古典と呼ばれる香水を手に取ると、自分にはまだ早いのではないかと身構えてしまいますよね。ニナ リッチのレール デュ タンは、まさにその身構えを試してくる1本でした。結論から言うと、白い花と乾いたスパイスが薄い膜になって肌に残る、静かな場所でこそ生きる香水です。1948年に生まれて、いまも同じ名前のまま売られています。
この記事でわかること
- 白い花とスパイスが作る香りの中身
- 3つの層で何がどう入れ替わるか
- 浮きやすい場所と、似合う場所
- 買う前に気にした3つと、その答え
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:静かな場所でこそ生きる白い花
一言でいうなら、粉をはたいた白い花です。肌の上で薄く伸びて、そこに留まります。だから騒がしい場所では埋もれますし、静かな席では驚くほど存在感が出ます。
これは香りの組み立てが理由でした。ニナ リッチは、この香水を香水の歴史で最初のスパイシー フローラルだと説明しています。花の甘さの中に、カーネーションの乾いたスパイスが最初から混ざっているわけです。甘い花とスパイスを一本に入れる作り方は、いまでは珍しくありません。その出発点がこの香水です。
僕の腕では、その乾いた部分が決め手になりました。白い花だけだと甘さが勝って、どうしても若い印象になります。スパイスが混ざることで、甘さが手前で止まって、肌の上に落ち着いてくれました。
古典と聞いて構えていましたが、使ってみると背伸びをしている感じはありません。むしろ、派手に香らせたくない日の逃げ道になりました。年齢や性別より、その日にいる場所で選ぶ香水だと思います。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
派手に香らせたくない日に、これほど頼れる1本はなかなかありません。

ニナ リッチ レール デュ タンの基本情報
この香水でいちばん大事な数字は、1948年です。発売から名前が変わらないまま、いまも売られています。数字を並べると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | ニナ リッチ(NINA RICCI) |
| 商品名 | レール デュ タン(L’Air du Temps) |
| 発売年 | 1948年 |
| 容量 / 価格 | 100mL:8,283円(税込) |
| 濃度 | オードトワレ |
| 香調 | トップ:カーネーション、ガーデニア/ハート:ローズ、ジャスミン/ベース:サンダルウッド、アイリス |
| 系統 | スパイシー フローラル |
瓶の上には、絡み合った2羽の鳩がのっています。これには意味がありました。戦争のあとの喜びの時代に作られた香水で、平和と愛と自由への賛歌としてこの形になった、とニナ リッチが書いています。瓶を見てから香りを試すと、印象がかなり変わりました。ただの古い意匠ではなく、意味のある形だと分かるからです。
100mLという容量は、正直なところ最初は多いと思いました。ただ、この香りは1日に何度も足すタイプではないので、減り方はゆっくりでした。朝に1プッシュか2プッシュ、それで1日が持ちます。日本ではブランドの通販がないので、国内の通販モールに出ているものには並行輸入品の表記が付きます。気にする方は商品ページを見てから買ってください。100mLという大きさは、この香水の場合むしろ利点でした。1本で何年も付き合える相手だからです。
香りの変化
この香水は層がはっきりしています。トップ、ハート、ベースの3つに分かれていて、それぞれで使う素材が入れ替わりました。時間で顔が変わるタイプなので、売り場で手首にのせて30秒で判断すると損をします。
トップ:カーネーションとガーデニア
つけた直後は、白い花とスパイスが同時に来ます。ガーデニアの甘さがふわっと立って、そこにカーネーションの乾いた辛さが差し込まれる感じです。
甘い花だけを想像していると、ここで少し驚くかもしれません。僕の腕では、甘さよりも乾いた側が強く出ました。この最初の数分が、この香水を古典と呼ばせている部分でしょう。甘い花の香水を想像していた僕が、思っていたのと違うと感じたのも、たぶんここです。逆に言えば、この数分を越えられるかどうかで、この香水と長く付き合えるかが決まります。
ハート:ローズとジャスミン
30分ほど経つと、花の側が前に出てきます。センティフォリア ローズと、グラース産のジャスミン。どちらもよく知られた花です。でも2つ重なると、角が取れてやわらかくなりました。
このあたりが香りの山です。僕の腕でも、いちばん強く香っていたのはここでした。甘さは残っていますが、トップの乾いた感じがまだ下地にあるので、砂糖っぽくはなりません。花の香水という言葉から僕が思い浮かべていたものに、いちばん近いのもこの時間帯でした。腕から少し離れた場所に残っているのも、この華やかな部分だけでした。
ベース:サンダルウッドとアイリス
数時間後に残るのは、マイソール サンダルウッドとアイリスです。ここが本当に気持ちいいところで、木の落ち着きに、アイリスの粉っぽさが重なります。
化粧品の下地のような、乾いた粉の感触が肌に貼りつきます。僕はこの段階が好きで、夕方に自分の手首を確かめる癖がつきました。体感の持続は5〜6時間で、服に付いた分は翌日まで残っています。長く残るというより、静かに薄くなっていく終わり方でした。急に消えないので、夕方に足す必要もありません。
正直な注意点
気に入っている香水ですが、買う前に知っておいたほうがいい点も2つあります。どちらも、事前に分かっていれば避けられる話です。
注意
① にぎやかな場所では埋もれる。肌に薄く伸びるタイプなので、人の多い店の中だと自分でも分からなくなります
② 香りの印象に年齢が乗る。粉っぽい仕上がりなので、若い印象を狙ってつけると思っていた方向と違います
もうひとつ、これは注意というより性格の話です。トップとベースで顔がかなり変わるので、売り場の試香紙だけで決めると後悔します。手首にのせて、最低でも1時間は連れて歩いてから決めてください。紙の上では、この香水のいちばんいい部分まで届きませんでした。粉っぽい木に落ち着くところまで見てから、買うかどうかを決める価値があります。
合う人・合わない人
この香水が向く人は、はっきりしています。香りで存在を主張するより、近づいた相手にだけ伝わればいい、という使い方をする方です。逆に、遠くまで届く華やかさを求めると物足りません。
こんな人に合う
- ✓ 粉っぽい仕上がりのフローラルを探している人
- ✓ 職場や親族の集まりなど、静かな場所で使う1本が要る人
合わないかも
- × 甘くて元気な花の香りを期待している人。この香水は甘さを途中で止めます
僕自身、甘い花の香水をいくつか持っていますが、それらとは出番が重なりません。手持ちの華やかな1本が使いにくい場面、たとえば人との距離が近い日に、こちらが出てきます。棚の中で役割がはっきり分かれた、珍しい例でした。香水を何本か持っている方ほど、この住み分けのよさが分かると思います。担当する場面が決まっている香水だと思ってください。
使う場所と時間
いちばん失敗したのは、後輩たちとにぎやかな居酒屋へ行った日です。この香りをつけて出かけたのですが、店に入った瞬間に居場所をなくしました。周りの匂いが強い場所では、薄く伸びる香りは何の役にも立ちません。完全に場所を間違えました。そのあと店を出て、駅まで歩く道でようやく香りが戻ってきます。静かなところに移った瞬間に立ち上がるので、場所を選ぶ香水なのだとこのとき腹に落ちました。
使う場面
| 仕事・オフィス | ◎ | 粉っぽさが落ち着いた方向なので、距離の近い打ち合わせにも連れて行きやすい1本でした |
| 夜デート | ○ | 静かな店なら生きますが、にぎやかな店だと埋もれます |
| 休日 | ◎ | 美術館や喫茶店のような静かな場所といちばん相性がいいです |
| 真夏 | △ | 汗と混ざると粉っぽさが重くなるので、量を減らしてください |
STEP 1|0〜30分
カーネーションとガーデニア
乾いたスパイスが前に出ます
STEP 2|〜3時間
ローズとジャスミン
いちばん華やかで、僕が香りを強く感じるのもこの時間帯です
STEP 3|それ以降
サンダルウッドとアイリス
粉っぽい木の感触が肌に残り、体感で5〜6時間
服装で言うと、きれいめの格好によく合います。シャツにジャケット、足元は革靴くらいの日によく収まりました。Tシャツにサンダルのような軽い格好だと、香りだけが大人になって、ちぐはぐになります。
保管で中身は変わる
箱は取っておいてください。僕は買ってすぐ箱を捨てる癖があって、この香水でもそうしました。結果として、棚に出したままの瓶に光が当たり続けて、半年で液の色が濃くなりました。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 100mLは使い切るまでの期間が長いので、日に当たる時間もそのぶん積み上がります |
| 浴室・洗面所 | × | 湯気で温度が上下すると、トップの乾いたスパイスから弱ります |
| 暖房の近く | × | 温まった状態が続くと、ベースの粉っぽさがぼやけて平たくなります |
大きい瓶ほど、買ってから使い切るまでの時間が長くなります。つまり保管の影響も大きく出ます。箱に戻して引き出しに入れるだけで、1年後の香りがまるで違いました。
香水の箱は場所を取るので捨てたくなりますが、100mLならなおさら取っておいたほうがいいです。僕はこの失敗のあと、箱を捨てるのをやめました。棚に飾るより、引き出しで眠らせるほうが結局は長く楽しめます。
買う前に引っかかっていたこと
買う前に気になっていたことを数えたら、3つありました。ひとつめは年齢の話です。古い香水だから年上向けだろうと思っていましたが、実際に使うと年齢よりも場所のほうが大きく響きました。静かな場所なら年齢に関係なく収まります。
買う前に迷った点
| 古い香水ではないか | 1948年の発売ですが、いま売られているものは公式サイトに載っている現行品です | |
| 値段に見合うか | 100mLでこの価格なら、使う頻度から考えて割に合いました | |
| 甘すぎないか | 甘いのはハートの時間帯だけで、ベースは粉っぽい木に落ち着きます |
3つめが、僕にとってはいちばん大事でした。最初の甘さだけで判断していたら、たぶん買っていません。時間を置いてから決めた結果、棚に長く残る1本になりました。売り場で試すときは、手首につけてから買い物を1周してくるくらいの余裕を持ってください。この香水は、そのくらい待ってからが本番です。
静かな席で使う1本として
レール デュ タンは、静かな場所で近くの人にだけ伝わる香水でした。派手さを求めると外しますが、距離の近い場面で使う1本を探しているなら、これほど収まりのいい香りはなかなかありません。
この記事のまとめ
- 白い花に乾いたスパイスが混ざる、スパイシー フローラルの元祖
- 静かな場所でこそ生き、にぎやかな店では埋もれます
- 体感の持続は5〜6時間で、服に付いた分は翌日まで残ります
レール デュ タンは、1948年から名前が変わらないまま、いまの値段で試せる香水です。気になった方は、在庫と価格を見てみてください。

※本記事はプロモーションを含みます

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