服を着た瞬間、生地が二の腕に張りついてくる感触。あの数秒が嫌でボディクリームをやめてしまった、という人はかなり多いはずです。乾燥しているのは自分でも分かっているんですよね。それでも塗らないほうが一日快適なので、チューブは洗面台の奥へ静かに下がっていきます。
やめた理由は、たいてい塗る量ではありません。剤形が体質と場面に合っていないだけです。乳液・クリーム・バター・ジェルクリーム。同じ棚に並んでいても、肌に乗ったあとの残り方はまったく違います。そこを直さずに量だけ減らしても、ベタつきは残ったまま乾燥も防げないという、一番損な形に落ち着いてしまうでしょう。
今回は1,290円前後から3,960円前後までの5本を、剤形と香りの2軸で並べました。5点とも化粧品の区分にあたる製品です。全部そろえる必要はありません。自分がどこで挫折したのかさえ分かれば、必要な本数は1本で足ります。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
張りつきの正体は、肌の上に残る油分の量
ボディクリームは、ざっくり言えば水分と油分を練り合わせたものです。油分の比率が高いほど肌の上に膜が長く残るので、うるおいを保つ力は上がります。一方でその膜が服の繊維をつかむため、着替えた瞬間に張りつきとして返ってきます。つまりベタつきの少なさと保湿力は、多くの場合で引っ張り合う関係です。
ここを分かっていないと、「ベタつかないのに真冬の朝まで足りる万能な一本」を探し続けることになります。方向として無理があるので、いつまでも見つかりません。現実的な解き方は2つでしょう。
ひとつは、油分の軽い剤形を選んで塗る回数のほうで補う方法です。もうひとつは、油分の重い剤形を、寝る前など服の張りつきが気にならない時間帯だけに限定して使う方法です。前者は平日の朝、後者は入浴後の30分に向いています。この2つを別の製品で受け持たせると、途端に続けやすくなります。
剤形は4種類、残り方がここまで違う
売り場では全部「ボディクリーム」としてまとめられていますが、手に取ったときの感触も、着替えるまでに必要な待ち時間も別物です。買う前に、自分がどの列を見ているのかを確かめてください。
| 剤形 | 肌に残る感じ | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 乳液・ローション | 伸びが軽く、数分で気にならなくなる | 朝の着替え前、全身をまとめて |
| クリーム | 軽い膜が残る。標準的な位置づけ | 帰宅後や就寝前の全身 |
| バター | こっくり重く、膜がはっきり残る | 乾燥が強い夜、部位を絞って |
| ジェルクリーム | 水っぽく、最もさらっと引く | 塗った直後に服を着るとき |
表を見て「自分は乳液かジェルの列だ」と分かった時点で、候補は半分以下に減ります。逆に、これまでバターしか使ったことがないのにベタつきで挫折してきたのなら、原因は根性でも塗り方でもありません。単に列を間違えていただけです。

無香料か香り付きかは、香りを残していい日かで決める
もうひとつの分かれ目が香りです。ボディクリームの香りは肌の上にしばらく残るので、香水をつける日にぶつけると、狙った香り立ちが濁ります。香りを長く趣味にしてきた実感としても、この重なりは想像以上に効きます。
とはいえ無香料に統一すればいい、という話でもありません。香りは続ける動機そのものになります。無臭の乳液を義務として塗るより、好きな香りの一本を夜の楽しみとして開けるほうが、結果として肌は守られます。
おすすめは平日は無香料、香水を使わない夜は香り付きという分け方です。2本持ちが前提に聞こえますが、片方は1,300円前後から用意できるので、負担はそこまで増えません。
ベタつかせずに乾燥を防ぐ5本
無香料でベタつきが最も少ない:ケアセラ APフェイス&ボディ乳液 大容量(400mL)
無香料で、剤形は乳液です。今回の5本のなかでベタつきが最も少ない部類に入ります。セラミド配合で、顔と体の両方に使える設計です。400mLの大容量なので、全身に毎日使っても補充の頻度が上がりません。2,420円前後という価格を容量で割ると、続けるうえでの負担はかなり軽い部類でしょう。
朝、着替える前に全身へ広げたい人はここから見てください。香りが要らない人にとっては、そのまま最適解になります。
香りを残したくない日の一本:MARKS&WEB ハーバルボディ&ハンドローション 無香料(250mL)
同じく無香料の乳液タイプですね。ハンドローションを兼ねる設計なので、デスクに1本置いて手と腕に使う運用がしやすい製品です。250mLで3,480円前後と、単価はケアセラより上がります。それでも、香水を使う日の「香りを一切足したくない」という条件を満たしてくれる存在は貴重でしょう。
香水と併用する日が多い人、来客や商談の前に手だけ整えたい人に向きます。
香りごと楽しむ夜用:ザ・ボディショップ ボディバター シア(200mL)
剤形はバターです。油分の比率が高いぶん膜がはっきり残るので、乾燥が強い夜に向く一本です。シアのナッツ系の香りは甘さが強すぎず、男性でも使いやすい方向にまとまっています。200mLで3,960円前後と今回の最高値ですが、毎日全身に使うのではなく、乾燥の強い夜に部位を絞って使えば1本は長く持ちます。
入浴後にそのまま寝る流れなら、張りつきは問題になりません。香りを楽しむ枠として一本持っておいてください。
さらさらを最優先するならジェル:ウル・オス スキンジェルクリーム(60g)
大塚製薬のメンズ専用ブランドで、剤形はジェルクリーム。今回の5本でもっともサラサラな使用感です。塗った直後にシャツを着ても張りつきにくいので、朝の時間が無い人には現実的な選択になります。60gで1,300円前後と、試すハードルも低めです。
「ベタつきが理由で全部やめてきた」という人は、まずこの一本で塗る習慣そのものを取り戻すのが近道でしょう。
性別を問わない定番から:無印良品 3種の植物オイル ボディクリーム(150g)
植物オイル由来の微かな香りがあるクリームタイプ。150gで1,290円前後という、今回の最安の位置づけです。性別を問わず使える設計なので、家族やパートナーと1本を共有しても浮きません。
どの剤形が自分に合うか判断がついていない段階なら、標準的な位置づけのクリームから試すと基準ができます。ここを真ん中に置いて、重い・軽いを次に決めていってください。
塗る量と順番を変えるだけで、張りつきは減る
製品を替える前に、塗り方で解決する部分もかなりあります。ベタつきの相談で多いのは、一度に出す量が多すぎるケースと、塗るタイミングが遅すぎるケースの2つです。
張りつきを減らす3つのコツ
- 一度に全身へ広げず、片脚・両腕のように部位ごとに分けて出す
- 入浴後は肌に水分が残っているうちに塗る。乾ききってからだと必要量が増える
- 塗り終えてから着替えるまで2〜3分あける。この待ち時間だけで感触は変わる
とくに2つめが効きます。体を完全に拭き上げてから塗ると、同じ面積を伸ばすのに量が要るので、結果として膜が厚くなります。タオルで軽く押さえた直後、まだ少ししっとりしている状態が狙い目です。
もうひとつ、脚のすねや腕の外側など乾燥しやすい面と、内ももや脇腹のようにもともと乾きにくい面で、同じ量を塗る必要はありません。全身を均一に塗ろうとするほど、余った油分が服に移ります。

買ってから気づきやすい弱み
良いところだけ並べても選べません。今回の5本にも、使い始めてから気になる箇所があります。
| 製品 | 気になりやすい点 | 受け止め方 |
|---|---|---|
| ケアセラ 400mL | 香りがほぼ無く、使用感の楽しさは乏しい | 香りは別の一本で取りに行く |
| MARKS&WEB 250mL | 詰め替えではなく本体のみで価格はやや高め | 手元用と割り切って使い切る |
| ボディバター シア 200mL | しっとりタイプでベタつきを感じる人もいる。瓶入りで持ち運びには不向き | 自宅の夜に限定して使う |
| ウル・オス 60g | 容量が小さく減りが早い | 軽さと引き換えの容量と考える |
| 無印良品 150g | 植物オイル由来の香りの好みが分かれる | 店頭で一度香りを確かめてから買う |
剤形をまたいで共通するのは、軽い使用感の製品は真冬の強い乾燥に対しては物足りなくなることがあるという点です。ケアセラ・ウル・オス・無印良品の3本は、いずれもこの傾向に当てはまります。真冬に足りないと感じたら、量を増やすより塗る回数を朝晩の2回に分けるほうが、ベタつかせずに済みます。
それでも足りない季節には、バターのような重い剤形を夜だけ足してください。これが5本を並べた本当の理由です。1本で年中を通そうとしないでください。
香りの好みについても、MARKS&WEBは店舗でのテスターが限られるため、香り選びがしにくい面があります。無香料を選ぶ前提なら影響はありませんが、ラインの他の香りに広げるときは注意が必要でしょう。
3,960円と1,290円の差を、どう見るか
続けられるかどうかは、正直なところ価格で決まります。今回の帯は1,290円前後から3,960円前後。3倍の開きがありますが、容量が違うので単純比較はできません。
判断の軸はひとつです。「1シーズン使い切って、来年もう一度同じ金額を出せるか」で決めてください。ここで迷う価格帯なら、そもそも続きません。毎日全身に使う枠は容量の大きい安価な製品に任せて、高い一本は夜の楽しみや部分使いへ回します。この分け方なら、年間の出費は思ったほど膨らみません。
逆に、安い一本を買って使わないまま固まらせるのが最も高くつきます。まずは自分に合う剤形を1本で確かめてください。合っていれば、大容量へ乗り換えれば済む話です。
洗う・塗る・削るを、ひと続きにする
ボディケアがうまくいかないときは、塗る工程だけを見直しても頭打ちになります。洗う段階で必要な油分まで落としていれば、後から何を塗っても追いつきません。かかとのように角質が厚くなった部位は、そもそもボディクリームの担当範囲から外れます。
順番としては、洗い方を見直してからボディクリームを選び、かかとだけは専用のものを別に持つ形。この3段構えにすると、無駄な買い足しが減ります。すでにかかとが硬く厚くなっている段階なら、かかとのガサガサ向けクリームの選び方から入るほうが近道でしょう。まず洗う側から整えたい人は乾燥肌向けのボディソープの選び方を先に読んでおくと、この記事の内容がそのまま次の工程につながります。
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