秋の入り口に、どこからともなく漂ってくるあの匂い。キンモクセイを香水にしたものは各社から出ていますが、SHIROのそれは「道端で香る金木犀そのもの」を名乗っています。僕はこれを持っていないので、公式が公表している内容から読み取れることを整理します。
狙いは「再現」であって「解釈」ではない
公式の説明は、果実を思わせるフルーティーさと上品な甘さ、そこにほんのり洋酒のようなアクセント、というものです。
キンモクセイを扱う香水には2つの方向があります。花そのものを写す方向と、花を素材にして別のものを作る方向。SHIROは前者です。知っている匂いを、知っているまま出す。ここが評価の分かれ目にもなります。
洋酒のようなアクセントというのは、キンモクセイに実際に含まれる成分の特徴でもあります。この花には熟した果実や酒に近い香気成分があり、それを残すと「道端の匂い」に近づく。
比べたうえで「これだ」と思ったなら、こちらです。
サボンとの違いを先に押さえる
SHIROの定番はサボンです。買う前に比べておくと判断しやすい。
| 銘柄 | 方向 | 使いどころ |
|---|---|---|
| キンモクセイ | フローラル寄り。甘さがはっきり | 秋。印象を残したいとき |
| サボン | 石鹸。清潔感に寄せた設計 | 通年。無難に済ませたいとき |
公式自身が「定番フレグランスのサボンよりもフローラルに香る」と書いています。つまりサボンより主張が強い。人に気づかれやすい方向です。
男がつけて成立するか
キンモクセイは日本では女性用の印象が強い花です。ただ、香り自体に性別はありません。
問題になるのは量です。甘さがはっきりある香りを多めにつけると、香水というよりトイレの芳香剤を連想させる場面が出てきます。この花が消臭剤に長く使われてきた歴史があるためで、避けようがない連想です。
1プッシュに抑えて、下半身につける。これだけで印象は変わります。
量を外さないための目安
- 1プッシュ。2回目を足すのは香りが消えてから
- 首すじではなくウエストから下に
- 秋の外出用と割り切る。通年で使う香りではない
つけ方と持続
公式は、肌から15センチほど離して1〜2プッシュと案内しています。
つける場所と出方
- 首すじ・耳の後ろ:最も届く。人に伝えたいとき
- 手首:動くたびに香る
- 足首・内もも:自分だけが感じる程度
- ウエストまわり:下から穏やかに立ち上がる
公式が「しっかり香らせたいなら上半身、穏やかに楽しみたいなら下半身」とはっきり書いているのは親切です。同じ1プッシュでも、場所を変えるだけで印象が変わります。
公式が公表している持続時間は、どの香りも約5〜6時間です。
朝につけて昼過ぎに薄くなる計算になります。夕方まで残したいなら、昼に一度足す前提で考えておくと外しません。
SHIROという会社の作り方
SHIROは1989年に北海道の砂川で始まった会社です。もともとは化粧品の受託製造をしていて、自社ブランドを立ち上げたのは2009年。ガゴメ昆布や酒かすなど、日本の素材を使うことで知られています。
SHIROの香水は、水の代わりに植物の抽出液を使っています。香りによって使う素材が違い、北海道愛別町のヨモギ、北海道江丹別町の白樺、徳島県の木頭ゆずが使い分けられている。香料以外の部分に産地を持たせているのは、この会社らしいところです。
SHIROの香水には2つのラインがあります。値段が4倍近く違うので、先に整理しておいたほうがいい。
| ライン | 容量と価格 | 性格 |
|---|---|---|
| フレグランス | 40mL・4,180円 | サボンなど。日常に置く価格帯 |
| パフューム | 50mL・11,203円/100mL・16,005円 | 調香師の作家性を出したライン |
フレグランスは日常に置く価格帯で、サボンやキンモクセイのように名前がそのまま香りを示します。パフュームは世界各地の調香師が自分の世界観を出したラインで、香りの名前も抽象的。同じブランドですが、買うときの判断はまったく別物になります。
引っかかるところ
季節がはっきり限られます。キンモクセイが咲くのは9月末から10月にかけての2週間ほどで、香水も実質その時期に寄る。真冬や真夏に使うと季節感が浮きます。
甘さの好みも分かれます。フルーティーで上品と書かれていますが、甘い香りが苦手な人には向きません。
ひとつ注意があります。公式はアトマイザーへの詰め替えを「吐出不良の原因になる」として控えるよう案内しています。小分けして持ち歩く使い方は想定されていません。
容量と買い方
日本では公式オンラインと直営店で買えます。一部の百貨店にも入っています。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 40mL | 4,180円 |
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 直営店・公式 | 定価 | 試してから買える。返金・交換の対象 |
| 百貨店の取扱店 | 定価 | 店舗が限られる |
| 通販の転売品 | 上下する | 保管状態が読めない |
SHIROは開封済みでも返金・交換に応じる制度を持っています。オンラインなら発送完了メールの翌日から10日間、直営店なら購入日の翌日から7日間。香りが合わなかったときの逃げ道があるのは、この会社の強みです。
買う前に確かめておくこと
4千円を超える買い物になります。店頭のテスターは紙に吹いたものが多く、肌の上でどう出るかまでは分かりません。少量から試す方法を持っておくと、判断が早くなります。
まとめ
SHIROのキンモクセイは、花を解釈せずに写した香りです。洋酒のようなアクセントが入るぶん、単なる甘い花では終わりません。
使える時期は狭い。ただ4,180円という価格を考えると、季節限定で持つ1本としては手が届きます。量さえ間違えなければ、男がつけても不自然にはなりません。
※本記事はプロモーションを含みます









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