お香みたいな香水が好き、という人いますよね。僕もそっち側です。ただこの手の香りは一歩間違えると法事の記憶まで連れてきます。結論から言うと、ラボラトリオ オルファティーボのサクレステは、その難しいところをきれいに越えてきた一本でした。香りの中身と体感の持続、それから買ってから気づく弱点まで書きます。
この記事でわかること
- サクレステがどんな香りで、時間とともにどう変わるのか
- 何プッシュが適量で、体のどこに吹くのがいいのか
- 買う前に知っておきたい弱点が二つ
- 似合う季節と時間帯、合わせやすい服装
Laboratorio Olfattivo(ラボラトリオ オルファティーボ) Sacreste(サクレステ) 100mL
参考価格 17,880円前後
教会の乳香に似た荘厳なインセンスを探す人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:サクレステは「乾いた石の匂い」
一言でいうと、火を落としたあとの香炉と、冷たい石の床です。煙そのものではなく、煙が通り過ぎたあとに壁に残っている匂い。つけた瞬間に姿勢がよくなる香水って、なかなかありません。
こう感じるのは、この香水が乳香を二種類も重ねて作られているからだと思います。そこにシストゥスとエレミという樹脂が最初から結びついていて、煙が立ち上がる前の段階からずっと乾いています。お香のスティックに火をつけたときのような湿った甘さが出てこないのは、たぶんこの作りのおかげです。
僕の腕でいちばん濃く出るのは、吹いてから30分あたりまで。そこから3時間ほどは乳香が本体として真ん中に居座り、以降は肌に寄ってウッドとムスクだけが残ります。体感の持続は5〜6時間で、オードパルファムという表記から想像するほど長くは粘りません。
だから結論は変わりません。冷たい空気のなかで、静かにしていたい日に合う香りです。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
香水で背筋が伸びた経験は、僕はこれが初めてでした。
ラボラトリオ オルファティーボ サクレステの基本情報
濃度の表記はオードパルファムです。容量は30mLと100mLの二種類で、100mLがだいたい17,880円(税込)。品番の表記はLOP3019、あるいはLOP19です。作っているのはイタリアの会社で、瓶の裏にもMade in Italyと入っています。
30mLと100mLのどちらを選ぶかは、使う頻度で決めていいと思います。僕はこの香りを冷える季節にしか出さないので、100mLだと数年がかりです。毎日でも使うつもりなら大きいほうが結局は気楽ですし、季節ものとして回すなら30mLで足ります。
香調は三つの層に分かれて公開されていて、これが珍しくきちんと三段になっています。苦手な素材が一つ入っているだけで香水は続かなくなるので、買う前に下の表へさっと目を通してみてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Laboratorio Olfattivo(ラボラトリオ オルファティーボ) |
| 商品名 | サクレステ(Sacreste) |
| 品番 | LOP3019 / LOP19 |
| 容量 / 価格 | 100mL:17,880円(税込)/30mLもあり |
| 濃度 | オードパルファム(Eau de Parfum) |
| 香調 | トップ:シストゥス ラブダナム、エレミ、カルダモン、サフラン/ハート:インセンスのハイパーエッセンス、フーメンセンス、ハイドロカーボンレジン、シプリオール、ブラックペッパー/ベース:バージニア シダーウッド、グアイアックウッド、カシュメラン、アンバーマックス、ムスク |
| 原産国 | イタリア(Made in Italy) |
Laboratorio Olfattivo(ラボラトリオ オルファティーボ) Sacreste(サクレステ) 100mL
参考価格 17,880円前後
教会の乳香に似た荘厳なインセンスを探す人向け。
香りの変化
層が三つに分かれているとはいえ、嗅いでいて「いま二段目に入った」と線が引けるタイプではありません。全体が同じ方向をずっと向いていて、手前にあるものから順に薄くなっていく感じです。それでも鼻への届き方は層ごとにはっきり違うので、順に書いていきます。

トップ
シストゥス ラブダナム、エレミ、カルダモン、サフランの四つです。この段階は短くて、僕の腕だと5分から10分ほどで次に譲ります。
まっ先に出るのはエレミでした。柑橘に近い尖りがあって、吹いた直後だけ少しだけ明るい。そこにシストゥス ラブダナムの樹脂っぽさが下から支えに入るので、明るいのに軽くはなりません。
カルダモンとサフランは、スパイスとしてはかなり控えめです。カレーの匂いを想像すると外します。乾いた木の実を割ったときの、あの粉っぽい香りに近いところに落ち着いていました。
ハート
ここが本体です。乳香のハイパーエッセンスとフーメンセンス、ハイドロカーボンレジン、シプリオール、ブラックペッパーが並びます。乳香系の素材が二つ重なっているのがこの香水の肝で、公式の説明でも「二つの貴重なインセンス」が軸だと書かれています。
印象としては、煙よりも「煙のあと」のほうです。火が消えたばかりの香炉に顔を近づけたときの、あの少しだけ焦げた乾いた空気。ブラックペッパーが端のほうでチリチリしていて、これが全体を眠たくさせずに保っています。
この状態が3時間くらい続きます。自分の鼻はわりと早く慣れてしまうのですが、上着を脱いだ瞬間などにふっと戻ってくるので、そのたびに「ああ、まだいるな」と分かる濃さです。
ベース
バージニア シダーウッド、グアイアックウッド、カシュメラン、アンバーマックス、ムスク。ここまで来ると、乳香は弱くなります。
面白いのは、この段階でようやく人の匂いになることです。カシュメランとムスクが肌の温度を拾って、さっきまで石の建物だったものが、急に体温のある何かに変わります。色気を感じるとしたらここでした。
木の香りもちゃんと残っていて、グアイアックウッドの少しスモーキーなところが最後まで消えません。コートを脱いで椅子の背にかけたあと、その襟元から返ってくるのがこの匂いです。
STEP 1|0〜30分
トップの樹脂とスパイスが前に出る
エレミの尖りがいちばん分かりやすい時間帯です
STEP 2|〜3時間
ハートの乳香が真ん中に座る
この香水の本体で、すれ違った人が気づくのもここ
STEP 3|それ以降
ベースのウッドとムスクだけ
肌の近くに寄って、体温のある匂いに変わります
正直な注意点
気に入っている香水ですが、弱点も二つあります。どちらも買ってから気づく種類のものなので、先に書いておきます。
一つめはプッシュ数です。この香水、2プッシュが上限でした。僕は胸元に1、首の後ろに1で止めています。試しに部屋のなかで3プッシュやった日があるのですが、30分後には自分で軽く咳き込みました。乳香が二重に入っているぶん、量を増やすと香りが広がる前に煙のほうが濃くなります。多めに吹いて長持ちさせよう、という発想がまったく効かない一本です。
二つめは、甘さがひとかけらも無いことです。果実もバニラも入っていないので、いわゆる「いい匂いだね」というほめられ方はまずされません。パーカーやスウェットの日にこれをつけると、服と香りが別々の方向を向きます。香水のほうが格上になってしまうので、着るものを選びます。
逆に言えば、この二つを分かって使うぶんには困る場面がありません。量を守って、それなりの格好の日に出す。それだけです。
注意
① 2プッシュを超えると煙が勝つ。乳香が二重に入っているので、量を増やすと広がらずに濃くなります
② 甘さが一切なく服を選ぶ。果実もバニラも入っていないため、カジュアルすぎる服装だと香りだけ浮きます
合う人・合わない人
刺さるのは、香水を「いい匂い」として使っていない人です。自分の気分を切り替えるスイッチとして香りを使っている人には、たぶん一発で通じます。静かにしたい日にこれを吹くと、本当に静かな気分になれるので不思議なものです。
インセンス系をひととおり試してきた人にも合います。乳香が二種類重なった作りは、嗅ぎ慣れているほど違いが分かるところだからです。逆に香水の一本目としては、正直きつい。甘さという分かりやすい取っかかりが無いので、最初の一本がこれだと香水を嫌いになりかねません。
こんな人に合う
- ✓ 香りで気分を切り替えたい人
- ✓ インセンス系をひととおり試してきた人
合わないかも
- × 香水の一本目を探している人
使う場所と時間
夜の香りに見えて、実は昼が本番です。午前10時から夕方にかけて、外の空気が冷たい日にいちばんきれいに立ちます。深夜につけると、乾いた感じが強すぎて少し寂しくなりました。
季節は11月から2月まで。気温が下がるほど、はっきり香ります。服はチャコールのウールコート、グレーのハイゲージニット、黒の革靴あたり。ネクタイは要りません。生地が厚いほど香りとの相性がよくて、綿のシャツ一枚だと香りだけが先に立ってしまいます。
場所でいうと、天井の高いところが得意です。美術館や古い建築、休日の昼に人の少ない店。年始の挨拶回りのような、少しあらたまった移動の日にもよく合いました。逆に、換気の効かない小さな会議室に持ち込むのは考えものです。

使う場面
| 仕事・オフィス | ○ | 1プッシュに抑えれば、会議室でも煙っぽさが回りません |
| 夜デート | ○ | 肌に寄ってからのムスクが効くので、後半になるほど良くなります |
| 休日 | ◎ | コートを着る日の昼、これ以上はまる場面がありません |
| 真夏 | × | オードパルファムの濃さが汗と混ざって、乳香が焦げた匂いに寄ります |
保管で中身は変わる
夏と冬で置き場所を変えるか。この一本については、変えなくていいと思っています。ただし理由が少し変わっていて、冬しか使わないからこそ、置き場所を一年ぶん固定しておいたほうが安全なんです。
冬の数か月しか出番のない香水で100mLとなると、一本を使い切るのに何年もかかります。つまり、開けている時間よりも閉じたまま置かれている時間のほうが圧倒的に長い。その置かれている数年で何を浴びたかが、三年目の香り方を決める分かれ目です。
僕は買ったときの箱に戻して、部屋のいちばん温度が動かないところに入れています。手間に見えますが、出す季節が決まっている香水ほど、ここで差がつきます。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 冬しか出番がないので、残り三季節ぶんの光をずっと浴び続けることになります |
| 浴室・洗面所 | × | 年に数か月しか開けない瓶を湯気の立つ場所に置くと、何年もそのまま放置する形になります |
| 暖房の近く | × | 使う時期と暖房を入れる時期がそっくり重なるので、いちばん使う季節にいちばん熱い場所へ置いてしまいます |
口コミの読み方
「それ、お寺の匂い?」。年末に久しぶりに会った友人から、最初に返ってきた言葉がこれでした。
買う前の僕が引っかかっていたのも、まさにそこでした。乳香が強く香る香水を身につけたら、お香を焚いた人だと思われるんじゃないか。売り場で瓶を戻したのは、一度や二度ではありません。実際に乗せてみると、煙が引いたあとにちゃんと続きがありました。カシュメランとムスクが下で受けているので、時間を置くほど肌の匂いのほうへ寄っていきます。すれ違いざまの一瞬では、この差までは届きません。
二つめの迷いは強さでした。静かすぎて誰にも気づかれないのは寂しいな、と思っていたんです。実際は距離で決まりました。1メートル離れると確かに静かで、部屋に入った瞬間に気づかれるタイプではありません。そのかわり、近い距離まで来た人にははっきり残ります。会って話す相手にだけ届けばいい日なら、この香り方でちょうどよかったです。香りで場所を埋めたい人には物足りないはずです。
値段でもためらいました。派手さで殴ってくる香水なので元が取れる、という買い方はここでは通用しません。乳香を二つ重ねた作りが効いてきたのは、三回目や四回目に袖から返ってきたときでした。一度嗅いだだけで決めていたら、たぶん棚に戻していたと思います。静かな香水にこの金額を出す意味は、僕の場合そこにありました。
買う前に迷った点
| お香を焚いた人にならないか | 煙が引いたあとに肌の匂いが残ります。時間を置くほどお香とは別の場所に着きます | |
| 静かすぎないか | 距離の問題でした。1メートル離れると静かですが、近い人にははっきり届きます | |
| 値段に見合うか | 効いてくるのは三回目や四回目に袖から返ってきたときでした |
まとめ
サクレステは、毎日つけ回すための香水ではありません。空気が冷えている日の昼に、静かな気分で出かけるときだけ出す。そういう使い方をすると、この香りの良さが素直に出ます。
2プッシュまで、胸元と首の後ろ。それを守れば失敗しません。甘さが無いぶん万人受けはしませんが、乳香を二種類重ねた乾いた立ち方は、インセンス系を探してきた人ほど納得できるはずです。まずは冬の一本として棚に入れてみてください。
この記事のまとめ
- 火を落としたあとの香炉のような、乾いた乳香が強く香る一本
- 2プッシュが上限。胸元と首の後ろに1ずつで足ります
- 体感5〜6時間。昼につけると夕方には肌の近くだけになります
- 甘さが無いので、コートを着る季節とあらたまった服装に合わせる
Laboratorio Olfattivo(ラボラトリオ オルファティーボ) Sacreste(サクレステ) 100mL
参考価格 17,880円前後
教会の乳香に似た荘厳なインセンスを探す人向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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