「甘い香水って、つけると子どもっぽく見えそうで手が出ない」——香水の話をしているとよく出てくる声です。ケンゾー ジャングル レレファン は、その逆側から答えてくれる一本でした。結論から言うと、甘いのに軽くならない香りです。僕の腕での出方と持続、合う場面、弱点まで書いていきます。
この記事でわかること
- マンダリンとカルダモンで開いて、マンゴーとバニラへ落ちる流れ
- 僕の腕での体感の持続と、一日に押す回数
- 甘さが重くなる場面と、逆によく決まる場面
- 100mLの瓶をどこに置いておくか
このブログを書いている人
30代前半メンズ、都内在住。「大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業」と、ライフスタイルに合わせて転職をしながら現在3社目で日々奮闘中。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものだけを書いています。
私は極度の脂性肌×敏感肌で、スキンケアは市販薬からデパコス、20以上の美容医療やイソトレチノイン治療まで一通り試してきました。
大好きな香水は500本以上、洋服には累計2,000万円ほどを使用(使いすぎ…)
これまで身を削って試してきた実体験を皆様にお伝えします!
結論:ジャングル レレファン は「スパイスで骨を通した甘さ」
甘い香りが苦手だったはずなのに、秋から冬にかけていちばん手が伸びるのがこの一本になりました。甘いのに、ふわふわしていません。芯にカルダモンとクローブの辛さが通っていて、それが甘さを下から支えています。
吹いた直後はむしろ張りつめています。マンダリンの皮をむいたときのあの酸っぱさと、カルダモンの青くて硬い辛さ。ここで「あれ、甘くないぞ」と思わせておいて、三十分ほどしてからマンゴーとヘリオトロープがゆっくり顔を出してきます。甘さの到着が遅いのです。
モチーフは金色の象です。「ジャングルの王はライオンではなく象だ」というのがこの香水の立て付けで、香り方もそのとおりでした。吠えません。かわりに、重たい足音がずっと続きます。調香はDominique Ropion、世に出たのは1996年です。
甘い香水を一度あきらめた人にこそ、順番に嗅いでみてほしい一本でした。
総合評価:4.5 / 5.0 ★★★★☆
ケンゾー ジャングル レレファン の基本情報
僕が持っているのは100mLです。毎日一回押したとしても、一年ではまず終わりません。そのぶん、買ったあとは「どこに置くか」のほうが問題になってきます。秋冬が出番の香りなので、夏のあいだは丸ごと棚で眠ることになるからです。
濃度はオードパルファムで、剤形はスプレー。霧は細かめで、首筋に一回押すと面で乗るような広がり方をします。ここが濃さに直結していて、二回押すと、自分の周りの空気まで甘くなります。僕は一回で止めるようにしました。
買うときに一つだけ引っかかるところがあります。この香水は売り場によって表記が「3.4oz」になっていることがあって、mLの表記を探しても見つからない、ということが起きます。3.4ozは100mLのことなので、そこは慌てなくて大丈夫です。海外向けの箱で並ぶ香水の見分け方は 並行輸入の香水 のほうに書いてあります。
レレファンというのは、フランス語で象のことです。金色の象がそのままこの香水の顔になっていて、棚に置いたときの存在感も相応にあります。見せる前提で作られた瓶なので、贈り物に選びたくなる気持ちも分かります。ただ、甘さの出方で好みがはっきり割れる一本なので、相手の好みを知らないまま箱ごと渡すのはおすすめしません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | KENZO |
| 商品名 | Jungle L’Éléphant(ジャングル レレファン) |
| 濃度 | オードパルファム |
| 容量 | 100mL |
| 剤形 | スプレー(EDP) |
| 香調 | スパイシーフローラル |
| 調香師 | Dominique Ropion |
| 発売年 | 1996年 |
| 価格 | 12,640円 |
Ryo
甘い香水というより、甘いところまで行ってから帰ってこない香水です。

香りの変化
一日つけていて面白いのは、甘さが増えていく方向に動くことです。朝いちばんが甘さのピークではありません。昼をすぎたあたりから濃くなって、夜に脱いだシャツがいちばん甘い、という順番になります。
STEP 1|0〜30分
マンダリンとカルダモン
酸と青い辛さが立っていて、まだ甘くありません
STEP 2|〜3時間
ヘリオトロープとクローブとマンゴー
粉っぽい甘さと果物の甘さが同時に来て、ここが濃さの頂点です
STEP 3|それ以降
イランイランとリコリスとパチュリとバニラ
肌の近くで丸くなって、シャツを脱ぐまで残っています
トップ:マンダリンとカルダモン
入り口は思ったより涼しいです。マンダリンの酸が先に鼻へ来て、そのうしろでカルダモンがカリッとした辛さを出します。僕の腕では、この二つはほとんど同時に立ち上がりました。
甘い香水を想像して吹くと、ここで一度はぐらかされます。ただ、この三十分があるおかげで、あとから来る甘さがべたっとしないのだと思います。最初に辛さを通しておいてから甘くする、という順番です。
人と会う日は、家を出る三十分前に吹くようにしています。玄関を出るころには酸っぱさが落ち着いて、ちょうど良い濃さになっているからです。
ハート:ヘリオトロープ、クローブ、マンゴー
ここがこの香水の顔です。ヘリオトロープの粉っぽい甘さと、マンゴーの熟れた果物の甘さが重なって、そこにクローブが刺さります。三つが同じくらいの強さで出てきます。どれか一つが目立つのではなく、混ざって一つになります。
僕の腕ではマンゴーがいちばん大きく出ました。果物の香りといっても、ジュースのような明るさではありません。皮まで含めて熟れきった、湿度のある甘さです。好き嫌いが分かれるとしたら、まずここでしょう。
十一月の休みの日、古着屋でコートを試着していたら、店員さんに「それ、なんの香水ですか」と聞かれました。名前を言ってもピンと来ていない様子でしたが、そのあとに続いた「バニラっぽいのに甘ったるくないですね」という一言が、この香水の説明としてはいちばん的確だったと思っています。試着室のように狭くて暖かい場所でも、うるさくならなかったということでした。
ベース:イランイラン、リコリス、パチュリ、バニラ
夜になると、香りは肌の上で丸くなります。イランイランの濃い花と、リコリスの黒い甘さ、パチュリの土っぽさ、そしてバニラ。四つが溶け合って、切れ目のない甘さになります。
このあたりから距離が短くなります。自分で腕を嗅げば濃いのに、少し離れた人には届いていません。近い距離だけに残る甘さなので、夜に向いているのはこの時間帯の顔のほうです。
体感では、朝つけて夜の七〜八時間目まで分かりました。翌朝のシャツからも出てきます。つけ直しは、僕はしていません。
正直な注意点
良いところだけ書くと嘘になるので、買う前に知っておいたほうがいい弱点を二つ挙げておきます。どちらも、使い方で回避できる種類のものです。
一つめは、濃さです。オードパルファムの霧が面で乗るので、二回押した日は自分でも持て余しました。閉じた部屋で人と近い距離にいると、相手には確実に届いています。首筋に一回、多くても胸元に足して二回まで。これ以上はいりません。
二つめは、場面を選ぶことです。甘さの山が昼すぎに来るので、午後いっぱい会議室にいる日には向きません。気温が高い日も同じで、汗と混ざるとマンゴーの甘さが膨らみます。僕が使うのは十月から三月まで、それも夕方から先が中心です。
注意
① 一回押しで足りるほど濃い。霧が面で乗るので、二回押すと閉じた部屋では相手との距離を詰めすぎます
② 甘さの山が昼すぎに来る。午後を屋内で過ごす日や気温の高い日は、マンゴーの甘さが膨らんで自分でも重く感じます
合う人・合わない人
この香水が向くかどうかは、甘さへの態度で決まります。この香水がはまるのは、「甘い香りをつけると自分が軽く見える気がする」と感じてきた人です。カルダモンとクローブの辛さが芯に通っているので、甘さが浮きません。
逆に、石けんのような清潔感を香水に求めている人とは、そもそも向いている方向が違います。この一本は最初から最後まで、そちらへは行きません。その香り方こそいいと思える人には、迷わず勧められます。
こんな人に合う
- ✓ 甘い香りは好きだけれど、つけると幼く見えそうで避けてきた人
- ✓ 秋と冬だけ使う一本を、はっきり決めておきたい人
合わないかも
- × 清潔感のある石けんっぽい香りを探している人
使う場所と時間
一日のうちでいちばん決まるのは、日が落ちてからです。気温が下がると香りの立ち上がりがゆっくりになって、マンゴーとバニラが肌の近くだけで動きます。人と向かい合って座る距離で、ちょうど良い濃さになるのはこの時間でした。
服との相性でいうと、厚みのある生地が合います。ウールのコート、起毛したニット、丈の長いアウター。生地の目が粗いほど香りが引っかかって、動いたときにだけふわっと出てきます。逆に、夏のTシャツ一枚だと逃げ場がなくて、ずっと濃いままになります。
平日に使うなら、朝に吹くより、夕方に吹き直すほうが素直です。仕事のあとに人と会う日なら、会社を出るタイミングで首筋に一回。会議室で丸一日過ごす日は、僕は棚から出しません。
使う場面
| 仕事・オフィス | △ | 甘さの山が昼すぎに来るので、屋内で一日過ごす日は棚に置いたままにしています |
| 夜デート | ◎ | 向かい合う距離でイランイランとバニラが出てきて、オードパルファムの濃さがちょうど収まります |
| 休日 | ○ | ウールや起毛のニットに乗せる十月から三月なら、一回押しで一日もちます |
| 真夏 | × | 気温が上がるとマンゴーの甘さが汗と混ざって、100mLの瓶ごと出番がなくなります |

保管で中身は変わる
そもそも、この香水を100mLで買うかどうかから考えたほうがいいです。使う季節が十月から三月に寄るので、大きい瓶を選ぶと一年のうち半分は触らない期間ができます。それでも僕が100mLにしたのは、この香りは一回押しで足りるぶん、減り方がゆっくりだと分かっていたからでした。
長く付き合う瓶ほど、置き場所の差が中身に出ます。僕が置いているのは寝室のチェストの引き出しで、箱に入れたまま横にしています。夏のあいだ一度も触らない瓶を、光と温度の動く場所に置いておく理由がないからです。
香水の置き場所そのものについては 香水の収納 のほうにまとめてあります。瓶が増えてきた人はそちらもどうぞ。
引き出しから出すのは、涼しくなってからです。衣替えでコートを出すタイミングと合わせておくと、忘れません。
置き場所と影響
| 直射日光の当たる窓際 | × | 春から夏まで動かさない瓶なので、置きっぱなしにすると触らない半年ぶん光を浴び続けます |
| 浴室・洗面所 | × | 出番が夕方に寄る香水で、朝の支度の場所に置く必要がありません |
| 暖房の近く | × | 使う季節と暖房の季節が丸かぶりなので、出しっぱなしだと毎日温風に当たります |
| 箱に入れて引き出し | ○ | 100mLを何年かかけて使うなら、しまい込むほうが結果的に長くもちます |
口コミの読み方
同じ一本でも、どこで嗅いだかで評価がひっくり返ります。真夏の屋外で嗅いだ人と、十二月の夜に向かい合って嗅いだ人とでは、もう別の香水の話でした。
「甘すぎる」という声は、昼間に嗅いだときの話だと思っています。甘さの山は三時間目あたりに来るので、朝つけて昼に嗅げば濃さの山にそのまま当たります。夜まで待つと、肌の近くだけに寄っていきました。
「古い香水だ」という言い方も見かけます。世に出たのは1996年なので、年月が経っているのは事実です。ただ、実際に嗅いで古いと感じるかは別の話でした。カルダモンとクローブの入り口は、いま吹いても硬くて新しい印象です。
「主張が強い」は、量の話だと思っています。二回押せばそのとおりになりますし、一回なら向かい合った相手にだけ届く範囲で収まります。強いのは香りではなく、押した回数のほうです。
買う前に迷った点
| 甘すぎる | 甘さの山は三時間目です。夜まで待つと肌の近くで丸くなって、印象が変わります | |
| 古い香水だ | 世に出たのは1996年ですが、カルダモンとクローブの入り口はいま嗅いでも硬いままです | |
| 主張が強い | 一回押しなら向かい合った相手にだけ届きます。強く出るのは二回押した日です |
結局どんな人におすすめか
甘い香りに惹かれながら、それをつける自分を想像すると気後れしてしまう。そういう人の背中を押せる一本でした。辛さで骨を通してあるので、甘さが子どもっぽくなりません。
使う季節をはっきり決めて、一回押しを守る。この二つを守れるなら、100mLでも持て余しません。十月になったら引き出しから出して、三月に戻す。そのくらいの付き合い方がちょうど良かったです。
この記事のまとめ
- 入り口はマンダリンとカルダモンで涼しく、甘くなるのは三十分すぎてから
- 僕の腕で体感七〜八時間。つけ直しはせず、首筋に一回押すだけ
- 出番は十月から三月の夕方以降。真夏は棚に戻しておくほうが気持ちよく使えます
※本記事はプロモーションを含みます

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