スパイスの効いた、甘くない薔薇です。出だしは四川山椒の鋭い刺激、中盤から粉っぽく上品な薔薇、最後は肌の近くにムスクが残ります。薔薇の香水を女性のものと感じて避けてきた人に向く1本です。
この記事でわかること
- 四川山椒を薔薇に重ねた構成と、痺れが香りには出ない理由
- 最初の10分と中盤で主役が入れ替わる、時間ごとの香り方
- 薔薇の香水を避けてきた人に向く理由と、合わない人の条件
- ローズ オブ ノーマンズ ランドとの選び分け、50mLと100mLの決め方
結論:ヤングローズは「甘くない薔薇」の1本
総合評価:4.3 / 5.0 ★★★★☆
| 香りの良さ | ★★★★★ | 好みは分かれるが、その分ハマる人には深く刺さる |
| ユニセックス度 | ★★★★★ | スパイスで引き締まり中性的 |
| 持続時間 | ★★★★★ | 3時間から先は肌の近くで、職場でも使える距離感 |
| 被りにくさ | ★★★★★ | 香水では珍しい素材の組み合わせ |
一言でいえば、甘さで包まない薔薇です。香水の薔薇は果実やパウダーで甘く整えるのが長年の定番でしたが、この香水はその席に四川山椒を座らせています。
スパイスで引き締めてあるぶん中性的で、デニムにも馴染む。薔薇の香水を女性のものと感じて避けてきた人ほど、印象を裏切られるはずです。逆に、花束のような甘い薔薇を探しているなら方向が違います。
バイレード ヤングローズの基本情報
| ブランド | バイレード/2006年にベン ゴーラムがストックホルムで創業 |
| 商品名 | ヤングローズ オードパルファム |
| 容量 / 価格 | 50mL:29,150円/100mL:41,910円(税込・変動の可能性あり) |
| 香調 | 最初:四川山椒、アンブレットシード / 中盤:オリス、ダマスクローズオイル / 最後:ムスク、アンブロキサン |
| 系統 | スパイシー・フローラル(中性的) |
| 題材 | 新しい世代の視点で薔薇の伝統を読み直す(公式) |
狙い:薔薇の定番に予想外の素材を持ち込む
公式は、新しい世代の視点で伝統を読み直すことを題材にしています。
自分の物語を書こうとする者の香りの日記、という表現が使われています。
薔薇は香水の歴史で最も長く使われてきた素材です。
その定番に、予想外の要素を持ち込むのがこの香水の狙いです。
バイレードは2006年、ベン ゴーラムがストックホルムで立ち上げたブランドです。母がインド人で父がカナダ人という背景を持ち、北欧の簡素さとインドの記憶を混ぜたところに、このブランドの出発点があります。
香りの移り変わり
香りは大きく三段で動きます。順に追うと、店頭での第一印象と、家で使うときの姿が別物だと分かるはずです。

トップ:四川山椒のスパークが最初の10分を支配する
四川山椒は麻婆豆腐で舌が痺れる、あのスパイスです。ただし身構える必要はありません。食べたときの痺れは香りには出ず、肌の上に立つのは柑橘に寄った明るい刺激だけ。
粒を割った瞬間のような、鋭くて乾いたスパークが最初の10分を支配します。花のような気配も併せ持つ、香水では珍しい素材で、少量でも全体の性格を変えてしまう。この意外な幕開けが、名前の「ヤング」の部分を担っています。
ミドル:オリスの粉をまとった薔薇が中心に来る
刺激が落ち着くと、ダマスクローズが前に出ます。ただし花束のみずみずしい薔薇ではありません。オリスの粉っぽさをまとった、口紅や化粧品を思わせる質感の薔薇です。
オリスはアイリスの根から採る香料で、掘り出した根を3〜5年寝かせてから蒸留する、香料の中でも最高値の部類の素材。この香水の価格の一部は、ここから来ています。少し冷たい上品さが薔薇の甘さを抑え、中性的な表情を作ります。
薔薇を求めて試すなら、判断はこの中盤まで待ってください。
ラスト:ムスクとアンブロキサンが肌の近くに残る
後半はムスクとアンブロキサンの暖かい深さに、アンブレットシードの植物的なムスクが重なります。香りは肌の近くまで下がり、すれ違いで香るより、半歩の距離でふと気づかれる残り方です。
バイレードの香水は、香りそのものより先に「何の記憶か」が決まっています。原料の名前を追うより、新しい世代が薔薇の伝統を書き直すという題材を頭に置いて嗅ぐほうが、この構成は腑に落ちます。
向いている人
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 薔薇を中性的に使いたい | ◎ |
| スパイスの効いた香りが好き | ◎ |
| 人と違う薔薇が欲しい | ◎ |
| 古典的な薔薇が好き | △ |
| 刺激が苦手 | × |
甘い薔薇を探しているなら、この香水は方向が違います。
スパイスで引き締めてあるので、男性がつけても違和感が出にくい。
どんな場面でどう着るか
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 春秋 | ◎ |
| 夜の外出 | ◎ |
| 日常 | ○ |
| 職場 | △ |
| 夏 | ○ |
合わせやすい服
- きれいめの服
- 濃い色
- シンプルな服装
- デニムとも合う
具体的には、春か秋の夜、きれいめの服で出かける場面がいちばん似合います。バーや展示会のように、人との距離が1メートルを切る場面で真価が出る香りです。
職場を△にしたのは、つけたての山椒の刺激が会議室では強すぎるから。日中に使うなら朝ではなく昼に1プッシュ、と時間をずらすと扱いやすくなります。
量は2プッシュまで。胸元か腰に1プッシュずつ置くと、動いたときだけふわりと立ちます。夏は1プッシュに絞ってください。
惜しい点
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 冒頭の刺激が強い | 中 |
| 薔薇を期待するとずれる | 中 |
| 価格が高い | 大 |
| 好みが分かれる | 中 |
最初の10分は薔薇よりスパイスが前に出ます。
薔薇の香水を探している人が店頭で嗅ぐと、「これは違う」と判断する可能性がある。
中盤まで待てば薔薇が出てくるので、そこまで確認してから決めてください。
ローズ オブ ノーマンズ ランドとの違い
| ヤングローズ | ローズ オブ ノーマンズ ランド | |
|---|---|---|
| 方向 | スパイシーで鋭い | 柔らかく明るい |
| 合わせる素材 | 四川山椒・オリス | ピンクペッパー・ラズベリー |
| 印象 | 現代的 | 古典に近い |
| 季節 | 春秋 | 春 |
同じブランドの薔薇でも、方向がかなり違います。
柔らかい薔薇が欲しいならノーマンズ ランド、刺激のある薔薇ならヤングローズ。
両方試すと、薔薇という素材の幅が分かります。
薔薇の香水の中での位置づけ:甘く整えない中性的な1本
香水の世界で薔薇は、果実やパウダーで甘く整えるのが長年の定番でした。ヤングローズはその甘さの席に四川山椒を座らせています。定番の安心感を手放した代わりに、他のどの薔薇とも間違えない輪郭を手に入れました。
甘さで包む薔薇が「装い」だとすれば、こちらは背筋を伸ばさせる薔薇です。中性的で、デニムにも馴染む。薔薇の香水を女性のものと感じて避けてきた人ほど、印象を裏切られるはずです。
方向が合いそうだと感じたら、あとは大きさの話です。
どの大きさを買うか
50mLで29,150円、100mLで41,910円。1プッシュを約0.1mLとすると、50mLで500回分です。
毎日2プッシュ使って8か月ほど。開封後の香りの寿命は1〜3年なので、50mLがちょうど使い切れる量になります。
100mLは割安に見えますが、使い切る前に香りが変わる可能性を考えると、最初は50mLで足ります。
買える場所
日本では公式オンラインと、伊勢丹などの百貨店で買えます。オードパルファムの価格はこの通りです。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 50mL | 29,150円 |
| 100mL | 41,910円 |
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 公式・百貨店 | 定価 | 試してから買える |
| 正規取扱の通販 | 定価 | 扱う香りが限られる |
| 並行輸入 | 上下する | 保管状態が読めない |
通販に出ているものには並行輸入品が混ざります。香水は熱と光で劣化するので、輸送と保管の条件が見えない点は許容が要ります。
定価より極端に安いものは、中身と状態を確認できないと考えたほうがいい。
冒頭のスパイスと中盤の薔薇で印象が変わります。
店頭で最初の10分だけで判断しないでください。
あわせて読みたい
- 柔らかい薔薇を見るならバイレード ローズ オブ ノーマンズ ランドもどうぞ。
まとめ:薔薇を避けてきた人にこそ届く1本
四川山椒を薔薇に重ねた、現代的な構成の香りです。
四川山椒の痺れは香りには出ません。明るい刺激として働きます。
最初の10分はスパイスが前に出ます。薔薇は中盤から。
粉っぽい薔薇と山椒のスパーク。輪郭のはっきりした、現代の薔薇です。
買うかどうかの分かれ目は、冒頭10分の刺激を受け入れられるかどうかに尽きます。店頭で最初のひと嗅ぎだけで判断すると、中盤から出てくる薔薇に会わないまま棚を離れることになります。
柔らかい薔薇が欲しいならローズ オブ ノーマンズ ランド、刺激のある薔薇ならこちら。容量は毎日2プッシュで8か月ほど使える50mLが基準で、秋冬の夜に絞って使うなら100mLでも持て余しません。
※本記事はプロモーションを含みます









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