SHIRO PERFUMEのリビング マイ ストーリー(LIVING MY STORY)は、マンダリンの柑橘で始まって重厚なバニラで終わる香水です。50mLで11,203円。店頭で数分嗅いだだけでは、この後半のバニラまで届きません。公式の情報から読み解きます。
出だしの柑橘は自分にしか届かず、30分から2時間は白い花がいちばん華やぎ、そこから先は重いバニラが近い距離に残ります。甘さを引き受けられる人、秋冬に厚みのある香りを着たい人に向く1本です。
この記事でわかること
- 柑橘から白い花、そしてバニラへ移る時間ごとの変化
- 買うかどうかを分ける「2時間後」の見方
- パフュームとフレグランスシリーズの価格差と性格の違い
- 50mLと100mL、どちらを選ぶか
結論が出たなら、あとは今の値段を見るだけです。
結論:判断すべきは2時間後のバニラ
総合評価:3.8 / 5.0 ★★★★☆
この香水の正体は柑橘ではありません。最初の10分こそマンダリンが明るく立ちますが、30分でオレンジフラワーとジャスミンへ主役が移り、2時間を境に重厚なバニラへ落ち着く。公式が示す持続は約5〜6時間ですから、つけている時間の大半を占めるのは後半のバニラのほうです。
だから買うかどうかは、2時間後の状態を見てから決める。後半の甘さは重く、好みははっきり分かれますが、そのぶんハマる人には近い距離の相手にだけ深く届く香りになります。秋冬のコートやニットに合わせるなら、この重さはむしろ武器。50mLで11,203円という値段に見合うかどうかも、肌にのせて2時間置いてから判断すれば外しません。
リビング マイ ストーリーの基本情報
| ブランド | SHIRO(シロ) |
| 商品名 | リビング マイ ストーリー(LIVING MY STORY) |
| ライン | SHIRO PERFUME(パフューム) |
| 容量 / 価格 | 50mL・11,203円 / 100mL・16,005円 |
| 香調 | トップ:マンダリンなどの柑橘 / ミドル:オレンジフラワー、ジャスミン、ラベンダー / ラスト:バニラ |
| 系統 | フローラル(公式は「魅惑的なフローラルの香り」と説明) |
| 持続時間 | 約5〜6時間(公式) |
香りの変化:柑橘から白い花、そして重いバニラへ
公式の説明は「エネルギッシュな情熱を表現した魅惑的なフローラルの香り」。フレッシュな柑橘と甘美なフローラルから始まり、「重厚感のあるバニラが香り立つ頃には、そのドラマティックな変化に心奪われる」と続きます。ブランド自身が変化を売りにしている香りなので、最初の数分だけで判断すると狙いを丸ごと外す。

トップ:マンダリンの柑橘は自分にしか届かない
立ち上がりはマンダリンを中心にした柑橘です。皮をむいた瞬間のような明るさが前に出ますが、広がりはまだ小さく、手首につけたなら腕を動かしたときに自分で気づく程度。ここだけを嗅いで爽やかな柑橘の香水だと読むと、あとでまるで違う顔に会うことになります。
ミドル:30分でオレンジフラワーとジャスミンが主役に
30分を過ぎると中心が入れ替わり、オレンジフラワーとジャスミンの層が立ち上がります。オレンジフラワーはビターオレンジの花から採る原料で、蜜のような濃厚さを持つ。柑橘の実と同じ木から採れるのに、その実とは性格がまるで違います。そこにラベンダーが清潔な硬さを足すので、甘いだけの白い花にはならない。すれ違った相手にも届くのはこの時間帯で、2時間あたりまで続きます。
ラスト:2時間後からは重厚なバニラ
2時間を境に、重厚なバニラが前へ出ます。花の華やかさは奥へ引き、届く範囲は狭くなるかわりに密度が上がる。すれ違いざまに気づかれる香りではなく、近くで話す相手にだけはっきり伝わる甘さです。公式が示す持続時間は約5〜6時間ですから、つけている時間の大半はこのバニラと過ごすことになります。
試すときに気をつけること
店頭で紙に吹いて数分嗅いだだけでは、この香りの後半に届きません。
| 経過 | 何が出ているか |
|---|---|
| 最初の10分 | 柑橘。軽く明るい |
| 30分〜2時間 | 白い花。ここが最も華やか |
| 2時間以降 | バニラ。重く甘い |
買うかどうかを決めるなら、2時間後の状態を見る必要があります。そこが一日の大半を占めるからです。
試すときの手順
- 紙ではなく肌に1プッシュ
- 2時間後にもう一度嗅ぐ
- 同日に他の香りを試さない
つけ方ともち
公式は、肌から15センチほど離して1〜2プッシュと案内しています。
つける場所と出方
- 首すじ・耳の後ろ:最も届く。人に伝えたいとき
- 手首:動くたびに香る
- 足首・内もも:自分だけが感じる程度
- ウエストまわり:下から穏やかに立ち上がる
公式が「しっかり香らせたいなら上半身、穏やかに楽しみたいなら下半身」とはっきり書いているのは親切です。同じ1プッシュでも、場所を変えるだけで印象が変わります。
公式が公表している持続時間は、どの香りも約5〜6時間です。
朝につけて昼過ぎに薄くなる計算になります。夕方まで残したいなら、昼に一度足す前提で考えておくと外しません。
似合う季節と場面:秋冬の夕方から先
この香りがいちばんきれいに出るのは、気温が下がってからです。秋から冬、コートやニットを着る時期なら、後半の重さが場に馴染みます。薄着の季節は甘さだけが浮いて聞こえやすい。
白い花が最も華やかなのは30分から2時間のあいだです。人と会う予定があるなら、出かける30分ほど前に1プッシュ。到着した頃にちょうど山が来ます。夕方まで一緒に過ごす相手には、そのあとのバニラのほうを長く聞かせることになる。
向かい合って座る食事の席では、首すじや耳の後ろに置けば相手まで届きます。席の詰まった室内ならウエストまわりに留めておくと、甘さが押しつけになりません。コートを脱いだときに襟元からふわりと立つくらいが、この香りの見せどころ。
比べたうえで「これだ」と思ったなら、こちらです。
SHIRO PERFUMEの基本情報:フレグランスとの違い
SHIRO PERFUMEは、テーマやコンセプトを設けず、世界各地の調香師がそれぞれの世界観を自由に表現したラインです。だから香りの名前が抽象的で、何の匂いなのかは名前から読み取れません。フレグランスシリーズが「サボン」「キンモクセイ」と中身をそのまま名乗るのとは逆の作りになっています。
誰が作ったかを公開しているのも、このラインの特徴です。国籍や着想の元まで書かれている香りがあり、香水を作品として扱う姿勢が見えます。
SHIROの香水には2つのラインがあります。値段が4倍近く違うので、先に整理しておいたほうがいい。
| ライン | 容量と価格 | 性格 |
|---|---|---|
| フレグランス | 40mL・4,180円 | サボンなど。日常に置く価格帯 |
| パフューム | 50mL・11,203円/100mL・16,005円 | 調香師の作家性を出したライン |
SHIROは1989年に北海道の砂川で生まれた会社で、自社ブランドを立ち上げたのは2009年。香水も水の代わりに植物の抽出液を使うなど、香料以外の部分に手をかけています。
正直な注意点:後半の甘さと1万円超の価格
後半のバニラが重いので、甘さが苦手な人には向きません。前半だけで判断すると失敗します。
季節も秋冬に寄ります。夏場はバニラが汗と混ざって重く出ます。
価格は1万円を超えます。試し方が難しい香りにこの金額を払うのは、それなりの覚悟が要ります。
ひとつ注意があります。公式はアトマイザーへの詰め替えを「吐出不良の原因になる」として控えるよう案内しています。小分けして持ち歩く使い方は想定されていません。
裏を返せば、甘さを引き受けられる人にとってはこれ以上ない濃さです。秋冬の夕方から先という使いどころさえ外さなければ、1万円を超える価格ぶんの密度がちゃんと肌の上に残る。持ち歩けないぶん、朝に決めた1プッシュを一日そのまま連れて行く香りだと考えてください。
どの容量を買うか
日本では公式オンラインと直営店で買えます。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 50mL | 11,203円 |
| 100mL | 16,005円 |
フレグランスシリーズの40mLが4,180円であることを考えると、この価格差は小さくありません。同じSHIROでも、別の買い物だと考えたほうがいい。
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 直営店・公式 | 定価 | 試してから買える。返金・交換の対象 |
| 取扱のある店舗 | 定価 | パフュームは置いていない店もある |
| 通販の転売品 | 上下する | 保管状態が読めない |
買う前の確認:肌にのせて2時間置く
1万円を超える買い物になります。店頭のテスターは紙に吹いたものが多く、肌の上でどう出るかまでは分かりません。
まとめ:後半の甘さを受け入れられるかで決まる
リビング マイ ストーリーは、柑橘で始まりバニラで終わる香りです。前半と後半で印象が変わるので、店頭の数分では判断できません。
後半の甘さを受け入れられるかがすべてです。試すなら肌にのせて2時間置く。それをやらずに買うと、想像と違うものを手にする可能性が高い。
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