石鹸の香りを名乗る香水は多い。ただ、風呂に入っている場面そのものを作りにいった香水となると数が絞られます。マルジェラのバブル バスはその一本です。
僕はこれを持っていません。使用感の話はしないで、公式が出している原料と設計から読める範囲を書きます。
泡風呂そのものを再現しにいった香り
香調はシプレフローラル。公式の説明は「気持ちがやすらぐクリーンな香り」です。
ここで大事なのは、石鹸ではなく泡風呂だという点。石鹸そのものの匂いを写すなら乾いた質感になりますが、この香りは湯気と温度を含んでいます。ココナッツ ミルクが入っているのはそのためです。
「ビバリーヒルズ, 2005」の意味
レプリカは香りに場所と年を添えます。バブル バスに付いているのはビバリーヒルズと2005年。
| 表記 | 指しているもの |
|---|---|
| ビバリーヒルズ | ロサンゼルスの高級住宅地 |
| 2005 | 再現の対象になった年 |
| シプレ | オークモスやパチョリを軸にした構成の呼び名 |
高級住宅地の広い浴室、という前提が入ることで、香りの方向が決まります。銭湯でも大浴場でもなく、私的で静かな時間です。
原料を段階で追う
| 段階 | 原料 | 役割 |
|---|---|---|
| 最初 | ソープ バブル アコード、ピンク ペッパー、ベルガモット | 泡の質感と、わずかな刺激 |
| 中盤 | ラベンダー、ローズ、ジャスミン | 花の層。ここが香りの本体 |
| 最後 | パチョリ、ココナッツ ミルク、ホワイトムスク | 肌に残る温かさ |
公式が主要な香りとして挙げるのは、ソープ バブル アコード・ココナッツ ミルク・ローズ・ホワイトムスクの4つです。
シプレというのは、オークモスやパチョリを土台にして柑橘や花を乗せる古典的な組み方の呼び名です。19世紀末に生まれた枠組みで、今も残っている。バブル バスの場合はパチョリがその役目を担っていて、泡の甘さが浮つかないように下から支えています。
中盤にラベンダーが入っているのも見逃せません。ラベンダーは石鹸や洗剤に使われてきた歴史が長く、清潔さの記号として働きます。花の層に混ぜることで、香水らしさと日用品らしさの間に着地させている。
ソープ バブル アコードという作りもの
アコードは、複数の原料を混ぜて作る「香りの単位」です。自然界から採れる石鹸の匂いというものは存在しないので、調香師が組み立てるしかない。
この香りではそれが冒頭に置かれています。つまり最初のひと吹きで泡だと分からせる設計になっている。時間が経つと花とムスクへ移り、石鹸の印象は後退します。
この構造には利点があります。すれ違った瞬間に伝わるのは泡の印象で、近くにいる人が感じるのは花とムスク。距離によって見せる顔が変わるので、一日を通して単調になりにくい。
日本人が思う清潔感との距離
日本で好まれる石鹸系は、粉っぽくて乾いた方向のものが多い。対してバブル バスはココナッツ ミルクとムスクで湿り気を持たせています。
同じ石鹸でも、こちらは入浴中、日本の定番は入浴後と考えると整理しやすいはずです。
効く場面と、外す場面
| 場面 | 向き | 理由 |
|---|---|---|
| 休日の外出 | ◎ | やわらかく、誰も傷つけない |
| オフィス | ○ | 量を絞れば問題ない |
| 夏の屋外 | △ | ココナッツの甘さが前に出やすい |
| フォーマル | △ | くつろぎ側の香りなので浮く |
量と場所
つけ方の目安
- 1プッシュで足りる。石鹸系は多いと安っぽく転ぶ
- 胸元より腰まわりのほうが上品にまとまる
- 風呂上がりに使うと、香りの物語が重なって効く
オードトワレなので持続は4〜6時間ほどとみておけば大きく外しません。朝につけて昼過ぎに薄くなる計算です。夕方まで残したいなら、昼に一度だけ足す使い方が現実的でしょう。
国産の石鹸系と比べてどうか
| 銘柄 | 質感 | 価格帯 |
|---|---|---|
| マルジェラ バブル バス | 湿った泡。花とムスクが後を引く | 2万円台 |
| 国産の石鹸系 | 乾いた粉っぽさ。短時間で消える | 数千円台 |
価格差は大きい。ただ、国産の石鹸系は1〜2時間で消えるものが多く、持続まで含めると単純な比較にはなりません。
気になるところ
石鹸の香りは競合が多く、価格に見合う違いを感じられるかは人によります。ここが一番の分かれ目です。
ココナッツ ミルクの甘さも、夏場は想像より前に出ます。爽快さを期待して買うと外すかもしれません。
もうひとつ、香りの個性が穏やかなぶん、印象に残りにくいという面もあります。
容量と買い方
| 容量 | 価格 | 向く人 |
|---|---|---|
| 30mL | 12,210円 | まず試したい人 |
| 100mL | 24,970円 | 日常の定番にする人 |
毎日使う前提なら100mL、様子を見るなら30mL。石鹸系は使用頻度が上がりやすいので、気に入れば大きいほうが結局は安く済みます。
ボトルは30mLと100mLでデザインが違います。30mLはスプレーヘッドを外して詰め替えができ、100mLはコットンのラベルを巻いた仕様。棚に出しておくなら100mL、持ち歩くなら30mLという分け方もできます。
石鹸系は言葉での説明が難しく、実際に嗅がないと判断がつきません。2万円を超える買い物になる前に、少量で確かめる手段があると迷いが減ります。
まとめ
バブル バスは、石鹸ではなく泡風呂を写した香りです。乾いた清潔感ではなく、湯気を含んだやわらかさが軸にあります。
穏やかで誰にも嫌われにくい反面、強い印象は残しません。休日や部屋着に合わせる1本として考えるなら、選択肢に入ります。
取扱の有無と在庫は店によって分かれます。まとめて確認しておくと早い。
※本記事はプロモーションを含みます









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