グレイ ヴェティバーを置いてから、僕の朝の支度は一手増えました。シャツを選んでから香水に手を伸ばす、という順番です。結論から言うと、これは服装に合わせる香りで、香りのほうに服を合わせにいく日すらあります。この記事では、半年以上つけてきた僕の体感の持続、買う前に知っておいてほしい弱点を二つ、そして着ていく場所を思いきり間違えた日の話まで、そのまま書きました。
この記事でわかること
- グレイ ヴェティバーがどんな匂いで、どのくらいの距離まで届くのか
- 僕の腕で測った体感の持続と、シャツに残る時間
- 弱点二つと、合う場面・合わない場面の見分け方
- 地味なのか、オジサンっぽく見えるのか。買う前に迷った点への僕の答え
TOM FORD Grey Vetiver Eau de Parfum 50mL
参考価格 22,540円前後
端正な柑橘とベチバーの香りでスーツに合わせたい人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:グレイ ヴェティバー は「襟のある服のための香り」
半年以上つけてきて、僕の中での位置づけははっきりしました。この一本は、襟のある服を着る日のための香りです。乾いた土のような匂いが芯にあって、そこに柑橘の酸っぱさと、舌先がぴりっとする香辛料の粒がのっています。喩えるなら、雨上がりの植木鉢の土に、剥いたばかりのグレープフルーツの皮を近づけたときの匂い。甘さで気を引くタイプではありません。
だから、装いが整っている日ほど様になりました。アイロンを当てたシャツ、革靴、少し肌寒い空気。この三つが揃った朝につけると、香りと服が同じ方向を向いてくれました。逆にTシャツとサンダルの日につけると、首元だけが別人になります。実際にそれで浮いた日のことは、後の節にそのまま書きました。

手持ちのウッディ系と並べると、僕にはこちらのほうが軽く感じられます。重さで押してこないぶん、届く距離も短めでした。すれ違った人に気づかせたい人には物足りないはずで、そこは弱点として先に書いておきます。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
服に合わせて香水を選ぶ日より、この香水に服のほうを合わせにいく日が多い。
トム フォード グレイ ヴェティバー の基本情報
先に一点だけ言い切っておきます。グレイ ヴェティバーは、トム フォードのシグネチャーラインの一本です。同じブランドでもプライベート ブレンドは別の並びなので、そちらの記事を読んでからここに来た人は、価格も位置づけも別物として見てください。そのうえで、数字を並べていきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | トム フォード |
| 商品名 | グレイ ヴェティバー(Grey Vetiver) |
| 濃度 | オードパルファム(EDP) |
| 容量 | 50mL |
| 香調 | オレンジフラワー、グレープフルーツ、ナツメグ、ピメント、ベチバー、オークモス |
| シリーズ | シグネチャーライン |
| JAN | 0888066006743 |
| 実売の目安 | 22,540円前後 |
濃度はオードパルファムで、商品名にもそのまま入っています。ブランドの紹介文では、天然のベチバーを芯に据えて、日を浴びた柑橘と豊かな香辛料、そして選び抜いた樹を合わせた、と説明されていました。僕の腕の上で起きていることも、だいたいこの説明どおりです。
ひとつ知っておいてほしいのは、このブランドが日本向けの自社サイトを持っていないこと。国内で買うときは通販モールの取り扱いを見ることになります。値段は売り場と時期で動くので、いま出ている額は自分の目で確かめてください。
TOM FORD Grey Vetiver Eau de Parfum 50mL
参考価格 22,540円前後
端正な柑橘とベチバーの香りでスーツに合わせたい人向け。
香りをつくっている素材
匂いの中身を一つずつ言葉にしようとして、僕は手首を何度も嗅ぎ直しました。ほどけそうでほどけないんです。乾いた根も、皮を折ったときの苦い酸も、舌先の刺激も、緑がかった埃っぽさも、全部が同じ距離から一度に来ます。公式のリストのほうも、順番や上下をつけずにひと並びで書いてあるだけでした。
ベチバー:低いところで一本を支える芯
嗅いだ人が「土っぽい」と言うとき、指しているのはたぶんこれです。名前にも入っていますしね。ただ、僕の腕の上では湿った泥にはなりませんでした。日陰でしっかり乾かした根、あるいは古い書斎の木の床を素足で歩いたときの匂いに近い。
体温が乗っても角が立たないところが、僕がこの匂いを好きな理由です。手首につけて袖を通し、数分歩くと、香りの角が取れた感じになりました。届く距離にすると、握手する手前くらいまで。大声で名乗ってくる感じはありません。
グレープフルーツとオレンジフラワー:皮を折ったときの苦い酸
明るい側の匂いは、僕の腕ではこの二つとして届きました。果肉の甘さというより、皮を折ったときに飛ぶあの苦い酸っぱさ、と言えば伝わるでしょうか。
この酸が一緒に来るかどうかで、印象はかなり変わるはずです。乾いた匂いだけだったら、僕には正直かなり渋く感じられたと思います。柑橘の酸がずっと続くので、朝つけても違和感はありませんでした。平日に手を伸ばせているのは、この明るさがあるからでした。
ナツメグとピメントは、舌先がぴりっとするあの刺激として腕に出ます。柑橘の酸に厚みが足されて、酸だけの軽さにはなりません。
オークモス:埃っぽさが全体を屋内の匂いに寄せます
オークモスは、単体で嗅いで楽しい匂いではありません。少し埃っぽくて、暗くて、緑がかっている。腕を鼻に近づけると、乾いた根の匂いと柑橘の酸に混ざって、この緑がかった埃っぽさもちゃんと分かります。
僕の感覚では、これが混ざっているから、グレイ ヴェティバーは会議室や書斎のような閉じた空間に馴染みます。屋外で嗅いだときより、閉じた部屋で嗅いだときのほうが収まりがよく聞こえました。単体で嗅いだら僕は選ばない匂いなのに、腕の上では嫌いになれないのが不思議なところです。
STEP 1|0〜30分
いちばん濃い
腕を上げると自分でもはっきり分かる
STEP 2|〜3時間
一段落ちる
半歩の距離で届くくらい
STEP 3|それ以降
肌のすぐ近くだけ
シャツには翌朝も残っている
正直な注意点
買う前に知っておいてほしい弱点を、二つ書きます。どちらも僕が実際に困った点でした。
ひとつめは、香る距離の短さ。僕の腕で測ると、しっかり香っているのは最初の三十分ほどで、そこからは半歩の距離まで縮みます。夕方には自分の鼻で分からなくなって、体感の持続は5〜6時間というところでした。一日つけっぱなしで香らせ続けたい人には、この一本は向きません。ただし、肌から消えても布には残ります。前日に着たシャツを翌朝ハンガーから取ると、まだはっきり匂いました。
ふたつめは、装いを選ぶこと。これは強さの問題というより、格の問題です。乾いた土と樹の匂いは、襟のある服と一緒だと端正に見えるのに、部屋着やスポーツウェアと組むと、その組み合わせ自体が不自然に感じられます。僕はこれで一度、盛大に浮きました。
注意
① 香る距離が短い。最初の三十分を過ぎると半歩の距離まで縮み、体感の持続は5〜6時間
② 装いを選ぶ。Tシャツとサンダルのような軽い格好だと、首元だけ格がそろわない
合う人・合わない人
どんな人に向くかは、香りの好みより先に「どんな服で外に出る日が多いか」で決まると思っています。シャツに袖を通す日が週に何日かある人なら、この一本は仕事の道具として働いてくれるはずです。休日の外遊びが生活の中心にある人だと、出番を探すことになるでしょう。
匂いの好みで言えば、乾いた土や木の匂いに気持ちが動く人。花や果物の甘さで気分を上げたい人には、たぶん物足りません。それから、すれ違いざまに振り向かせたい人にも合わないと思います。届く距離が短いので、そういう使い方には応えてくれませんでした。
こんな人に合う
- ✓ シャツと革靴で外に出る日が週に何日かある人
- ✓ 乾いた土や木の匂いに気持ちが動く人
合わないかも
- × すれ違いざまに気づかせたい人
使う場所と時間
いちばん映えるのは、平日の朝でした。アイロンを当てたシャツに袖を通して、革靴を履いて、家を出る。家を出る直前に手首へ一プッシュ、シャツの内側にもう一プッシュ。会議室のような閉じた部屋でも、乾いた匂いなので空気を重くしません。季節は秋から春先までが扱いやすく、湿度が高い日は全体が重く感じられます。

そのうえで、失敗した日の話を書きます。五月の日曜、河川敷でバーベキューをすることになって、僕はいつもと同じ二プッシュで家を出ました。着ていたのはTシャツとサンダルです。炭に火が入って、日焼け止めと肉の脂の匂いがその場を埋めたころ、自分の首元だけがすっかり別の場所の匂いをしていることに気づきました。友人に「今日どっか寄ってきたの?」と聞かれて、そこでようやく自覚したんです。
浮いていた理由は、香りの強さではありませんでした。格です。Tシャツの日に、ネクタイの匂いを首から下げていたようなもの。その日は川の水で手首を洗いましたが、シャツの襟に移った分はどうにもならず、帰りの車の中でずっと自分だけが場違いでした。以来、休日に出す日は服装のほうを先に決めています。
使う場面
| 仕事・オフィス | ◎ | 襟のある服といちばん噛み合う |
| 夜デート | ○ | 近い距離まで来てはじめて伝わる |
| 休日 | △ | カジュアルな服装だと格が合わない |
| 真夏 | △ | 湿度が高い日は全体が重く感じられる |
保管で中身は変わる
香水は置き場所で持ちが変わります。特にこの一本は日本向けの売り場が限られていて、気軽に買い直せる種類のものでもありません。だからこそ、置き方は先に決めておいたほうがいいでしょう。僕は箱に戻して、寝室の引き出しにしまっています。
避けるべき場所は三つ。窓際、洗面所、暖房のそばです。どれも温度が動くところで、香りの立ち方が鈍くなりました。暗くて温度が動かない場所ならそれで足りるので、専用の道具は要りません。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 温度と紫外線で中身が変わってしまう |
| 浴室・洗面所 | × | 湯気と温度差が毎日かかる |
| 暖房の近く | × | 冬でも高い温度にさらされ続ける |
買う前に半信半疑だったところ
結論から言うと、地味な一本なんじゃないかという買う前の疑いは、半分あたりでした。当たっていたのは、離れた場所から分からないという部分。三十分を過ぎたら、この香りは半歩の距離の中にしか居ません。派手さを期待して買うと、確実に肩透かしを食らいます。外れていたのは、香りそのものが薄いのでは、という読みのほうでした。近づけば、乾いた土も柑橘の酸も香辛料の粒も、はっきり立っています。
自分がつけたらオジサンっぽく見えないか。ここも、買う前にはだいぶ引っかかっていました。乾いた土の匂いを年齢と結びつけたくなる気持ちは、いまでも分かります。ただ、半年つけてみた実感では、印象を決めているのは香りより服装でした。よれたシャツで嗅げば、たしかにそう聞こえます。糊のきいた襟と一緒なら、同じ匂いが端正さのほうに転びます。
最後まで残ったのが季節でした。ここは疑ったとおりです。湿度が高い日は全体の濃さが増して、重く感じられます。夏に使う日は量を半分にして、肌に直接ではなく服の内側へ回す。それが僕の落とし所になりました。
買う前に迷った点
| 地味な一本ではないか | 離れると分からないのは事実。近い距離では十分に立っている | |
| 自分がつけて老けて見えないか | 印象を決めているのは香りより服装。襟が整うと端正さに転ぶ | |
| 季節を選ぶのではないか | 湿度が高い日は重く感じる。量を減らして服の内側へ回す |
まとめ
グレイ ヴェティバーは、乾いた土のような芯に柑橘の酸と香辛料の粒がのった、端正な一本でした。届く距離は短く、肌の上では体感5〜6時間。そのかわり、シャツには翌朝まで残ります。襟のある服で外に出る日が多い人なら、朝の支度で手を伸ばす道具として長く付き合えるでしょう。
休日の軽い格好が生活の中心にある人や、離れた場所から気づかせたい人には、出番を探す一本になります。僕が河川敷で味わったあの居心地の悪さは、選ぶ日を間違えた僕のほうに原因がありました。買う前に、自分がどんな服で外に出ているかを一度思い出してみてください。
この記事のまとめ
- 襟のある服の日に合わせる、近い距離で伝わる一本
- 弱点は香る距離の短さと、装いを選ぶこと
- 肌では体感5〜6時間、シャツには翌朝も残る
いまいくらで出ているか、在庫があるかは、下から確かめられます。
TOM FORD Grey Vetiver Eau de Parfum 50mL
参考価格 22,540円前後
端正な柑橘とベチバーの香りでスーツに合わせたい人向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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