セブントゥエンティーフォーは、石けんのような清潔さを軸に置いたフローラルです。アルデヒドとムスクが洗い立ての洗濯物のような質感を作り、そこへ白い花の束とジャスミンが華やかさを重ねます。土台にあるのはホワイトサンダルウッド。甘さで押すのではなく輪郭で見せる香りなので、清潔感をまとって出かけたい人に向いています。
数字だけの名前を持つ香りです。週7日24時間、途切れない都市の時間を指しています。公式の原料にアルデヒドが入っていて、そこがこの香水の質感を決めています。
この記事でわかること
- セブントゥエンティーフォーの香りを作っている6つの原料と、公式が香調をどこまで出しているか
- 35mL・70mL・200mLの選び分けと、価格をどう見ればいいか
- 買う前に引っかかる点。値段と、似た香りが安価に出回っていること
- 日本での買い方。正規と並行輸入の違い、公式サイトをめぐる注意
結論:セブントゥエンティーフォーは清潔感で押し切る一本
セブントゥエンティーフォーを一言で言えば、洗い立ての洗濯物をそのまま香水にした一本です。公式が挙げている原料はホワイトサンダルウッド、アルデヒド、ベルガモット、白い花の束、グランディフローラムジャスミン、ムスクの6つ。分類はフローラルでも、真ん中に立っているのは花ではなく清潔さのほうです。アルデヒドが石けんや糊のきいたシャツの質感を作り、ムスクがその連想を押し広げる。白い花の束とジャスミンは、その上に載る華やかさとして働きます。
クルジャンはトップ・ミドル・ベースという分け方で香調を公開していません。時間の変化を細かく語らない代わりに、何でできているかは正確に示す方針です。だからこの記事も、時間の流れではなく原料の組み合わせから香りを読み解いていきます。価格は70mLで205ユーロ、日本では3万5千円前後の買い物になる。原料を絞った作りなので合わない材料が1つあると逃げ場がなく、試してから決めたほうが後悔は小さくなります。
総合評価:3.5 / 5.0 ★★★★★
メゾン フランシス クルジャン セブントゥエンティーフォーの基本情報
| ブランド | メゾン フランシス クルジャン |
| 商品名 | セブントゥエンティーフォー(724) |
| 種類 | オードパルファン |
| 香調の分類 | フローラル(花) |
| 主な原料 | ホワイトサンダルウッド・アルデヒド・ベルガモット・白い花の束・グランディフローラムジャスミン・ムスク |
| 容量 | 35mL / 70mL / 200mL |
| 価格 | 公式のヨーロッパ向け表示で205ユーロ(70mL)。日本の実売は為替と関税、正規か並行かで幅が出る |
| 日本での取扱 | 公式ブティック(表参道・銀座)と百貨店。日本の公式サイトは存在しない |
アルデヒドとは何か
公式が公開している内容はこの通りです。
| 公式の表記 | |
|---|---|
| 香調の分類 | フローラル(花) |
| 主な原料 | ホワイトサンダルウッド・アルデヒド・ベルガモット・白い花の束・グランディフローラムジャスミン・ムスク |
| 種類 | オードパルファン |
クルジャンはトップ・ミドル・ベースという分け方で公開していません。香調の分類と主要な原料だけを出す方針です。時間による変化を細かく説明しない代わりに、何でできているかは正確に示す、という考え方だと思います。
香水の紹介記事には、公式と違う原料が書かれていることがあります。他の媒体の記述が写し継がれていたり、古い情報が残っていたりするためです。ここに載せているのは公式が現在公開している内容です。
公式が挙げているのは6つ。ホワイトサンダルウッド、アルデヒド、ベルガモット、白い花の束、グランディフローラムジャスミン、ムスク。
アルデヒドは特定の植物ではなく、化学的に作られる一群の材料です。1921年のシャネル N°5で使われて有名になりました。石けんのような、あるいは糊のきいたシャツのような清潔さを作ります。
この香りが「洗い立ての洗濯物」と評されるのは、アルデヒドとムスクの組み合わせによるものです。ムスクは柔軟剤にも使われる材料なので、その連想がさらに強まる。
白い花の束とジャスミンが加わることで、清潔さだけでは終わらない華やかさが出ています。ただし花が主役ではなく、あくまで清潔さの上に載っている。
ホワイトサンダルウッドが土台です。普通のサンダルウッドより軽く明るい質感で、全体を重くしないための選択だと思います。
容量と価格の目安
公式が出している容量はこの通りです。
| 容量 | 使いどころ |
|---|---|
| 35mL | 試す・持ち歩く |
| 70mL | 日常の主軸 |
| 200mL | 定番として使い込む |
価格は、公式のヨーロッパ向け表示で205ユーロ(70mL)。日本での実売は、為替と関税、そして正規か並行かで幅が出ます。1つの数字では言い切れないのが実情です。
詰め替え用のレフィルが用意されている香りもあります。本体を買った後の2本目からは、そちらのほうが安くなります。
日本で買うときに知っておくこと
日本では公式ブティックと百貨店で買えます。路面店は表参道と銀座にあり、伊勢丹などの百貨店にも入っている。クリードのように取扱が極端に少ないブランドではありません。
ただし日本の公式サイトは存在しません。かつて使われていたドメインは第三者に売却されていて、今アクセスしても無関係なページに飛びます。検索で出てくる「公式」を名乗るページには注意が要ります。
| 正規(ブティック・百貨店) | 並行輸入 | |
|---|---|---|
| 価格 | 定価 | 1〜3割安いことが多い |
| 保証 | 国内の窓口がある | 販売店ごと |
| 保管 | 管理されている | 経路が読めない |
| 刻印・ギフト包装 | 受けられる | 対象外 |
並行輸入品も多く流通しています。香水は熱と光で変わるので、輸送と保管の経路が読めないことは実質的なリスクです。定価を大きく下回るものには理由があると考えたほうがいい。
つけ方と持続
クルジャンの香りは輪郭がはっきりしているので、少量で足ります。原料を絞って作っているぶん、多くつけるとその少ない材料が全部強く出ることになる。
つける量と場所
- 1〜2プッシュから始める。足りなければ翌日に増やす
- 首すじ・耳の後ろ:人に届きやすい。仕事の場では控えめに
- 手首・肘の内側:動くたびに立ち上がる
- 腰まわり・膝の裏:下から穏やかに上がってくる。量を間違えにくい
香りが弱いと感じたときに足すのは、たいてい間違いです。人は自分の匂いに数分で慣れるので、自分に届かなくなった時点でも周りにはまだ届いています。自分の鼻を基準にしないことが、この価格帯の香水では特に大事になります。
肌が乾いていると持ちが落ちます。無香料のクリームを薄く塗ってからつけると、同じ量でも残り方が変わる。量を増やす前に、こちらを試したほうが安全です。
オードパルファンとオードトワレでは持続が変わります。香料の濃度が違うためで、トワレのほうが軽く、そのぶん短い。同じ香りで両方ある場合、日中の使い方で選び分けるといいと思います。
残念なところ
まず値段です。3万円を超える買い物になるので、香りが合わなかったときの損失が大きい。この価格帯は「なんとなく良さそう」で買っていい額ではありません。
原料を絞る作り方には裏返しがあります。少ない材料で構成されているぶん、合わない材料が1つあると逃げ場がない。複雑な香水なら他の要素で紛れるところが、ここでは紛れません。
似た香りが安価に出回っています。クルジャンは模倣の対象になりやすいブランドで、「〇〇に似ている」と称する香水が多く売られている。本物を買う理由を自分の中で持っておかないと、割高に感じます。
清潔感を主題にした香りは競合が多い。似た方向のものが数千円で手に入るので、価格差の説明が要ります。
アルデヒドは好みが割れる材料です。石けんの匂いを人工的だと感じる人には向きません。
クルジャンというブランド
メゾン フランシス クルジャンは、調香師のフランシス・クルジャンが2009年に立ち上げたブランドです。ニッチ系の中では新しいほうに入ります。
クルジャンはこのブランドを作る前から知られた調香師でした。1995年、25歳のときに手がけたジャン ポール ゴルチエの「ル マル」が世界的に売れて、そこから他社向けの仕事を続けている。他人の名前で売られる香水を作ってきた人が、自分の名前で始めた店という成り立ちです。
2017年にLVMHが過半数の株式を取得しました。資本が入ったことで流通が広がり、日本でも買いやすくなっています。一方で、小さな工房だったころを知る人からは「大きくなりすぎた」という声も出ています。
香りの作り方には一貫した特徴があります。原料の数を絞って、少ない材料をはっきり立たせる。バカラ ルージュ 540が公式には3つの原料しか挙げていないのが象徴的で、複雑さより輪郭で勝負する作りです。
買う前に試す
3万5千円前後の買い物です。原料を絞った作りなので、合わない材料が1つあると全体が駄目になる。この構造は、試さずに買うことのリスクを普通の香水より大きくします。
あわせて読みたい
- クルジャンで最初に名前が挙がる1本を知りたいなら、バカラ ルージュ 540の徹底解説もどうぞ。
- 同じブランドのクルジャン アポムの香りもどうぞ。
まとめ:セブントゥエンティーフォーは清潔感を買う一本
メゾン フランシス クルジャン セブントゥエンティーフォー は3万5千円前後の買い物になります。原料を絞った作りなので、合わない材料が1つあると全体が駄目になります。
だからこそ、買う前に肌の上で試す順序を崩さないほうがいい。
香りの中身をもう一度整理すると、軸にあるのはアルデヒドとムスクが作る清潔さです。そこへ白い花の束とグランディフローラムジャスミンが華やかさを重ね、ホワイトサンダルウッドが軽い土台として全体を支える。石けんのような清潔さを人工的だと感じるか、心地よいと感じるか。その一点が、買う・買わないの分かれ目になります。
つけるときは1〜2プッシュから始めるのが安全です。輪郭のはっきりした香りなので、量を足すより控えるほうが失敗しません。買う場所は表参道と銀座の路面店、それに百貨店。並行輸入で価格を下げる手もありますが、保管の経路が読めない点は承知のうえで選んでください。
メゾン フランシス クルジャン セブントゥエンティーフォーに近い方向で探すなら
この香りが気に入ったなら、次に試す候補も挙げておきます。同じ香りではありません。価格も方向も違うので、どこが近くてどこが違うかを先に書きます。
| 銘柄 | 価格の目安 | 近いところ | 違うところ |
|---|---|---|---|
| ル ラボ ベ ローズ26 | 22,990円〜 | アルデヒド・ムスクが重なる | ピンクペッパーが入り、軽い刺激が乗る |
| メゾン マルジェラ スプリングタイム イン ア パーク | 24,970円〜 | ベルガモット・ジャスミン・ムスクが重なる | カシスが入り、酸味のある果実が乗る |
| ディプティック サン・ジェルマン大通り34番地 | 28,490円〜 | サンダルウッドが重なる | パチョリが入り、土っぽさが出る |
どれも代わりにはなりません。「近い方向をもう1本持ちたい」のか「これの代わりを安く済ませたい」のかで、選ぶ先が変わります。
※本記事はプロモーションを含みます

コメント