香りの立ち上がりがずいぶん長く保たれます。

置き場所と影響

直射日光の当たる窓際×熱と光でスパイスの青い苦みから先に痩せます
浴室・洗面所×湿気と温度差が同時に来て、肌に当てる口元にも良くありません
暖房の近く×温まった状態が続くとオイルの傷みが早くなります

財布を開く前に立ち止まった点

正直に言うと、この一本はかなり長く悩みました。買う前の自分が引っかかっていたのは、次の3つです。

買う前に迷った点

25mLで62,260円を出せるか素直に重い数字です。1回に使う量が少ないので、何年使うかで見え方が変わりました
カレーのような匂いにならないか乾いた木の皮に近い側のカルダモンなので、料理の匂いにはなりませんでした
自分では香っているか分からないのでは欠陥ではありません。自分の鼻ではなく、相手に届かせるための設計でした

いちばん重かったのは値段です。ここは否定のしようがありません。25mLという容量に対して62,260円という数字は、決済の画面を見た瞬間にはっきり手が止まりました。答えが出たのは、この一本を何年かけて使うつもりかを考えてからです。1回に使う量が少ないので、毎日つけても瓶の減り方はゆっくりでした。

次に心配だったのが、カルダモンという名前です。香辛料と聞いて、真っ先に台所の匂いを思い浮かべていました。実物は料理の匂いにはなりません。乾いた木の皮に近い側のカルダモンで、甘い香辛料の方向には振れないからです。ここは肌にのせた日のうちに不安が消えました。

最後まで残ったのが、手応えの薄さです。自分で嗅いでも分からない香水に、この額を出すのか。使ってみて分かったのは、これが欠陥ではなく狙いだということでした。自分の鼻に届かせるための香水ではないので、人に確かめてもらうまで答え合わせができない種類の香りだと思ってください。

まとめ

エルメス カルダムスク は、香りで人を振り向かせる香水ではありません。振り向いた相手に、その人自身の匂いが少しだけ良くなって届く香水です。カルダモンが最初の角をつくり、ムスクが体温をなぞり、オイルという形がそれを肌から動かさない。三つの役割がきれいに噛み合っています。

手応えの薄さと値段の重さという二つの弱点を分かったうえでなら、これほど長く付き合える一本もそうありません。買えるのはエルメスのオンラインストアと店舗で、Amazonや楽天市場に正規の販売ページはありません。まずは在庫と価格を確かめるところから始めてみてください。

この記事のまとめ

  • カルダモンとムスクだけで組まれた、肌の匂いを一段上げる香り
  • 届く範囲は腕一本ぶん。持続は体感4〜5時間で、肌のすぐそばに残ります
  • 手応えの薄さが最大の弱点。人に確かめてもらう前提で使う一本です

HERMÈS エッセンス ドゥ パルファム《カルダムスク》 25mL

参考価格 62,260円前後

カルダモンとムスクが溶け合う、肌に直接まとう親密な香りを試したい人向け。

※本記事はプロモーションを含みます

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。

私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。

大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ...)

これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!

コメント

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次