夏の香水って、難しいですよね。汗と混ざって甘さが暴れるのが嫌で、僕も以前は六月から九月をほとんど無香で過ごしていました。結論から言うと、イソップのタシットはその四か月を埋めてくれた一本です。甘さと無縁の青い香りなので、湿った空気ともうまくやってくれます。香りの動き方、体感の持続、弱点、棚に戻す時期まで書きます。
この記事でわかること
- タシットが腕の上でどう動くのか、僕の鼻で取れる範囲で
- 体感の持続と、肌の近くだけになるまでの時間
- 買う前に知っておきたかった弱点が二つ
- 出す季節と戻す季節、似合う服と外したほうがいい場面
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:イソップ タシットは「湿気に負けない青さ」の一本です
タシットが本領を出すのは、空気が湿って重たくなる季節です。甘い方向の素材が見当たらない香りなので、汗と混ざっても向きが変わりません。僕の棚にある他の香水は、六月に入るとだいたい使いづらくなります。柑橘は水っぽく崩れますし、樹脂系は肌の熱でふくらみます。その季節に平気な顔をしていたのがタシットでした。
腕に一回吹くと、最初に来るのは柚子の皮を折ったときのような酸味です。そこへバジル グランベールの青い葉が重なって、しばらくすると薬草の棚に近い匂いへ落ち着いていきます。甘さは最後まで顔を出しません。香水というより、洗いたてのリネンに植物の茎を一本挟んだような手触りに近いと思っています。だから、汗ばんだ首筋に乗せても喧嘩を売ってきません。
買ったのは冬でした。正直、そのときはあまりピンときていません。それが三年たってみると、いちばん減るのが六月から九月だというのが自分でも意外でした。湿気の多い季節に使える香水を探しているなら、タシットは最初に試す価値があります。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
夏の香水は軽くするもの、という思い込みをこれで捨てました。

イソップ タシットの基本情報
タシットを探すと、イソップの公式サイトのほかに、楽天やYahoo!ショッピングの取り扱いが並びます。ただ、どこを開いても選ぶことになるのは同じ二択で、50mLか100mLかです。僕は小さいほうから入りました。ここを先に決めておくと、最初の一歩はだいぶ軽くなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | イソップ |
| 商品名 | タシット |
| 濃度 | オードパルファム |
| 容量 | 50mL/100mL |
| 価格 | 18,580円(50mL) |
| 香りの印象 | 柚子の皮のような酸味、バジルとミントの青さ、乾いた土と木 |
| 僕の体感の持続 | 4〜5時間 |
まず価格です。50mLで18,580円。100mLだと28,980円になります。安い買い物ではありません。ただ、僕の場合は使う季節がはっきり夏に寄っているので、50mLでもなかなか減らずに三年目に入りました。年じゅう毎日つける前提でないなら、小さいほうで十分でした。
濃度はオードパルファムとして売られています。数字で言えば持ちのいい部類に入る濃さですが、タシットに関しては素材のほうが軽いので、体感はもう少し短めに感じます。僕の腕で四時間から五時間。昼に吹き直す必要はほとんどありませんが、夜まで香らせたい日は夕方にもう一回足しています。
100mLを選ぶかどうかは、使う季節の幅で決めるといいと思います。夏だけの一本にするなら50mL、春や秋も混ぜて年の半分くらい使うつもりなら100mL。僕は前者だったので、迷わず小さいほうにしました。瓶が大きいと置き場所も考えないといけませんし、そこは生活のサイズに合わせるのが正解です。
香りの変化
タシットは、時間で表情がころころ変わるタイプではありません。青さという一本の芯が最初から最後まで通っていて、その芯のまわりで濃さと温度だけが動きます。とはいえ、どこで何が前に出るかが分かっていれば、つける量も吹く場所も決めやすいはずです。僕の腕で取れている範囲を、三つに分けて書きます。
STEP 1|0〜30分
トップの柚子とバジルが正面に
胸元に一回でも周りへ届きます
STEP 2|〜3時間
ミドルのローズマリーとミントが中心
腕を上げると自分で分かる程度
STEP 3|それ以降
ベースのシダーウッドとベチバーだけ
シャツの内側に薄く残ります
トップ
吹いた直後の十分ほどは、柚子の皮を爪で折ったときのような酸味が真正面に来ます。果汁の甘さではなく、皮の内側の白いところまで含んだ匂いです。ここにバジルの青い葉が重なるので、飲み物を連想させるところまで甘くなりません。
クローブらしいスパイスの気配も、酸味のうしろにうっすら混ざっています。名指しできるほど立ってはいませんが、これがあるおかげで柑橘が薄っぺらくならずに済んでいる、というのが僕の感覚です。ほんの少し温かさが足される、それくらいでした。
この三十分が、タシットの香りがもっとも人に届く時間です。玄関を出る直前に吹くと、電車に乗るころがちょうど盛りになります。逆に、相手と会う直前に吹くのはおすすめしません。立ち上がりの酸味がかなり鋭いので、距離が近いと刺さります。
ミドル
三十分を過ぎたあたりから、香りの重心がハーブのほうへ移っていきました。ローズマリーとミントの方向で、鼻に抜ける涼しさが出てきます。ここがタシットの顔です。僕がこの香水を夏に選ぶ理由も、ほぼここに集まっています。
フェンネルらしい青い甘さも、この時間帯にわずかに混ざります。甘いといってもお菓子の甘さではなく、茎を折ったときのあの匂いです。ミントの冷たさだけだと少し無機質になるところを、この一枚がうまく丸めてくれています。
汗をかいた日に本領を出すのもこのミドルです。湿った肌の上でハーブが立つと、香りが濁るどころか少し明るくなります。夏の外回りで、シャツが背中に貼りつくような日でも、腕からはずっと涼しい匂いが返ってきました。ここは実際に汗をかいてみないと分からない部分だと思います。
ベース
三時間を過ぎると、残るのはシダーウッドとベチバーハートの乾いた土と木です。ここまで来ると香りは肌の近くだけになって、すれ違いざまに届くことはまずありません。自分で袖口に鼻を寄せて、ようやく分かる濃さです。
アンバーらしい温度も足元にあります。ただ、甘い樹脂の塊として立つほどの量ではありません。ベチバーの根の苦味が前に出すぎないように押さえている、という位置づけに近いです。ここのバランスのおかげで、夜になっても薬っぽさが残りません。
このベースが好きで買い足した、という人の気持ちは分かります。僕自身、寝る前に袖口から返ってくるこの匂いがけっこう好きです。派手さは何もありませんが、一日の終わりに残る匂いとしては上等でした。
正直な注意点
三年使っていても引っかかっている点が二つあります。どちらもタシットがそういう作りだから起きることなので、好みの問題として先に知っておいてほしいところです。
注意
① 薬草っぽさが強くて好みが割れます。甘さが一切なく、ミドルでハーブが前に出るので、香水らしい華やかさを求めると外します
② 小さい容量から試す入り方が取りにくいです。選べるのは50mLと100mLの二つで、数mLのミニサイズという入口がありません
一つめは、はっきり人を選ぶところです。友人に手首を貸したとき、ひとりは「ハーブティーの匂い」と言い、もうひとりは「湿布に近い」と言いました。同じ香りでこれだけ割れます。甘い香りや石けんの香りを想像して買うと、たぶん最初の三十分でがっかりします。
二つめは容量です。50mLでも香水としては小さくありませんし、金額もそれなりになります。肌に乗せてみないと分からないものを、この単位で買うのは勇気が要りました。僕は店頭で手首に借りて、半日つけたまま過ごしてから決めています。試せる場所があるなら、その半日を挟んだほうが後悔は減ります。
合う人・合わない人
タシットは万人受けを狙った香りではありません。何を求めて香水を買うのかで、向き不向きがきれいに分かれます。買ったあとに棚の奥へ行くかどうかも、だいたいここで決まると思っています。
こんな人に合う
- ✓ 夏に使える香水がずっと見つからなかった人
- ✓ 甘い香りが苦手で、柑橘だけだと物足りない人
- ✓ 香水をつけていると気づかせずに清潔に見せたい人
合わないかも
- × 香りで華やかさや色気を出したい人
僕の周りで反応がよかったのは、汗をかく仕事をしている人たちでした。ハーブの青さが汗の匂いとぶつからないので、動いたあとでも香りが濁りません。白いTシャツにリネンのシャツを羽織るような、素材が軽い服にもよく乗ります。
合わないのは、香りで場をつくりたい人です。タシットは自分から前に出てくれません。量を増やして押し切ろうとすると、ハーブの尖ったところだけが立って、涼しさが消えます。胸元に一回、多くても二回。それ以上は僕の場合、毎回やりすぎでした。
同じイソップの香水から入るなら、もう少し温度のある方向もあります。青さより落ち着きを探しているなら、イソップ オーラノンのレビューも参考になるはずです。
使う場所と時間
僕がこれを棚から出すのは、毎年だいたい六月の頭です。梅雨に入って空気が水を含み始めた週に、なんとなく手が伸びます。そこから九月いっぱいまでが本番で、十月の半ばには棚の奥へ戻してしまいます。三年やって、この出入りはほとんど変わりませんでした。

使う場面
| 仕事・オフィス | ◎ | 冷房の強い部屋でもハーブの清潔さがだれません |
| 夜デート | △ | 甘さが無いぶん、距離が近い場面では素っ気なく届きます |
| 休日 | ◎ | 昼間の外出、とくに歩く日に |
| 真夏 | ◎ | 汗と混ざっても向きが変わらない数少ない一本です |
平日なら、朝の支度の最後に胸元へ一回。半袖のシャツにチノパン、足元はレザーのスニーカーくらいの格好によく合います。革靴でかっちり決めた日よりも、素材に隙がある日のほうが香りとつり合いが取れました。会議室の冷房で香りがだれないのは、ミントのおかげだと思っています。
戻す時期がはっきりしているのも、この香水の性格です。十月を過ぎて空気が乾いてくると、ハーブの涼しさが急に寒々しく感じられます。同じ量を吹いているのに、香りだけが遠くにあるような感じです。そうなったら潮時なので、僕は無理に使い続けずに別の一本へ切り替えます。
冬に何を持ってくるかは冬向けの香水のほうにまとめました。
保管で中身は変わる
夏だけ使う香水は、使わない八か月の置き方で寿命がまるごと変わります。タシットは柑橘とハーブが顔になっているぶん、傷んだときに真っ先に崩れるのもそこです。三年目の瓶がまだ最初と同じ匂いで立ち上がってくれているのは、置き場所を決めていたからだと思っています。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 紫外線と温度差で柚子の酸味が濁ります |
| 浴室・洗面所 | × | 湿気と気温の上下でハーブがぼやけます |
| 暖房の近く | × | 熱でベチバーが先に立つようになります |
| 夏だけ使って八か月しまう場合 | 注意 | 箱に戻して立てたまま、暗くて温度の動かない場所へ |
やることは単純で、箱を捨てずに取っておいて、クローゼットの中段に立てて置くだけです。横に寝かせるとキャップの周りから抜けやすくなるので、僕は必ず立てています。
しまう場所の選び方や、複数本あるときの並べ方は香水の収納の記事のほうが詳しいです。
口コミの読み方
湿布みたいな匂いだったらどうしよう。買う前の僕は、そこでずいぶん長く止まっていました。18,580円を出して薬箱の匂いを腕に乗せる勇気が出ず、一度は見送っています。三年使ったいまなら、あの感想の中身を説明できます。
口コミの読み方
| 薬っぽい | 当たっています。ミドルのハーブが前に出る時間帯はとくにそう聞こえます | |
| 地味で印象に残らない | 派手さは狙っていない香りなので、そこを求めると外します | |
| 季節を選ぶ | 僕も六月から九月しか使いません。冬は素直に別の一本へ回しています |
薬っぽいという感想は、否定するつもりがありません。ハーブと乾いた木で組んである香りなので、そう聞こえるほうが自然です。ただ、薬っぽさを不快と取るか清潔と取るかは、その人が香水に何を期待しているかで変わります。僕は後者でした。
地味だという声も、そのとおりだと思います。ただ、香りが弱いから地味なのではありません。華やかさを意図的に外してあるから地味に聞こえます。ここを取り違えて買うと、最初の一週間で棚の奥へ行くはずです。
季節の話は、僕の実感にかなり近いところです。無理に通年で使おうとすると、冬に「なんだか寒い匂いだな」と感じて手が伸びなくなります。夏の四か月だけ全力で使う一本、と割り切ったほうが、この香水とは長く付き合えます。
まとめ
この記事のまとめ
- ✓ 甘さゼロの青い香りで、汗をかく季節でも向きが変わりません
- ✓ 体感の持続は4〜5時間。三時間を過ぎると肌の近くだけになります
- ✓ 容量は50mLと100mL。夏だけの一本にするなら小さいほうで足ります
タシットがやってくれるのは、湿気で不機嫌になりがちな季節に、涼しい匂いをひとつ足しておくことです。華やかさも色気も足してくれません。それでも、六月になると毎年これを棚の前に出している自分がいます。
金額は軽くありませんし、薬草っぽさで好みも割れます。試せる場所があるなら、手首に乗せて汗をかくまで連れて歩いてみてください。夕方に袖口から涼しい青さが返ってきたら、たぶんもう決まっています。いま買えるものは、イソップというブランド名から探すのが早いです。
※本記事はプロモーションを含みます

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