薬のような苦みが主役の、甘くない香りです。出だしはミルラの樹脂、中盤にジャスミンの花が開き、最後はパチュリとウードが土と木の深さで支えます。軽い香りに飽きて、人と違う1本を探している人に向く香水。
ミルラは、聖書にも登場する古い香料です。かつて金より価値があったとされます。上海限定のこの1本は、その樹脂を中心に据えています。
この記事でわかること
- ミルラ55の香りの正体(樹脂の苦みを主役にした濃度の高いシプレ)
- ウードが入ることで香りと価格がどう変わるか
- 使える場面と、使えない場面のはっきりした線引き
- 15mL・50mL・100mLの価格と、期間限定という買い方の制約
結論:薬のような樹脂を主役に置いた、濃いシプレ
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
ミルラという樹脂の苦みを中心に据えたシプレです。公式も「みなさま、これはシプレです」と明言しています。ただし下をパチュリとウードで固めているぶん、伝統的なシプレより濃度が高い。
重さと価格は正直に大きな壁で、50mLで52,250円、使える場面も秋冬の夜に寄ります。ただし裏を返せば被る心配がほぼ無く、香水を長く使ってきた人には代わりの見つからない1本になる。最初の1本には向きませんが、樹脂とお香の方向を突き詰めたい人なら出す価値のある金額です。
ル ラボ ミルラ55の基本情報
| ブランド | ル ラボ(2006年・ニューヨークで始まった) |
| 商品名 | ミルラ55(シティ エクスクルーシブ) |
| 容量 / 価格 | 15mL:22,990円 / 50mL:52,250円 / 100mL:76,560円 |
| 香調 | 上:ミルラ / 中:ジャスミン / 下:パチュリ、ウード、アンバーグリス、ムスク |
| 系統 | シプレ(公式が明言) |
| 取り扱い | 本来は上海の店舗限定。2026年9月30日までは日本の公式オンラインと直営店でも |
ミルラという樹脂
アラビア半島やアフリカに育つ木から採る樹脂です。
この素材の特徴
- 薬のような苦みがある
- 甘草(リコリス)に似た印象
- 防腐作用があり古代から使われた
- お香の材料でもある
- 単体では重く暗い
公式は「中国の伝統では血流をよくするものとして知られている」と書いています。
薬としての歴史が長い素材です。
ル ラボは2006年にニューヨークで始まったブランドです。注文を受けてから店頭で調合し、そのラベルに日付と名前を入れる。この売り方そのものがブランドの中身になっています。
何を合わせているか
| 原料 | 役割 |
|---|---|
| ミルラ | 主役。薬のような樹脂 |
| ジャスミン | 花の華やかさ |
| パチュリ | 土と木の深み |
| ウード | 濃厚な木 |
| アンバーグリス | 塩気と持続 |
| ムスク | 肌に残す |
ウードが入っているのが重要です。
沈香とも呼ばれ、中東で最も珍重される香木です。
ミルラとウードを組み合わせると、かなり重く濃厚な香りになります。
名前についている数字は、配合されている原料の数だと公式は説明しています。サンタル33なら33種類。数が多いほど良いという意味ではなく、その香りを作るのに何種類を要したかという記録です。
シティ エクスクルーシブは、その都市の店舗でしか買えない香りとして作られています。都市の名前は香りに書かれていませんが、その街をどう捉えたかが構成に出ています。
シプレという構造
公式は「みなさま、これはシプレです」と明言しています。
| 層 | この香水では |
|---|---|
| 上 | ミルラの薬のような苦み |
| 中 | ジャスミンの花 |
| 下 | パチュリ・ウード・アンバーグリス |
シプレは古典的な構造で、下を土や苔で固めるのが特徴です。
この香水はそこにウードを足しているので、伝統的なシプレより濃度が高い。
公式が「ダークでエレクトリック、古くて、新しい」と書いているのはそこです。
選ぶ理由になる人
| こういう人 | 相性 |
|---|---|
| 濃厚な香りが好き | ◎ |
| お香や樹脂が好き | ◎ |
| 人と違う香りが欲しい | ◎ |
| 軽い香りが好み | × |
| 職場で使いたい | × |
香水を長く使ってきた人向けです。
最初の1本には向きません。
軽い香りに慣れていると、重すぎて扱えない可能性が高い。
服との合わせ方
| 場面 | おすすめ度 |
|---|---|
| 秋冬の夜 | ◎ |
| フォーマルな場 | ○ |
| 休日 | △ |
| 職場 | × |
| 夏 | × |
合わせやすい服
- 黒や濃紺
- レザー
- フォーマル
- 冬の厚手のもの
短所
| 短所 | 程度 |
|---|---|
| 重すぎる | 大 |
| 使う場面が限られる | 大 |
| 価格が高い | 大 |
| 期間限定 | 大 |
| 好みが極端に分かれる | 大 |
この香水は、万人向けではありません。
50mLで52,250円を出して、使える場面が年に数十回という計算になります。
1プッシュでも十分に届くので、量の調整も難しい。
ウードという香木
アガーウッドや沈香とも呼ばれます。
ウードの特徴
- 木が菌に感染してできる樹脂
- 天然のものは非常に高価
- 中東で最も珍重される
- 動物的で濃厚な香り
- 日本の香道でも使われる
自然に発生する確率が低いため、天然のウードは香料の中で最高値の部類です。
この素材が入ると、香水の価格は一気に上がります。
日本人にとっては、香道の記憶と結びつく素材でもあります。
沈香や伽羅として、千年以上前から日本にも入ってきました。
正倉院に収められている蘭奢待も沈香です。
そう考えると、この素材は日本人にとって馴染みのないものではない。
香水として嗅ぐと異国的に感じますが、香道の文脈では歴史のある香りです。
そこを知っていると、この香水の受け取り方が少し変わります。
ウードを使った香水は近年増えました。
ただし天然のウードを十分な量使っているものは限られます。
多くは合成で再現したものです。
この香水がどちらかは公開されていませんが、価格から考えると相応の質のものが使われているはずです。
買い方
本来は上海の店舗でしか買えない香りです。
ただし2026年9月30日までは期間・数量限定で、日本の公式オンラインと直営店でも取り扱いがあります。
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 15mL | 22,990円 |
| 50mL | 52,250円 |
| 100mL | 76,560円 |
クラシックコレクションより2割ほど高い価格です。50mLで5万円台になります。
| 買い方 | 利点 | 注意 |
|---|---|---|
| 期間中に公式で買う | 定価で確実 | 期間が終わると買えない |
| 現地の店舗 | 定価 | 行く機会が要る |
| 通販の並行輸入 | いつでも買える | 価格が上がる・状態が読めない |
期間が終わると、次にいつ日本で買えるかは分かりません。気に入ったなら期間中に決めたほうが確実です。
重い香りは、店頭で数分では判断できません。
15mLで試してから決めることを強く勧めます。
50mLを買って合わなかったときの損失が大きすぎます。
15mLなら数週間で使い切れる量。判断を先延ばしにせず、まず肌の上に置いて、日をまたいでから決めるのが確実です。
あわせて読みたい
- 重い方向を比べるならル ラボ ベチバー46もどうぞ。
- 同じブランドのル ラボ トンカ25もどうぞ。
まとめ:ミルラ55は誰が買うべきか
ミルラは薬のような苦みを持つ樹脂で、古代から使われてきました。
ジャスミン・パチュリ・ウードを重ねた、濃度の高いシプレ構成です。
香水を長く使ってきた人向け。最初の1本には向きません。
秋冬の夜に限られます。職場と夏では使えません。
使う場面が狭く、価格も高い。それでも樹脂とウードを重ねたこの濃さは、他で代わりが見つかりません。狭さは弱点であると同時に、人と被らない理由でもあります。
日本で買えるのは2026年9月30日まで。重い香りは店頭の数分では判断できないので、まず15mLを肌に置き、日をまたいでから決めるのが確実です。
ほかの銘柄と迷うなら、ル ラボ香水の選び方もあわせてどうぞ。
※本記事はプロモーションを含みます

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