カルダモンで明るさを足した、暗く沈まないウッディです。つけた瞬間はスパイシーな刺激が立ち、そこから木と樹脂の落ち着いた面へ移っていく。公式が公表している持続時間は約5〜6時間。木の香りに興味はあるものの、渋さや重さで身構えてきた人に向く一本です。
SHIRO PERFUMEのブラック フォレスト ブレッシング(BLACK FOREST BLESSING)は、鬱蒼とした森に差し込む陽光を題材にした香り。僕はこの香りを持っていないので、公式の情報から読み解きます。
この記事でわかること
- カルダモンが森の暗さに光を入れる仕組み
- ウッディが初めての人でも入れる理由
- つける場所ともち(公式は約5〜6時間)
- 50mLと100mLの価格、フレグランスシリーズとの違い
結論:ウッディの入り口として、いちばん身構えずに入れる一本
総合評価:4.0 / 5.0 ★★★★☆
森を描いた香りなのに、暗く沈まない。公式が言う「力強さとやわらかさが共存するウッディ」の要はカルダモンで、スパイスの刺激と柑橘に近い明るさが、木と樹脂の重さを上から照らします。つけた瞬間が明るいので、いきなり渋さに直面しない設計です。
代わりに個性は穏やかで、香りだけで人を驚かせる種類ではない。ただ、そのぶん場面を選ばず、木の香りを日常に置きたい人にはむしろ扱いやすい一本になります。1万円を超える価格に納得できるかは、同じSHIROのフレグランスシリーズが4,180円であることと並べて決めることになります。
SHIRO ブラック フォレスト ブレッシングの基本情報
| ブランド | SHIRO(1989年・北海道砂川で創業。自社ブランドは2009年から) |
| ライン | SHIRO PERFUME(調香師の作家性を出したライン) |
| 商品名 | ブラック フォレスト ブレッシング(BLACK FOREST BLESSING) |
| 容量 / 価格 | 50mL:11,203円 / 100mL:16,005円 |
| 香調 | つけ始めにカルダモンのスパイシーさと清涼感、そこから木と樹脂へ |
| 系統 | ウッディ(力強さとやわらかさが共存する、と公式) |
| 題材 | 鬱蒼とした森に差し込む陽光 |
| 持続時間 | 約5〜6時間(公式) |
鬱蒼とした森に、陽光が差し込む
公式の説明は「力強さとやわらかさが共存するウッディの香り」。そして「スパイシーさの中に清涼感あるシトラスをも感じさせるカルダモンが、鬱蒼とした森の中に差し込む陽光を思わせる」と続きます。
森を扱う香水で難しいのは、暗さの処理です。木と土だけで組むと重く沈む。この香りは光を入れることで、そこを避けています。
公式はさらに「植物や土、光、空気、そしてあらゆる生物が織りなす森の息吹」と書いていて、森を構成要素の集合として捉えているのが分かります。
カルダモンという選択
カルダモンはショウガ科の植物の種子で、スパイスとして料理にも使われます。
| 性質 | 香水での働き |
|---|---|
| スパイシー | 刺激を足して輪郭を作る |
| シトラス様 | 柑橘に近い明るさを持つ |
| 清涼感 | 重い素材の上に置くと軽くなる |
スパイスでありながら柑橘の明るさも持つ、という二面性がこの原料の特徴です。だから森の暗さに一撃で光を入れられる。柑橘そのものを使うより、質感が残ります。
ウッディが初めてでも入れるか
入れます。公式のスタッフコメントでも「ウッディノート初心者でも親しみやすい」という言い方がされています。
つけた瞬間にスパイシーな香りが立ち、そこから木へ移る構成です。最初のひと吹きが明るいので、いきなり重さに直面しません。
量と場所の目安
- 1〜2プッシュ。木系は増やしてもこもるだけ
- 上半身につけるとスパイスの明るさが先に出る
- 秋冬の外出に合わせると設計に沿う
使う場面
| 場面 | 向き | 理由 |
|---|---|---|
| 秋冬 | ◎ | 木と樹脂が気温の低い時期に整う |
| 休日の外出 | ◎ | 重すぎず、カジュアルにも寄る |
| 職場 | ○ | 量を絞れば問題ない |
| 真夏の日中 | △ | 汗と混ざると木が濁る |
つけ方ともち
公式は、肌から15センチほど離して1〜2プッシュと案内しています。
つける場所と出方
- 首すじ・耳の後ろ:最も届く。人に伝えたいとき
- 手首:動くたびに香る
- 足首・内もも:自分だけが感じる程度
- ウエストまわり:下から穏やかに立ち上がる
公式が「しっかり香らせたいなら上半身、穏やかに楽しみたいなら下半身」とはっきり書いているのは親切です。同じ1プッシュでも、場所を変えるだけで印象が変わります。
公式が公表している持続時間は、どの香りも約5〜6時間です。
朝につけて昼過ぎに薄くなる計算になります。夕方まで残したいなら、昼に一度足す前提で考えておくと外しません。
SHIRO PERFUMEというライン
SHIRO PERFUMEは、テーマやコンセプトを設けず、世界各地の調香師がそれぞれの世界観を自由に表現したラインです。だから香りの名前が抽象的で、何の匂いなのかは名前から読み取れません。フレグランスシリーズが「サボン」「キンモクセイ」と中身をそのまま名乗るのとは逆の作りになっています。
誰が作ったかを公開しているのも、このラインの特徴です。国籍や性別、着想の元まで書かれている香りがあり、香水を作品として扱う姿勢が見えます。
SHIROの香水には2つのラインがあります。値段が4倍近く違うので、先に整理しておいたほうがいい。
| ライン | 容量と価格 | 性格 |
|---|---|---|
| フレグランス | 40mL・4,180円 | サボンなど。日常に置く価格帯 |
| パフューム | 50mL・11,203円/100mL・16,005円 | 調香師の作家性を出したライン |
サボンやキンモクセイが4,180円で買えることを知っていると、1万円を超えるこちらは同じブランドとは思えないかもしれません。実際、容量も40mLと50mL以上で違い、狙っている場所が別です。
SHIROは1989年に北海道の砂川で始まった会社です。もともとは化粧品の受託製造をしていて、自社ブランドを立ち上げたのは2009年。ガゴメ昆布や酒かすなど、日本の素材を使うことで知られています。
SHIROの香水は、水の代わりに植物の抽出液を使っています。香りによって使う素材が違い、北海道愛別町のヨモギ、北海道江丹別町の白樺、徳島県の木頭ゆずが使い分けられている。香料以外の部分に産地を持たせているのは、この会社らしいところです。
弱いところ
個性という点では中庸です。親しみやすさと引き換えに、尖った部分がありません。
香りで印象づけたい人には物足りない。その代わり、秋冬の外出でも量を絞れば職場でも通るので、1本で場面をまたぎたい人にはこの中庸さが効きます。
季節も限られます。木と樹脂が中心なので、真夏には本来の姿で立ち上がらない。
裏を返せば、気温が下がるほど設計どおりに整う香り。秋冬の一本と決めて持つなら、使える時期が狭いことは弱点になりません。
価格も1万円を超えます。同じSHIROのフレグランスシリーズが4,180円であることを考えると、この差額に納得できるかが判断になります。
ひとつ注意があります。公式はアトマイザーへの詰め替えを「吐出不良の原因になる」として控えるよう案内しています。小分けして持ち歩く使い方は想定されていません。
持ち歩いてつけ直す前提の人には不便。逆に、出かける前に上半身か下半身かを選んで一度だけつける使い方なら、この制約は表に出てきません。
容量と値段の目安
日本では公式オンラインと直営店で買えます。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 50mL | 11,203円 |
| 100mL | 16,005円 |
フレグランスシリーズの40mLが4,180円であることを考えると、この価格差は小さくありません。同じSHIROでも、別の買い物だと考えたほうがいい。
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 直営店・公式 | 定価 | 試してから買える。返金・交換の対象 |
| 取扱のある店舗 | 定価 | パフュームは置いていない店もある |
| 通販の転売品 | 上下する | 保管状態が読めない |
買う前に試すなら
1万円を超える買い物になります。店頭のテスターは紙に吹いたものが多く、肌の上でどう出るかまでは分かりません。
まとめ:カルダモンの光で、ウッディの重さを避けた一本
ブラック フォレスト ブレッシングは、森の暗さにカルダモンで光を入れた香りです。ウッディの入り口として設計されていて、身構えずに入れます。
そのぶん個性は穏やか。木の香りを日常に置きたい人に向く一本です。
もちは公式で約5〜6時間。朝につけると昼過ぎには薄くなるので、夕方まで置きたい日は昼に一度足す前提で考えておくと外しません。ただし詰め替えは公式が控えるよう案内しているため、小分けを持ち歩く手は使えない。出かける前に、上半身か下半身かで濃さを決めておくのが現実的な運用になります。
価格は50mLで11,203円、100mLで16,005円。フレグランスシリーズの40mLが4,180円であることを思うと差は小さくありませんが、容量も狙っている場所も別です。直営店や公式なら試してから買えて返金・交換の対象にもなるので、肌の上での出方を確かめてから決めるのが安全でしょう。
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