頭皮が硬いと薄毛になる、という話をよく見かけます。美容室で言われた経験がある人もいると思います。ただ、この「硬い」が何を指しているのかは説明されないことが多い。そこを整理してからでないと、柔らかくする努力が的外れになります。
硬いという言葉が指しているもの
頭皮の硬さには、2つの意味が混ざっています。1つは皮膚そのものの厚みや弾力。もう1つは、下にある筋膜がどれだけ動くかです。
話題になるのはたいてい後者です。皮膚をつまんで動かしたときに、ずれるかずれないかを見ている。
頭には額から後頭部まで筋肉と膜がつながっています。ここが縮んでいると、頭皮全体が張った状態になる。つまり頭皮が硬いのではなく、下の層が引っ張られていることが多い。
美容室で「硬いですね」と言われるとき、見ているのはたいてい指で押した感触です。客観的な基準があるわけではありません。
同じ人でも、時間帯や体調で変わります。朝と夜、疲れている日とそうでない日で違う。
だから1回言われたことを固定した性質だと受け取らなくていい。変動するものだと分かっていれば、何をしたときに緩むのかを自分で確かめられます。
血流の話はどこまで言えるか
硬いと血流が悪くなり、栄養が届かず薄毛につながる。これが一般的に語られる筋道です。
髪が血液から材料を受け取っているのは確かです。だから血流が減れば影響はあります。
ただ、進行する薄毛の主な原因はホルモンの働きだと説明されています。血流はそこに乗る要素であって、単独の原因ではない。
つまり柔らかくすれば止まる、という話にはならない。ここを取り違えると、本来やるべきことを後回しにしてしまいます。
硬くなる原因は頭だけにない
頭皮が張る理由をたどると、たいてい頭以外に行き着きます。
| 原因 | どこから来るか |
|---|---|
| 目の疲れ | 額の筋肉が固まる |
| 食いしばり | こめかみが張る |
| 猫背 | 後頭部から首が引っ張られる |
| 睡眠不足 | 全身の緊張が抜けない |
画面を見る時間が長い人は、額とこめかみが固まります。そこがつながっている以上、頭頂部も動きにくくなる。
だから頭だけを揉んでも、しばらくすると戻ります。元を断たないと同じことの繰り返しになる。
首と肩をほぐしたほうが、頭皮の動きが変わることは珍しくありません。
自分で硬さを見る方法
その場でできる確かめ方
- 両手の指の腹を頭頂部に置く
- 押さずに、皮膚ごと前後に動かす
- 1センチ動けば動くほう
- ほとんどずれなければ張っている
- 側頭部と後頭部でも同じことをする
側頭部は動きにくい場所なので、そこと比べても意味がありません。頭頂部の動き方を見てください。
毎日測る必要はありません。風呂上がりと朝で比べると、自分の中の幅が分かります。
この差が大きい人は、日中の緊張で張っているということ。生活の中に原因があります。
ついでに、髪の生え方も見ておくと材料が増えます。指で分け目を作って、地肌を見る。
1つの毛穴から2本以上出ているのが本来の状態です。1本ばかりになっているなら、硬さより先にそちらが問題になります。
硬さは自覚しやすく、進行は自覚しにくい。だから硬さのほうに注意が向きがちですが、見るべき優先順位は逆です。
柔らかくして変わること・変わらないこと
揉んでほぐすと、その場では動くようになります。頭が軽くなった感じもある。
| 期待できること | 期待しにくいこと |
|---|---|
| こりや重さが軽くなる | 進行そのものが止まる |
| 眠りが入りやすくなる | 失われた毛が戻る |
| 頭痛の頻度が減ることがある | 生え際が前に出る |
| 血色が変わる | 短期間で本数が増える |
左側は自分でも実感しやすい範囲です。右側は、頭皮の硬さの話では届きません。
ここを分けておかないと、「毎日やっているのに変わらない」という結論になります。そもそも狙いが違う、というだけの話です。
硬くなりやすい人の共通点
頭皮が張っている人には、生活の型がいくつか共通しています。
当てはまる数を数えてみてください
- 1日に画面を見る時間が6時間を超える
- 寝ているときに歯を食いしばると言われたことがある
- 枕が高い、または合っていない
- 肩が上がった姿勢で作業している
- 湯船につからずシャワーで済ませる
画面を見続けると、まばたきが減って額の筋肉が固まります。そこから頭頂部まで膜でつながっているので、上まで張る。
食いしばりはこめかみに出ます。朝起きたときにあごがだるいなら、夜に力が入っている証拠です。
湯船につかると、全身の緊張が抜けて頭皮も緩みます。風呂上がりに測ると動きやすいのはこのためです。
つまり頭皮の硬さは、生活の結果として出ているだけのことが多い。頭だけを対象にしても、原因は残ります。
ほぐす以外に効く手
頭を揉むより、先に効くことがあります。
| やること | どこに効くか | 所要 |
|---|---|---|
| 遠くを見る時間を作る | 額とこめかみ | 1回1分 |
| あごの力を抜く | 側頭部 | 気づいたとき |
| 肩甲骨を寄せる | 後頭部から首 | 1回30秒 |
| 湯船につかる | 全身 | 10分 |
遠くを見るだけで、額の力は抜けます。作業の合間に窓の外を見る、というだけの話です。
あごは、上下の歯を離すことを意識します。本来、口を閉じていても歯は当たっていません。
この4つは頭皮のためというより、全身の話です。ただ結果として頭皮の動きは変わります。
頭を揉む前にこちらを整えたほうが、戻りにくい状態になります。
硬さより先に見るところ
薄くなってきたと感じているなら、硬さの前に確認する項目があります。
抜けている場所がどこか。生え際なのか頭頂部なのか、全体なのか。場所によって、そもそも別の話になります。
細い毛が増えているかどうかも見てください。同じ本数でも、細くなっていれば進行のサインです。
頭皮ケアは、進行を抑える手の代わりにはなりません。並行して足すもの、という位置づけで考えるとどちらも無理なく続きます。
順番を逆にすると、気持ちよさだけが残って年数が過ぎることになります。
あわせて読みたい
- 実際の動かし方は頭皮マッサージのやり方もどうぞ。
- 進行しているか確かめるなら薄毛の初期症状のセルフチェックもどうぞ。
まとめ
硬いという言葉は、皮膚そのものと下の層の動きが混ざっています。
血流は要素の1つで、進行の主な原因ではありません。
頭皮が張る理由は目・あご・姿勢など頭の外にあることが多い。
ほぐしても進行は止まりません。並行して足すものと考えてください。
※本記事はプロモーションを含みます









コメント