クローゼットの奥からウールのコートを出す日が、年に一度あります。その日に決まって手が伸びるのが、シャネルのアンテウスでした。結論から言うと、香る範囲は狭く、そのぶん近くにいる人の反応が濃く返ってくる一本です。ここでは僕の腕での香り方と体感の持続、家族や同僚が見せた反応、そして買う前に知っておきたい弱点まで書いていきます。
この記事でわかること
- 僕の腕で香った範囲と、体感での持続時間
- 家族と同僚が実際に見せた反応
- 秋冬に寄せたほうがいい理由と、真夏の弱点
- 買う前に見ておきたい、売り場ごとの表記の違い
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:アンテウス は「近くの人にだけ濃く返ってくる香り」
使い始めて三年目になります。この香水の性格を先に言い当てたのは、僕より家族のほうでした。玄関で靴を履いていると、うしろから「今日はその黒いやつだ」と声が飛んできます。瓶を見せたことは一度もないのに、匂いだけで当てられました。
腕につけて分かったのは、飛距離の短さでした。車の助手席に座った人がふと黙るくらいには香ります。会議の席でも同じで、隣に座った同僚が資料をこちらへ寄せる手を一瞬止めたことがありました。言葉では何も言われていません。ただ、その一瞬の間だけが返ってきます。この香水と付き合ううえで、いちばん面白いのはそこでした。
家族の反応で覚えているのは、匂いそのものについては何も言われない点です。似合うとも似合わないとも言われず、「今日はその黒いやつだ」だけが飛んでくる。評価より先に、識別されている感じでした。この一本の立ち位置は、たぶんそこにあります。
香りの中身でいうと、温かいレザーと涼しいラベンダーが同じ面で溶け合っていました。ウッディとスパイスが効いていて、ラブダナム、クラリセージ、インドネシアのパチュリもいっしょに香ります。説明に並んでいる中身と、僕が腕で受け取っているものは、きれいに重なりました。三つの素材が順番なく、いっしょに香ると思ってもらえれば近いです。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
黒い瓶を持っている自覚は、香りよりも先に背筋のほうへ出ます。
シャネル アンテウス の基本情報
同じ100mLでも、毎日つける香水の100mLと、この瓶の100mLはまるで違う量でした。僕がアンテウスを開けるのは秋から春までで、真夏の三か月はまるまる休みます。一回に使う量も少なめなので、瓶の肩まで減るのに何年もかかりました。買うときに見るべきなのは、値札より先にこの「減らなさ」だと思います。
濃度の表記はオードゥ トワレットです。剤形はスプレーで、瓶はスクエアのブラック ボトル。税込価格は20,680円で、容量は100mLだけという構えになっています。小さい瓶で試してから決める、という買い方が選べないぶん、入口は重いです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | CHANEL |
| 商品名 | アンテウス オードゥ トワレット |
| 濃度 | オードゥ トワレット |
| 容量 | 100mL |
| 剤形 | スプレー |
| 香調 | レザー、ラベンダー、ラブダナム、クラリセージ、パチュリ |
| 瓶 | スクエアのブラック ボトル |
| 価格 | 税込20,680円 |

いま実際にいくら払うことになるかは、買う場所によって変わります。シャネルの棚をまとめて見て、そのときの並びを確かめてから決めてください。
香りをつくっている素材
素材はレザー、ラベンダー、ラブダナム、クラリセージ、インドネシアのパチュリの五つです。どれが前でどれが後ろ、という並びは書かれていません。僕の腕でも、素材が入れ替わる感じはありません。全部がいっしょに香っています。ここから先は、そのいっしょに香る一本を、僕の鼻がどう聞き分けたかという話です。
レザー ── 手のひらで温めた革小物の匂い
レザーの部分は、匂いというより温度でした。乾いた革のバッグを嗅いだときの感じとは違って、手のひらで少し温めた革小物に近い。ウッディとスパイスがアクセントになっている、と説明にはあります。実際、革だけがむき出しで来る場面はなくて、いつも少し引き締まった感じが一緒にありました。冬の乾いた空気の中でも香りが痩せないのは、この温度のおかげだと思っています。
ラベンダー:石鹸っぽいと言われるのはこの涼しさです
ラベンダーは、レザーとまったく同じ面にいます。僕の腕では、この二つが離れて届いたことは一度もありません。温かさと涼しさが混ざったまま一緒に来る感じで、そのおかげでレザーが甘くなりすぎずに済んでいます。石鹸を思い出す人がいるのは、たぶんこの冷たさのほうを拾っているからでしょう。首につけた日は、この涼しさが襟のあたりで長く残りました。
パチュリ:雨あがりの土のにおいがします
土のにおいがあるな、と最初に思ったのがパチュリでした。ラブダナムとクラリセージも同じ塊の中にいて、公式はこのあたりをエキゾティックな余韻と書いていました。畑の土そのものというより、雨があがった直後のアスファルトの脇に近い匂いです。この土のにおいがあるおかげで、腕を動かしても香りが軽く散らず、まとまったまま動いてくれました。屋外で風に当たってもうすくなりにくいのは、僕の実感でもここが効いています。
正直な注意点
この一本を棚に戻したくなる日も、年に何度かあります。ひとつは真夏です。気温が上がった日の昼、いつもと同じ一吹きで出かけたら、電車を降りるころには自分の首元が気になって仕方がありませんでした。汗と混ざると温度の側だけが膨らんで、涼しさが追いつかなくなります。
もうひとつは買い方です。容量は100mLの一本きりで、税込20,680円をまとめて払う形になります。しかも売り場によっては「国内未発売」と書かれた品が並んでいました。どこで買うにしても、商品ページのその表記だけは目を通しておいたほうがいいです。
注意
① 真夏の昼は持て余す。気温が上がると温度の側が膨らんで、涼しさが押し負けます
② 入口が重い。100mLの一本きりで、税込20,680円をまとめて払う買い方になります
合う人・合わない人
向いているのは、香りで自己紹介をしたくない人だと思います。すれ違った相手に届く必要はないけれど、隣に座った人には何かを残したい。そういう距離感の人と、この一本は噛み合います。ウールや革を着る習慣がある人なら、なおさら合わせやすいはずです。
服のほうから決めてもいいと思います。ウールのコートや革の靴を出す日に合わせると、香りと服の温度がきれいに揃いました。薄いシャツ一枚の日につけた朝は、香りだけが厚着をしているような座りの悪さが残ります。
反対に、誰にでも好かれる無難な香りを探している人には勧めません。温度がはっきり出るので、好き嫌いが割れます。夏場に毎日使いたい人にも向かないでしょう。
こんな人に合う
- ✓ 近い距離の相手にだけ印象を残したい人
- ✓ ウールや革の服を着る季節が好きな人
- ✓ 一本を何年もかけて使い切りたい人
合わないかも
- × 真夏に毎日使う一本を探している人
使う場所と時間
十一月の朝、ウールのコートを羽織って家を出る日によく合いました。つけるのは家を出る十分前で、場所は胸元から少し外して上着の内側へ一吹き。こうすると歩いているあいだは静かで、上着を脱いだ瞬間だけ温度が立ちます。
日曜の昼に車で少し遠くの店まで出かける日も、この香りの出番です。革のブーツと厚手の上着に素直に乗ります。夜なら、人と長く同じ部屋にいる日でしょうか。向かい合って何時間か話すような場面が、いちばん素直に噛み合いました。
体感の持続は四〜五時間ほどでした。夕方には肌の近くだけになり、翌朝、脱いだコートの襟にまだ残っています。つけ直すなら夕方の前、手首に半分だけで十分です。
STEP 1|0〜30分
立ち上がりがいちばん濃い
腕から少し離れても届きます
STEP 2|〜3時間
濃さが落ち着く
肩のあたりで揺れる程度になります
STEP 3|それ以降
肌の近くだけ
隣に座った人に届く範囲へ縮みます
使う場面
| 仕事・オフィス | ○ | 上着の内側に一吹きだけに抑えた日なら邪魔になりません |
| 夜デート | ◎ | 向かい合った距離でオードゥ トワレットの温度が生きます |
| 休日 | ◎ | ウールと革の服装によく馴染みます |
| 真夏 | △ | 昼の汗と混ざると温度の側だけが膨らみます |

保管で中身は変わる
出張から帰ったあと、この瓶を旅行鞄のポケットに入れたまま二週間ほど忘れていたことがあります。取り出したときには鞄の内側にまで匂いが移っていて、瓶のほうは移動中の車内と部屋の温度差を何度も浴びたあとでした。中身が壊れたとまでは言いません。ただ、あの二週間ぶんは戻ってこないよなと思いながら蓋を閉めました。
それ以来、使う季節が終わったら黒い箱に戻しています。100mLは減るのが遅いぶん、瓶が手元にある年月がとにかく長い。置き場所を決めるときは、今年どう置くかではなく、この先何年その場所に置くのかで考えたほうが安全です。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 100mLは使い切るまでの年月が長く、光を浴びる時間もそのぶん積み上がります |
| 浴室・洗面所 | × | 湯気で瓶の温度が上下する場所に、秋冬しか出番のない一本を置く理由がありません |
| 暖房の近く | × | この香りを使う季節と、暖房を使う季節がそのまま重なります |
| 買ったときの箱 | ○ | スクエアの瓶は倒れにくく、真夏の三か月をしまっておく先として素直です |
口コミの読み方
レザーの温度ばかり受け取っていたので、「石鹸っぽい」と書かれているのを見た日はしばらく考え込みました。ラベンダーの涼しさだけを拾えば、たしかにそう聞こえます。つける量が少ない日ほど、その聞こえ方に寄っていく実感もありました。
「オジサンっぽい」も見かけます。これは服装の話だと思っていて、スウェットに合わせた日は僕でもそう感じました。ウールや革と一緒なら印象は変わります。
「主張が強い」については、量の話に落ち着きます。二吹き以上つけた日は自分でも気になりました。一吹きに抑えれば、届く範囲は隣の席までです。
口コミの読み方
| 石鹸っぽい | ラベンダーの涼しさだけを拾うとそう聞こえます。量が少ない日ほどその側に寄ります | |
| オジサンっぽい | スウェットに合わせると僕もそう感じました。ウールや革と組むと印象が変わります | |
| 主張が強い | 二吹き以上が原因です。一吹きなら届く範囲は隣の席までに収まります |
まとめ
シャネル アンテウス は、遠くの誰かに向けて撃つ香水ではありませんでした。玄関で家族に当てられ、車の助手席で黙られ、会議で手を止められる。そのくらいの距離でこそ、濃く返ってきます。
弱点も分かりやすいです。真夏の昼は持て余しますし、100mLの一本を先に買い切る形になります。裏を返せば、秋から春に的を絞れる人には長く付き合える相手です。
僕は四年目の秋も、コートと一緒にこの黒い瓶を出すつもりでいます。
この記事のまとめ
- 香る範囲は狭く、隣に座った人にだけ濃く届く
- 体感の持続は四〜五時間。翌朝もコートの襟に残る
- 真夏は休ませて、秋から春に寄せると付き合いやすい
いまどこで手に入るかは季節によって動きます。シャネルの棚をまとめて開いて、そのときの並びから選んでみてください。
※本記事はプロモーションを含みます

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