革の匂いがする香水に憧れはあるのに、売り場で嗅ぐと首元に置く勇気がしぼんで、そのまま棚へ戻す。僕はそれを何年か繰り返していました。イストワール ドゥ パルファン 1740 マルキ ド サド は、その足踏みを終わらせた一本です。結論から言うと、革の陰りと干した果実のような甘さが、同じくらいの強さでずっと香りました。僕の腕での出方、体感の持続、120mLの減り方、弱点まで書きます。
この記事でわかること
- トップ・ミドル・ベースが僕の腕でどう出たか
- 体感の持続と、朝はひと押しで足りるか
- 120mLが一年でどこまで減ったか
- 買う前に知りたい弱点二つと、合う季節
Histoires de Parfums(イストワール ドゥ パルファン) 1740(マルキ・ド・サド) Eau de Parfum 120mL
参考価格 27,957円前後
革とレザーの官能的な陰影をまとう重厚な香りが好きな人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:1740 マルキ ド サド は「革の上に干した果実」
一年ほど付き合って手元に残った言葉が、これでした。芯にあるのは革です。ただ、おろしたての革靴のような硬い匂いではありません。何年も使って角の取れた革のほうに近いです。その上へ、干した杏のような濃い甘さが乗ってくる。甘さと革のどちらも引っ込まず、同じくらいの強さでずっと香ります。そこがこの香水の顔だと思っています。
公式の説明でも、レザーとダバナが中心だと書かれています。嗅いだあとに読むと素直に腑に落ちました。僕の鼻が受け取っていた「革と甘いもの」という二本柱が、そのまま言葉になっていたからです。身構えていたぶん拍子抜けするくらい、実物はふっくらしていて、体温になじむように香ります。
家族の反応も書いておきます。つけて三十分ほど経った頃に、妻から「古い本と、甘い果物が混ざったみたいな匂い」と言われました。褒められたのかどうか少し迷う言い方でしたが、僕が受け取っていたものとほとんど同じだったので、自分の鼻も外していなかったなと安心したのを覚えています。香水売り場で三秒だけ嗅いだときには、この甘さまでは分かりませんでした。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
イストワール ドゥ パルファン 1740 マルキ ド サド の基本情報
押すのは週に二回か三回、それも気温が下がってからの話なので、一年で実際に手が伸びる日は五十日ほどでしょうか。ひと押しで足りる香りなので、一年でどれだけ減ったかというと、肩のあたりから指一本ぶん下がった程度です。棚に置いた瓶を見るたびに、これは使い切るための買い物だったのかな、と考え直すようになりました。しばらく一緒に暮らす瓶を選んだ、というほうが実感に近いです。
容量は15mL・60mL・120mLの三つが用意されています。僕が選んだのは120mLで、価格は27,957円でした。金額だけ見ると身構えますが、一年で指一本ぶんという減り方を思うと、一回あたりの重さはかなり軽くなります。逆に言えば、香りを試してみたいだけの段階でこの瓶に手を出すと、合わなかったときに行き場をなくします。小さい容量が用意されているのは、そういう意味でありがたい作りです。
濃度の表記はオードパルファンで、天然スプレー79%VOLと添えられています。手に取ると瓶はずしりと重く、キャップを外す動作だけで少し儀式めいた気分になりました。名前が長いので検索しづらいところはありますが、1740という数字まで打ち込めば、同じブランドの別の番号と混ざる心配は薄くなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Histoires de Parfums(イストワール ドゥ パルファン) |
| 商品名 | 1740(マルキ・ド・サド) |
| 濃度 | Eau de Parfum(天然スプレー79%VOL) |
| 容量 | 15mL・60mL・120mL |
| 価格 | 27,957円(120mL) |
| 香調 | トップ:ベルガモット、ダバナ/ミドル:パチュリ、コリアンダー、カルダモン/ベース:シダー、バーチ、ラブダナム、レザー、バニラ、エレミ、イモーテル |
Ryo
革の匂いを怖がっていた僕を、甘さのほうから説得してきた一本です。

Histoires de Parfums(イストワール ドゥ パルファン) 1740(マルキ・ド・サド) Eau de Parfum 120mL
参考価格 27,957円前後
革とレザーの官能的な陰影をまとう重厚な香りが好きな人向け。
香りの変化
三つの層がはっきり分かれて交代していく香水です。とはいえ、次の層が来たら前の層が消えるという入れ替わり方ではありません。前の層が薄くなって、その隙間から次が顔を出してくる重なり方でした。時計を見ながら腕を嗅いでいると、だいたい同じ時間で同じ景色になるので、予定に合わせて押す時刻を決めやすい香りでもあります。
STEP 1|0〜30分
ベルガモットとダバナ
柑橘といっしょに、干した果実の甘さも出ています
STEP 2|〜3時間
パチュリ、コリアンダー、カルダモン
土っぽさと粒の立ったスパイスが出て、甘さが引き締まります
STEP 3|それ以降
レザー、ラブダナム、バニラ、イモーテル
肌のすぐそばで革と樹脂の甘さが溶け合い、ニットには翌日も残ります
トップ
押した直後に来るのはベルガモットとダバナです。柑橘のほうは思っていたより短く、口を開けた瞬間の明るさという役目を果たしたら、すっと後ろへ下がっていきます。僕の腕ではダバナのほうが大きく出て、最初の一分から干した果実の甘さがはっきり立っていました。
ここが、この香水でいちばん人を選ぶ時間帯だと思います。香水売り場の紙で嗅ぐと、この濃い甘さだけを持ち帰ることになるからです。肌に置いて十分ほど待つと甘さの角が取れてくるので、試すなら手の甲に置いて、しばらく放っておくのをおすすめします。
ミドル
三十分を過ぎたあたりから、パチュリ、コリアンダー、カルダモンが顔を出します。パチュリの土っぽさが甘さの下に敷かれて、上からスパイスが粒で乗る。この組み合わせになった瞬間に、さっきまでの果実味がぐっと大人の側へ寄ります。僕の鼻ではカルダモンのぴりっとした感じがよく分かって、袖をまくるたびに小さく香っていました。
この層の長さが、一日の印象をほとんど決めています。仕事でも食事でも、人と会っている時間の大半はここに当たるからです。甘いだけの香水だと思って買うと、ここで少し裏切られると思います。僕はこの裏切りが気に入りました。
ベース
夕方に近づくと、シダーとバーチ、ラブダナム、レザー、バニラ、エレミ、イモーテルが残ります。数だけ見ると賑やかですが、鼻に届くのは一つの塊です。革と樹脂と甘さが溶け合って、肌のすぐそばだけで静かに香ります。
ここまで来ると、腕を持ち上げて自分から嗅ぎにいかないと分かりません。その代わり、脱いだニットやコートの襟からは翌日もはっきり立ち上がります。自分の鼻より服のほうが正確に覚えている、という不思議な残り方をする香りです。
正直な注意点
一年使って引っかかったところが二つあります。どちらも香りそのものというより、付き合い方のほうの話です。
ひとつめは、立ち上がりが大きいこと。ひと押しで足りるのに、慣れないうちはつい二回押してしまって、その日は一日ずっと自分の甘さを引きずることになりました。狭い会議室に入った瞬間に、自分の香りが先に着席していると気づく感じです。ここは押す回数で解決できますが、解決するまでに何日か無駄にしました。
ふたつめは、120mLという瓶が動かせないこと。重くて厚みがあるので、旅行にも職場にも連れて行けません。出先で足したくなっても手段がないので、家を出る前のひと押しで一日ぶんを決める使い方に固定されます。減らないのは嬉しい一方で、瓶は玄関から一歩も出ないまま何年も棚にいることになります。
注意
① 立ち上がりが大きい。ひと押しで足りる濃さなので、二回押すとその日は一日じゅう自分の甘さを引きずります
② 120mLは持ち出せない。瓶が重くて旅行にも職場にも連れて行けず、家を出る前のひと押しで一日ぶんを決めることになります
合う人・合わない人
勧める相手と勧めない相手は、僕の中でもうはっきり分かれました。分かれ目になるのは香りの好みというより、甘さをどこまで許せるかのほうでした。
まず、革の香りに憧れがありながら、いかにも革という匂いを首元に置くのが怖い人。僕がそうでした。甘さがクッションになってくれるので、革の陰りだけが浮かずに済みます。それから、甘い香りを着たいけれど砂糖っぽくなるのは嫌だという人。ここの甘さは干した果実と樹脂の側にあるので、菓子の匂いには転びません。
逆に、すれ違いざまに軽く香らせたい人には向きません。この香りは立ち上がりで存在を知らせてしまうので、気づかれずに置いておく使い方ができないからです。夏に毎日つけたい人も、たぶん途中で手が止まります。
こんな人に合う
- ✓ 革の香りに憧れつつ、いかにも革という匂いを首元に置くのが怖い人
- ✓ 甘い香りを着たいけれど、砂糖っぽくなるのは避けたい人
合わないかも
- × すれ違いざまに軽く香らせたい人
使う場所と時間
十一月の土曜、昼過ぎから人に会う日に、この香りはよく似合いました。気温が下がると甘さが締まって、革のほうが前に出てくるからです。押す場所は胸の中心にひと押しだけ。ニットの内側で温まって、襟元からゆっくり上がってくる速さがちょうどよく、向かい合って座ったときに相手の側へ届きます。
服はウールのコート、厚手のグレーのニット、茶色の革靴あたりが素直に合いました。素材のほうに厚みがあると、香りだけが浮きません。反対に、真夏のTシャツ一枚に乗せると干した果実の甘さだけが前に出て、重さが残ります。汗と噛み合わない種類の甘さなのでしょう。
夕方の食事に向かう日も気持ちよく働きます。三時間ほど経ってミドルが落ち着いた頃に席へ着くので、テーブル越しに届く濃さがちょうど収まるからです。逆に、朝いちばんの打ち合わせに合わせて押すと、濃さの頂点が会議室と重なります。押す時刻を三十分ずらすだけで印象が変わるので、そこは調整しがいがありました。
使う場面
| 仕事・オフィス | △ | 立ち上がりが大きく、狭い会議室では自分より先に香りが着席します |
| 夜デート | ◎ | 気温が下がるほど甘さが締まり、向かい合う距離でちょうど収まります |
| 休日 | ○ | ウールのコートや厚手のニットに乗せると、襟元から素直に上がってきます |
| 真夏 | × | 汗と混ざると干した果実の甘さだけが前に出て、重さが残ります |

保管で中身は変わる
いまは寝室のクローゼットの下段に、箱ごと寝かせています。120mLの瓶は手に取るとずしりと重いので、洗面台の棚のような高いところに置くと、倒したときの被害が大きすぎるからです。使う日は取り出して、押したらその日のうちに箱へ戻す。手間のようでいて、一年続けてみると何も苦になりませんでした。
窓際には置きません。この瓶は何年もかけて使う前提なので、日に当たる日数がそのまま積み上がっていくからです。一日や二日で何かが起きるわけではありませんが、残りをこれから長く使う側からすると、積み上がる日数のほうが怖くなります。
浴室や洗面所も避けています。押す前に瓶が温まっていると、ただでさえ大きい立ち上がりがさらに大きくなるからです。暖房の風が当たる場所も同じ理由で外しました。冷えた瓶から押したときの、甘さが立つまでのわずかな間が好きなので、そこは守っています。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 120mLを何年もかけて使う瓶なので、日に当たる日数がそのまま積み上がります |
| 浴室・洗面所 | × | 湯気で瓶が温まっていると、ただでさえ大きい立ち上がりがさらに大きくなります |
| 暖房の近く | × | 冷えた瓶から押したときの、甘さが立つまでのわずかな間が消えてしまいます |
口コミの読み方
革の香水を何度も棚へ戻していた理由は、はっきりしています。自分に似合わなかったらどうしよう、というのが買う前のいちばんの引っかかりでした。一年つけて分かったのは、この香水で先に相手へ届くのが甘さのほうだ、ということです。革の陰りは甘さといっしょに出てきます。革だけが強くなる瞬間は、ほとんどありませんでした。憧れだけで手を出しても、思っていたほど怖くない一本です。
売り場で長いこと立ち止まったのが容量でした。15mLと60mLと120mLが並んでいて、どれを持って帰るか決めきれなかったんです。結局120mLを選んで、一年後に減ったのは指一本ぶん。この数字を先に知っていたら、迷う時間はもっと短かったと思います。毎日押す香りではないので、住み着かせる覚悟がある人以外は小さい瓶から入るほうが安全でした。
持続への不安もありました。濃度の表記を見たところで、自分の腕で何時間もつかは、つけてみないと分かりませんよね。僕の腕では体感六時間ほどで、そのあと自分の鼻からは消えます。ただ、脱いだニットやコートには翌日まで残っていました。自分に分からなくなった時点で足すと、まず押しすぎます。ここは一年かけてやっと手が覚えたところです。
甘さの中身も、買う前は不安の種でした。甘い革と聞くと、菓子のような匂いを想像しませんか。僕はそれで何度も足が止まっていた側です。実際に乗せてみると、干した果実と樹脂の甘さで、砂糖の甘さとは別物でした。判断は十分ほど待ってからにしてください。最初の数十秒だけで決めると、たぶん本体にたどり着けません。
買う前に迷った点
| 革が自分に似合うか | 先に届くのは甘さのほうでした。革だけが正面に立つ瞬間はほとんどありません | |
| 120mLは多すぎないか | 週に二、三回で一年たって減ったのは指一本ぶん。試す段階なら小さい瓶が安全です | |
| 甘さが菓子っぽくないか | 干した果実と樹脂の甘さで、砂糖とは方向が違います。十分ほど待ってから判断してください |
まとめ
イストワール ドゥ パルファン 1740 マルキ ド サド は、革の香りに憧れながら手が止まっていた人に、よく応えてくれる一本でした。革と干した果実のような甘さが同じくらいの強さで続いて、どちらか片方だけになる時間がありません。その二本柱があるおかげで、革の匂いが怖かった僕でも首元に置けるようになりました。
軽く香らせたい人と、夏に毎日つけたい人には向きません。そこだけは先に伝えておきたいところです。反対に、気温が下がる時期にウールのコートを羽織って人に会う日が多いなら、この香りはかなりの確率で仕事をしてくれます。
120mLの瓶は一年で指一本ぶんしか下がりませんでした。使い切る買い物ではなく、棚に住み着かせる買い物です。押すのは胸の中心にひと押し、押したら箱へ戻す。それだけで、何年も同じ顔で付き合えます。
この記事のまとめ
- 革と干した果実の甘さが同じくらい強く、片方だけになる時間がありません
- 僕の腕で体感六時間ほど。立ち上がりが大きいので、ひと押しで止めるのが正解です
- 120mLは一年で指一本ぶん。箱ごとクローゼットの下段で寝かせています
Histoires de Parfums(イストワール ドゥ パルファン) 1740(マルキ・ド・サド) Eau de Parfum 120mL
参考価格 27,957円前後
革とレザーの官能的な陰影をまとう重厚な香りが好きな人向け。
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