ヘアオイルは女性のものというイメージが長くありましたが、実際に使ってみると、メンズこそ効く場面が多いアイテムでした。特に軟毛でスタイリングが決まらない人と剛毛で広がる人では、選ぶべきものが正反対になります。この記事では、目的別の選び方と、つける量とタイミングを整理します。
ヘアオイルは何をしているのか
ヘアオイルの役割は大きく3つです。髪の表面を覆って水分の蒸発を抑える、ドライヤーの熱から守る、そして手触りと見た目のツヤを出す。
ここで大事なのは、髪を「補修」しているわけではないということです。髪は死んだ細胞なので、傷んだ部分が元に戻ることはありません。オイルができるのは、これ以上傷まないように守ることと、見た目を整えることです。
この前提を持っておくと、期待外れになりません。そして守るという役割上、ドライヤー前に使うのが本命です。
軟毛と剛毛で、選ぶものが正反対になる
ここがメンズのヘアオイル選びで最も重要な分岐です。
| 髪質 | 起きている問題 | 選ぶべきオイル |
|---|---|---|
| 軟毛・細い | 重さでぺたんこになる。ボリュームが死ぬ | さらっとした軽いタイプ。少量で使う |
| 剛毛・太い | 広がる。まとまらない | しっとり重めのタイプ。量も多めでいい |
| くせ毛 | 湿気でうねる | しっとり系。湿気の侵入を抑える |
| カラーやブリーチ後 | パサつき・切れ毛 | 保湿力の高いもの。熱保護があると良い |
軟毛の人が重いオイルを使うと、根元がつぶれて余計に薄く見えます。これはかなり多い失敗で、「ヘアオイルは自分に合わない」と判断する原因になっています。合わないのは製品であって、カテゴリ全体ではありません。
逆に剛毛の人が軽いオイルを使っても、広がりは抑えられません。自分の髪質を先に決めてから選ぶだけで、成功率が大きく変わります。
つける量とタイミングで、結果の半分が決まる
製品選び以上に差が出るのがここです。
正しい使い方の3原則
- タオルドライ後、まだ湿っているうちにつける。乾いた髪につけてもなじまない
- 根元にはつけない。毛先から中間まで。根元につくとベタつく
- 量は少なめから。ショートなら1〜2滴で足りる
2つ目が最重要です。メンズはショートが多いので、手のひらに広げてそのまま髪をわしゃわしゃすると、根元に集中してついてベタつきます。手に伸ばしたら、まず毛先を握るようにつけて、余った分で中間を通す。
3つ目の量も、ショートヘアなら想像より少なくて足ります。1〜2滴から始めて、足りなければ足す。多すぎると洗い直すしかありません。
スタイリング剤との併用はどうするか
ワックスやバームを使う人が悩むのがここです。順番があります。
| 段階 | 使うもの | 目的 |
|---|---|---|
| 1. タオルドライ後 | ヘアオイル | 熱から守る・乾燥を防ぐ |
| 2. ドライヤー | — | 根元から立ち上げるように乾かす |
| 3. 乾いた後 | ワックス・バーム | 形を作る・キープする |
つまりヘアオイルはスタイリング剤ではなく、その前の下地です。オイルで形を作ろうとするとうまくいきません。
ただし、乾いた髪の毛先だけに少量つけてツヤを足す使い方はあります。この場合も、量は米粒ほど。多いと濡れ髪ではなくベタついた髪に見えます。
軟毛でボリュームを出したい人は、そもそも乾いた髪へのオイルは避けたほうが無難です。ドライヤー前だけに絞ると失敗しません。
価格帯と、続けるうえでの現実
ヘアオイルは1,000円台から5,000円超まであります。
| 価格帯 | 変わるところ |
|---|---|
| 〜2,000円 | 基本の保湿と熱保護は満たす。香りが強めの製品が多い |
| 2,000〜4,000円 | テクスチャの完成度。軽さと保湿の両立に差が出る |
| 4,000円〜 | サロン専売品が中心。香りと使用感の質が上がる |
1本が数か月持つアイテムなので、月あたりのコストで考えると差は小さくなります。ショートヘアで1〜2滴なら、100mLで半年近く持つ計算です。
香りについては、香水を使う人は無香料か微香性を選ぶほうが得です。髪は香りを長く保持するので、頭から強い香りが立つと香水の輪郭が崩れます。
合わないと感じる人の条件
弱点も並べておきます。
| デメリット | 対処 |
|---|---|
| つけすぎるとベタつく | 少量から。根元につけない |
| 軟毛はぺたんこになりやすい | 軽いタイプを選び、ドライヤー前だけに使う |
| 枕カバーが汚れる | 夜につけるなら量を減らす。枕カバーはこまめに替える |
| 傷んだ髪が治るわけではない | 守る道具。すでにある傷みは切るしかない |
3つ目は地味に効きます。ヘアオイルをつけて寝ると枕カバーに油が移り、そこに顔をつけて眠ることになります。肌荒れが気になる人は、朝だけの使用にするか、枕カバーの交換頻度を上げるほうがいい。
2つ目の「軟毛はぺたんこ」については、乾かし方でも変わります。オイルをつけたあと、根元を指で起こしながら乾かすとボリュームが残ります。上から風を当てて乾かすと、そのまま寝た状態で固まります。
1つ目のベタつきも、量よりつけた場所が原因のことが多い。手のひらに残ったオイルを最後に根元へなすりつけてしまうと、少量でもベタつきます。余ったら手を洗うか、毛先にもう一度触れる程度にとどめてください。
季節でも使う量は変わります。冬は乾燥するので多め、夏は皮脂が出るので少なめ。同じ量を一年中使っていると、夏だけベタつくということが起きます。
そして意外に効くのが、ドライヤーの距離と温度です。オイルで守っていても、至近距離で高温を当て続ければ意味が薄れます。20cmほど離して、最後は冷風で締める。オイルを買うより先に、この乾かし方を変えるだけで手触りが変わる人もいます。
そもそも自然乾燥がいちばん髪に優しいと思われがちですが、これは半分しか当たっていません。濡れたまま長時間放置すると、髪が膨らんだ状態が続いてかえって傷みます。タオルで水気をしっかり取り、短時間で乾かすのが結局いちばん負担が小さい。
特に頭皮が濡れたまま寝るのは避けたほうがいい。湿った頭皮は菌が増えやすく、翌日の匂いやかゆみにつながります。ヘアオイルの話から少し外れますが、髪の状態を決めているのは乾かし方の比重が大きいです。
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まとめ
ヘアオイルは髪を補修するものではなく、乾燥と熱から守り、見た目を整える道具です。本命の使いどころはドライヤー前。タオルドライ後の湿った髪に、毛先から中間へつけます。
軟毛は軽いタイプを少量、剛毛やくせ毛はしっとり系を多めに。ここを間違えると「合わない」と感じます。そして根元にはつけない、ショートなら1〜2滴から。量とタイミングで結果の半分が決まります。
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