朝、洗面所で三回押して、駅に着くころには自分でももう分からなくなっている——ディオール オー ソバージュは、僕にとってそういう香水です。結論から言うと、香りそのものを褒められるための一本というよりも、その人の印象を静かに底上げしてくれる一本でした。実際につけて分かった香り方、体感の持続、ボトルの減る速さ、そして買う前に知っておきたい弱点まで書きます。
この記事でわかること
- 僕の腕で計った、体感の持続時間と香りの届く距離
- 2015年発売の「ソヴァージュ」とは何がどう別物なのか
- 100mLのボトルがどのくらいの速さで減っていくのか
- 買ってから「思っていたのと違う」となりやすい弱点
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:オー ソバージュは「香りを褒められるより、感じのいい人だと思われる一本」
名前の話を先にさせてください。この記事で扱う「オー ソバージュ(Eau Sauvage)」は1966年発売の香水で、2015年発売の「ソヴァージュ(Sauvage)」とはまったく別の商品です。同じディオールでも中身は別物なので、ソヴァージュの評判を頭に入れたまま読むと確実にずれます。買うときも、店頭で「オーソバージュ」と表記が伸びているほうを指してください。
そのうえでオー ソバージュがどんな香水かというと、僕の実感は「香りだけが目立つことのない香水」です。理由ははっきりしていて、苦いシトラスと乾いた苔の気配が、甘さでごまかさずに清潔感だけを置いていくからです。つけた日に「いい匂いですね」と正面から言われた回数より、話す距離が近いときに相手の表情がゆるむ回数のほうが多く感じます。香水を意識させないまま印象を整えるほうに寄っている一本だと思っています。
だから、香りで存在感を出したい人には物足りません。逆に、自分がそこにいることを香りで邪魔したくない人には、これ以上ないくらいはまります。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
香りの感想より先に、ボトルの残量で自分が好きだと気づいた香水です。

ディオール オー ソバージュの基本情報
買う前に押さえておきたい数字を先に並べます。僕が使っているのは100mLのスプレーで、ディオールの表記はオードゥ トワレットです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | ディオール |
| 商品名 | Dior Eau Sauvage オードゥ トワレット 100mL |
| 剤形 | オードゥ トワレット(スプレー) |
| 濃度 | オードゥ トワレット |
| 価格 | 18,700円(100mL) |
| 容量展開 | 公式サイトでは1.7オンスと3.4オンスの二サイズ表記 |
| 香りの構成 | カラブリアのベルガモット/ヘディオンとラベンダー/シプレアコード |
ここで減り方の話をしておきます。100mLというのは、香水としてはかなり大きいほうです。僕は仕事の日に三プッシュ、休みの日は一プッシュか、つけない日もあります。それで一日一回のペースを守ると、肩のカーブのところまで液面が下がるのに半年近くかかりました。使い切るまでで見ると一年ちょっとです。
この「減らなさ」が、最初は不満でした。買った直後は減っている実感がほしいものです。ところが半年を過ぎたあたりから、感覚が逆転しました。棚に並んでいる他のボトルは首のところで止まったままなのに、これだけは確実に減っていきます。減っているという事実が、そのまま「僕はこれを選び続けている」という記録になっていました。残量を見て気分が良くなる香水は、あまり多くありません。
一日あたりで考えると、18,700円は毎日の身支度に組み込める金額まで落ちてきます。減らない香水を棚に飾っておくより、ずっと納得のいく買い物でした。
香りをつくっている素材
ディオールが名前を挙げているのは三つだけです。層の順番は示されていないので、僕も三つがいっしょに香るものとして書きます。それぞれが何をしているのか、順に見ていきます。
カラブリアのベルガモット:いちばん強く香ります
この香水の印象を決めているのはベルガモットです。ディオールのために収穫されるカラブリア産のサンカルロ種だと説明されています。
体感としては、レモンの果汁より皮に近いです。爪で柑橘の皮を割ったときに指に残る、あの苦い部分。ジュースのような甘い酸味はまったく来なくて、苦みと油っぽさが先に鼻に届きます。この苦みがあるおかげで、シトラスなのに軽薄になりません。柑橘系を敬遠している人ほど、ここで印象が変わると思います。
ヘディオンとラベンダー:やわらかいアクセント
ベルガモットの苦さだけだと硬くなりすぎるところを、ヘディオンとラベンダーがほどいてくれました。ヴォークリューズ産のラベンダーと組み合わされていて、ディオールはヘディオンについて、ベルベットのような独特の花の質感という言い方をしています。
僕の鼻には、洗いたてのタオルを畳んだときの匂いに近く感じられました。花束の華やかさとは少し違って、白い布に残った石けんの気配に近いです。ここが柔らかいので、苦いシトラスが人を刺さずに済んでいます。ラベンダーも、いわゆるアロマの強いラベンダーとは別物で、乾いた草としてうっすら支えている程度です。
シプレアコード:乾いた感じを足します
三つめがシプレアコードです。ベルガモット、フローラルノート、オークモス、パチュリで構成されると説明されています。
これが香りの奥行きをつくっています。乾いた苔、といっても湿った森の土ではなく、日の当たらない木陰の乾いた地面のほうです。静かに香っていて、シトラスの明るさが飛んでいかないように押さえています。オー ソバージュを大人っぽいと感じるとすれば、その正体は間違いなくこの部分です。
STEP 1|0〜30分
いちばん強く香る時間帯
腕を上げなくても自分で分かります
STEP 2|〜3時間
シャツの高さまで落ちる
すれ違った人にだけ届く距離感
STEP 3|それ以降
肌のすぐ上にだけ残る
手首を鼻に近づけて確かめる程度
正直な注意点
良いところだけ書いても買う判断はできないので、僕が実際に困った点を二つ挙げます。
ひとつは持続です。僕の腕での体感は四〜五時間で、昼を過ぎたころには自分では追えない濃さまで落ちます。朝つけて夜まで香らせたい人には向きません。僕は小さめのアトマイザーに移して持ち歩き、昼休みに一プッシュ足す形で使っています。それで一日もちます。
もうひとつは、乾いた苔の気配です。名前と価格から華やかな香りを想像して買うと、確実に肩透かしを食います。実際、僕も最初の一週間は「思っていたより地味だな」と感じていました。この地味さが良さに変わるまでに、少し時間がかかる香水です。試さずに大きいサイズから入ると、その一週間で棚の奥に行きかねません。
注意
① 体感の持続は四〜五時間。昼過ぎには自分では追えない濃さまで落ちます
② 乾いた苔の気配が好みを分ける。華やかさを期待して買うと肩透かしになります
合う人・合わない人
向き不向きがはっきり出る香水です。甘い香りが長く続くのが苦手な人、職場でも休日でも同じ一本で通したい人には、かなり強くおすすめできます。逆に、香りで存在感を出したい人、すれ違ったあとに残る香りを期待している人には物足りません。
年齢の話をする人もいますが、僕は関係ないと思っています。乾いた苔の部分をどう受け取るかの好みで、二十代でもすんなり似合う人はいます。
こんな人に合う
- ✓ 甘い香りが長く続くのが苦手
- ✓ 仕事の日も休みの日も一本で通したい
合わないかも
- × 香りで存在感を出したい

使う場所と時間
いちばん相性がいいのは、平日の午前でした。ワイシャツの襟元とデスクの距離で、この香水は本領を発揮します。会議室で正面に座られても圧がなく、それでいて何も付けていない状態とははっきり違う。僕は打ち合わせが立て込んでいる日ほど、これを選びます。
服でいうと、白か淡い色のシャツがよく合いました。ニットやスウェットのような起毛したものだと、苦いシトラスが少しぼんやりします。休日にTシャツで使うなら、量を一プッシュに落として首より下に付けると、ちょうどよく収まりました。
真夏だけは注意が必要です。気温が高いと最初の一吹きの苦みが尖って、自分でも「強いな」と感じる瞬間があります。夏場は肌ではなく服の内側に一プッシュ、くらいで足ります。
使う場面
| 仕事・オフィス | ◎ | 距離が近くても相手の邪魔をしません |
| 夜デート | ○ | 色気より先に清潔感が立ちます |
| 休日 | ◎ | シャツにもTシャツにも乗ります |
| 真夏 | △ | 最初の一吹きの苦みが尖ります |
保管で中身は変わる
100mLを一年かけて使うということは、ボトルが一年間その場所に置かれるということです。小さい容量なら数か月で済む話が、この大きさだと影響が積み上がります。僕は買ったときの箱に戻して、寝室のクローゼットの棚にしまいました。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 中身の色が濃く変わります |
| 浴室・洗面所 | × | 湿気と温度差の両方を受けます |
| 暖房の近く | × | 温度が上がると傷みが早まります |
| 日当たりのいい部屋の飾り棚 | × | 100mLは置く期間が長いぶん影響が積もります |
口コミの読み方
地味すぎて、つけている意味が無くなるのではないか。手を出す前の僕は、そこで足踏みしていました。当時はまだ、香りで印象を残したい気持ちのほうが強かったからです。答えを書くと、この心配は半分だけ当たっていました。この香水は印象を残す方向には働きません。そのかわり、人の印象を整える方向には確実に効きます。僕はいま、地味さのほうを買っています。
老けて見えないか、というのも気がかりでした。乾いた苔の気配があるので、売り場で腕にのせたときにその心配が出たのを覚えています。使ってみて分かったのは、これが量の問題だということです。シャツが清潔で、三プッシュを超えなければ、そちらの方向へは転びませんでした。転ぶのは決まって、つけすぎた日です。
100mLで18,700円という額にも、買う前には正面から構えました。香水へ一度に出す金額として小さくはありません。ただ、一日三プッシュで一年かけて減る大きさだと考えると、見え方は変わってきます。棚の他のボトルが減らないまま並んでいるなかで、これだけが着実に下がっていくので、実際に使った量で比べるといちばん軽い一本になりました。
名前の取り違えだけは、店の棚を離れるまで不安が消えませんでした。売り場で指が止まったのは、買う前の僕も同じです。表記が伸びているほうがオー ソバージュ、という一点だけ覚えておけば、そこは越えられます。
買う前に迷った点
| 地味すぎないか | 印象を残す目的なら物足りません。印象を整える目的なら過不足はありません | |
| 老けて見えないか | 乾いた苔がそう聞こえるだけで、三プッシュまでなら転びません | |
| 100mLで18,700円を出せるか | 一日三プッシュで一年もつ大きさなので、使った量あたりでは重くなりません |
まとめ
ディオール オー ソバージュは、苦いベルガモット、やわらかいヘディオンとラベンダー、乾いたシプレの三つがいっしょに香る香水でした。甘さで押してこない代わりに、清潔感だけが確実に残ります。体感の持続は四〜五時間なので、昼の付け直しを前提にすれば不満は出ません。
そして僕が何より気に入っているのは、残量です。棚の他のボトルが減らないまま並んでいるなかで、これだけが着実に下がっていく。その事実が、この一本を選び続けている証明になっています。
繰り返しになりますが、2015年発売のソヴァージュとは別の香水です。買うときは表記を確かめてください。
この記事のまとめ
- 苦いシトラスと乾いたシプレで、甘くならないまま清潔感が残る
- 体感の持続は四〜五時間、昼の付け直し前提なら十分に使える
- 100mLは一年かけて減る大きさ、置き場所は箱に戻して暗いところへ
※本記事はプロモーションを含みます

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