ビタミンCとレチノールは一緒に使ってはいけない、という話をよく見ます。朝と夜で分けろ、という続きも付いてきます。
気になったのでメンズ向けの4ブランド149品の全成分を実際に数えました。結果は拍子抜けするものでした。
この記事でわかること
- 149品を数えた結果
- 「併用禁止」がどこから来たか
- 市販品で実際に起きること
- 分けるべき組み合わせは何か
数えた結果、同時に入っている品はゼロだった
レチノール系が入っていたのは149品のうち1品。ビタミンC系が入っていたのは5品。両方が入っている品は0品でした。
つまりメンズ向けの定番ブランドを普通に選んでいる限り、そもそも出会わない組み合わせです。悩む前提が成立していません。
1品しかないレチノールは何に入っていたか
資生堂メンのクリーム1品だけでした。残り148品にはレチノールという表示が無い。
ビタミンC系の5品も内訳はばらけています。有効成分として入っていたのはキュレルの化粧水3の1品だけで、残る4品は化粧品の配合成分でした。
「併用禁止」はどこから来たのか
元をたどると海外の高濃度美容液の話に行き当たります。ピュアビタミンCを10%以上、レチノールを0.3%以上といった水準の製品です。
その濃度帯では肌が赤くなる人が実際に出ます。だから分けろ、という指示になった。前提だった濃度が抜け落ちたまま結論だけが広まりました。
市販の日本製で同じことは起きにくい
日本の化粧品は配合量の上限が実務で決まっているものが多く、海外の高濃度品とは水準が違います。
ビタミンC誘導体として使われるL-アスコルビン酸2-グルコシドは、ピュアビタミンCより刺激が出にくい形に変えたものです。医薬部外品の有効成分として認められています。
本当に分けたほうがいい組み合わせ
濃度の高い角質ケアと刺激の強い成分を同じ日に重ねることのほうが現実には問題になります。
削ったあとの肌はいつもより成分が入りやすい状態です。そこへ濃いものを乗せると予定より強く当たる。順番の問題であって、成分同士の相性ではありません。
数えた結果を表にすると
| 数えた品数 | 4ブランド149品(キュレル・バルクオム・オルビス ミスター・資生堂メン) |
| レチノール系 | 1品(資生堂メンのクリーム) |
| ビタミンC系 | 5品(うち有効成分として入っているのは1品) |
| 両方が入る品 | 0品 |
| 分けろと言われる根拠 | 海外の高濃度美容液での話 |
こうして並べると心配の対象になる製品が存在しないことが一目で分かります。議論の前提が国内の売り場と合っていません。
レチノールが1品しかないのはなぜか
レチノールは光と空気と熱に弱い成分です。容器を遮光にして、空気に触れにくい構造にしないと中身が変わってしまいます。
製造も保管も費用がかかるうえに、使い始めに肌が粉を吹いたり赤くなったりする人が出ます。毎日使う定番品には向かないということで、メンズ向けの量販ブランドはほとんど採用していません。
採用している1品もクリームという剤形でした。油分の中に閉じ込めるほうが保ちやすいためで、化粧水に入れている製品はゼロです。
名前が違うだけで同じ系統の成分がある
ビタミンC系は表示名が製品ごとにばらばらです。L-アスコルビン酸2-グルコシド、3-O-エチルアスコルビン酸、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル。どれもビタミンCを変形させたものです。
「ビタミンC」という文字を探しても見つからないのはこのためです。アスコルビという並びを目で追うと拾えます。僕はこれを知るまで入っていない製品だと思い込んでいました。
変形させる理由はそのままだと壊れやすいから。水に溶かした状態のビタミンCは短期間で別のものに変わります。誘導体はその弱点を補った形です。
朝と夜で分ける必要はあるか
国内の定番品を使う限り分ける理由がありません。同時に持っている製品が無いのだから時間をずらす対象もない。
もし分けるとしたら理由は別のところにあります。朝は落ちにくさ、夜は落としやすさという使い勝手の話です。成分同士の相性とは関係がありません。
この記事で答えが出ないこと
海外通販で高濃度品を買っている場合はこの話は当てはまりません。149品はあくまで国内の定番ブランドで、濃度帯がまるで違います。
それと、数えたのは表示の有無だけです。何パーセント入っているかは公開されていないので、同じ成分名でも効き方は同じになりません。ここは調べても分かりませんでした。
組み合わせより先に見るところ
併用の可否を調べる前にその成分が入っているかどうかを確かめるほうが先です。入っていないものの相性を考えても意味がありません。
僕はこれを順番を逆にしてやっていました。ネットで「この2つは併用注意」と読んで、手持ちの製品を確認しないまま片方を捨てたことがあります。あとで裏面を見たらどちらにも入っていませんでした。
裏面の全成分は化粧品なら配合量の多い順に並んでいます。1%以下は順不同なので下のほうの並びから量は読めませんが、上のほうに来ていればそれなりに入っていると判断できます。
広まっている話の読み方はよくある誤解の記事にまとめています。
広まっている話の扱いは口コミの読み方の記事にまとめています。
結局どう判断するか
国内の定番ブランドで揃えているならこの心配は要りません。実際に同時配合の品が無いからです。
気にするなら濃度の高い角質ケアとの重ね方のほうです。成分の読み方はメンズ美容の基本ガイドに、製品ごとの中身はランキング記事にまとめています。
※本記事はプロモーションを含みます

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