棚からこの瓶を下ろすのは、だいたい十月の終わりです。クロエ ローズ ナチュレル インテンス は、僕にとって使う季節の出入りがはっきりしている一本でした。結論から言うと、薔薇の甘さで押し切る香りではなく、時間をかけて乾いていくほうの薔薇です。この記事では、香りの動きと体感の持続、そして棚に戻す時期まで書いていきます。
この記事でわかること
- 三つの層に沿った香りの動きと、僕の腕での体感の持続
- 使える季節と、合わせやすい服装
- 二つの弱点と、30mLか100mLか
クロエの香水は公式のオンラインに個別のページがありません。ブランド名から探すのが早道です。
Chloé Rose Naturelle Eau de Parfum Intense 100mL
参考価格 10,750円前後
薔薇の甘さと木の温もりを重ねた上品な香りを求める人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論、これは乾いていく薔薇です
薔薇の香水と聞いて身構える人が心配するのは、甘さが最後まで居座ることだと思います。この一本については、その心配はほとんど要りませんでした。中心に薔薇が座っているのは間違いないのですが、時間が経つほど水分が抜けて、木のほうへ寄っていきました。
理由はベースの顔ぶれにあると思っています。シダーとミモザが下に敷いてあるので、薔薇の甘さが宙に浮いたままにならず、乾いた側へ引っ張られていきます。夕方に袖口から上がってくる匂いは、花よりも木のほうが前に出ていました。
もうひとつ、買ってよかったと思っているのは、名前のとおりウッディな薔薇だったところです。手がけたのはアレクシス・ダディエ。薔薇と木を重ねた香りはぼんやりしやすいと思っていましたが、この一本は薔薇がはっきり香りました。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
花屋の店先の匂いではなく、切った薔薇を一晩置いた翌朝の匂いに近いです。
どこで買えて、何でできているのか
買う前にいちばん確かめたかったのは、どこで手に入るのかでした。クロエのフレグランスは、日本の公式サイトに個別の商品ページがありません。ブティック限定でご案内しています、という表示が出るだけです。だから僕は、まず店頭で嗅いでから買う先を決めました。
中身の作りは、はっきりしています。ヴィーガンで、100%自然由来の香料、自然由来のアルコール、水。フィルターも人工着色も入れていません。材料を絞って組んだ香水だということが、この並びだけで伝わってきます。剤形はスプレーで、売り場では「EDP SP」と書かれていることが多いです。
容量は100mLと30mLがあって、僕が使っているのは100mLのほうです。リフィル用の150mLもあると知ったのは、買ったあとでした。ただ、あとで書くとおりこの香水は使う季節が限られるので、初めての一本なら30mLから試すほうが現実的だと思います。半年しか出番がない瓶が机の上に居座ると、減らないことのほうが気になってきます。小さい瓶の選び方は 30mLの香水 のほうにまとめました。
霧は細かめで、一回押すと肌の広い面にふわっと乗ります。二回押した日は、自分の鼻でも昼まで薔薇がついてきました。オードパルファムなので、まずは一回で様子を見るのが無難です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Chloé |
| 商品名 | Rose Naturelle Eau de Parfum Intense |
| 濃度 | オードパルファム |
| 容量 | 100mL/30mL(リフィル150mL) |
| 剤形 | スプレー(EDP SP) |
| 品番 | CHCA50133815 |
| 調香師 | アレクシス・ダディエ |
| 香調 | トップ:セドラ、カシスの芽/ミドル:オーガニックローズ、ネロリ/ベース:シダー、ミモザ |
| 価格 | 10,750円(100mL) |

30mLと100mLのどちらにするかを決める前に、いまの値段を見ておくと迷いません。
Chloé Rose Naturelle Eau de Parfum Intense 100mL
参考価格 10,750円前後
薔薇の甘さと木の温もりを重ねた上品な香りを求める人向け。
香りの変化
香調は三つの層で並んでいます。そこへ、僕の腕で追いかけた感じ方を重ねました。境目はゆるやかで、青さのある入り口から薔薇の山へ、そこから乾いた木へと、坂を下りるように移っていきます。
STEP 1|0〜30分
セドラ、カシスの芽
トップの二つが横並びで立ちます
STEP 2|〜3時間
オーガニックローズ、ネロリ
ミドルの二つが中心に来ます
STEP 3|それ以降
シダー、ミモザ
ベースの二つが肌に残ります
トップ
吹いた直後は、思っていたより青いです。トップにはセドラとカシスの芽が置かれていて、柑橘の皮の苦みと、枝を折ったときの青くさい匂いが同時に来ます。薔薇はまだ顔を出しません。
僕の腕では、カシスの芽のほうが大きく出ました。青さに少しだけ酸が乗っている感じで、甘さは後ろに控えています。何度か嗅いでいるうちに、もう一方のセドラもはっきり分かるようになりました。柑橘の皮を爪で押したときに飛ぶ、あの苦い匂いのほうです。この苦みがカシスの芽の青さと噛み合うので、入り口が薄いまま終わりません。
この入り口は長くありません。十五分ほどで青さが落ち着いて、下から薔薇が上がってきます。店頭のムエットで数分だけ嗅いで判断すると、この香水のおいしいところを見ないまま帰ることになります。
ミドル
いちばん強く香るのはここです。オーガニックローズとネロリが中心に来て、肌の温度で膨らみます。薔薇の出方は、ジャムの甘さより花びらそのものの湿った匂いに近いほうでした。ネロリが横で明るさを支えているので、重さが出すぎません。
面白いのは、この層の二つで役割がきれいに割れていることです。甘さと湿り気を受け持つのがオーガニックローズで、その上から白い花の苦みを差してくるのがネロリ。嗅いでいると、甘さの奥に細い苦みの線が一本通っている感じがします。この線があるおかげで、薔薇が可愛らしいだけの方向に転ばずに済んでいます。
つけてから一時間から三時間が、この層のいちばん濃い時間です。腕に鼻を近づけると薔薇がはっきり分かるのに、腕を下ろすと急に控えめになります。向かい合って話す距離でちょうど良く届く濃さで、電車で隣に立った人にまで届くほどではありません。
ベース
終盤は乾きます。シダーとミモザが残って、薔薇の湿り気が抜けたあとの、粉っぽい甘さが肌に薄く貼りつきました。ミモザのほうは黄色い花の甘さというより、乾いた花粉に近い出方です。
シダーのほうは、鉛筆を削ったあとの匂いをうんと薄くしたような出方でした。角が立たないので、ミモザの粉っぽさと混ざって肌の匂いのほうへ寄っていきます。ここまで来ると、薔薇の香水をつけているというより、木の匂いの人になります。
僕の腕で体感四〜五時間というのは、この乾いた残りが自分の鼻に届いている時間のことです。肌からは消えても、ウールの襟には翌朝まで残っていました。コートを着る季節にこの香水を使いたくなるのは、たぶんそこが理由です。
正直な注意点
良いところばかり書いても仕方がないので、使っていて引っかかった点を二つ書きます。どちらも、買う前に知っていれば選び方が変わる話です。
ひとつめは持続の短さです。僕の腕では四〜五時間ですから、朝つけたぶんは夕方には自分で追えなくなります。オードパルファムという濃さのわりに、香りが立っている時間はおとなしいほうでした。一日中まとっていたい人は、昼過ぎに足す前提で考えたほうがいいです。
ふたつめは季節です。気温が上がると薔薇が前に出てきて、甘さが空気ごと重くなります。僕は毎年、五月の連休あたりで棚に戻します。下ろすのは十月の終わりで、つまり一年の半分は箱の中で眠っている計算です。使える季節が短いぶん、100mLだと一年ではとても使い切れません。ここが、最初の一本に30mLを勧める理由でもあります。
注意
① 持続が控えめ。僕の腕で体感四〜五時間なので、朝につけたぶんは夕方には自分で追えなくなります
② 使える季節が短い。気温が上がると薔薇の甘さが重くなるため、僕は五月の連休で棚に戻して十月末まで出しません
合う人・合わない人
この香水は、好みがきれいに割れます。何人かに嗅いでもらいましたが、薔薇そのものへの距離感がそのまま反応に出ました。
気に入ってくれたのは、甘い花で終わらない薔薇を探していた人です。花屋の匂いで止まらず、シダーとミモザの乾いた側まで連れていってくれるところが決め手になっていました。材料の作りを気にする人にも刺さります。ヴィーガンで、100%自然由来の香料と自然由来のアルコールと水、人工着色も入っていないという中身は、選ぶときの理由としてはっきりしています。
反対に、朝から晩まで香りをまとっていたい人には物足りないはずです。四〜五時間という長さは、つけ直しを前提にしないと足りません。それから、薔薇が真正面から来るのが苦手な人。この香水は薔薇を薄めて逃げるようなことをしないので、そこが合わないと最後まで合いません。
こんな人に合う
- ✓ 薔薇を甘いまま終わらせず、乾いた木まで連れていく香りを探している人
- ✓ ヴィーガンや自然由来といった中身の作りで選びたい人
合わないかも
- × 朝つけて夜まで香っていてほしい人
使う場所と時間
出番は秋から春です。十月の終わりに棚から下ろして、それからゴールデンウィークまでがこの瓶の季節でした。空気が冷たいほど薔薇がきりっと香って、青さのある出だしも気持ちよく立ちます。
平日なら、家を出る三十分前に手首の内側へ一回。僕の腕では、耳のうしろより手首のほうが自然に立ち上がりました。袖口から抜けてくるので、コートを着ていても香りが死にません。つけ直しをするなら十五時ごろで、そのときは同じ手首に半分だけ足します。
服装はウールと相性がいいです。厚手のニット、ウールのコート、起毛したジャケット。繊維が起きている生地ほど、乾いた終盤がよく馴染みました。逆に、つるりとした化繊のアウターだと香りだけが浮いて聞こえます。休日に書店や美術館をまわる日の午後にもよく使いました。人と近い距離で静かに話す時間に合う香りだと感じています。
使う場面
| 仕事・オフィス | ○ | 一回押しなら机を挟んだ距離で収まり、昼過ぎには落ち着きます |
| 夜デート | ◎ | 向かい合って座る距離で薔薇とネロリの濃いところが出ます |
| 休日 | ◎ | ウールのコートを着て歩く日の午後によく馴染みます |
| 真夏 | × | 気温が上がると薔薇が重くなるので、僕は五月から十月まで使いません |

保管で中身は変わる
買ったときの箱は、迷わず取ってあります。普段は化粧品の箱をすぐ処分するほうなのですが、この瓶に限っては残しておいて正解でした。一年の半分は使わない香水なので、眠らせておく入れ物が要るからです。
置いているのは寝室のチェストの引き出しで、箱に入れたまま横にしています。100mLを季節限定で使う速さだと、一本と付き合う期間がどうしても長くなりました。長く持つということは、置き場所の差がそのまま中身に効いてくるということでもあります。見た目がいちばん気持ちいいのは窓際の棚ですが、半年の放置はそのまま日光を浴びる時間。
洗面所も避けています。夏のあいだ触らない瓶を湿気の多い場所に置きっぱなしにするのは、さすがに気が引けました。暖房の吹き出し口の近くも同じで、この香水を使う季節と暖房の季節は丸ごと重なりますから、出しっぱなしにすると温風を毎日浴びることになります。香水の置き場所そのものについては 香水の収納 にまとめてあります。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 一年の半分は動かさない瓶なので、置きっぱなしの日数がそのまま日光を浴びる時間になります |
| 浴室・洗面所 | × | 夏のあいだ触らない期間が長く、湿気の中に半年置くことになります |
| 暖房の近く | × | 使う季節と暖房の季節が丸かぶりで、出しっぱなしにすると毎日温風に当たります |
| 買ったときの箱 | ○ | 夏のあいだ眠らせる香水なので、箱があるだけで光も温度も一枚ぶん遠くなります |
口コミの読み方
買う前にいちばん怖かったのは、薔薇の香水は年齢が出る、という言い方でした。母親の鏡台の匂いになるのではないか、という不安です。使ってみると、そう感じるのは薔薇が甘いまま止まっている香りのほうで、この一本には当てはまりませんでした。中盤を過ぎるとシダーとミモザで乾いていくので、古風な方向へは転びません。
甘すぎるという声も見かけます。これは、つけた直後から一時間から三時間のあいだだけを見て書かれた感想だと思っています。その時間の薔薇は確かに濃いのですが、一回押しで止めておけば、自分の周りが甘さで埋まるようなことにはなりませんでした。二回押すと話は変わります。
値段が高いという感想については、僕も最初にそう思いました。100mLで10,750円という数字だけ見ると、気軽な買い物ではありません。ただ、30mLの展開もあるので、まず小さいほうで一冬つき合ってみて、翌シーズンも欲しければ大きい瓶に移る、という順番が取れます。使う季節が限られる香水ほど、この順番が効いてきます。
口コミの読み方
| 年齢が出る | 甘いまま止まる薔薇の話だと思います。この一本は中盤からシダーとミモザで乾いていきます | |
| 甘すぎる | 濃いのは一時間から三時間の山だけで、一回押しなら周りが甘さで埋まることはありません | |
| 値段が高い | 100mLで10,750円です。30mLもあるので、一冬つき合ってから大きい瓶に移る順番が取れます |
秋が来たら、また下ろす一本
クロエ ローズ ナチュレル インテンス は、一年じゅう頼れる香水ではありませんでした。気温が下がってから半年だけ、はっきり出番がある香りです。ただ、その半年のあいだは他の瓶に手が伸びなくなるくらい、コートを着る日の空気によく合います。
薔薇が苦手だと思っている人にこそ、中盤から先を嗅いでみてほしいです。花びらの湿った甘さがシダーとミモザで乾いていく道筋は、薔薇の香水に持っている印象を一回りずらしてくれます。そのかわり、四〜五時間でつけ直しが必要になります。
最初の一本なら30mL、季節ごとに決まって使うと分かっているなら100mL。僕は100mLを選びましたが、いまも毎年五月に棚へ戻すたび、小さいほうでもよかったかなと少しだけ思います。
この記事のまとめ
- 出だしは青いセドラとカシスの芽。薔薇がいちばん強くなるのは一時間から三時間の山
- 僕の腕で体感四〜五時間。つけ直すなら十五時ごろ、手首に半分だけ
- 十月末に下ろして五月に戻す季節の香り。最初の一本は30mLが扱いやすい
買える場所が限られる香水ですから、クロエの香水をまとめて見られるところから当たってみてください。
Chloé Rose Naturelle Eau de Parfum Intense 100mL
参考価格 10,750円前後
薔薇の甘さと木の温もりを重ねた上品な香りを求める人向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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