イランイランとチュベローズを軸に、白い花だけを重ねた濃厚なフローラルです。公式は時間による変化を出していませんが、柑橘も木も入っていないぶん、途中で別の系統に振れる要素がありません。最初から最後まで花の甘さが続くので、それを正面から浴びたい人に向く1本。逆に、職場や会食では使いにくい。
白い花だけで構成された香りです。公式が挙げている4つの原料すべてが花で、しかもどれも濃厚な部類に入ります。クルジャンの中では最も密度の高い1本です。
この記事でわかること
- 公式が挙げている4つの原料と、白い花だけで組む意味
- 35mL・70mL・200mLの選び分けと、価格の目安
- 日本の公式サイトが存在しないという買うときの注意
- 職場や会食で使いにくい理由と、つける量の決め方
結論:白い花だけで押し切る、逃げ場のない1本
ル ボー パルファムは、イランイラン、オレンジフラワー、グランディフローラムジャスミン、チュベローズという4つの白い花だけでできています。柑橘も木も入っていないので、花の甘さを薄める材料がありません。クルジャンの中でも密度が高い側の1本です。
だから、白い花が好きかどうかで評価がはっきり分かれます。合えば一つの花では出せない厚みが手に入るし、苦手なら4つとも同じ方向なので逃げ場がない。3万円を超える買い物になるぶん、嗅いでから決めたほうが確実です。
総合評価:3.8 / 5.0 ★★★★★
クルジャン ル ボー パルファムの基本情報
| ブランド | メゾン フランシス クルジャン |
| 商品名 | ル ボー パルファム |
| 種類 | オードパルファン |
| 香調の分類 | フローラル(花) |
| 主な原料 | イランイラン・オレンジフラワー・グランディフローラムジャスミン・チュベローズ |
| 容量 | 35mL / 70mL / 200mL |
| 価格 | 公式のヨーロッパ向け表示で255ユーロ(70mL) |
| 日本での取扱 | 公式ブティックと百貨店。日本の公式サイトは無い |
白い花を4つ重ねると何が起きるか
公式が公開している内容はこの通りです。
| 公式の表記 | |
|---|---|
| 香調の分類 | フローラル(花) |
| 主な原料 | イランイラン・オレンジフラワー・グランディフローラムジャスミン・チュベローズ |
| 種類 | オードパルファン |
クルジャンはトップ・ミドル・ベースという分け方で公開していません。香調の分類と主要な原料だけを出す方針です。時間による変化を細かく説明しない代わりに、何でできているかは正確に示す、という考え方だと思います。
香水の紹介記事には、公式と違う原料が書かれていることがあります。他の媒体の記述が写し継がれていたり、古い情報が残っていたりするためです。ここに載せているのは公式が現在公開している内容です。
公式が挙げているのは4つ。イランイラン、オレンジフラワー、グランディフローラムジャスミン、チュベローズ。すべて白い花です。
この4つはどれも「濃い」側の花です。イランイランはバナナに似た甘さを持つ熱帯の花、チュベローズは白い花の中でも特に密度が高い。普通はこの2つを同時に主役にしません。
柑橘も木も入っていないので、逃げ道がありません。花の甘さをそのまま浴びる構成になっています。
グランディフローラムジャスミンはインドやエジプトで採れる品種で、サンバックより果実に近い甘さを持ちます。この4つが重なることで、一つの花では出せない厚みが生まれる。
つけ方には注意が要ります。1プッシュでも十分に届くので、普段どおりの量を使うと確実に多すぎます。
容量と価格の目安
公式が出している容量はこの通りです。
| 容量 | 使いどころ |
|---|---|
| 35mL | 試す・持ち歩く |
| 70mL | 日常の主軸 |
| 200mL | 定番として使い込む |
価格は、公式のヨーロッパ向け表示で255ユーロ(70mL)。日本での実売は、為替と関税、そして正規か並行かで幅が出ます。1つの数字では言い切れないのが実情です。
詰め替え用のレフィルが用意されている香りもあります。本体を買った後の2本目からは、そちらのほうが安くなります。
人に贈る場合の注意
香水を贈り物にするのは、本来かなり難しい選択です。身につけるものの中でも好みの幅が狭く、しかも受け取った側は合わなくても言い出しにくい。
贈る前に確かめておくこと
- 普段どんな香りを使っているか。系統が分かれば外しにくい
- 香水を日常的に使う人か。使わない人に贈ると置物になる
- 職場で香りを制限されていないか。医療や飲食では使えないことがある
- 容量は小さめでいい。35mLでも使い切るには半年以上かかる
クルジャンを贈り物に選ぶ理由があるとすれば、名前が通っていることです。香水に詳しくない相手でも、ブランドを知っている確率が比較的高い。
ただし価格が価格なので、関係によっては相手を困らせます。3万円台の香水を受け取ると、返礼を考えさせてしまう。贈る相手との距離を、香りの好み以上に先に考えたほうがいい。
日本で買うときに知っておくこと
日本では公式ブティックと百貨店で買えます。路面店は表参道と銀座にあり、伊勢丹などの百貨店にも入っている。クリードのように取扱が極端に少ないブランドではありません。
ただし日本の公式サイトは存在しません。かつて使われていたドメインは第三者に売却されていて、今アクセスしても無関係なページに飛びます。検索で出てくる「公式」を名乗るページには注意が要ります。
| 正規(ブティック・百貨店) | 並行輸入 | |
|---|---|---|
| 価格 | 定価 | 1〜3割安いことが多い |
| 保証 | 国内の窓口がある | 販売店ごと |
| 保管 | 管理されている | 経路が読めない |
| 刻印・ギフト包装 | 受けられる | 対象外 |
並行輸入品も多く流通しています。香水は熱と光で変わるので、輸送と保管の経路が読めないことは実質的なリスクです。定価を大きく下回るものには理由があると考えたほうがいい。
つけ方と続き方
クルジャンの香りは輪郭がはっきりしているので、少量で足ります。原料を絞って作っているぶん、多くつけるとその少ない材料が全部強く出ることになる。
つける量と場所
- 1〜2プッシュから始める。足りなければ翌日に増やす
- 首すじ・耳の後ろ:人に届きやすい。仕事の場では控えめに
- 手首・肘の内側:動くたびに立ち上がる
- 腰まわり・膝の裏:下から穏やかに上がってくる。量を間違えにくい
香りが弱いと感じたときに足すのは、たいてい間違いです。人は自分の匂いに数分で慣れるので、自分に届かなくなった時点でも周りにはまだ届いています。自分の鼻を基準にしないことが、この価格帯の香水では特に大事になります。
肌が乾いていると持ちが落ちます。無香料のクリームを薄く塗ってからつけると、同じ量でも残り方が変わる。量を増やす前に、こちらを試したほうが安全です。
オードパルファンとオードトワレでは持続が変わります。香料の濃度が違うためで、トワレのほうが軽く、そのぶん短い。同じ香りで両方ある場合、日中の使い方で選び分けるといいと思います。
惜しいところ
まず値段です。3万円を超える買い物になるので、香りが合わなかったときの損失が大きい。この価格帯は「なんとなく良さそう」で買っていい額ではありません。
原料を絞る作り方には裏返しがあります。少ない材料で構成されているぶん、合わない材料が1つあると逃げ場がない。複雑な香水なら他の要素で紛れるところが、ここでは紛れません。
似た香りが安価に出回っています。クルジャンは模倣の対象になりやすいブランドで、「〇〇に似ている」と称する香水が多く売られている。本物を買う理由を自分の中で持っておかないと、割高に感じます。
濃度が高く、少量でも空間を支配します。職場や会食では使いにくい香りです。
白い花が苦手な人には最初から向きません。4つとも同じ方向なので、1つ合わなければ全部合いません。
クルジャンというブランド
メゾン フランシス クルジャンは、調香師のフランシス・クルジャンが2009年に立ち上げたブランドです。ニッチ系の中では新しいほうに入ります。
クルジャンはこのブランドを作る前から知られた調香師でした。1995年、25歳のときに手がけたジャン ポール ゴルチエの「ル マル」が世界的に売れて、そこから他社向けの仕事を続けている。他人の名前で売られる香水を作ってきた人が、自分の名前で始めた店という成り立ちです。
2017年にLVMHが過半数の株式を取得しました。資本が入ったことで流通が広がり、日本でも買いやすくなっています。一方で、小さな工房だったころを知る人からは「大きくなりすぎた」という声も出ています。
香りの作り方には一貫した特徴があります。原料の数を絞って、少ない材料をはっきり立たせる。バカラ ルージュ 540が公式には3つの原料しか挙げていないのが象徴的で、複雑さより輪郭で勝負する作りです。
嗅がずに買わない
4万円前後の買い物です。原料を絞った作りなので、合わない材料が1つあると全体が駄目になる。この構造は、試さずに買うことのリスクを普通の香水より大きくします。
あわせて読みたい
- クルジャンで最初に名前が挙がる1本を知りたいなら、バカラ ルージュ 540の徹底解説もどうぞ。
- 同じブランドのクルジャン アクア ユニヴェルサリスの香りもどうぞ。
まとめ:白い花を正面から浴びる1本
メゾン フランシス クルジャン ル ボー パルファム は4万円前後の買い物になります。原料を絞った作りなので、合わない材料が1つあると全体が駄目になります。
贈り物にするなら、相手の好みを確かめる手段を先に持っておくほうが確実です。
香りの中身は、イランイラン、オレンジフラワー、グランディフローラムジャスミン、チュベローズの4つ。すべて白い花で、柑橘も木も入っていません。甘さを薄める材料が無いぶん、花がそのまま出ます。
濃度が高いので、職場や会食には向きません。使うなら量を絞り、1〜2プッシュから始めるのが安全です。表参道や銀座の路面店、百貨店で嗅いでから決めれば、この価格帯でも判断を誤りにくい。
メゾン フランシス クルジャン ル ボー パルファムに近い方向で探すなら
この一本が刺さった人に、次の候補を挙げます。重なる部分と外れる部分をはっきりさせておくほうが、買ってから後悔しません。
| 銘柄 | 価格の目安 | 近いところ | 違うところ |
|---|---|---|---|
| ル ラボ ネロリ36 | 14,300円〜 | オレンジ・ジャスミンが重なる | ネロリが入り、苦みのある白い花が乗る |
| メゾン マルジェラ スプリングタイム イン ア パーク | 24,970円〜 | ジャスミンが重なる | カシスが入り、酸味のある果実が乗る |
| バイレード ローズ オブ ノーマンズ ランド オードパルファム | 29,150円〜 | 同じフローラルの方向 | ピンクペッパーが入り、軽い刺激が乗る |
どれも代わりにはなりません。「近い方向をもう1本持ちたい」のか「これの代わりを安く済ませたい」のかで、選ぶ先が変わります。
※本記事はプロモーションを含みます

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