柑橘とハーブから始まり、青い野菜のみずみずしさへ落ちる、水を思わせる香りです。出だしはレモンやライムの明るい酸味、中盤はスイカとキュウリが作る濡れた青さ、終盤はサンダルウッドと乾いた木が肌に残る。海を感じさせる1本を探している人に向きます。
地中海の航海から発想された香りです。海の香りとして知られていますが、公式の原料表を見ると、そのみずみずしさは意外なものから作られていました。
この記事でわかること
- エロルファのみずみずしさがスイカとキュウリから来ていること
- 容量ごとの選び分けと、日本で買うときの価格の目安
- 濃度の高いクリードで、つける量と場所をどう決めるか
- 正規と並行輸入で、価格・保証・保管がどう変わるか
結論:エロルファの海は、柑橘と青い野菜でできている
総合評価:4.3 / 5.0 ★★★★☆
エロルファを一言でいうなら、青い野菜のみずみずしさで組み立てた柑橘の香りです。公式が挙げている原料にマリンノートは無く、海を思わせる印象はレモンやライムとスイカ・キュウリの組み合わせから生まれています。水の印象がサンダルウッドと乾いた木へ移っていく流れが、この1本の見どころ。
引っかかる点もあります。国内の正規取扱は都市部の百貨店が中心で、地方では現物を嗅ぐ機会がほとんどない。この方向の香りは1990年代に多く作られていて安価な既製品もあるため、4万円前後という値付けの説明はつけにくいところです。ただ、クリードの中では知名度が低いぶん人と被りにくく、少量から試して合うと分かった人には長く使える1本になります。
クリード エロルファの基本情報
| ブランド | クリード(国内代理店はインターモード川辺) |
| 商品名 | エロルファ |
| 容量 | 50mL/100mL/240mL/500mL(240mLと500mLは詰め替え用でスプレーなし) |
| 価格の目安 | 3万円台〜6万円台。50mLで4万円前後、100mLで5万円台 |
| 香調 | トップ:レモン・ライム・マンダリン・バジル・ベルガモット・ジンジャー/ミドル:すみれの層・生花・ラベンダー・コリアンダー・スイカ・キュウリ・インド産ジャスミン/ベース:サンダルウッド・ムスク・乾いた木 |
| 題材 | 地中海の航海 |
| 日本での取扱 | 2023年8月に新宿伊勢丹で再上陸。取扱店はごく限られる |
みずみずしさの正体
公式が公開している原料はこの通りです。
| 公式が挙げている原料 | |
|---|---|
| トップ | レモン・ライム・マンダリン・バジル・ベルガモット・ジンジャー |
| ミドル | すみれの層・生花・ラベンダー・コリアンダー・スイカ・キュウリ・インド産ジャスミン |
| ベース | サンダルウッド・ムスク・乾いた木 |
香水の紹介記事には、公式と違う原料が書かれていることがあります。古い処方の情報がそのまま引き継がれていたり、他の媒体の記述が写されていたりするためです。ここに載せているのは公式が現在公開している内容です。
公式は、きらめく海と塩気を含んだ空気、柑橘の風を思わせると説明しています。
トップは柑橘とハーブが6つ。レモン、ライム、マンダリン、バジル、ベルガモット、ジンジャー。この時点ではよくある地中海系の出だしです。
変わっているのは中盤で、スイカとキュウリが原料に挙げられています。どちらも水分が多く青い匂いを持つ素材で、香水でみずみずしさを作るときに使われます。この香りの「濡れた感じ」は、ここから来ている。
同じ中盤に、すみれの層と生花、ラベンダー、コリアンダー、インド産ジャスミンも入ります。原料の数が多く、それぞれが強く出ないぶん、全体としてぼんやりした水の印象になる。
ベースはサンダルウッド、ムスク、乾いた木。水の印象から乾いた木へ移っていく流れが、この香りの見どころです。
なお、この香りをマリンノートで説明する記述を見かけますが、公式が挙げている原料にその名前はありません。海を思わせるのは、柑橘と青い野菜の組み合わせによるものです。
価格と容量を整理する
公式が出している容量はこの通りです。
| 容量 | 使いどころ |
|---|---|
| 50mL | 日常の主軸 |
| 100mL | 定番として使い込む |
| 240mL | 詰め替え用の大容量 |
| 500mL | 詰め替え用の大容量 |
大容量は詰め替え用のボトルで、スプレーが付きません。使い続けると決めた香りに移るときの選択肢です。まず1本目を選ぶ段階なら、スプレー付きの容量から。
クリードは日本で買うと高いブランドです。正規の取扱では、容量にもよりますが3万円台から6万円台が中心の帯になります。50mLで4万円前後、100mLで5万円台という見当をしておくと大きくは外れません。香水としては最上位の価格帯で、ニッチ系と呼ばれるブランドの中でも高いほうに入ります。
つける量を間違えないために
クリードは香料の濃度が高く、少量で足ります。普段どおりの感覚で3プッシュも4プッシュも使うと、確実に多すぎます。
つける量と場所
- 1〜2プッシュから始める。足りなければ次の日に増やす
- 首すじ・耳の後ろ:人に届きやすい。仕事の場では控えめに
- 手首・肘の内側:動くたびに立ち上がる
- 腰まわり・膝の裏:下から穏やかに上がってくる。量を間違えにくい
つけた直後の30分は、自分でも強く感じます。そこで判断せず、1時間後の残り方で量を決めるといい。
香りが弱いと感じたときに足すのは、たいてい間違いです。人は自分の匂いに数分で慣れるので、自分に届かなくなった時点でも周りにはまだ届いています。「弱くなった気がする」で足していくと、外から見た量は倍になっている。自分の鼻を基準にしないことが、この価格帯の香水では特に大事になります。
肌が乾いていると持ちが落ちます。無香料のクリームを薄く塗ってからつけると、同じ量でも残り方が変わる。量を増やす前に、こちらを試したほうが安全です。
買う前に引っかかる点
試せる場所が限られます。国内の正規取扱は都市部の百貨店が中心で、地方だと現物を嗅がずに買うことになりがちです。香水を嗅がずに買うのは、本来いちばん避けたい買い方になります。
ロット差もあります。天然原料の比率が高いぶん、同じ名前でも製造時期で印象が変わることがある。「前に買ったものと違う」という声が出るのは、この作りの裏返しです。
時代を感じる作りです。この方向の香りは1990年代に多く作られていて、既製品も安価に手に入ります。この価格を払う理由が説明しづらい1本です。
クリードの中では知名度が低く、日本で試せる機会がほとんどありません。実質的に嗅がずに買うことになりがちです。
買う経路で何が変わるか
クリードは2023年8月に新宿伊勢丹で日本へ再上陸しました。国内の代理店はインターモード川辺で、正規品はここを通ったものになります。ただし取扱店はごく限られていて、地方では現物に触れる機会がほとんどありません。
そのため、日本で流通しているクリードの多くは並行輸入品です。個人や業者が海外から仕入れたもので、これ自体は違法ではない。ただ、正規と並行では扱いが変わります。
| 正規(伊勢丹など) | 並行輸入 | |
|---|---|---|
| 価格 | 定価。3〜6万円台 | 2〜4割安いことが多い |
| 保証 | 国内の窓口がある | 販売店ごと |
| 保管 | 管理されている | 経路が読めない |
| 刻印サービス | 受けられる | 対象外 |
価格差は小さくありません。ただし香水は熱と光で変わるので、輸送と保管の経路が読めないことは実質的なリスクです。極端に安いものには理由があると考えたほうがいい。
偽造品も存在します。クリードは世界的に模造の多いブランドで、ボトルの作り込みまで似せたものが出回っています。定価の半額を大きく下回るような値付けは、まず疑ってかかったほうがいい。
先に試す方法がある
4万円前後の買い物です。しかも国内で試せる場所が限られている。この2つが重なると、嗅がずに買って外す確率が上がります。少量から試す手段を持っておくと、失敗したときの損失が桁で変わります。
あわせて読みたい
- クリードで最初に名前が挙がる1本を知りたいなら、クリード アバントゥスの徹底検証もどうぞ。
- 同じブランドのクリード ヴァイキングの香りと評価もどうぞ。
まとめ:先に嗅ぐ、という順序を崩さない
クリード エロルファ は4万円前後の買い物になります。国内で試せる場所が限られるぶん、嗅がずに買う人が多い香りです。
値段の高さより、試さずに買うことのほうがリスクとしては大きい。順序を逆にしないことをすすめます。
香りの流れをもう一度整理すると、柑橘とハーブで始まり、スイカとキュウリの青さで濡れた印象を作り、サンダルウッドと乾いた木で終わります。公式の原料表にマリンノートは無く、海を思わせるのは柑橘と青い野菜の組み合わせによるもの。この流れが好みに合うかどうかが、判断の中心になります。
短所もはっきりしています。試せる場所が少なく、天然原料の比率が高いぶんロット差も出る。1990年代に多い方向の香りで、価格の理由は説明しづらい。裏を返せばクリードの中では被りにくく、少量から試して合うと分かったなら、長く使える1本になります。
このブランドを一覧で見るならクリード香水の選び方へ。
クリード エロルファに近い方向で探すなら
他と迷っているなら、近い方向の銘柄を並べておきます。まったく同じものはないので、「どこが近いか」で選んでください。
| 銘柄 | 価格の目安 | 近いところ | 違うところ |
|---|---|---|---|
| ル ラボ フルール ドランジェ27 | 14,300円〜 | レモン・ベルガモット・ムスクが重なる | オレンジブロッサムが入り、甘い白い花が乗る |
| メゾン フランシス クルジャン プティ マタン | — | ラベンダー・ムスクが重なる | オレンジが入り、甘い柑橘が乗る |
| THOUSAND COLOURS— 日本発。旧トバリから2021年にリブランド M2019 アンチポップ オードパルファン | — | ベルガモット・ムスクが重なる | 容量と価格の刻みが違う |
どれも代わりにはなりません。「近い方向をもう1本持ちたい」のか「これの代わりを安く済ませたい」のかで、選ぶ先が変わります。
※本記事はプロモーションを含みます

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