チューリップはほとんど香りを持たない花です。その花を題材にした香水を作るとき、何をするのか。この1本は、香水という仕事の性質がよく分かる例になります。
チューリップは香らない
春を告げる花として知られていますが、香りはほとんどありません。
| 花 | 香料が採れるか |
|---|---|
| バラ | 採れる |
| ジャスミン | 採れる |
| チューリップ | ほぼ採れない |
| スズラン | 採れない |
| スミレの花 | ほぼ採れない |
公式も「チューリップは最初に思い浮かぶ香りの花ではない」と認めた上で作っています。
香料が採れない花を香水にするには、他の素材でその印象を作るしかありません。
バイレードは2006年、ベン ゴーラムがストックホルムで立ち上げたブランドです。母がインド人で父がカナダ人という背景を持ち、北欧の簡素さとインドの記憶を混ぜたところに、このブランドの出発点があります。
どう作っているか
公式の説明では、多種多様な花の香りを融合させています。
使われている方向
- みずみずしい緑
- 柔らかい花
- 軽い果実感
- 清潔なムスク
実在しない香りを、他の素材の組み合わせで作る。
これは香水の世界では珍しくない手法です。
スズランやスミレも同じ方法で作られています。
バイレードの香水は、香りそのものより先に「何の記憶か」が決まっています。だから原料の説明を読むより、何を題材にしたかを知ってから嗅ぐほうが腑に落ちる。他のブランドとは順番が逆です。
想像で作る香りについて
香水には、実在するものを再現するタイプと、存在しない香りを作るタイプがあります。
| タイプ | 例 |
|---|---|
| 実在の再現 | バラ・ジャスミン・柑橘 |
| 採れない花の再現 | チューリップ・スズラン・スミレ |
| 現象の再現 | 雨・海・雪 |
| 概念の表現 | 記憶・自由・静けさ |
この香水は2番目にあたります。
面白いのは、実際に嗅ぐと多くの人がチューリップを思い浮かべることです。
実物の匂いを知らないはずなのに、そう感じさせるところに作り手の技術があります。
香りの流れ
時間の変化
- 最初:みずみずしい緑と軽い花
- 1〜3時間:柔らかい花の中心
- 3時間以降:ムスクが肌に残る
全体を通して穏やかで、可憐という言葉が合います。
強く主張する場面がないので、職場でも使いやすい部類です。
春に使うと季節と香りが揃います。
向いている人
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 柔らかい花の香りが好き | ◎ |
| 春に使う1本が欲しい | ◎ |
| 職場で使いたい | ◎ |
| 重い香りが好き | △ |
| 印象を残したい | △ |
バイレードの中では最も穏やかな部類です。
香水を初めて買う人でも扱いやすい。
その代わり、存在感を求めるなら物足りなく感じます。
場面と服装
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 春の日中 | ◎ |
| 職場 | ◎ |
| 日常 | ◎ |
| デート | ◎ |
| 冬の夜 | △ |
合わせやすい服
- 明るい色
- 白
- 春物の軽い素材
- きれいめの服
軽い素材と合います。冬の重い服には少し軽すぎる。
短所
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 主張が弱い | 中 |
| 季節が限られる | 中 |
| 価格が高い | 大 |
| 個性が出にくい | 中 |
穏やかであることは、そのまま短所にもなります。
3万円近くを出して「あまり香らない」と感じる可能性がある。
春に向く香りなので、使える期間も限られます。
毎日使うなら通年で使えるものを選んだほうが効率的です。
花の香水を選ぶときの整理
| 方向 | 印象 | 例 |
|---|---|---|
| 柔らかい花 | 可憐で穏やか | この1本 |
| 白い花 | 濃厚で甘い | ジャスミン系 |
| バラ | 華やか | ローズ オブ ノーマンズ ランド |
| 粉っぽい花 | 古典的 | スミレ系 |
同じ花でも方向が大きく違います。
バイレードの中なら、ローズ オブ ノーマンズ ランドが最も華やか。
この1本は最も穏やかな位置にあります。
穏やかな香水の使いどころ
主張の弱い香水は、使いどころを間違えると意味がありません。
穏やかな香りが効く場面
- 距離が近い場面(会話・食事)
- 毎日つける場面(職場・通勤)
- 他の匂いがある場所(飲食店・電車)
- 相手が香りに敏感なとき
強い香りは屋外や広い場所で効きます。
狭い場所や近い距離では、逆に邪魔になる。
この1本は前者に向きます。会話をする距離でちょうどよく届く濃さです。
香水を1本しか持たないなら、使う場面が多いのはこちらの方向です。
容量の選び方
50mLで29,150円、100mLで41,910円。1プッシュを約0.1mLとすると、50mLで500回分です。
毎日2プッシュ使って8か月ほど。開封後の香りの寿命は1〜3年なので、50mLがちょうど使い切れる量になります。
100mLは割安に見えますが、使い切る前に香りが変わる可能性を考えると、最初は50mLで足ります。
春中心に使うなら、50mLでも2年近くもちます。
季節を絞って使うぶん、1本と長く付き合うことになります。置き場所さえ気をつければ、翌年も同じ印象で使えます。
どこで買うか
日本では公式オンラインと、伊勢丹などの百貨店で買えます。オードパルファムの価格はこの通りです。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 50mL | 29,150円 |
| 100mL | 41,910円 |
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 公式・百貨店 | 定価 | 試してから買える |
| 正規取扱の通販 | 定価 | 扱う香りが限られる |
| 並行輸入 | 上下する | 保管状態が読めない |
通販に出ているものには並行輸入品が混ざります。香水は熱と光で劣化するので、輸送と保管の条件が見えない点は許容が要ります。
定価より極端に安いものは、中身と状態を確認できないと考えたほうがいい。
穏やかな香りは、店頭の数分では良さが分かりません。
肌につけて1日過ごすと、この香水の使いやすさが分かります。
店頭で試せない香りもあります。少量から肌で試す方法を持っておくと、3万円を払う前に判断できます。
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- 通年で使えるものを見るならバイレード モハーヴェ ゴーストもどうぞ。
まとめ
チューリップはほとんど香らない花で、他の素材でその印象を作っています。
採れない花を再現するのは、香水では珍しくない手法です。
バイレードの中で最も穏やかな部類。春と職場に向きます。
存在感を求める人には物足りません。使える季節も限られます。
※本記事はプロモーションを含みます









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