朝つけた香りが昼には分からなくなる。これは香水が消えたのではなく、自分の鼻が慣れただけであることが多い。本当に消えているのかどうかを見分けられないと、付け直しの判断ができません。仕組みから整理します。
香りは3段階で変わる
つけてから消えるまで、香りは段階的に変わっていきます。
| 段階 | 時間の目安 | 出てくる香り |
|---|---|---|
| トップ | 0〜30分 | 柑橘・ハーブなど軽いもの |
| ミドル | 30分〜3時間 | 花や香辛料など中心の香り |
| ラスト | 3時間〜 | 樹木・樹脂・ムスクなど重いもの |
店で嗅いで気に入ったのはトップであることが多い。実際に長く身につくのはラストです。
だから「思っていた香りと違う」という感想は、この段階のずれから生まれます。
買う前に、腕につけて数時間置いてから判断するのが確実です。
濃度で持ちが変わる
同じ香りでも、賦香率という濃度の違いで持続が変わります。
| 区分 | おおよその濃度 | 持続の目安 |
|---|---|---|
| オーデコロン | 2〜5パーセント | 1〜2時間 |
| オードトワレ | 5〜10パーセント | 3〜4時間 |
| オードパルファン | 10〜15パーセント | 5〜7時間 |
| パルファン | 15パーセント以上 | 7時間以上 |
1日持たせたいなら、濃いものを少なくつけるほうが理にかなっています。薄いものを多くつけると、最初だけ強くなって早く消える。
職場のように長時間いる場所では、濃度の高いものを1プッシュのほうが扱いやすいことがあります。
消えたのか、鼻が慣れたのか
自分の香りは30分ほどで感じにくくなります。これは嗅覚の順応で、香りが消えたわけではありません。
本当に消えたか確かめる方法
- 換気された別の部屋に移動して戻る
- 外の空気を吸ってから、つけた場所を嗅ぐ
- コーヒー豆など別の匂いを嗅いでリセットする
- 家族や同僚に聞く
一番確実なのは人に聞くことです。自分では分からないので、判断がぶれません。
分からないからと付け足すのが、香りが強すぎる人が生まれる主な理由になります。
付け直しの目安
つけてから4〜5時間が1つの区切りです。
朝つけて夕方まで持たせたいなら、昼に1回。ただし付け直すときは、最初より量を減らします。
残っている香りの上に重ねるので、同じ量だと合計が強くなりすぎる。
汗をかいた日は、拭いてからつけてください。汗の上に重ねると混ざって別の匂いになります。
外出先で付け直すなら、小さい容器に移して持ち歩く形になります。
持ちを良くする方法
同じ香水でも、つけ方で持続が変わります。
持ちを伸ばす工夫
- 乾燥した肌より保湿した肌のほうが残る
- 体温の高い場所(手首・首)は立ちやすいが早く飛ぶ
- 体温の低い場所(腰・足首)はゆっくり香る
- 服につけると数日残ることがある
- 無香料の保湿剤を先に塗る
肌が乾いていると、香りの成分が留まりません。先に保湿しておくだけで持ちが変わります。
香りつきの保湿剤を使うと、香水とぶつかります。下地に使うなら無香料を選んでください。
季節と場所で変わる
気温が高いほど香りは強く、速く飛びます。
| 条件 | 香り方 |
|---|---|
| 夏の屋外 | 強く立ってすぐ飛ぶ |
| 冬の屋外 | 立ちにくく長く残る |
| 室内の暖房 | 急に立ち上がる |
| 湿度が高い | 香りが広がりやすい |
冬に夏と同じ量をつけると、室内に入った瞬間に強くなります。暖房で温まって一気に立つからです。
逆に夏に冬と同じつもりでいると、外では強すぎて室内では消えている、という状態になる。
季節ごとに量を変えるのが基本です。
つけすぎているかを確かめる
自分では分からないので、外から判断する材料が要ります。
つけすぎのサイン
- すれ違った人が振り返る
- エレベーターで距離を取られる
- 指摘されたことがある
- 自分でも1時間後に感じる
- 脱いだ服が翌日も匂う
1時間経っても自分で感じるなら、周りにはかなり強く届いています。順応が起きても分かるということは、量が多い。
適量は、腕を上げたときや動いたときに自分でかすかに感じる程度です。
常に感じているのは多すぎます。
持続の感じ方は香り自体の設計にも左右されます。何種類か試してみると、自分の鼻が慣れているだけなのかが分かります。
持ち歩くときの選択肢
外出先で付け直すなら、本体を持ち歩くのは現実的ではありません。
| 方法 | 利点 | 注意 |
|---|---|---|
| アトマイザーに移す | 軽い・目立たない | 移す作業が要る |
| 練り香水 | 漏れない・音がしない | 香り方が変わる |
| ミニボトル | そのまま使える | 品ぞろえが限られる |
| 紙に含ませる | 最も軽い | 効果は弱い |
アトマイザーは1〜2週間で使い切る量だけ移すのが基本です。大量に移すと、そちらで劣化が進みます。
金属やガラスの容器のほうが、光と熱から守れます。透明な樹脂は避けたほうが無難です。
付け直しても解決しないこと
香りが持たない原因が、香水側にないことがあります。
1つは肌質です。脂性肌のほうが香りは残りやすく、乾燥肌は飛びやすい。体質なので、つけ方では埋めきれない差があります。
もう1つは香りの種類です。柑橘中心のものは、構造的に持ちません。3時間で消えるのが正常な設計です。
持続を求めるなら、樹木や樹脂が入ったものを選ぶ。爽やかさと持続は両立しにくい、と割り切る必要があります。
それと、香水が古くなっていると持ちが落ちます。開封から2〜3年経っているなら、劣化を疑ってください。
何度付け直しても物足りないなら、つけ方ではなく選ぶ香りを変えるほうが早い場合があります。
あわせて読みたい
- 濃度の話をもう少し詳しくオードトワレとオードパルファンの違いもどうぞ。
- 古くなっていないか気になるなら香水を買う前に試す方法もどうぞ。
まとめ
トップ・ミドル・ラストで香りは変わります。店で嗅ぐのはトップです。
30分で自分では感じなくなりますが、消えたわけではありません。
付け直しは4〜5時間後、最初より少ない量で。
乾燥した肌には残りません。無香料の保湿剤を下地にしてください。
※本記事はプロモーションを含みます









コメント