ウールのコートを出した日に、「今年もここから始めよう」と思える瓶ってありますよね。僕にとってはこれでした。結論から言うと、エタ リーブル ド オランジェ アフタヌーン オブ ア フォーン は、気温が下がってからの休日に強い、薔薇と革とお香の一本です。100mLを何年も使っている腕でどう香ったのか、弱点はどこにあるのか、合う服と時間まで書きます。
この記事でわかること
- 僕の腕でどう香ったか(体感は五〜六時間ほど)
- 100mLが一年でどれだけ減るか
- 買う前に知っておきたい弱点二つ
- 合う服装と時間帯、置き場所の注意
いま手に入る形と値段だけ先に見ておきたい方もいるはずです。ブランド名からまとめて並べると、そのあたりが早く分かります。
Etat Libre d’Orange The Afternoon of a Faun EDP 100mL
参考価格 31,954円前後
ウッディでシプレ調の物語性のある香りをまといたい人向け。
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:アフタヌーン オブ ア フォーン は「秋冬の休日に強い一本」
この一本が本気を出すのは、コートを着る季節の、予定が自分のものになっている日です。ミルラとレザーとベンゾインが強く出ます。空気が冷たい日ほど、はっきり香ります。十一月の日曜、午後三時に家を出るとき、首元から上がってくる薔薇とお香の混ざり方が、この香水の正解だと思えました。
逆に、朝から晩まで人と近い距離で過ごす平日には持て余します。この香りは距離を選びます。半径一メートルの内側に入ってきた相手には、薔薇でも革でもなく「なにか強い匂い」として届いてしまう瞬間があるからです。使う日を選べる人ほど、この瓶の評価は上がっていきます。
名前のもとになっているのは、昼寝から覚めた牧神が午前中の記憶をたどるという話です。あれは本当にあったことなのか、像はぼやけていく——そういう筋書きを、ダンサーのヴァーツラフ・ニジンスキーに重ねて作られています。香りを嗅いでからこの話を読むと、後半のぼんやりした香り方に納得がいきました。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
買って何年も経つのに、瓶の肩から下がまだ埋まっています。減らないことがそのまま安心になっている、僕にとってはそういう香水です。

エタ リーブル ド オランジェ アフタヌーン オブ ア フォーン の基本情報
僕がこれを開けるのは、十月から三月までの休日だけです。だいたい週に一回か二回、多い週で三回。年に直すと五十回いくかどうかというところでしょうか。一回につき一プッシュ、多くても二プッシュ。この使い方で、100mLの瓶が一年でどれだけ減ったと思いますか。
答えは、肩のカーブが始まるあたりまででした。目盛りのない瓶なので正確な数字は言えませんが、一年でせいぜい一割ちょっと。この容量は、暮らしのどこかで好みが変わらないかぎり使い切れない量です。残量を見るたびに「まだこんなにある」と安心すると同時に、「使い切る前に自分のほうが先に変わるかもしれないな」とも思います。買った日の金額だけを見ていると重い買い物ですが、一回あたりに直したときの感触は、値札から受ける印象とだいぶ違いました。
額は31,954円。100mLでこの数字をどう受け取るかは人それぞれだと思いますが、僕は「毎日回すための瓶ではない」と割り切ってから気が楽になりました。濃度はオードパルファムで、一プッシュの出方がしっかりしています。足りないと感じて量を増やす方向には、行かないほうがいいです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | エタ リーブル ド オランジェ |
| 商品名 | アフタヌーン オブ ア フォーン オードパルファム |
| 型番 | FAU100 |
| 容量 | 100mL |
| 濃度 | オードパルファム |
| 価格 | 31,954円 |
| 香調 | トップ:ベルガモット/シナモン/インセンス、ミドル:ローズ/アイリス/ジャスミン、ベース:ミルラ/レザー/ベンゾイン |
| 系統 | ウッディ、シプレ |
買うときの手がかりになるのが、型番のFAU100と、100mLという容量の二つです。名前がカタカナになると読み方の見え方が店ごとに変わるので、僕はこの二つで確かめています。ブランド名から入れば候補が一覧で並ぶので、突き合わせながら選べます。
Etat Libre d’Orange The Afternoon of a Faun EDP 100mL
参考価格 31,954円前後
ウッディでシプレ調の物語性のある香りをまといたい人向け。
香りの変化
三つの層がはっきり分かれて書かれている香水で、僕の腕でもそのとおりに入れ替わっていきました。ただ、順番に消えていくというより、上から一枚ずつ布が取れていくような変わり方です。どの段階も、下から同じ土台が透けて見えています。
トップ
ベルガモット、シナモン、インセンス。吹いた瞬間に来るのは柑橘の明るさ……ではありませんでした。僕の腕では、シナモンとお香の煙のほうがずっと大きく出ます。ベルガモットは、その煙にわずかな照り返しを足している程度の役回りに感じました。
ここが、この香水の好き嫌いが分かれるところです。玄関で吹いて、そのまま外に出るまでの十分間。狭い場所だと、自分の鼻に煙と香辛料がまとまって入ってきて、正直むせます。室内で判断すると印象を損しやすいので、吹いたら一度外の空気に当ててみてください。外に出た途端、尖っていた部分が丸くなります。
ミドル
ローズ、アイリス、ジャスミン。花が三つ並びますが、いわゆる花束の甘さにはなりません。僕の腕で体積が大きく出たのはローズで、ただしその薔薇は、生花というより古い舞台衣装に染み込んだ薔薇でした。アイリスの粉っぽさとジャスミンの湿り気が、その染み具合を作っているように感じます。
外を歩いているあいだは、この段階がずっと続いてほしいと思いました。コートの襟のあたりでゆっくり温まって、歩くたびに首から上へ流れてきます。花の香りをまとっている感覚とは少し違って、花が置かれていた部屋にいる感覚に近いです。甘い花を期待して買うと、ここで気持ちがずれます。
ベース
ミルラ、レザー、ベンゾイン。樹脂と革の組み合わせです。吹いてから最後まで、この2つがずっと香っています。時間が経つほど花が薄くなっていくので、結果として革と樹脂だけが残る形になります。肌に鼻を近づけると、なめした革の匂いと、甘くて少し薬っぽい樹脂の匂いが同時に立ち上がってきました。
ベンゾインの甘さがあるおかげで、革が硬くなりすぎずに済んでいます。この甘さが無ければ、たぶん僕は何年も手元に置いていません。夕方、脱いだコートを椅子にかけたとき、襟から立ってくるのがこの部分です。そこだけ嗅ぐと、香水というより誰かの持ち物の匂いでした。
STEP 1|0〜30分
トップのシナモンとインセンスが前に出る
煙と香辛料が立つので、室内で吹いた直後は自分でも強く感じる
STEP 2|〜3時間
ミドルのローズとアイリスが中心になる
コートの襟のあたりで温まり、歩くたびに首から上へ流れてくる
STEP 3|それ以降
ベースのレザーとベンゾインだけが残る
肌に鼻を近づけて拾える距離まで下がり、体感五〜六時間で自分では気づかなくなる

正直な注意点
気持ちよく使えた話ばかり書いてきたので、買う前に引っかかっておいてほしいところを出しておきます。まず、真夏はほとんど出番がありません。革と樹脂とお香という土台が、汗の熱で下から膨らんでくるからです。一プッシュでも重く、半袖の腕の上ではどうにも居場所がありませんでした。使えるのはコートかニットを着ている時期だと考えておくと、期待が裏切られません。
もう一つが、さっきも書いた最初の十分間です。トップのシナモンとインセンスは、狭い室内だと確実に尖ります。香水売り場で紙に吹いて数十秒で判断すると、この香水は「きつい香辛料」としか記憶に残らないはずです。実際、僕も買う直前まで迷いました。落ち着いてからの顔がまるで違うので、試すなら時間をかけてください。
もう一点、害はないけれど知っておくといい話を。肌の上では体感五〜六時間で静かになりますが、コートやマフラーに移った分はそのあとも残ります。翌朝もう一度そのコートを着ると、襟から前日の続きが上がってきます。僕はこれが好きなので気にしていませんが、日によって香りを替えたい方には引っかかる部分かもしれません。
注意
① 真夏はほぼ使えない。革と樹脂とお香の土台が汗の熱で膨らみ、半袖の腕の上では一プッシュでも重くなる
② 最初の十分が尖る。室内で吹くとシナモンとインセンスがまとまって立ち、短時間の試香では印象を損しやすい
合う人・合わない人
香りに物語がぶら下がっているほうが嬉しい人には、まっすぐ刺さります。牧神の昼寝という筋書きを知ってから嗅ぐと、後半のぼやけ方まで含めて面白がれるからです。それから、花の香りは好きだけれど甘いだけの花は落ち着かない、という方。この一本の薔薇は革と樹脂の上に置かれているので、甘さが一人歩きしません。秋冬に服の雰囲気ごと切り替えたい方にも向きます。
反対に、一年じゅう回せる主軸を探している方には勧めません。気温が上がると土台が重くなる香りなので、夏のあいだ棚で眠ることになります。近い距離で長時間過ごす仕事に毎日つけていきたい方も、別の一本を探したほうが気が楽です。強いというより、相手との距離によって届き方が変わるタイプでした。
こんな人に合う
- ✓ 香りにまつわる物語ごと楽しみたい人
- ✓ 花の香りは好きだが、甘いだけの花は落ち着かない人
合わないかも
- × 一年を通して毎日つける主軸の一本を探している人
使う場所と時間
いちばん決まったのは、十一月の日曜、午後三時に家を出た日でした。厚手のウールのコートにタートルネック、足元は革靴。展覧会をひとつ見て、本屋に寄って帰るだけの予定です。外の空気が冷たくて、上着の内側だけ暖かい。そんな日がこの香りにはちょうどいいと思います。首元で温まった花が、歩くたびに上へ流れてきました。
夜に人と食事をする日も相性がいいです。席に着いてコートを脱ぐ動作で香りが一度立ち上がって、そこから静かに落ちていきます。出かける一時間前に一プッシュしておくと、尖った十分間が家で終わってくれるので、店に着くころにはちょうど花のあたりに入っています。平日の日中に使うなら、腰の高さに一プッシュだけ。届く範囲をこちらで絞ってしまうのが現実的でした。
使う場面
| 仕事・オフィス | △ | オードパルファムの一プッシュでも近い席には届くので、使うなら腰の高さに絞る |
| 夜デート | ◎ | コートを脱ぐ動作で一度立ち上がり、一時間前に吹いておけば花の時間帯に入る |
| 休日 | ◎ | コートとニットの季節に外を歩く日が、この香りの素直な使いどころ |
| 真夏 | × | 革と樹脂が汗の熱で膨らみ、半袖の腕の上では置き場所がなくなる |
保管で中身は変わる
箱は取ってあります。ふだんは箱を潰して捨てるほうなのですが、この瓶だけは戻す場所として残しました。理由は単純で、一年のうち半分は使わないからです。十月に箱から出して、三月に箱へ戻す。この往復が、そのまま季節の区切りになっています。
100mLが何年も残るということは、この瓶が棚にいる時間が異常に長いということでもあります。毎日使う香水なら置き場所を多少雑にしても中身が先になくなりますが、これは逆です。使い切るまでの年数のぶんだけ、置き場所の影響を受けると考えたほうが実態に合っています。僕は扉のある棚の奥に入れて、使う季節だけ前に出す形に落ち着きました。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 100mLを何年もかけて使う瓶なので、他のどの香水より長く日差しを浴び続けることになる |
| 浴室・洗面所 | × | お香と樹脂の香りは湿った空気の中でぼやけやすく、毎日の湯気を何年分もかぶる場所になる |
| 暖房の近く | × | 出番の季節が暖房を入れる季節と丸ごと重なるため、出しっぱなしにすると熱源の隣で冬を越してしまう |
口コミの読み方
レジへ向かう前に、瓶を持ったまま五分ほど立っていました。ブランドの名前の付け方も、牧神がニンフを追いかけるという説明文も、きわどい方向へ振ってあります。これを自分の生活に持ち込めるのか。買う前の僕が引っかかっていたのは、香りそのものより、その一点でした。
結果から書くと、色気の種類が想像と違いました。肌を見せるほうの色気を予想していたのですが、届くのはもっと日常の側です。冷たい外から入ってきた人のコートの襟から立ってくる匂い、と言えば近いでしょうか。コートを着ている季節なら、持ち込めない場面のほうが少なかったです。
土台が革と樹脂とお香だという点も、買う前は不安でした。自分にはまだ早い落ち着き方をしている香りなのではないか、という不安です。ここは半分だけ当たっています。ミルラとレザーとベンゾインが低いところに座っているのは確かですが、その上に薔薇とアイリスとジャスミンが乗るので、全体が古びる方向には行きません。
31,954円という額は、物差しを替えたら片がつきました。毎日回す香水として見ているうちは、どう計算しても高く見えます。十月から三月の休日だけに使う瓶だと決めてからは、一年で一割ちょっとという減り方のほうが現実味を持ちました。
口コミの読み方
| 生活に持ち込めるきわどさか | 色気の種類が想像と違いました。コートの襟から立ってくる、日常の側の匂いです | |
| 土台が落ち着きすぎていないか | 革と樹脂は低いところに座りますが、上に薔薇とアイリスとジャスミンが乗るので古びません | |
| 31,954円に見合うか | 毎日回す物差しでは高く見えます。秋冬の休日だけの瓶と決めてから納得できました |
まとめ
この香水を棚から出す日は、予定のほうが先に決まっています。コートを着て、少し歩いて、誰かと向かい合う日。そういう日のための瓶として買ったので、減らないことに文句はありません。むしろ残量を見るたびに、まだ何年ぶんも先の秋が手元にあるのだと思えます。
迷っているなら、判断の分かれ目はひとつだけです。最初の十分間の煙と香辛料を、越えられるかどうか。そこを越えた先にある薔薇と革を好きになれる人にとっては、31,954円の100mLは驚くほど長く付き合える買い物になります。逆に、最初の印象で決めたくなる方は、この一本とは縁が薄いかもしれません。
この記事のまとめ
- ✓ 秋冬の休日に強い一本。真夏と、近い距離で長時間過ごす平日には向かない
- ✓ 弱点は二つ。真夏に使えないことと、最初の十分が尖ること
- ✓ 100mLは週一〜二回の使い方で一年に一割ちょっと。数年かけて付き合う瓶
最後に、いま手に入る形と値段を確かめておきたい方へ。ブランド名から並べて探すと、型番と容量まで見比べながら選べます。
Etat Libre d’Orange The Afternoon of a Faun EDP 100mL
参考価格 31,954円前後
ウッディでシプレ調の物語性のある香りをまといたい人向け。
※本記事はプロモーションを含みます

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