香水は好きだけれど、量の調整が難しくて敬遠しているという人は多い。その中間解になるのがヘアフレグランスです。香りが軽く、しかも動くたびにふわっと立つ。ただし髪に使う以上、香水とは違う注意点もあります。この記事では、香水との違いから整理します。
香水とヘアフレグランスの違い
似た製品に見えますが、設計が違います。
| 項目 | 香水 | ヘアフレグランス |
|---|---|---|
| 香料濃度 | 高い(5〜20%) | 低い(1〜3%程度) |
| 持続時間 | 3〜12時間 | 1〜4時間 |
| アルコール | 多い | 少ないか無配合が多い |
| つける場所 | 肌 | 髪 |
| ケア成分 | なし | 保湿成分が入っていることが多い |
いちばんの違いは濃度です。ヘアフレグランスは香りが弱いぶん、つけすぎても大惨事になりにくい。
そしてアルコールが少ないのは、髪と頭皮への配慮です。香水を髪に直接吹くと、アルコールで髪が乾燥します。
髪は香りを保持しやすい
なぜ髪につけると良いのかには、物理的な理由があります。
髪は表面積が大きく、しかも繊維状なので香りの分子が留まりやすい。肌につけた香水が体温で立ち上がるのに対して、髪の香りは動くたびに拡散します。
つまり、すれ違ったときや振り向いたときに香るという香水では作りにくい効き方をします。
一方で保持しやすいということは、他の匂いも吸着しやすいということでもあります。焼肉屋に行った翌日に髪が臭うのは、この性質のためです。
香水を髪に直接吹いてはいけない
節約のつもりで香水を髪に使う人がいますが、避けたほうがいい。
香水を髪に使う問題点
- アルコール濃度が高く、髪の水分を奪う
- 頭皮についた場合、刺激になることがある
- 濃度が高いので、髪に留まって強く香りすぎる
髪は死んだ細胞なので、傷んでも自然には戻りません。アルコールで乾燥させると、パサつきと切れ毛につながります。
どうしても香水を使いたい場合は、空中に吹いてその中を通る(ミストシャワー)という方法があります。髪に直接かからないので、影響は小さくなります。
つけ方は「離して、中間から毛先へ」
髪につける以上、頭皮にかけないのが原則です。
正しいつけ方
- 20〜30cm離して吹く。近すぎると一点に集中する
- 髪の中間から毛先へ。根元と頭皮は避ける
- 1〜2プッシュ。乾いた髪につける
2つ目が重要です。頭皮に直接かけると、皮脂と混ざって匂いが変わりますし、刺激にもなります。狙うのは中間から下です。
3つ目の「乾いた髪」も守ってください。濡れた髪につけると、水分と一緒に流れて均一につきません。ドライヤーで乾かしたあとが正解です。
香水との併用は「同系統」か「片方だけ」
両方を使う場合、組み合わせに注意が要ります。
| 組み合わせ | 結果 | 判断 |
|---|---|---|
| 同じブランド・同じ系統 | 自然にまとまる | ◎ 安全 |
| 違う系統の香り | 衝突して輪郭がなくなる | × 避ける |
| ヘアフレグランスのみ | 軽く香る。日常使いに向く | ◎ 迷ったらこれ |
| 香水のみ+無香料の整髪料 | 香水の輪郭がはっきり出る | ◎ 香水を主役にするなら |
違う香りを重ねるのは、ほぼ確実に失敗します。香水の記事でも書いていますが、混ざると第三の匂いになります。
どちらか片方に絞るのがいちばん簡単です。日常はヘアフレグランス、勝負の日は香水、という使い分けも成立します。
整髪料の香りとも衝突する
見落とされがちですが、ワックスやバームにも香りがついています。
整髪料は髪につける量が多く、しかも一日中残ります。ここに別の香りのヘアフレグランスを重ねると、当然ぶつかります。
解決策は2つ。整髪料を無香料にするか、ヘアフレグランスをやめて整髪料の香りだけにするか。
無香料の整髪料は各社から出ているので、香りを自分でコントロールしたいなら整髪料は無香料に寄せるのが定石です。これは香水を使う人にも同じことが言えます。
こういう場面で効く
ヘアフレグランスが香水より有利な場面があります。
| 場面 | 理由 |
|---|---|
| 職場・オフィス | 香りが弱く、周囲に配慮できる |
| 食事の場 | 香水より控えめ。料理の香りとぶつかりにくい |
| 外食後の匂い消し | 髪についた食べ物の匂いを上書きできる |
| 香水が苦手な人 | 香りの強さに慣れる段階として使える |
3つ目は実用的な使い道です。焼肉や居酒屋のあと、髪の匂いが気になるときに一吹きすると、そのまま次の予定に移れます。
香水はこの用途には強すぎることが多い。食事の匂いと香水が混ざると、かえって目立ちます。
香りの強さに慣れていない人の入り口として
香水を使ったことがない人が、いきなり本格的な香水を買うと失敗しやすい。
理由は単純で、自分でつけた量が適正かどうか判断できないからです。鼻は数分で自分の匂いに慣れるので、多くつけても本人には分かりません。
その点、ヘアフレグランスは濃度が低いので、多少多くても大惨事になりません。香りをまとうという感覚に慣れる練習台として機能します。
そこで自分の好みの系統が分かってから香水に進むと、選ぶ精度が上がります。順番としては理にかなっています。
香り以外の機能もある
香りづけだけの製品ではないものが多い。
| 含まれることの多い機能 | 何のためか |
|---|---|
| 保湿成分 | 乾燥による広がりを抑える |
| 紫外線ケア成分 | 日中の髪のダメージを減らす |
| 帯電防止 | 冬の静電気を抑える |
| 熱からの保護 | ドライヤーの熱ダメージを減らす |
冬なら帯電防止と保湿が入っているものが実用的です。香りをつけながら、広がりも抑えられる。
逆に言えば、香りだけを求めるなら他の手段もある。整髪料に香りのあるものを使えば、1本で済みます。
重ねる本数が増えるほど、香りが混ざって意図しない匂いになります。髪につけるものは、できるだけ少なくしたほうが失敗が減ります。
短所をどう受け止めるか
弱点も挙げておきます。
| デメリット | 考え方 |
|---|---|
| 持続時間が短い | 1〜4時間。長時間なら香水のほうが向く |
| 香りの選択肢が少ない | 香水ほどの種類はない |
| 整髪料と衝突する | 無香料の整髪料に替えるのが確実 |
| 髪が傷むことがある | アルコール配合のものは乾燥する。表示を確認 |
4つ目については、製品によってアルコール量が違います。「ノンアルコール」「保湿成分配合」と書かれているものを選ぶと、髪への負担は小さくなります。毎日使うものなので、ここは確認する価値があります。
1つ目の持続時間についても、考え方があります。短いのは弱点ではなく、つけ直しで調整できるという利点でもある。小さいボトルなら鞄に入るので、夕方に一吹きすればいい。
香水は一度つけたら消せませんが、ヘアフレグランスは弱いぶん、足し引きの自由度が高い。香りの強さに慣れていない段階では、この扱いやすさは大きな利点です。
そして2つ目の選択肢の少なさは、逆に言えば迷わないということでもあります。香水売り場のように数百種類から選ぶ必要がないので、決めるのは早い。
あわせて読みたい
- 髪のケアは、ヘアオイルの選び方の記事もどうぞ。
- 香りの重ね方は、香水と体臭の記事もどうぞ。
- 香水のほうを選ぶなら、メンズ香水の選び方ガイドもどうぞ。
他のにおいとの関係は、香りの衝突の記事もあわせてどうぞ。
香水そのものと迷っているなら、ボディミストと香水の違いの記事もあわせてどうぞ。
頭皮の状態についてはフケの記事にまとめています。
最後にひとこと
ヘアフレグランスは香水より濃度が低く、つけすぎても大惨事になりません。しかも髪は香りを保持しやすいので、動くたびにふわっと立つという効き方をします。
香水を髪に直接吹くのは避けてください。アルコールで髪が乾燥します。そして整髪料の香りと衝突するので、香りを自分でコントロールしたいなら整髪料は無香料に寄せるのが定石です。
※本記事はプロモーションを含みます

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