ベチバーの香水って、少し身構えますよね。土とか根っことか、渋い大人のための香り、というイメージが先に立ちます。結論から言うと、フレデリック マル ヴェティヴェール エクストラオーディネアは、その身構えをほどいてくれた1本です。根の香りなのに、重さで押してきません。100mLを使い込んだ僕が、変化と体感、弱点まで書きます。
この記事でわかること
- 出だしから残り香まで、香りがどう動いていくか
- 僕の腕で何時間もったか、1日に何回吹いているか
- 買う前に知っておきたい弱点が2つ
- 似合う季節と服装、そして人から実際に何と言われたか
Editions de Parfums Frédéric Malle ベチベル エクストラオーディネール オードパルファム 100mL
参考価格 50,050円前後
土の香りが効いた大人のベチバーを求める男性向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:ヴェティヴェール エクストラオーディネア は「雨あがりの草をシャツに写した香り」
手首に乗せた第一印象が、まさにこれでした。雨が上がった直後の公園、土と草が湿っている、あの空気です。それが汗くさくならずにシャツの上に移ったような香り。渋さで殴ってくる種類のベチバーではありません。
中心はもちろんベチバー。ハイチ産の上質なエッセンスを使っています。ただ、この香水がおもしろいのは、その根っこに軽やかさを持たせているところ。フレデリック マルはこのジャンルにありがちな型を外して、肩の力が抜けた立ち姿にしたと説明しています。実際、腕に乗せてみると背筋を伸ばして構える感じがないんですよね。
軽やかさの正体は出だしにあります。ベルガモットとビターオレンジ、そこにピンクペッパーが乗って、最初の10分が明るく開くんです。そのあとサンダルウッドとオークモス、ムスクが下から支えるので、根の香りが宙に浮かずに肌へ沈んでいきます。僕の腕での体感は5〜6時間前後でした。
ベチバーは渋い人のもの、と決めつけて避けてきた人ほど、一度手首で確かめてほしい1本です。初めての1本に選んでも、たぶん外しません。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
ベチバーを渋いものだと思い込んでいた自分に、これを先に嗅がせてやりたいです。

フレデリック マル ヴェティヴェール エクストラオーディネア の基本情報
最初に決めるのは容量です。100mL、50mL、そしてトラベルケース用リフィルの10mLが用意されていて、僕が選んだのは100mLでした。理由は単純で、春先に手首で試した時点で、これは毎日使うと分かってしまったからです。
とはいえ、いきなり大きい瓶に5万円を置くのは勇気がいります。50mLから入る手も十分アリですし、外泊の多い方なら10mLのリフィルを鞄に転がしておく使い方もできますよね。1回に何度も吹き足す香りではないので、小さい瓶でも思っているより長く遊べます。
探すときに引っかかるところが1つあります。日本の通販では「ベチベル エクストラオーディネール」という書き方で並んでいることが多いんです。公式どおりの綴りで検索して出てこないときは、そちらでもう一度探してみてください。同じ香水です。
金額は100mLで50,050円(税込)。ぽんと出せる額ではありません。ただ、これは1プッシュで完結する香りで、朝に吹いたら夕方まで足す必要がないタイプでした。1日あたりで数えると、印象はずいぶん変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | フレデリック マル |
| 商品名 | ヴェティヴェール エクストラオーディネア(Vetiver Extraordinaire) |
| 濃度 | オードパルファム |
| 剤形 | スプレー |
| 容量 / 価格 | 100mL:50,050円(税込) |
| 香調 | トップ:ベルガモット、ビターオレンジ、ピンクペッパー / ミドル:ベチバー、カシュメラン、シダー、サンダルウッド / ベース:オークモス、ムスク |
| 系統 | ウッディ、アンバー |
Editions de Parfums Frédéric Malle ベチベル エクストラオーディネール オードパルファム 100mL
参考価格 50,050円前後
土の香りが効いた大人のベチバーを求める男性向け。
香りの変化
つけてから引いていくまでに、顔つきが3回変わります。おもしろいのは、変わるほどに明るさが減って、そのぶん体温に近づいていくところです。順番に追っていきます。
トップ
出だしはベルガモットとビターオレンジ、そしてピンクペッパーです。僕の腕ではビターオレンジのほうが大きく出て、皮をむいたときの苦い香りが最初に立ちました。ピンクペッパーはその隣で、刺さらない程度にぴりっと立っています。
ここだけ嗅がされたら、ベチバーの香水だとは当てられないと思います。明るくて、少し甘酸っぱくて、爽やかな柑橘の香水そのもの。ただしこの景色は長くもちません。10分から15分で、下から根が出てきます。
ミドル
真ん中に座るのがベチバー、カシュメラン、シダー、サンダルウッドです。ここが本体で、名前どおりベチバーが前に出てきます。
湿った土と、削りたての木。その2つが同時に立ち上がって、腕のまわりの空気が少し重たくなります。とはいえ、暗くはならないんですよね。カシュメランとサンダルウッドが入っているので、ざらついた根の感じが丸くなります。そのまま乾いた肌の匂いに近づいていきます。人に届くのはこの時間帯です。
ベース
3時間を過ぎたあたりから、オークモスとムスクが表に出てきます。苔の湿り気と、洗い上がりの布のような清潔さ。土くささは残っているのに、不思議と清潔な方向へ着地していきます。
僕がこの香水で好きなのは、この時間です。シャツの襟元に鼻を近づけたときの、薄くて乾いた草の匂い。汗をかいた日でも嫌な混ざり方をしませんでした。体感で5〜6時間前後、そこから先は服に薄く残ります。
STEP 1|0〜30分
ベルガモット、ビターオレンジ、ピンクペッパー
苦い柑橘とピンクペッパーで明るく開いて、根はまだ顔を出しません
STEP 2|〜3時間
ベチバー、カシュメラン、シダー、サンダルウッド
湿った土と削りたての木が立ち上がり、人に届くのはこの時間帯です
STEP 3|それ以降
オークモス、ムスク
苔の湿り気が清潔なムスクに寄って、乾いた草の匂いだけが残ります
正直な注意点
毎日のように使っている香水ですが、無条件にすすめられるわけではありません。引っかかりが2つあります。
ひとつめは、出だしの柑橘が短いことです。売り場の試香紙で気に入るのは、最初の10分の明るいところです。ところが15分後には湿った土と木に着地しています。柑橘の香水を探している方が紙の印象だけで決めると、家に帰って驚くことになります。試すなら手首に乗せて、30分は待ってから判断してください。
ふたつめは、厚着の季節に痩せて聞こえることです。乾いた方向へ伸びる香りなので、コートやマフラーで首元を塞ぐと、根の湿り気だけが残って明るさが届きません。寒い時期に使えないとまでは言いませんが、この香水がいちばん気持ちよく開くのは、シャツ1枚で歩ける気温でした。
注意
① 出だしの柑橘が短い。試香紙の明るい印象で決めると、15分後の土と木に驚くことになります
② 厚着の季節は痩せる。乾いた方向へ伸びるので、首元を塞ぐと明るさが届かず根の湿り気だけが残ります
合う人・合わない人
合うのは、ベチバーという名前に興味はあるのに、渋すぎるだろうと思って避けてきた人です。この香水は根の香りに柑橘の出口をつけているので、最初のひと嗅ぎで拒否反応が出ません。ベチバーの1本目に選ぶなら、かなり親切な入口だと思います。
清潔感で勝負したい人にも向きます。残り香がオークモスとムスクに寄っていくので、香水というより「その人の匂い」として受け取られる時間が長いんですよね。距離の近い仕事をしている方でも扱いやすいはずです。
反対に、甘さで印象を残したい人には物足りません。ここには砂糖の気配がほとんどなく、最後まで乾いたままです。甘い香りで覚えてもらいたいなら、別の1本を探したほうが早いと思います。
こんな人に合う
- ✓ ベチバーに興味はあるのに渋そうで避けてきた人
- ✓ 香水くささを出さずに清潔感を残したい人
合わないかも
- × 甘さで印象づけたい人
使う場所と時間
この香りが生きたのは、気温が上がりはじめた頃の休日でした。子どもと近所の公園を歩いていた日に、久しぶりに会った知り合いから「石けんじゃないですね、草の匂いがする」と言われたことがあります。褒められたのかどうか一瞬迷いましたが、「いい匂いですね」と足されたので、たぶん前者でした。
もう一度は、妻の父に「昔の床屋の匂いだな」と言われたときです。正直その場では固まりましたが、あとから香調を見直して納得しました。オークモスが残る香りなので、古い理容室の記憶とつながるのは自然なことだったんですね。
服は、白いシャツや洗いざらしのリネンとよく合います。生地に厚みが出るほど香りがこもるので、薄い素材のほうが味方です。仕事の日は胸元ではなく腰のあたりに1プッシュ。それだけで、席を立つときにふわっと上がってきます。真夏の屋外でも破綻しませんでした。汗と混ざっても酸っぱくならないのは、乾いたベチバーの得意分野だと思います。

使う場面
| 仕事・オフィス | ◎ | 腰に1プッシュなら距離の近い席でも主張しすぎません |
| 夜デート | ○ | 甘さがないぶん誘う色気は控えめで、清潔感で勝負する夜向きです |
| 休日 | ◎ | 薄手のシャツで外を歩く日に、明るさが素直に出ます |
| 真夏 | ○ | 汗と混ざっても酸っぱくならず、100mLでも夏場の消費が早くなります |
保管で中身は変わる
僕は100mLを選びました。大きい瓶を選んだ時点で、使い切るまで1年近く同じ場所に立たせることになります。置き場所の選び方が、そのまま残りの半分の香りを決めると思ってください。
買った春、机の上の見えるところに出していました。瓶がきれいなので、つい飾りたくなるんですよね。ところが夏に入って、出だしのビターオレンジが薄くなっていることに気づきます。根の部分は変わらないのに、明るい時間だけが平たくなっていました。慌てて廊下の収納に移してからは、翌シーズンも買ったときのままです。
大きい瓶ほど、光と温度にさらされる時間が長くなります。小さい瓶を回していくなら多少雑に扱っても押し切れますが、100mLではそうもいきません。飾りたい気持ちは分かりますが、そこはこらえたほうが得をします。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 1年近くかけて使う100mLを、毎日光にさらし続けることになります |
| 浴室・洗面所 | × | 湯気で温度が上下すると、出だしのベルガモットとビターオレンジから先に痩せます |
| 暖房の近く | × | 僕はここで失敗しました。ひと夏で柑橘の立ち上がりが平たくなります |
口コミの読み方
白状すると、僕自身がベチバーを「おじさんの香り」と言っていた側でした。理容室の匂い、父親の整髪料、そういう引き出しにしまい込んでいたんです。だからこの香水を人からすすめられたときも、内心では半分聞き流していました。
値段に見合うかは、買う前にいちばん引っかかった点です。5万円を根の香りに出すのかと、何日も悩みました。使ってみたいまの答えは、朝の1プッシュで夕方まで足さずに済むので、1日あたりで数えると思ったほど重くない、というところに落ち着いています。
土くさすぎないかも心配でした。これは開けてすぐに解決します。最初の15分は柑橘で、土が出てくる頃には肌の温度と混ざっているので、鉢植えの土のような匂い方はしませんでした。
女性が近くにいる場面で浮かないか、という不安もありました。むしろ逆で、清潔感として受け取られることのほうが多かったです。草の匂いと言われたあの日から、休日はほぼこれを吹いています。
買う前に迷った点
| 5万円を出す価値があるか | 朝の1プッシュで夕方まで足さずに済むので、1日あたりで数えると重くありません | |
| 土くさすぎないか | 最初の15分は柑橘で、土が出る頃には肌の温度と混ざっています | |
| 女性のいる場面で浮かないか | 残り香が清潔なムスクに寄るので、香水というより体の匂いとして受け取られます |
まとめ
フレデリック マル ヴェティヴェール エクストラオーディネアは、ハイチ産のベチバーを中心に据えながら、柑橘とピンクペッパーで明るい入口をつくり、オークモスとムスクで清潔に着地させた香水です。渋くて重いという思い込みが、最初の15分で気持ちよく崩れます。
出だしの柑橘は短いですし、厚着の季節にはうまく開きません。それでも、公園で「草の匂いがする」と言われたあの休日を思い出すと、この瓶を選んでよかったと素直に思えます。シャツ1枚で歩ける季節に、いちばん似合う1本です。
同じブランドの甘い側が気になる方は、フレデリック マル ミュスク ラヴァジュールのレビューも置いてあります。ベチバーそのものを比べたい方にはゲラン ベチバーの記事もありますので、よければ覗いてみてください。
この記事のまとめ
- ベチバーの1本目に選んでも外さない、入口の親切な香りです
- 柑橘で明るく開いて、苔と清潔なムスクに着地します
- 僕の腕で体感5〜6時間、シャツ1枚の季節が出番の中心です
Editions de Parfums Frédéric Malle ベチベル エクストラオーディネール オードパルファム 100mL
参考価格 50,050円前後
土の香りが効いた大人のベチバーを求める男性向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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