甘さで押してこない、オレンジの花の香水です。出だしはベルガモットの明るい柑橘、30分を過ぎるとネロリの華やかさに青みが混ざり、2時間を過ぎるとオレンジブロッサムの濃い甘さへ変わります。春夏の日中に清潔感を足したい人に向く1本です。
ビターオレンジという1本の木から、3つの香料が採れます。この香水はそのうち花から採る分を、ベルガモットと組み合わせています。同じ花から採り方を変えて2つ取り出すという構成です。
この記事でわかること
- 柑橘から花、そして濃い花へと移る香りの流れ
- ネロリとオレンジブロッサムが同じ花なのに香りの違うわけ
- 春夏の日中や職場での使い方と、つける量の目安
- 100mLで25,960円をどう見るかと、買う場所ごとの違い
結論:柑橘と花の中間を、そのまま清潔感にした1本
総合評価:3.5 / 5.0 ★★★☆★
一言でいえば、柑橘と花の中間です。ベルガモットの明るさで始まり、中心はネロリの華やかさ、最後にオレンジブロッサムの濃い甘さへと移る。甘さで押してこないぶん、すれ違ったときに残る印象は清潔感のほうになります。
弱点は持続と価格です。100mLで25,960円は安くありませんし、朝つけたぶんが夕方まで残る作りでもない。ただ拡散が自己主張の側に回らないので、職場でも食事の席でも使えますし、足りないと感じたら昼につけ直せば濃さは足せます。ネロリを使った香水は各社にあるので、決め手は同じ花を濃さを変えて二度使うこの組み立てに納得できるかどうか。
ディプティック ロー ド ネロリの基本情報
| ブランド | ディプティック |
| 商品名 | ロー ド ネロリ |
| 容量 / 価格 | 100mL:25,960円(扱う店によって変わります) |
| 題材 | ビターオレンジの花(ネロリとオレンジブロッサム) |
| 香調 | トップ:ベルガモット / ミドル:ネロリ / ラスト:オレンジブロッサム |
| 系統 | 柑橘とフローラルの中間(男女を問わない) |
| 買える場所 | 公式オンライン、伊勢丹などの百貨店、正規取扱の通販 |
素材の構成:同じ花を、濃さを変えて二度使う
ビターオレンジは採る場所で名前の変わる木です。花からネロリ、葉と枝からプチグレイン、果皮からビターオレンジ。この香水が採ったのは花だけです。
| 原料 | 役割 |
|---|---|
| ベルガモット | はじけるような明るさ |
| ネロリ | オレンジの花の華やかさ |
| オレンジブロッサム | 濃厚な花 |
公式は「はじけるようなベルガモット、ネロリ、オレンジブロッサムの香りが次々と現れる」と説明しています。
ネロリとオレンジブロッサムは同じ花です。水蒸気蒸留のネロリは軽く青みがあり、溶剤抽出のオレンジブロッサム(アブソリュート)は重い成分まで残るぶん濃厚で甘い。同じ花を、濃さを変えて二度使っています。
香りの変化:柑橘から花、そして濃い花へ
トップ:ベルガモットの柑橘だけが前に出る
最初に立つのはベルガモットです。公式がいう「はじけるような」明るさが、そのまま出ます。花の気配はまだ薄く、柑橘だけが前にある状態。朝の身支度から家を出るまでは、ほぼこの顔で通る。ここだけで判断すると、明るい柑橘の香水で終わってしまいます。
ミドル:30分過ぎ、中心はネロリに移る
30分あたりから2時間ほど、中心はネロリに移ります。いちばん長くまとう顔で、華やかさに青みが混ざった状態が続く。甘さで押さないぶん、残るのは清潔感のほうです。柑橘と花の中間なので、職場でも食事の席でも浮きません。
ラスト:2時間過ぎ、オレンジブロッサムの甘さ
2時間を過ぎると、オレンジブロッサムの濃厚さが表に出ます。重い成分まで残した側なので、青みが引いて甘さが勝つ。公式のいう「次々と現れる」は、柑橘から花、花から濃い花へと濃くなるこの動きを指します。ただし持続は長くないので、朝のぶんが夕方まで残ると考えないほうがいい。
この動き方に乗れるかどうかで、向き不向きははっきり分かれます。
どういう人が選ぶのか
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 花と柑橘の中間が好き | ◎ |
| 春夏に使いたい | ◎ |
| 清潔感が欲しい | ◎ |
| 重い香りが好き | △ |
| 長く香ってほしい | △ |
オレンジの花は性別を問わず使われてきた素材です。
オーデコロンの原型にもネロリが入っていて、もともと男女の区別がありません。
使う場面と付け方:本命は春夏の日中
本命は春から夏の日中です。気温が上がるほど立ち上がりがよく、柑橘と花の中間がそのまま清潔感に見える。逆に真冬は持ち上がらず、同じ量をつけても物足りない。
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 春夏の日中 | ◎ |
| 職場 | ◎ |
| 食事の席 | ◎ |
| デート | ◎ |
| 真冬 | △ |
職場に向くのは、香りが自己主張の側に回らないからです。朝に一度つければ、家を出てしばらくはネロリの顔で通り、昼を過ぎるころには濃くなりながら弱まっていく。食事の席で料理と張り合わないのも同じ理由です。
服は生地が軽いものほど合います。白いシャツやリネンのように、季節が見える素材と並べたときがいちばん自然。
合わせやすい服
- 白いシャツ
- リネン
- 明るい色
- きれいめの服
つけるのは肌の側です。体温で立ち上がるので、手首や首まわりのように温度のある場所が素直に出る。服の上から広く吹くと、花の段が薄まります。量は控えめでいい。距離が近い場面ほど、足りないくらいで届きます。
合いそうなら、どこでいくらか見ておくと早い。
オードトワレとオードパルファンの違い
ディプティックには、同じ名前でオードトワレとオードパルファンの両方がある香りがあります。
| オードトワレ | オードパルファン | |
|---|---|---|
| 濃度 | 低め | 高め |
| 持続 | 3〜5時間 | 5〜8時間 |
| 拡散 | 軽く広がる | 肌に近く長い |
| 価格 | 18,700円〜 | 31,460円 |
濃度が違うだけでなく、処方そのものが違うことがあります。
同じ名前でも別の香りとして扱ったほうが正確です。
軽く使いたいならオードトワレ、長く残したいならオードパルファンという分け方が現実的です。
短所
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 持続が短い | 中 |
| ネロリ系は他社にも多い | 大 |
| 価格が高い | 大 |
| 冬は立ち上がりにくい | 中 |
ネロリを使った香水は各社にあります。
2万円台を出す理由は、3つの素材の使い分けと質です。花から採るネロリは、1キロの精油に大量の花が要るぶん高価な原料です。
気温が低いと香りが立ち上がりにくいので、冬は物足りなく感じることがあります。
どれも使い方でしのげる範囲です。持続の短さは昼のつけ直しで補えますし、冬に弱いのは春夏の1本と割り切れば気になりません。ネロリ系が各社にあるからこそ、同じ花を濃さを変えて二度使うこの組み立てに納得できるかどうかが、2万円台を出す判断の分かれ目になる。
キャンドルとの関係
ディプティックが評判を取ったのはまずキャンドルで、香水はその後です。1968年の「ロー」が最初のオードトワレ。部屋の香りから始まったぶん、空間に馴染む作りが残ります。
| キャンドル | 香水 | |
|---|---|---|
| 広がり方 | 空間全体に均一 | 肌から立ち上がる |
| 温度 | 炎の熱で一定 | 体温で変化する |
| 変化 | ほとんどない | 時間とともに移る |
| 価格 | 8,000円前後〜 | 18,700円〜 |
同じ名前の香りがキャンドルにもある場合、部屋で試してから香水に進むという順番が取れます。
ただしキャンドルと香水では設計が違うので、同じ香りに感じられるとは限りません。
キャンドルから入る手もありますが、香水で決めるなら値段の確認が先です。
大きさの決め方
この香りは100mLで25,960円です。
1プッシュを約0.1mLとすると1,000回分。
春夏中心に使うなら、2年近くもつ計算になります。
開封後1〜3年で香りは変わり始めるので、使い切る前に劣化する可能性はあります。
どこで手に入るか
日本では公式オンラインと、伊勢丹などの百貨店で買えます。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 100mL | 25,960円 |
| 買う場所 | 価格 | 注意 |
|---|---|---|
| 公式・百貨店 | 定価 | 試してから買える |
| 正規取扱の通販 | 定価 | 扱う香りが限られる |
| 並行輸入 | 上下する | 保管状態が読めない |
通販に出ているものには並行輸入品が混ざります。香水は熱と光で劣化するので、輸送と保管の条件が見えない点は許容が要ります。
定価より極端に安いものは、中身と状態を確認できないと考えたほうがいい。
柑橘と花の中間は、店頭でも印象がつかみやすい。
ただし後半のオレンジブロッサムまで確認してから決めてください。
実際の価格と在庫は、扱っている店によって変わります。同じものでも取扱の有無が分かれるので、まとめて確認しておくと早い。
あわせて読みたい
- 柑橘の方向を比べるならディプティック オイエドもどうぞ。
- ブランド全体を見るならディプティックのおすすめ香水もどうぞ。
まとめ:柑橘と花の中間を、春夏の日中に使う1本
ビターオレンジの花と、ベルガモットを組み合わせた構成です。
ネロリとオレンジブロッサムは同じ花ですが、抽出方法が違うため香りが変わります。
柑橘から花へ、そして濃い花へと段階的に濃くなります。
春夏と職場に向きます。冬は立ち上がりにくい。
大きさは使う頻度から逆算してください。100mLで25,960円、1プッシュを0.1mLとすれば1,000回分あるので、春夏中心なら2年近くもちます。ただし開封から1〜3年で香りは変わり始めるため、毎日使うのでなければ、使い切れる量かどうかを先に考えたい。
持続は長くありませんが、そのぶん量を控えめにしても届き、職場でも食事の席でも距離感を保てます。ネロリを使った香水は各社にあるので、店頭で試すときは後半のオレンジブロッサムまで確認してから決めてください。柑橘と花の中間が自分に合うと分かれば、春夏の定番として長く付き合える1本になる。
ディプティック ロー ド ネロリに近い方向で探すなら
他と迷っているなら、近い方向の銘柄を並べておきます。まったく同じものはないので、「どこが近いか」で選んでください。
| 銘柄 | 価格の目安 | 近いところ | 違うところ |
|---|---|---|---|
| ル ラボ ビガラード18 | 22,990円〜 | ネロリ・ベルガモットが重なる | ムスクが入り、柔らかい残り香になる |
| メゾン フランシス クルジャン アブソリュ プール ル マタン | — | 同じシトラスの方向 | レモンが入り、立ち上がりが鋭い |
| クリード スプリング フラワー | — | ベルガモットが重なる | アンブロキサンが入り、残り香が強く伸びる |
香りは重ねる相手でも印象が変わります。手持ちと並べて、いちばん出番が無さそうな方向を埋めるのが結局いちばん使えます。
※本記事はプロモーションを含みます

コメント