結論から言います。加湿器選びで最初に決めるのは畳数でもデザインでもなく、加湿の方式です。ここで電気代が数十倍変わります。
3つの方式のちがい
- スチーム式 … 水を沸かして蒸気にする。清潔だが消費電力が大きい
- 気化式 … 濡れたフィルターに風を当てる。電気代が桁違いに安い
- ハイブリッド式 … 気化式に温風を足す。速さと省エネの折衷
どれくらい違うか、公式の数字で言います。スチーム式の加湿中は410W、気化式は8Wでした。加湿量はむしろ気化式のほうが多いのに、です。
この記事を書いた人
30代前半メンズ、都内在住。大手製薬企業 → 大手EC企業 → 大手メーカー企業と、現在3社目です。ファッションや美容といった身だしなみのことから、生活を豊かにするガジェット類、インテリアや雑貨まで、実際に使ってよかったものを発信しています。
日々忙しいのでガジェットにはこだわっています。とくに時間が生まれるものや作業効率を上げるもの、それとデザインの優れたものが好きで、気になると買ってしまう性分です。
実際に自分の生活で使ってみて、元が取れたかどうかを基準に書いています。
加湿器は方式で電気代が数十倍ちがう

スチーム式:沸かすから清潔。そのぶん電気を使う
やかんでお湯を沸かすのと同じ理屈です。水を沸とうさせて蒸気にするので、タンクの中で雑菌が増えても蒸気には出にくい。フィルターが不要な機種が多く、手入れも拭くだけで済みます。
弱点は消費電力です。象印の現行機の公式値で、湯沸かしの立ち上げ時985W、加湿中410W。常時ヒーターで沸かし続けるので、電気代は方式のなかで最も高くなります。
気化式:電気代が桁違いに安い。立ち上がりは穏やか
濡れたフィルターに風を当てて、自然に蒸発させる方式です。ヒーターを使わないので、消費電力はファンのぶんだけ。
パナソニックのヒーターレス気化式は、公式値で強8W/お急ぎ11W。同じ4L前後のタンクで加湿量は600mL/h(お急ぎ)と、スチーム式より加湿量が多いのに消費電力は数十分の1。
弱点は、部屋が寒いと蒸発しにくく立ち上がりがゆっくりなこと。あと、送風の音がずっと鳴ります。とはいえ長時間つけっぱなしにする使い方には向いています。
ハイブリッド式:速さと省エネの折衷
気化式に温風を足した方式です。湿度が低いときは温風で速く加湿し、十分になったら送風だけに切り替えて電気を抑えます。ダイニチとシャープが得意にしています。
ダイニチの公式値では、eco運転時の1ヶ月の電気代は約81円(HD-RX325、加湿量300mL/hクラス)。シャープの機種は1時間あたりの電気代を公表していて、強で約10円、エコ強で約1.1円、静音で約0.37円と、運転モードで10倍以上変わります。
方式別に選ぶ4機種

清潔さを最優先するなら:象印 EE-DF50(スチーム式)
水を沸かすスチーム式です。沸とうさせたきれいな蒸気で加湿し、吹き出し口の温度は独自の冷却構造で約65℃まで下げてあります。
いちばん効くのは手入れの軽さです。フィルターがなく、フッ素加工の広口容器なので、サッと拭くだけで終わります。加湿器で面倒なのはフィルターの掃除なので、ここが省けるのは大きい。
公式仕様は、容量4.0L、定格加湿能力480mL/h、適用床面積は木造和室〜8畳/プレハブ洋室〜13畳。連続加湿時間は強で8時間、弱なら32時間です。沸とう音が気になる場合に備えて「湯沸かし音セーブモード」も付いています。
価格は26,000円前後。消費電力は加湿中410Wと大きいので、電気代より清潔さと手入れの軽さを取る、という人向けです。
電気代を抑えたいなら:パナソニック FE-KXW05(気化式)
この4機種で最も消費電力が小さいです。DCモーターを積んだヒーターレスの気化式で、ナノイーも搭載しています。
公式値で消費電力は強8W、お急ぎでも11W。加湿量はお急ぎで600mL/hあり、数字の上ではスチーム式より加湿力が高い。毎日8時間つけても電気代はごくわずかです。
タンクは約4.2Lの広口で、連続運転は約8.4時間。適用床面積はプレハブ洋室14畳/木造和室8.5畳です。センサー自動運転に「おまかせ」「のど・肌」「おやすみ」があり、寝ているあいだは静かに回ります。
19,800円前後。ヒーターがないぶん立ち上がりは穏やかので、寒い朝に一気に加湿したいという使い方には向きません。逆に、日中つけっぱなしにする人には最適です。
寝室に置くなら:ダイニチ HD-RX325(ハイブリッド式)
寝室向けのコンパクトなハイブリッド式です。気化式と温風気化式を湿度に応じて切り替えます。
この機種の見どころは運転モードの細かさです。標準・静音・おやすみ快適・eco・のど・肌の5つがあり、eco運転時の1ヶ月の電気代は公式値で約81円。寝ているあいだは静かに、電気を使わずに回すという設計です。
タンクは3.2L、適用床面積はプレハブ洋室8畳/木造和室5畳。連続加湿時間はecoで20時間と長く、質量は約3.3kgと軽い。水や吹き出し口が熱くならないので、小さな子どもがいる部屋でも置きやすい。
21,000円前後。リビング用としては小さいので、6〜8畳の寝室や個室に置く前提で選ぶ機種です。
広いリビングに1台なら:シャープ HV-T75(ハイブリッド式)
適用床面積がプレハブ洋室21畳と、この4機種で最も広いです。プラズマクラスターを積んでいて、加湿しながら空気浄化運転もできます。
公式が1時間あたりの電気代まで出しているのが親切です。強で約10円、エコ強で約1.1円、静音で約0.37円。モードの選び方で電気代が10倍以上変わります。加湿量も強750mL/h、エコ強480mL/h、静音200mL/hと幅があります。
タンクは約4.0Lで、「どっちも給水」に対応。タンクを外して運ぶことも、上から直接注ぐこともできます。運転音は強41dB、静音23dB。連続加湿時間は強で約5.3時間、静音なら約19時間です。
32,700円前後とこの4機種では高めですが、リビング1台でまかないたい広さなら選択肢はここに絞られます。
4機種を並べて比べる
方式・電気の使い方・置ける広さで並べます。メーカーによって公表している単位が違うので、そこは無理に揃えずそのまま載せています。
| 機種と方式 | 電気の使い方 | 適用畳数と価格 |
|---|---|---|
| 象印 EE-DF50スチーム式/容量4.0L | 加湿中 410W | 木造8畳・洋室13畳25,979円 |
| パナソニック FE-KXW05気化式/タンク約4.2L | 強 8W | 木造8.5畳・洋室14畳19,800円 |
| ダイニチ HD-RX325ハイブリッド式/タンク3.2L | eco 月 約81円 | 木造5畳・洋室8畳21,010円 |
| シャープ HV-T75ハイブリッド式/タンク約4.0L | 強 1時間 約10円 | 木造12.5畳・洋室21畳32,700円 |
この表でいちばん目を引くのは、象印の410Wとパナソニックの8Wが50倍以上ひらいているところです。加湿量はどちらも480〜600mL/hで大きくは変わりません。毎日8時間つけるなら、この差は1シーズンで効いてきます。
買う前に決めておく3つ
選ぶ順番
- 置く部屋の畳数 … 木造とプレハブで目安が2倍近く違う。木造は数字を厳しく見る
- 手入れをどこまでやれるか … フィルターありは月1回の洗浄が要る
- 置き場所の高さ … 床置きだと結露しやすい。棚の上か専用台に置く
特に畳数の見方は注意が必要です。同じ機種でも木造和室とプレハブ洋室で適用床面積が2倍近く違います。カタログの大きい数字はプレハブ洋室の値なので、木造の家なら小さいほうの数字で選びます。
それと、加湿器は置く高さで効きが変わります。床に直置きすると、その周りだけ湿って結露やカビの原因になります。棚の上や専用台に置いて、上向きに蒸気が広がるようにするだけで効きが変わります。
加湿と空気清浄を1台にまとめる選択肢もあります。加湿空気清浄機の記事で、加湿量とフィルター交換の周期を並べました。
同じ部屋に空気清浄機も置くなら、Levoit Core 300Sのレビューで使い勝手をまとめています。
まとめ
加湿器は方式で決めます。清潔さと手入れの軽さならスチーム式、電気代なら気化式、その折衷がハイブリッド式。
手入れを楽にしたいなら象印 EE-DF50、電気代を抑えたいならパナソニック FE-KXW05、寝室ならダイニチ HD-RX325、広いリビングならシャープ HV-T75。
迷ったら、置く部屋が木造かプレハブかを先に確かめてください。そこで候補は半分に絞れます。
※本記事はプロモーションを含みます

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