実家の玄関で靴を脱いでいたら、母が顔を上げて「それ、知っている匂いだわ」と言いました。結論から言うと、イヴ・サンローラン パリはコートを着る季節の夕方から化ける一本です。ここでは僕の腕での出方と体感の持続、身近な人から返ってきた反応、買う前に知っておきたい弱点、それから合う服装と季節までまとめます。
この記事でわかること
- 僕の腕でどう香って、どれくらい持つのか
- 家族と職場から実際に返ってきた反応
- 買う前に知っておきたい弱点が2つ
- 合う季節と服装、それから瓶の置き場所
まずはブランド名から、いまの売り場を見てみてください。
Yves Saint Laurent(イヴ・サンローラン) パリ オードトワレ 125mL
参考価格 18,480円前後
気品と優雅さを兼ねた、腕いっぱいの花束のような香りを纏いたい人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:パリ は「コートを着る季節に化ける、花束みたいな一本」
寒くなってから、この瓶に手が伸びる回数がはっきり増えました。理由は量感です。厚手のコートやウールのニットを着ていると、軽い香りは布に吸われて自分でも分からなくなりますが、この香りは布の上まで持ち上がってきます。十一月の夕方、駅からの帰り道でマフラーをほどいた瞬間に、たたまれていた花束がひらいたみたいに香りが立ち上がってきて、これは冬の一本だと決まりました。

玄関での話に戻ります。こちらは何も言っていないのに、香りのほうが先に自己紹介を済ませていたわけです。しかも母が口にしたのは、良い悪いの話ではありませんでした。知っている、という言い方だったんですよね。あとから調べたら一九八三年に世に出た香りで、母の記憶のほうが僕より先回りしていたことになります。自分が選んだ香りを、自分より詳しい人が家にいた。これはちょっと妙な気分でした。
職場でも一度だけ、言葉にならない反応をもらっています。会議で隣に座っていた同僚が、資料をめくる手を止めて一瞬だけ鼻のあたりを触ったんです。何か言われたわけではないので、褒められたのか気になったのかは分かりません。ただ、机ひとつ隔てて伝わる程度には広がっていたのだと、そのとき初めて自覚しました。この「自分より先に広がる」感じは、あとで弱点のところでもう一度出てきます。
Ryo
花束を抱えて帰る日の、あの少し気恥ずかしい感じがそのまま瓶に入っています。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
イヴ・サンローラン パリ の基本情報
同じ香りで五十ミリリットルと百二十五ミリリットルが並んでいて、僕が選んだのは大きいほうの125mLでした。小さいほうを選ばなかった理由は単純で、気に入った香りは結局よく使うと分かっていたからです。ただ、実物を手にしてみると125mLは想像よりずっと堂々としていて、棚に置くと存在感で他の瓶を押しのけます。初めての一本としてこの容量から入るなら、置き場所を先に決めてから買ったほうが気持ちが楽だと思います。
瓶そのものは丸みのある形で、手のひらに乗せると角がありません。ノズルを押した感触はやわらかく、一度でかなりの量が出ます。ここが後述する弱点に直結するところで、僕は押し方を覚えるまでに何度かつけすぎました。いまは胸元に一回だけ、それも服に触れるか触れないかの距離で押すようにしています。
ブランド自身の言葉はこう書かれています。「ロマンスの街パリ。イヴ・サンローランが愛した街、パリ。そのパリを愛する全ての女性に捧げるために創り出された、腕いっぱいの花束の香り(ウッディフローラル)。」腕いっぱいの花束、という一節は誇張だと思っていました。実際に使ってみると、これは比喩というより説明書に近いです。どれか一輪を選ばせず、花束ごと渡してくる香りです。書いてあるとおりのものが瓶に入っていました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | イヴ・サンローラン |
| 商品名 | パリ オードトワレ |
| 発売年 | 1983年 |
| 容量 / 価格 | 125mL:18,480円(税込) |
| 濃度 | オーデトワレ |
| 香調 | トップ:オレンジブロッサム、バイオレット / ミドル:メイローズ、ミモザ、アイリス / ラスト:サンダルウッド、ベチバー、アンバー |
| 系統 | ウッディフローラル |
どの容量にするかで置き場所まで変わってくるので、ブランド名から並べて見比べてみてください。
Yves Saint Laurent(イヴ・サンローラン) パリ オードトワレ 125mL
参考価格 18,480円前後
気品と優雅さを兼ねた、腕いっぱいの花束のような香りを纏いたい人向け。
香りの変化
三つの層がきれいに分かれて出てくるタイプではありません。どの段階でも花束であることは変わらず、束の中身の見え方が少しずつ入れ替わっていく感じです。それでも層ごとに意識して追いかけると、挙がっている素材はちゃんと聞き分けられました。
トップ:オレンジブロッサムとバイオレット
押した直後に来るのは、白い花の明るさと、粉っぽい甘さです。オレンジブロッサムとバイオレットが並んでいますが、僕の腕ではバイオレットのほうが大きく出ます。バイオレットという言葉から想像していたのは花壇の花でしたが、実際に来たのはむしろ化粧品の蓋を開けた瞬間に近い、乾いた甘さでした。ここがこの香水の顔で、好きか苦手かはたぶん最初の三十秒で決まります。
オレンジブロッサムのほうは、その粉っぽさに水気を足す役でした。甘いだけだと重たくなるところに、白い花の明るさが差し込んで抜け道を作ってくれます。押した霧が顔に返ってくる一瞬だけ、この二つが同時に来るのが分かります。そこが毎回いちばん気持ちいいところです。
ミドル:メイローズとミモザ、アイリス
しばらくすると、甘さの芯がはっきりしてきます。メイローズ、ミモザ、アイリスの三つが挙がっていて、僕の感覚ではこの三つが順番待ちをしません。横並びでいっぺんに来るので、薔薇を一つだけ追いかけるより、束のまま受け取ったほうが素直に入ってきます。それでも一つずつ追いかけると、薔薇の甘さの内側にアイリスの乾いた粉っぽさが敷かれているのがよく分かりました。
ミモザは、黄色い花のイメージそのままの、ふわっとした軽さを足しています。この層に入ってからが香りの本体だと思っていて、実際に人から反応をもらうのもだいたいこの時間帯でした。出だしの華やかさが少し落ち着いて、代わりに香りがしっかりしてくる。花束の写真がピントを合わせ直したような感じ、と言えば近いかもしれません。
ベース:サンダルウッドとベチバー、アンバー
香りのストラクチャーでラストに置かれているのは、サンダルウッド、ベチバー、アンバーの三つです。ここまで来ると花束は遠くなって、木の質感と、樹脂っぽい甘さが肌の近くに残ります。ウッディフローラルという系統名の、ウッディのほうが最後に顔を出すわけですね。
僕がこの香りを冬向きだと思った理由も、ここにあります。花だけの香りなら春に置きたくなりますが、木と樹脂で着地するので、寒い時期の空気のほうが似合います。シャツの襟にわずかに残ったこの段階の匂いが、脱いだあとのコートからふっと立つことがあって、それがけっこう好きなんですよね。
STEP 1|0〜30分
トップの白い花と粉っぽい甘さ
押した直後がいちばん濃く、離れた場所にも届きます
STEP 2|〜3時間
ミドルの薔薇とミモザ、アイリス
濃さが落ち着いて、人から反応をもらうのはこのあたり
STEP 3|それ以降
ベースの木と樹脂っぽい甘さ
肌のすぐ近くだけになり、服には翌朝まで少し残ります
正直な注意点
買う前に知っておいたほうがいいのは、香る時間の短さと、量の加減の難しさの二つです。どちらも致命傷ではないものの、知らずに買うと「思っていたのと違う」になりやすいところでした。
ひとつめは持続です。僕の腕では体感3〜4時間で、肌のすぐ近くまで下がってきます。公式が出している持続の目安も三〜四時間前後なので、腕の上で起きていることと表記はほぼ一致していました。朝に一回つけて夕方まで引っぱる使い方には向きません。僕は夜に予定がある日だけ、出かける直前にもう一度つけ直すようにしています。
ふたつめが、さっきの同僚の話につながる量の問題です。ノズルが一度でしっかり出るうえに、香り自体が広がる方向を向いています。二回押すと、自分では気持ちいいのに周りには多すぎる状態になりやすいです。僕は最初のころ、これで電車の中で居心地が悪くなりました。いまは一回だけ、それも服には乗せず胸元の肌に置くようにして落ち着きました。裏を返せば、加減さえ覚えれば一回で十分に届く香りということでもあります。
注意
① 香る時間が短い。オードトワレの濃度で、僕の腕では体感3〜4時間で肌のすぐ近くまで下がります
② 量の加減が難しい。一度でしっかり出るノズルと広がる香りの組み合わせで、二回押すと周りには多すぎます
合う人・合わない人
この一本が刺さるかどうかは、香りの好み以上に「着ている服の重さ」で決まるように思います。ウールのコート、厚手のニット、丈のあるアウター。こういうものを着る季節と、この香りの量感はぴったり噛み合います。逆に、Tシャツ一枚で過ごす時期に使うと、服のほうが軽すぎて香りだけが前に出てしまいました。
香りで自己主張したくない人にも向きません。薄くつければ大丈夫、という種類の香りではなく、一回でもちゃんと存在を知らせてきます。人に気づかれたくない日は別の瓶を持つ、という割り切りができる人のための一本です。それから、粉っぽい甘さが苦手な人は最初の三十秒で判断がつくので、試せる機会があれば手の甲で一度ためしてみてください。
こんな人に合う
- ✓ コートやニットを着る季節にきちんと香らせたい人
- ✓ 花束みたいな華やかさを正面から楽しみたい人
合わないかも
- × 朝から夜まで一回で持たせたい人
使う場所と時間

いちばん良かったのは、冬の夕方に人と会う日でした。時間でいえば十七時から十九時くらい、外の空気が冷えていて、店に入ると暖かいという落差のある時間帯です。ウールのコートを脱いだときに香りが持ち上がるので、席についた瞬間がちょうど山になります。服装はチャコールのコートに濃い色のニット、足元は革靴。華やかな香りなので、服のほうは静かにしておいたほうが釣り合いが取れました。
仕事の日に使うなら、朝に済ませるより人と会う直前をおすすめします。会議室のように距離が近くて空気が動かない場所では、この香りは思ったより遠くまで届くからです。僕は同僚の反応でそれを知ったので、いまは打ち合わせの多い日は一回も押しません。休日に外を歩くぶんには、風が持っていってくれるぶん気が楽です。
使う場面
| 仕事・オフィス | △ | 会議室のように空気が動かない場所では、一回でも机ひとつ先まで届きます |
| 夜デート | ◎ | コートを脱いだ瞬間に花束がひらくので、冬の店内でいちばん映えます |
| 休日 | ○ | 風のある屋外なら広がりが気にならず、一回で夕方まで付き合えます |
| 真夏 | × | 粉っぽい甘さが汗の湿気と混ざって、125mLの減りだけが速くなります |
保管で中身は変わる
買ってから一年近く経ちますが、125mLはまだ肩のあたりまでしか減っていません。使うのが秋と冬に寄っているので、一年のうち半分近くは瓶が棚で待っている計算になります。つまりこの香水にとっては、使っている時間より「置かれている時間」のほうがずっと長いということです。だから置き場所は、僕にとっては減り方以上に大事な話でした。
いまは寝室のクローゼットの中、扉を閉めれば光の入らない棚に箱ごと入れています。以前は取り出しやすさを優先して机の上に出していたのですが、暖房を入れる季節にちょうど風の通り道になっていることに気づいて移しました。中身が変わったと断言できるほどの違いは出ていないものの、使う季節と暖房を使う季節が丸ごと重なる香りなので、そこは気をつけたほうがいいと思っています。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 秋冬しか出番がなく半年近く置きっぱなしになるため、日射しを浴び続ける時間が長すぎます |
| 浴室・洗面所 | × | 身支度のついでに置きたくなりますが、湯気で125mLの大きな瓶の肩がくもって指の跡が残ります |
| 暖房の近く | × | この香りを使う季節と暖房を入れる季節が丸ごと重なるので、温風の通り道に置くと一冬まるまる当て続けることになります |
口コミの読み方
同じ一本でも、冬の店内で受け取るのと、夏の電車で受け取るのとではまるで別の香水になります。感想が割れるのはたぶんそこが理由で、書いた人がどの場面で袖を通していたのかが分からないまま読むと、自分の判断材料になりません。僕が実際に使ってみて、なるほどと思ったものと、そうでもなかったものを分けておきます。
主張が強い、という感想。これはそのとおりです。ただ強さの中身は濃度ではなく広がり方で、机ひとつ先まで届くかわりに、肌の上に長く残るわけではありません。強い香りが苦手で敬遠している人でも、一回だけ、肌に直接置く使い方なら思っているほど圧は出ませんでした。
古くさい、昔の香りだ、という声もよく見かけます。一九八三年に出た香りなので、時代の匂いがするのは当然といえば当然です。僕はここを弱点だと思っていません。母が玄関で反応したように、世代によっては記憶と結びついている香りで、それは新しい香水には絶対に作れない部分でした。今の流行りに寄せた香りが欲しい人には向かない、という言い方のほうが正確だと思います。
高すぎる、という感想については、正直わかります。125mLで18,480円は、気軽に試して合わなかったら棚に置いておく、という額ではありません。僕も店頭で瓶を持ったまま長いこと考えました。それでも買ってよかったと言えるのは、秋と冬の人に会う日という出番がはっきり決まって、その季節のあいだは迷わずこれを選べるようになったからです。
買う前に迷った点
| 主張が強い | 広がり方が強いだけで肌に長くは残らないので、一回だけ肌に置く使い方なら圧は出ません | |
| 古くさい | 一九八三年の香りなので時代は感じますが、記憶と結びつく強さは新しい香りには作れません | |
| 高すぎる | 気軽な額ではないものの、秋冬の人に会う日という出番が決まって迷わなくなりました |
まとめ
一年近く使ってみて、この瓶の居場所ははっきりしました。コートやニットを着る季節の夕方、人と会う直前に一回だけ。この使い方に限れば、これ以上ないくらい気持ちよく決まります。体感の持続は3〜4時間なので、朝から夜まで引っぱる相棒にはなりません。そのかわり、ここぞという数時間の力の入れ方が上手な一本でした。
買うかどうか迷っているなら、この冬に人と会う予定が何回あるかを思い浮かべてみてください。その日に着る服が厚ければ厚いほど、この香りは応えてくれます。あとは玄関で誰かが顔を上げるかどうか、試してみてほしいです。
この記事のまとめ
- ✓ コートやニットを着る季節の夕方、人と会う直前にいちばん映えます
- ✓ 体感の持続は3〜4時間で、朝から夜まで引っぱる使い方には向きません
- ✓ 一回でしっかり広がるので、押す回数は増やさないほうが上手くいきます
Yves Saint Laurent(イヴ・サンローラン) パリ オードトワレ 125mL
参考価格 18,480円前後
気品と優雅さを兼ねた、腕いっぱいの花束のような香りを纏いたい人向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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