今日の瞬間が未来の記憶になっていく、という考え方が題材です。バイレードの新しいコレクションにあたります。記憶をテーマにしてきたブランドの、現時点での到達点と言える1本です。
何を問いかけているか
公式は、この香りにひとつの問いを込めています。
「明日思い出すために、今日あなたは何を選ぶのか」
今と次の間にある緊張。意図を持って現在に刻印すること。
抽象的ですが、記憶を扱ってきたこのブランドらしい題材です。
バイレードは2006年、ベン ゴーラムがストックホルムで立ち上げたブランドです。母がインド人で父がカナダ人という背景を持ち、北欧の簡素さとインドの記憶を混ぜたところに、このブランドの出発点があります。
原料の構成
| 段階 | 原料 | 役割 |
|---|---|---|
| 最初 | ガルバナム | 鮮烈な緑 |
| 最初 | ブラックカラント | 果実の明るさ |
| 最初 | アルデヒド | 光を通すような輝き |
| 中盤 | アイリス | 粉っぽく上品 |
| 中盤 | ラブダナム | 甘く重い樹脂 |
| 最後 | バニラ | 甘さの中心 |
| 最後 | アンブロフィックス | 深く広がる |
| 最後 | ムスク | 肌に残す |
ガルバナムは非常に青く鋭い樹脂です。
香水の冒頭に緑の切れ味を与える素材で、使い方が難しい部類に入ります。
そこからアイリスの粉っぽさを経て、バニラの甘さに着地する。
バイレードの香水は、香りそのものより先に「何の記憶か」が決まっています。だから原料の説明を読むより、何を題材にしたかを知ってから嗅ぐほうが腑に落ちる。他のブランドとは順番が逆です。
時間による変化
時間の変化
- 最初:ガルバナムの青い切れ味とブラックカラント
- 1〜3時間:アイリスとラブダナムの粉っぽい厚み
- 3時間以降:バニラとムスクが肌に残る
鋭く始まって、柔らかく終わります。
公式は最後を「残るものの微かな痕跡」と表現しています。
記憶が時間とともに角を失っていく感じが、この流れに重ねられています。
向いている人
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 変化のある香水が好き | ◎ |
| 粉っぽい香りが好き | ◎ |
| 新作を試したい | ◎ |
| 分かりやすい香りが好き | △ |
| 甘い香りが苦手 | △ |
アイリスとバニラが中心なので、最終的には甘く柔らかい方向です。
最初の青さだけで判断すると、後半の甘さで印象が変わります。
服装と場面
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 春秋 | ◎ |
| 日常 | ◎ |
| 職場 | ○ |
| 夜の外出 | ◎ |
| 真夏 | △ |
合わせやすい服
- きれいめの服
- 白やグレー
- 上質な綿
- 落ち着いた服装
短所
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 冒頭の青さが強い | 中 |
| 題材が抽象的 | 中 |
| 価格が高い | 大 |
| 新作で情報が少ない | 中 |
ガルバナムは好みが分かれる素材です。
青すぎる、草っぽいと感じる人がいます。
新しい香りなので、使っている人の感想もまだ少ない。
自分で嗅いで判断するしかありません。
ガルバナムという素材
イランなどに生える植物から採る樹脂です。
この素材の特徴
- 非常に青く鋭い
- 葉と茎を折ったときの匂いに近い
- 少量で全体を変える
- 古典的な香水で多用された
- 扱いが難しい
20世紀の名作で冒頭に使われることが多く、香水の入り口に切れ味を与える素材です。
自然界の緑をそのまま切り取ったような香りで、他に代わりがありません。
この素材が入ると、甘い香水でも冒頭が引き締まります。
アイリスという原料
花ではなく根から採る、香料の中で最も高価な部類です。
アイリスが高価な理由
- 根を掘り出してから3〜5年寝かせる
- その後に蒸留する
- 収量が極端に少ない
- 植えてから香料になるまで10年近くかかる
香りは粉っぽく、上品で、少し冷たい。
この素材が入ると、香水に高級な粉っぽさが出ます。
価格の一部は、こうした原料の調達コストから来ています。
新作の香水を買うときの注意
発売直後の香水には、判断材料が少ないという問題があります。
確認できないこと
- 長期間使った人の感想
- 季節をまたいだときの印象
- 肌質による差の傾向
- 定番として残るかどうか
- 後から値下げされないか
定番になる香りもあれば、数年で消える香りもあります。
消えてしまうと、気に入っても買い足せません。
新作を買うなら、その可能性を承知した上で選んでください。
逆に、まだ誰も知らない香りを早く手に入れられるという利点もあります。
サイズが決まったら、あとは買うだけです。
何mLを選ぶか
50mLで29,150円、100mLで41,910円。1プッシュを約0.1mLとすると、50mLで500回分です。
毎日2プッシュ使って8か月ほど。開封後の香りの寿命は1〜3年なので、50mLがちょうど使い切れる量になります。
100mLは割安に見えますが、使い切る前に香りが変わる可能性を考えると、最初は50mLで足ります。
どこで手に入るか
日本では公式オンラインと、伊勢丹などの百貨店で買えます。オードパルファムの価格はこの通りです。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 50mL | 29,150円 |
| 100mL | 41,910円 |
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 公式・百貨店 | 定価 | 試してから買える |
| 正規取扱の通販 | 定価 | 扱う香りが限られる |
| 並行輸入 | 上下する | 保管状態が読めない |
通販に出ているものには並行輸入品が混ざります。香水は熱と光で劣化するので、輸送と保管の条件が見えない点は許容が要ります。
定価より極端に安いものは、中身と状態を確認できないと考えたほうがいい。
新しい香りなので、店頭でも試せる状態にあります。
冒頭の青さと後半の甘さで印象が変わるので、時間を置いて判断してください。
店頭で試せない香りもあります。少量から肌で試す方法を持っておくと、3万円を払う前に判断できます。
あわせて読みたい
- ブランド全体を見るならバイレードのおすすめ香水もどうぞ。
- 定番から探すならメンズ香水の人気ランキングもどうぞ。
最後にひとこと
「明日思い出すために今日何を選ぶか」という問いが題材です。
ガルバナムの青い切れ味から始まり、アイリスを経てバニラに着地します。
ガルバナムは好みが分かれる素材で、青すぎると感じる人がいます。
新しい香りなので情報が少なく、自分で嗅いで判断するしかありません。
※本記事はプロモーションを含みます









コメント