ノートパソコンは、画面とキーボードがつながっています。だから画面を見やすい高さにすると、手が届かなくなる。この構造上の矛盾が、首と肩の負担を生んでいます。解決の手順は決まっています。
うつむく角度が負担を生む
頭の重さは体重の1割ほど、5〜6キロあります。
| 首の角度 | 首にかかる重さの目安 |
|---|---|
| 0度(まっすぐ) | 5キロ前後 |
| 15度 | 12キロ前後 |
| 30度 | 18キロ前後 |
| 45度 | 22キロ前後 |
ノートパソコンをそのまま机に置くと、画面が低いので30度前後うつむくことになります。
この状態が1日8時間続けば、首に負担が蓄積する。肩こりや頭痛の原因になります。
画面を上げるだけで、この角度が半分以下になります。
上げると手が届かなくなる
画面を上げると、キーボードも一緒に上がります。そうすると腕を持ち上げた姿勢になる。
肘が90度より上がると、肩に力が入ります。首は楽になっても肩が疲れる。
だからスタンドを使うなら、外付けのキーボードとマウスが必須です。
必要なものの組み合わせ
- スタンド(画面を上げる)
- 外付けキーボード(手を下げる)
- 外付けマウス
- この3つで1組
スタンドだけ買って改善しないのは、この組み合わせが揃っていないからです。
高さの合わせ方
画面の上端が、目の高さと同じか少し下。これが基準になります。
見下ろす角度が10〜15度程度になるのが理想です。水平より少し下のほうが、目が乾きにくい。
キーボードは、肘が90度前後で自然に手が乗る高さ。机の高さと椅子で調整します。
机が高すぎる場合は、椅子を上げて足台を使う。足が浮くと、今度は腰に来ます。
順番としては、椅子と足元を先に決めて、そのあと画面の高さを合わせるのが正しい。
スタンドの種類
| 形 | 高さ | 持ち運び | 放熱 |
|---|---|---|---|
| 折りたたみ式 | 中〜高 | できる | 良い |
| 据え置き型 | 高い | 難しい | 製品による |
| 台座型(低め) | 低い | できる | 普通 |
| アーム型 | 自由 | 不可 | 良い |
持ち歩くなら折りたたみ式です。薄く畳めるものはカバンに入ります。
自宅専用なら、据え置き型のほうが安定します。打鍵の振動で揺れません。
耐荷重を確認してください。重いパソコンだと、安価なものはたわみます。
放熱が良くなる副次的な効果
机に直接置くと、底面から熱が逃げません。
スタンドで浮かせると空気が通るので、本体の温度が下がります。
熱くなると性能を落とす仕組みが働くので、冷えていれば動作も安定する。
夏場は特に効きます。膝の上で使うと最も熱がこもるので、そこを避けるだけでも違う。
布団やソファの上で使うのが最も悪い。吸気口が塞がれます。
外付けキーボードの置き場所
スタンドを使うと、キーボードをどこに置くかが問題になります。
スタンドの下に滑り込ませられる形なら、使わないときに収納できます。
机が浅いと、画面とキーボードの距離が取れません。奥行き60センチが1つの目安。
手前にキーボード、その奥にスタンドと画面。この配置には、それなりの奥行きが要ります。
机が浅いなら、画面を壁側に寄せるかアーム型で奥に逃がすことになります。
外出先で使うなら
持ち歩く前提だと、条件が変わります。
持ち歩き用に見るところ
- 畳んだときの厚み(1センチ以下が理想)
- 重さ(300グラム以下)
- 組み立ての手間
- パソコンに貼り付ける形もある
本体の裏に貼り付ける薄型のものは、常に持ち歩ける代わりに高さがあまり出ません。
外出先ではキーボードを持ち歩けないことが多いので、低めの角度をつけるだけのものでも意味はあります。
打ちやすさが少し改善するだけでも、長時間の作業では差が出ます。
角度だけつける低いタイプ
高さを上げず、手前を少し傾けるだけの製品もあります。
打鍵の角度が良くなるので、手首の反りが減ります。外付けキーボードがなくても使える。
| 形 | 首への効果 | 手首への効果 | 外付けの要否 |
|---|---|---|---|
| 高く上げる | 大きい | 悪化する | 必要 |
| 角度だけ | 小さい | 改善する | 不要 |
外付けをそろえられない状況では、角度だけのタイプが現実的な選択になります。
薄くて軽いので、持ち歩きにも向く。
首を根本的に楽にしたいなら高さが要りますが、何もしないよりは改善します。
スタンドだけでは解決しない
首こりの原因が姿勢だけとは限りません。
机と椅子の高さが合っていなければ、画面を上げても別の場所に負担が移るだけです。
順番としては、椅子の高さ、足の位置、机の高さ、そのあとに画面の高さ。
それから、同じ姿勢が続くこと自体が負担になります。1時間に1回立つほうが、道具を替えるより効くことがある。
目の疲れも首に来ます。画面が明るすぎる、文字が小さいといった要因も見てください。
スタンドは効きますが、単独では半分しか解決しません。外付けキーボードとセットで、初めて意味が出る道具です。
あわせて読みたい
- 外付けをそろえるなら作業用マウスの検証もどうぞ。
- 画面を足すならデスクモニターの選び方もどうぞ。
要点をもう一度
30度うつむくと、首に18キロ相当の負担がかかります。
スタンドだけでは手が届かなくなります。外付けキーボードが必須です。
画面の上端が目の高さ、肘は90度。椅子と足元を先に決めてください。
浮かせると放熱も良くなり、動作が安定します。
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