香水売り場で「上品な香りをください」と言ったことはありますか。僕はあります。そして毎回、清潔なだけの1本を渡されて帰ってきました。結論から言うと、エルメスのカレーシュはその質問に答えてくれる香水です。粉っぽいアルデヒドと厚みのある花で、装いの格を1段上げてくれます。
この記事でわかること
- アルデヒド、ジャスミン、ローズがそれぞれどう届くのか
- 体感の持続と、僕がつけ直している間隔と場所
- 似合う装いと場面、避けたほうがいい日
- 「ケリー カレーシュ」との違いと、買う前に迷っていたこと
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:カレーシュ は「アイロンをかけたばかりのシャツ」
はじめにひとつだけ整理させてください。この記事で書くのは1961年に生まれた無印のカレーシュ、いま売られているソワ ド パルファムのほうです。2012年の「ケリー カレーシュ」は名前が似ていますが別の香水です。買うときは瓶に書かれた名前を見てください。
では、どんな匂いなのか。僕の腕から立ったのは、アイロンの熱で少し乾いたシャツのような匂いでした。そこへ花の厚みが乗ってきました。エルメスの説明では、アルデヒドに惜しみないジャスミンと豊かなローズを合わせた、アルデヒドを含むフローラルとされています。腕の上でもまさにそのとおりで、粉っぽい冷たさと花の肉づきが、同時にひとつの塊で届きます。
濃度はソワ ド パルファムという、エルメス独自の表記です。オードトワレやオードパルファンより濃い側に置かれているだけあって、僕の腕での持続は体感5〜6時間。朝つけた日は、夕方に袖口へ鼻を寄せるとまだはっきり残っていました。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
Ryo
ジャケットを出す季節になると、僕がいちばん先に手を伸ばすのがこの瓶です。

エルメス カレーシュ の基本情報
贈り物に香水を選ぶとき、いちばん怖いのは相手の好みを外すことですよね。カレーシュは、その点では珍しく渡しやすい部類だと思っています。1961年、エルメスが女性のためにはじめて出した香水で、名前はメゾンの象徴である馬車とシルクの仕事から取られています。中身を説明しなくても、エルメスという名前だけで一度は聞いてもらえる1本です。
いまの形になったのは1992年で、そのときソワ ド パルファムとして作り直されています。僕が使っているのは50mLで、13,805円(税込)。公式には100mLもあるので、毎日使う前提なら大きいほうを選ぶ手もあります。ただ、後で書くとおりこれは装いを選ぶ香水なので、最初の1本は50mLで十分でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | エルメス(HERMÈS) |
| 商品名 | カレーシュ ソワ ド パルファム(Caleche Soie de Parfum) |
| 発売年 | 1961年(1992年にソワ ド パルファムとして作り直し) |
| 容量 / 価格 | 50mL:13,805円(税込) |
| 濃度 | ソワ ド パルファム |
| 香調 | アルデヒド、ジャスミン、ローズ、サンダルウッド |
| 系統 | アルデヒドを含むフローラル |
香りをつくっている素材
挙がっている素材はアルデヒド、ジャスミン、ローズ、そしてサンダルウッドです。腕の上では、このうちどれか1つを探そうとしてもうまくいきません。4つが混ざって、ひとつの匂いになって届きます。どれか1つだけを取り出して好きになる、という感じ方ができない香水です。
アルデヒド:シャンパンの泡みたいな冷たさ
アルデヒドという言葉、香水を選ぶときに何度も見かけるのに、実物の説明をされることはあまりないですよね。僕の腕で起きることを書くなら、鼻の奥がすっと冷える感じです。シャンパンを注いだグラスに鼻を寄せると、泡が弾けて顔に当たりますよね。あの刺激に近いものがあります。
同時に、粉っぽさもあります。おしろいの粉を指でつまんだときの、あのかさっとした質感です。この粉っぽさがあるから、カレーシュは「きれいな香水」で止まらずに済んでいるのだと僕は思っています。
好き嫌いが分かれるとしたら、まずここです。粉っぽさを古くさいと感じる方には、この1本は最後まで馴染まないかもしれません。
ジャスミン:ここだけ、はっきり肉づきがあります
粉っぽさだけだと、香りは乾いた紙のようになります。カレーシュがそうならないのは、ジャスミンにしっかりした肉づきがあるからです。エルメスの説明でも、惜しみないジャスミンという言い方がされています。
僕の腕では、このジャスミンが体温を吸って膨らみます。手首よりも、シャツの内側に近いところのほうが大きく感じられました。だから僕は、つけるならなるべく肌に近い場所を選びます。
白い花の香水にありがちな重さが出ません。上に書いた粉っぽさが最後まで薄まらないからだと思います。どちらか片方だけだったら、たぶんここまで長く使っていません。
ローズ:甘さではなく、堂々とした厚み
ローズと聞くと甘さを想像しますよね。カレーシュのローズは、そこではありません。豊かなローズと説明されているとおりで、甘さよりも先に、どっしりとした厚みのほうが来ます。
甘い薔薇を想像していた僕は、いい意味で当てが外れました。近いのは、切ったばかりの茎を手で折ったときの青さです。その青さまで含んだ厚みがあるおかげで、粉っぽさが冷たいだけで終わりません。
サンダルウッドも素材として挙がっていて、僕の腕では花の厚みと一緒に感じられました。木の匂いが単独で立つというより、全体の密度を上げているような感覚です。
STEP 1|0〜30分
いちばん濃い
腕を下ろしていても自分ではっきり分かる
STEP 2|〜3時間
半分ほどの濃さ
腕を動かしたときに拾える
STEP 3|それ以降
肌のすぐ上だけ
袖口に鼻を寄せると分かる

正直な注意点
不満も2つあります。
最初の30分が濃いことです。1プッシュでも、つけた直後は自分の鼻がずっとそこに引っ張られます。家を出る5分前につけるのはやめました。支度の最初につけて、上着を着るころに落ち着かせる。この順番に変えてから、量の失敗はなくなっています。
もう1つは装いです。Tシャツにスニーカーの日に試してみたことがありますが、その日はどうにも手が伸びなくなって、結局出かける前に洗い流しました。香りが悪いのではなく、僕の格好が追いついていなかっただけです。
注意
① 最初の30分が濃い。支度の最初につけて、上着を着るころに落ち着かせると扱いやすい
② 装いを選ぶ。Tシャツとスニーカーの日には、僕はこの瓶に手が伸びなかった
合う人・合わない人
きちんとした格好をする予定がある人。これが分かりやすい基準だと思います。ジャケットを羽織る日、襟のあるシャツを着る日、革靴を履く日。そういう日のための1本です。
いっぽうで、どんな服にも合わせられる1本をひとつ探している方には勧めません。エルメスの別の1本はエルメス 24 フォーブルでレビューしました。カレーシュを買うかどうかは、ジャケットを着る日が月に何度あるかを数えてから決めても遅くないと思います。
こんな人に合う
- ✓ 「上品な香り」と言われて渡された1本が、毎回物足りなかった人
- ✓ ジャケットや革靴を履く日が月に何度かある人
合わないかも
- × 毎日どんな服にも合う香水をひとつ探している人
使う場所と時間
つけ直しについても書いておきます。僕はほとんどしません。朝に1プッシュして、夕方まではそのままです。濃度が高いぶん残るので、足すと確実に多くなります。どうしても足すのは、朝から夜まで予定がつながっている日だけです。そのときは手首を避けて、シャツの胸元に軽く1回。肌に近い場所のほうが、膨らみ方が穏やかでした。
いちばん気持ちよく香ったのは、10月のはじめ、少し改まった昼の会食に出た日でした。チャコールのジャケットに白いシャツ。席に着いてからも、香りが服の質感と喧嘩しませんでした。
真夏は瓶に手が伸びません。湿気を含むと粉っぽさが重く感じられて、僕には持て余す匂いになったからです。気温が下がってジャケットの季節になると、この瓶の出番がまた増えます。
使う場面
| 仕事・オフィス | ○ | ジャケットを着る日なら1プッシュで足りる |
| 夜デート | ◎ | 肌に近いところほど花の厚みが生きる |
| 休日 | △ | スニーカーの日は僕自身が手を伸ばさなくなる |
| 真夏 | × | 粉っぽさが湿って、僕には重くなる |
置き場所は玄関に決めました
50mLの瓶が、いま3分の1ほど減ったところです。使うのが週に1〜2回なので、この調子だと使い切るまでにあと2年近くかかります。そのくらい長く手元に置く瓶だと思うと、置き場所をいい加減にする気がなくなりました。
選んだのは玄関の収納の中段です。理由は単純で、ジャケットを羽織る日にしか使わないから。出かける直前に通る場所で、なおかつ日が当たらないところです。この2つを満たす棚が、うちではそこしかありませんでした。
鏡の裏に入れていた時期もありましたが、いまはやめています。手は伸びやすいのですが、扉を開けるたびに浴室の空気がそのまま入ってくるので、2年付き合う瓶の居場所としては選びませんでした。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 週1〜2回の出番で2年近く手元に残る瓶なので、明るい棚には置いていない |
| 浴室・洗面所 | × | 鏡の裏は便利だが、扉を開けるたびに浴室の空気が入ってくる |
| 暖房の近く | × | 出番が増える季節と暖房の季節が重なるので、意識して離した場所に置く |
口コミの読み方
使い込んだいま、買う前の自分に言いたいことがあります。「上品な香りを探しているなら、清潔さで選ぶのをやめろ」。カレーシュを選んだ理由も、結局はそこでした。
粉っぽさが古くさく感じられないか。ここは正直、日によります。ジャケットを着ている日は気にならず、ラフな格好の日ほど古さのほうが目立ちました。つまり服装で答えが変わる、というのが僕の結論です。
ジャスミンが強すぎないか。1プッシュなら強すぎることはありませんでした。ただし胸元につけた日は、自分の顔に近いぶんよく感じます。強さを抑えたいなら、つける場所を下げるだけで足ります。
男が使って違和感がないか。僕の肌の上では甘さがほとんど前に出ず、粉っぽさと花の厚みだけが残りました。他の人の腕でどうなるかは分かりませんが、少なくとも僕の腕ではそうなっています。
買う前に迷った点
| 粉っぽさが古くさくないか | ジャケットの日は気にならず、ラフな服の日ほど古さが目立った | |
| ジャスミンが強すぎないか | 1プッシュなら問題なく、強さは付ける場所を下げれば調整できる | |
| 男が使って違和感はないか | 僕の肌では甘さが前に出ず、粉っぽさと花の厚みが残った |
まとめ
毎日の1本にはなりません。ジャケットを羽織る日、襟のあるシャツを着る日。カレーシュの出番はそこに集まります。粉っぽいアルデヒドと肉づきのあるジャスミン、厚みのあるローズとサンダルウッドが混ざったまま体感5〜6時間、腕の上に置かれます。この1本をつけた日は、服のほうまできちんと見えてきました。
「上品な香りをください」と売り場で言って、渡された1本がどれも軽すぎたなら。次にきちんとした格好をする予定がある日に、この瓶を候補へ入れてみてください。
この記事のまとめ
- 1961年生まれの無印カレーシュ。2012年の「ケリー カレーシュ」とは別の香水
- 体感5〜6時間。朝に1プッシュ、基本はつけ直しなしで足りる
- 装いを選ぶので、ジャケットや革靴の日に合わせて使う
※本記事はプロモーションを含みます

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