オーダースーツは寸法を測れば終わり、ではありません。測って出てくるのは体の数字だけで、どう着たいかは伝えないと反映されない。ここを黙っていると、サイズは合っているのに理想と違うものが上がってきます。
採寸で測られるもの
店によって項目数は違いますが、基本は共通しています。
| 部位 | 何に効くか |
|---|---|
| 肩幅 | 上着の骨格 |
| 胸囲・胴囲 | 上着のゆとり |
| 裄丈 | 袖の長さ |
| 背丈 | 着丈 |
| ウエスト・ヒップ | パンツの合い |
| 股下 | 裾の位置 |
これらは体を測れば決まります。つまり誰が測っても大きくは変わらない。
差が出るのはこの先です。測った数字にどれだけゆとりを足すかは、作る側の判断になります。
ゆとりの量は自分で決められる
同じ胸囲でも、足すゆとりが2センチと6センチでは別物になります。
細身に見せたいなら少なく、動きやすさを取るなら多く。これは好みの話なので、言わないと標準値で作られます。
ゆとりに関して伝えると変わること
- 腕を前に出す動作が多い(運転・作業)
- 1日中着たままで座っている時間が長い
- 上着を脱がない職場かどうか
- 中に何を着るか(薄手か厚手か)
特に「中に何を着るか」は忘れられがちです。冬にニットを着る前提なら、胸まわりに余裕が要る。
夏に半袖シャツの上から着るなら、逆に詰めたほうがきれいに見えます。
体の癖を先に言う
採寸では体の左右差や姿勢も見られますが、短時間だと拾いきれないことがあります。
先に伝えておきたい体の癖
- 利き手側の肩が下がる
- 反り腰・猫背の自覚がある
- 片方だけ袖が短く感じる
- 首が前に出ていると言われる
- 肩の張りが強い
左右差は誰にでもあります。既製品でいつも片方だけ袖が余るなら、それは体の側の情報です。
こうした癖は補正で吸収できます。ただし気づかれていなければ補正されません。自己申告が一番早い。
使う場面を具体的に言う
「仕事用です」だけでは情報が足りません。同じ仕事でも、営業と内勤では要件が違います。
| 場面 | 効いてくる仕様 |
|---|---|
| 外回りが多い | 動きやすさ・シワになりにくい生地 |
| 座り時間が長い | 背抜き・膝の余裕 |
| 人前に立つ | 肩の作り・ラペルの形 |
| 冠婚葬祭も兼ねる | 色と光沢を抑える |
1着で全部を兼ねようとすると、どれも中途半端になります。優先順位を1つ決めて伝えるほうが、満足度は上がる。
ネット完結の形なら、記入欄に希望を書いておけば同じことが伝わります。店頭で言い出しにくい人にはこちらのほうが向く場合があります。
仕様の選択で迷ったとき
採寸のあと、仕様を選ぶ工程があります。ここで手が止まる人が多い。
| 項目 | 1着目の無難な選択 |
|---|---|
| ラペル | ノッチ(標準的な形) |
| ベント | サイドベンツ |
| ボタン | 2つ |
| 裏地 | 背抜き(春夏)・総裏(秋冬) |
| パンツの裾 | シングル |
凝った仕様は2着目以降で試すほうが安全です。1着目で個性を出すと、着る場面が限られます。
本切羽やステッチの色は、後から見ると飽きやすい部分でもある。定番から入って、必要になったら足すのが失敗しにくい順序です。
仕上がりを見る日にやること
受け取り時の確認を省くと、直せるものが直せなくなります。
その場で必ずやること
- ボタンを留めて立つ
- 腕を前に出す
- 座ってみる
- 後ろ姿を鏡で見る
- 当日と同じ靴で裾を見る
靴は忘れられがちです。採寸時と違う高さの靴で来ると、裾の判断がずれます。
違和感があればその場で言ってください。持ち帰ってから連絡すると、対応してもらえる範囲が狭くなります。
写真を撮っておくと、次に作るときの参考になります。
当日の服装で結果が変わる
採寸に行く日の格好は、思っている以上に結果に効きます。
採寸日に用意していくもの
- 実際に着る予定のシャツ
- 仕事で履く靴
- 普段使うベルト
- 中に着るインナーも普段どおり
厚手のパーカーの上から測ると、胸囲が数センチ大きく出ます。その数字で作られると、完成品はぶかぶかになる。
靴は裾の長さに直結します。スニーカーで行って革靴で履くと、裾が長すぎることになる。
ベルトも同じで、締める位置がずれるとウエストの数字が変わります。普段の格好で行く、というだけで精度が上がる部分です。
作っても解決しないこと
採寸して作れば必ず満足するわけではありません。
1つは、体型が変われば合わなくなること。既製品と違って買い替えの負担が大きいぶん、ここは重く効きます。
もう1つは、初回は理想どおりにならないことがある点です。作る側も初対面では好みを掴みきれない。2着目からのほうが精度が上がる、というのは実際にある話です。
だから1着目は冒険せず、標準的な仕様で作る。そのうえで気になった点をメモしておき、次に反映させる。この積み重ねが、結局は一番早い道になります。
納期も見ておいてください。2週間から1か月かかるのが普通なので、着たい日から逆算して動く必要があります。
あわせて読みたい
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- 次を考えるならネット完結のオーダースーツの検証もどうぞ。
最後に
測るのは体の数字だけ。どう着たいかは言わないと反映されません。
ゆとりの量、中に着るもの、体の左右差の3つは先に伝えます。
1着目は定番の仕様で作るほうが着る場面が広がります。
受け取り時に立つ・腕を出す・座るの3つをその場で確認してください。
※本記事はプロモーションを含みます

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