端子の形が同じだから、どのケーブルでも同じだろう。そう思って安いものを買うと、充電が遅かったり映像が出なかったりします。形は共通でも、中を通っている線の数と太さが違うからです。見分け方はパッケージに書いてあります。
同じ端子で3種類の役割がある
端子の形が同じでも、そのケーブルができることは3つに分かれます。
| できること | 必要な線 | 書かれ方 |
|---|---|---|
| 充電だけ | 電源線のみ | 充電専用 |
| 充電+データ | 電源+信号線 | データ転送対応 |
| 充電+データ+映像 | さらに高速な信号線 | 映像出力対応 |
一番安いものは充電専用です。パソコンにつないでもデータが移りません。
映像出力に対応したものは、線の数が多いぶん太くて硬い。持ち歩き用には向きません。
つまり用途ごとに使い分けるのが正しい。1本で全部やろうとすると、太くて取り回しの悪いものを常に持つことになります。
充電の速さは3つの数字で決まる
同じケーブルでも、機器の組み合わせで速度が変わります。
速度を決める3つ
- 充電器が出せる出力(ワット数)
- ケーブルが通せる上限(60ワットか100ワットか)
- 機器が受け取れる上限
この3つのうち、一番小さい数字に合わせられます。100ワットの充電器を持っていても、ケーブルが60ワットまでなら60ワットしか流れません。
パソコンを充電するなら100ワット対応が要ります。スマートフォンだけなら60ワットで十分です。
ケーブルに数字が書かれていない安価なものは、たいてい60ワット未満です。表記のあるものを選んでください。
長さは短いほど有利
長いケーブルは便利ですが、電気の面では不利になります。
| 長さ | 向く場面 | 注意 |
|---|---|---|
| 10〜30センチ | バッテリーと機器をつなぐ | 持ち歩きに最適 |
| 1メートル | 机の上・枕元 | 最も汎用的 |
| 2メートル | コンセントが遠い | 太いものを選ぶ |
| 3メートル以上 | 特殊な配置 | 電圧が落ちやすい |
長くなるほど抵抗が増えて、末端に届く電力が減ります。細くて長いものは、充電が目に見えて遅い。
3メートルが必要な場面は、実は延長タップで解決することが多い。電源側を伸ばすほうが確実です。
本数が要るなら、長さ違いで揃えるより1メートルを複数本持つほうが使い回せます。
被覆の素材で寿命が変わる
断線はほぼ根元で起きます。ここの作りが寿命を決める。
| 素材 | 手ざわり | 耐久 |
|---|---|---|
| 塩ビ | 柔らかい | 根元から裂けやすい |
| シリコン | しなやか | 絡まりにくい・中間 |
| 編み込み | 硬め | 強いが取り回しが悪い |
編み込みは強いのですが、そのぶん硬くて曲がりにくい。カバンの中で他のものを傷つけることもあります。
根元に補強が入っているかを見てください。少し太くなっている部分があるものは、そこで曲げの力を逃がします。
断線の主因は「刺したまま引っ張る」ことです。抜くときは端子を持つ。これだけで寿命が倍近く変わります。
認証マークの意味
パッケージに認証マークが付いているものがあります。これは規格の試験を通ったという表示です。
認証がないものは、規格外の電流が流れることがある。安価なものほど、この検査を省いています。
特にパソコンなど高い出力を扱う機器では、認証のあるものを選んだほうが安全です。
スマートフォンの充電だけなら、そこまで神経質にならなくてもいい。ただ、極端に安いものは避けるほうが無難です。
見分けが付かないときは、機器メーカーの純正か名の通った周辺機器メーカーのものを選べば外しません。
何本持つと足りるか
使う場所ごとに置いておくのが、結局は一番楽です。
置き場所ごとの配分
- 机の上:1メートル・データ対応
- 枕元:1メートル・充電専用で十分
- カバンの中:短いもの1本
- 予備:1本
1本を持ち歩いて使い回すと、抜き差しの回数が増えて早く傷みます。置きっぱなしにするほうが長持ちする。
同じ形の端子でも、機器によって挿す向きが決まっているものがある。L字型が要る場所は、そこ専用に用意してください。
全部を高性能なものにする必要はありません。枕元は充電専用の安いもので足ります。
本数が足りないと、結局1本を持ち回すことになります。抜き差しの回数が増え、端子の付け根に力がかかって、半年ほどで接触が怪しくなる。1本を長く使おうとするほど早く壊れる、という逆の結果になります。
買い足すときに一番やりがちなのが、充電専用のケーブルでデータを送ろうとする事故です。見た目では区別がつきません。パソコンに繋いでも認識しないので故障を疑いますが、原因はケーブルのほうだった、という話をよく聞きます。
逆に、データ対応の高性能なものを枕元に置く必要もない。夜のあいだに充電が終わればいいので、そこは安いもので足ります。置き場所ごとに役割を決めて、それに合うものを1本ずつ据える。これがいちばん無駄が少ない持ち方でした。
まとめて買うなら、同じメーカーで揃えると型番から仕様を追えるので楽です。無名の安いものを何本も買うと、どれがどの規格だったか分からなくなって、結局また買い足すことになります。
用途ごとに分けて揃えるなら
tama’s TH269CAT20K ソフトタフケーブル 2m
国内で企画・販売しているメーカーです。上に書いたとおり置き場所ごとに1本ずつ据えるほうが結局は長持ちするので、データ対応と充電専用を分けて何本か揃えることになります。対応する出力と認証が型番ごとに書かれているので、どれが充電専用でどれがデータも通るのかを取り違えずに選べます。
対応機種・出力は製品ごとに違います。購入前に商品ページで仕様をご確認ください。
見分けが付かなくなる前に印を付ける
同じ形のケーブルが増えると、どれがどれか分からなくなります。
充電専用と映像対応が混ざると、つないでも映らない原因を探すことになる。
見分ける工夫
- 色の違うものを買う
- 結束バンドに用途を書く
- 長さで役割を分ける
- 買ったときの袋に用途を書いて保管
一番簡単なのは、用途ごとに色を変えることです。机の上は白、持ち歩きは黒、といった具合。
端子の根元にシールを巻く方法もあります。抜き差しで剥がれにくい場所です。
1本ずつ試して確かめる時間は、意外と積み重なります。
高いケーブルを買っても変わらない場面
ケーブルを替えれば速くなる、とは限りません。
充電器の出力が足りていなければ、どんなケーブルを使っても速度は上がらない。
機器側の上限もあります。受け取れる上限が20ワットの機器に100ワットのケーブルを使っても、20ワットのままです。
つまり遅いと感じたら、まず充電器を疑ってください。ケーブルより先に見るべき場所です。
それと、映像出力に対応したケーブルを買っても機器側が対応していなければ映りません。ここは相性ではなく仕様の問題なので、買う前に機器の対応表を確認するしかない。
何が原因か分からないまま買い足すと、使わないケーブルが増えていくだけになります。
あわせて読みたい
- 充電器側を見直すならモバイルバッテリーと充電の基本もどうぞ。
- 持ち歩く電源は小型バッテリーの検証もどうぞ。
本体まわりをまとめて見直すなら、ケースとフィルムの記事もあわせてどうぞ。
この記事の要点
同じ端子でも、充電専用・データ対応・映像対応で中身が違います。
速度は充電器・ケーブル・機器の3つのうち一番小さい数字に合わせられます。
長いほど電圧が落ちます。3メートルが要るなら延長タップで解決してください。
遅いと感じたら、ケーブルより先に充電器を疑ってください。
※本記事はプロモーションを含みます

コメント